スタンチュール, ジャスミンカ
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現在、フランツ・シュミット(1874-1939)といえば、多くの人はオラトリオ「七つの封印の書」を思い起こすことでしょう。1937年に作曲されたこの曲は第2次世界大戦の開戦を暗示するような不穏な空気に満たされており、彼自身の作曲活動の集大成の意図を持って書いたとされています。このアルバムには、そんなシュミットの1930年代初頭の作品が2曲と、ピアノと管弦楽のための「幻想曲」(世界初録音)が収録されています。憂鬱な序奏の後に出現する軽快な主題が楽しい「軽騎兵の歌による変奏曲」は1931年にクレメンス・クラウスによって初演され、その後もブルーノ・ワルターをはじめとした大指揮者たちが繰り返し演奏している人気曲です。シャコンヌは元々オルガンのための曲でしたが、「軽騎兵」と同じ年にオーケストレーションを施され、やはりクレメンス・クラウスが初演しています。このアルバムの一番の注目作である「ピアノと管弦楽のための幻想曲」は、シュミット25歳の頃に書かれた作品で、この曲の素材は、彼の代表作の一つとなる歌劇「ノートル・ダム」の"間奏曲"と"謝肉祭の音楽"にそのまま用いられています。この作品は結局出版されることもなく、そのまま忘れられてしまい、2013年11月になってようやく初演されました(ファビオ・ルイージ指揮ウィーン交響楽団、ピアノ…ヤスミンカ・スタンチュル)。華やかなピアノのパッセージが際立つ、明快かつ穏やかな曲想は、後のシュミットのシリアスな作風とは一線を画したロマンティックを持ち、聴き手に強い印象を残します。(2016/08/26 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5274 |
セルビア生まれの女性ピアニスト、ジャスミンカ・スタンチュールをソリストに迎えたベートーヴェンの2曲のピアノ協奏曲。スタンチュールはウィーン国立音楽大学で学んだ後、ジュネーヴでマリア・ティーポに師事。1989年、権威ある「ウィーン国際ベートーヴェン・コンクール」で優勝したことで一躍注目を浴びました。ウィーン古典派作品を得意としており、グスタフ・クーンとはモーツァルトのピアノ協奏曲の録音(COL60014)もあります。彼女の明快なタッチと、クーンが振るボルツァーノ・トレント・ハイドン管弦楽団の素朴な響きが溶け合う模範的なベートーヴェンです。(2019/02/22 発売)
レーベル名 | :col legno |
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カタログ番号 | :WWE1CD60010 |