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ストット, キャスリーン(1958-)

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    ブリッジ/ブリテン/ターネジ:チェロ作品集(ジョンストン)

    このアルバムには、作曲家、演奏家たちによる「豊かな交友関係」が見てとれます。まずはブリッジとブリテン。10歳の時にブリッジの交響組曲「海」を聴き衝撃を受けたブリテンは、その3年後にブリッジから作曲のレッスンを受けることになります。ブリッジの音楽はしばしば「サロン風」と評されますが、ここで聴けるチェロ・ソナタの晦渋な作風は、確かにブリテンが影響を受けるであろう先進的な音楽です。そんなブリテンのチェロ・ソナタは稀代の名チェリスト、ロストロポーヴィチとの出会いから生まれたもの。ブリテンは、無伴奏チェロ組曲を始め、いくつかの作品をロストロポーヴィチに捧げています。そして、タネージと親交を結んだのは、このアルバムでチェロを演奏するジョンストンです。アルバムの最後に置かれた「MILO」は、タネジの息子MILOのために書かれた子守歌ですが、ジョンストンは初演者であり、またMILOのゴッドファーザー(!)だということです。渋い曲で独特の名演を聴かせるキャサリン・ストットのピアノも雄弁です。(2011/09/14 発売)

    レーベル名:Orchid Classics
    カタログ番号:ORC100010

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    マックスウェル・デイヴィス:ピアノ協奏曲/ワールデス・ブリス(ストット/ロイヤル・フィル/マックスウェル・デイヴィス)

    キャサリン・ストットは現在イギリスで最も尊敬されているピアニストの一人であり、ソロだけでなく、室内楽奏者としても活躍、また音楽大学で教鞭を執るなど活発な活動をしています。このマックスウェル・デイヴィス(1934-)のピアノ協奏曲は1997年に彼女のために書かれたものです。多くの作曲家と違い、なかなかピアノとヴァイオリンのための協奏曲を書かなかったデイヴィスですが、それはどうも納得できるソリストに出会わなかったためのようで、1985年にはアイザック・スターンのためにヴァイオリン協奏曲を、そして1997年には前述のキャサリン・ストットのためにピアノ協奏曲を作曲したのでした。デイヴィスらしい変幻自在な楽想を持った作品であり、もちろん初演時のソリストはストットが務め、聴衆と批評家からは大きな賛辞を得たのです。一方「世俗的な至福」は中世、ルネサンス音楽の雰囲気を感じさせる静かなレントで始まる音楽。交響曲作家として名を挙げる前に書かれた、宗教的な感覚を現代的センスで包み込んだ神秘的な作品です。どちらも作曲家自身の指揮による納得の演奏です。(2013/02/20 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572357