ルドヴィッグ, マイケル
Search results:7 件 見つかりました。
ユダヤ系ポーランド人のヴァイオリニスト、作曲家ジョゼフ・アクロン(1886-1943)。もともとはヴァイオリニストとして活躍し、高い名声も得ていたのですが、本人は作曲家としての成功を夢見ていました。作曲はリャードフに学び、自身は「ユダヤ民俗音楽協会」に所属し、ユダヤの音楽を広めるために活動を続け、1925年にはアメリカに移住し、そこでもユダヤ音楽を広めるために尽力しました。しかし、彼の作品はなかなか理解されることがなく、当時、唯一人気を得たのは、ハイフェッツが愛奏した「ヘブライの旋律 Op.33」だけだったのです。最近では彼の作品も復興の兆しが感じられ、NAXOSでもヴァイオリン協奏曲を中心としたアルバム(8.559408)がリリースされています。このアルバムには、その「ヘブライの旋律」を始めとした興味深い作品が並びます。例えば「レ・シルフィード」はグラズノフの同名作品を思い起こさせますが、実は密接に関係があるもので、これは初演前にバレエの一部を見たアクロンが、独自の「レ・シルフィード」を作曲した可能性があるとされます。他にも「古風な様式による組曲」をはじめとした多彩な作品を聴くと、どれも興味深く、この作曲家の音楽をもっと知りたいという好奇心にかられます。(2014/08/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.573240 |
最近活躍中の女性指揮者、ファレッタによるコリリアーノの作品集です。1曲目の「ベルサイユの幽霊」で描かれているのは、かの王妃マリー・アントワネット。幽玄な弦の響きに誘われて、ロッシーニ、ワーグナー、モーツァルトのオペラの一部が幻想的に顔を覗かせます。もう1曲は、おなじみ「レッド・ヴァイオリン」による協奏曲です。映画から派生した音楽で、組曲よりも抽象的な世界を描いています。3世紀に渡って様々な人間関係を見てきた「赤きヴァイオリン」。その悪魔的とも言える存在そのものを描きだした夢幻的な物語を音にしたこの作品は、限りなくロマンティックで情熱的です。ルートヴィヒのすすり泣くような音色は、この悩ましい音楽を存分に表現し尽くしています。(2010/07/14 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.559671 |
ドヴォルザークに学び、その娘婿となったヨゼフ・スーク(1874-1935)。彼の作品は、初期の物こそブラームスやドヴォルザークを手本としていますが、少しずつドビュッシーら印象派の影響と、マーラー、R・シュトラウスら後期ロマン派の影響が見え隠れするようになり、どちらかと言うとチェコの国民楽派の作品とは一線を画した、極めてロマンティックな曲を残したことで知られています。この「おとぎ話」は彼の代表作ですが、ここでは珍しい他の2曲に注目。ヴァイオリン独奏を伴う技巧的な「幻想曲」、そして彼の心象風景を描いたと言われる「幻想的スケルツォ」と、どちらも充実した管弦楽法と懐かしいメロディに満ちた美しい作品です。(2011/05/18 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.572323 |
ウィーン生まれの作曲家タイベルク(テュベルク)。彼は、母親がピアニスト、父親はヴァイオリニストという音楽一家にうまれ、幼い頃から音楽家になることを運命付けられたような人でした。この交響曲第3番は移住先であるアバツィア(現クロアチア領オバツィア)で1943年書かれたもので、マーラーの第7番の交響曲を思わせる重厚な作品となっています。当時、ムッソリーニの失脚により、イタリアはナチス・ドイツの支配下におかれたため、アバツィアに住むタイベルクもその影響を受けざるを得ませんでした。彼自身もユダヤの血を引いていたため、その翌年アウシュビッツに送還され悲劇の死を遂げることになってしまったタイベルク。しかし彼の作品は、ヤン・クーベリックの息子ラファエルに拠って演奏され、忘却の淵に沈むことは避けられたのです。(2010/10/13 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.572236 |
指揮者クリストフ・フォン・ドホナーニの父であるエルノ・フォン・ドホナーニは2つの交響曲、2つのピアノ協奏曲、2つのヴァイオリン協奏曲などを作曲、しかしその曲のほとんどは不当に忘れられてしまいました。あまり聴く機会のないヴァイオリン協奏曲第1番は紛れもなく後期ロマン派の音楽で、その情緒たっぷりの旋律美はコルンゴルトの名曲にも匹敵するかも知れません。第2番の協奏曲は管弦楽にはヴァイオリン・パートがありません。(2008/06/11 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.570833 |
ハンガリーの民俗音楽とクラシック音楽の融合を図り「管弦楽のための協奏曲」やミクロコスモス、弦楽四重奏曲などの素晴らしい作品を数多く書いたバルトーク(1881-1945)。しかし、そんな彼も最初からばりばりハンガリー風の音楽を書いていたわけではありません。1898年にウィーン音楽院に入学する前の彼はブラームスの作品に影響を受けていましたが、交響詩「コッシュート」は21歳のバルトークがリヒャルト・シュトラウスの「ツァラトゥストラ」を聴いて衝撃を受け作曲したもので、題材こそはハンガリーの英雄に由来していますが、音楽はまさにシュトラウスそのもの。しかし色々な意味で世間を騒がせた上、彼も自信を持った問題作です。「2つのポートレート」は彼が思いを寄せたヴァイオリニスト、シュテフィ・ゲイエルを意識して書かれたました。人間の2つの面を真摯に描き、彼女のモティーフを登場させることで、失恋の痛手を慰めたようです。「組曲」は彼がピアニスト、作曲家としての位置を確立させようとしていた頃の作品で、1905年に初稿が書かれましたが、後の1920年に改訂されています。壮大なオーケストラのファンファーレで始まる楽しい作品です。初演時のウィーンではセンセーショナルな話題を巻き起こした」とバルトーク自身がメモを残したとされています。(2014/10/22 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.573307 |
2005年に発売された「アメリカン・プレイス」は、やはりロンドン交響楽団とファレッタの見事な演奏で、グラミー賞の2部門にノミネートされるなど、大きな反響を呼びました。このアルバムでは、様々な形態の作品で、その多様性をみせてくれています。作曲家の母方の祖父であるヴァン・ホーク(彼は有名なクルーズ会社“ホーランド・アメリカライン”のエンジニアでした)に捧げられた「アトランティック・リボン」はヨーロッパとアメリカを結ぶ海を描いていて、金管楽器やヴィヴラフォンによって醸し出される音色の妙が見事であり、どことなくドビュッシーの名作を思わせる部分もあります。他には、抒情的なバイオリンとオーケストラのためのロマンスである「アメリカン・ラプソディ」や、不可思議な音像を結ぶ「神の謎」などタイトルからして、ワクワクさせるものが並びます。録音 2011年8月18-19日 ロンドン アビー・ロード・スタジオ(2012/09/19 発売)
レーベル名 | :Naxos |
---|---|
カタログ番号 | :8.559723 |