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ウェイド, レイ・M

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    アンタイル:歌劇「兄弟たち」(ネルセン/ボーチャム響/スロアーン)

    アメリカの前衛作曲家アンタイル。彼は1926年に発表した「バレエ・メカニック」で賛否両論を巻き起こし、その進歩的な作風は遠く離れた日本にも影響を与えています。しかし、1930年を過ぎると次第に伝統的な手法を取るようになり、さらに1940年代から映画音楽に手を染め、その作風は少しずつ時代を後退し、晩年は後期ロマン派に近い音楽も手掛けるようになったことは、彼の評価を難しくしているともいえるのではないでしょうか。このオペラ「兄弟」も1954年に作曲されたもので、つの1幕オペラの中の一つとして書かれました。聖書の「カインとアベル」の物語を、戦後のアメリカの労働者階級に置き換え、初演当時は好評を博したものの、その人気は長く続くことなくいつしか忘れられてしまった作品です。今回ヨーロッパで録音されたことで、また人気が再燃するのでしょうか?色々な意味で興味深いアルバムです。(2011/03/16 発売)

    レーベル名:CPO
    カタログ番号:777545-2

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    カルテッリエリ:クリスマス・オラトリオ(コルス・ムジクス・ケルン/ダス・ノイエ・オルケスター/シュペリング)

    (2009/04/01 発売)

    レーベル名:Capriccio
    カタログ番号:C71015

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    ゴメス:歌劇「サルヴァトール・ローザ」(メンスケス)

    ブラジル出身のオペラ作曲家、アントーニョ・カルロス・ゴメスは、音楽一家に生まれ、早いうちから才能を示し、指揮者であった兄の助言を受け、芸術に理解のあった皇帝ドン・ペドロ2世の庇護を受けます。ブラジルで充分な音楽教育を受けるも、やはりオペラと言えばイタリア!ということで、皇帝から奨学金を賜り、1864年にイタリアへ留学、当時この地を席捲していたヴェルディから多大なる影響を受けたのです。このオペラは、彼の代表作の一つであり、実在の画家サルヴァトル・ローサ(1615-1673)をモデルにしたものです。優れた芸術家であったローサですが、なかなかの暴れん坊であり、1647年にナポリで起こった「マザニエッロの乱」に加わり、また生涯を終えたのも暴動に巻き込まれたためだったと言われます。そんな波乱万丈のローサの生き方に、ナポリ総督の娘イザベッラとの悲恋を合わせ、まるで「シモン・ボッカネグラ」を思わせる壮大な悲劇が生まれたのでした(ブックレットに挿入されている写真を見ると、ローサは革ジャンをすっきり着こなしたイケメンとして描かれています)。イタリア風の音楽でありながらも、やはり南米らしい滾る血潮が感じられます。(2012/05/09 発売)

    レーベル名:Oehms Classics
    カタログ番号:OC957