ザラストロ弦楽四重奏団
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アルゼンチン、ブエノスアイレスに生まれたコンスタンティノ・ガイト(1878-1945)は、イタリア移民であった父からヴァイオリンを学び、その後、フリアン・アギーレからピアノの教えを受けました。政府より奨学金を得て、父の祖国であるイタリアに留学し、22歳までナポリ王立音楽院で学んでいます。その後は、「アルゼンチン音楽の創始者」として活躍し、数多くの作曲家を育て、また自身も多くの作品を残しています。オペラから室内楽、歌曲に至るまで多岐に渡りますが、ここに収録されている室内楽は、1916年から1918年頃に書かれたもので、流麗な表現が魅力的です。ここでピアノを演奏しているエレーラは作曲家の曾孫にあたり、この演奏に際しても「曾祖父に対して最大の敬意を払い、その作品を知ってもらいたい」と意気込みを述べています。(2012/08/15 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :777514-2 |
20世紀を代表するヴァイオリニスト、アドルフ・ブッシュ。ドイツに生まれ、学生時代から作曲家を目指していたという彼は、ヴァイオリンを演奏するかたわら、100を超える作品を遺しています。彼は10代の頃に出会って親交を結んだマックス・レーガーから強い影響を受けており、作品にもレーガーが用いた和声言語が認められます。またモーツァルトやブラームスの室内楽にも精通していたこともあり、古典派やロマン派の大作曲家たちの作曲技法も受け継いでいます。彼は12音技法などの20世紀の様式を用いることはなく、そのため同時代の批評家たちから非難されたこともありましたが、その独自の作風は聴くべきところザラストロ弦楽四重奏団はワインガルトナーやパウル・ユオンの弦楽四重奏曲の録音で高く評価されている1994年にヴィンタートゥールで結成されたアンサンブル。後期古典派からロマン派のレパートリーと得意としています。フルートを演奏するヴェッキはスイスの奏者。トーンハレ管弦楽団の客演首席フルート奏者として日本にもたびたび訪れています。(2022/12/23 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555279-2 |
スイス系ロシア人作曲家パウル・ユオン(1872-1940)は、今では「チャイコフスキーとストラヴィンスキーを繋ぐ存在」として認知されています。彼はモスクワ音楽院でアレンスキーとタネーエフに作曲を学び、その後1894年にベルリン高等音楽学校に留学、クララ・シューマンの父親違いの弟で高名な作曲家ヴォルデマール・バルギールの元で更なる研鑽を積みます。その後ロシアに戻りバクー音楽院の教授に就任、多くの音楽家を育てました。ロシアの数々の音楽理論をドイツ語に翻訳し、当時のロシアの音楽水準の高さを国際的に認識させる役割も果たしましたが、彼自身の作品はどちらかというとドイツ的であり、またブラームスの「ハンガリー舞曲集」の編曲者の一人としても知られています。ブラームスに心酔していたようですが、その作品にはあまり旋律美はなく、ひたすら形式を重んじる複雑なものとなっているところが面白く、また時々ロシア民謡調の曲想が現れるところなども、独特な世界が感じられます。(2016/03/30 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :777883-2 |
今では指揮者として知られるワインガルトナーの作曲家としての足跡を辿るcpoのシリーズ、今回は弦楽四重奏曲の第3集です。ここで注目したいのは、ワインガルトナー(1893-1942)が自身の弦楽四重奏曲第1番と第2番を献呈したというヴァイオリニスト、カール・ハリジュ(1859-1909)で、彼はヨアヒムに学び、ベルリン芸術大学の教授を務め、ヨアヒムやゲオルク・シューマンと弦楽四重奏団を結成し、その後、自らの名前を冠した弦楽四重奏団も結成しました。そのハリジュ弦楽四重奏団による第1番の初演の模様を後にワインガルトナーが記していますが、どうもあまり良い印象は得られなかったようです。ハリジュの演奏もイマイチだったのかもしれませんが、何より曲が暗すぎて、彼が示唆した恐怖を聴衆が理解しきれなかったというあたりが本当のところでしょうか。そんなワインガルトナー、1917年に作曲された第2番と第4番の弦楽四重奏曲は、もっと耳に優しい響きを持っていて、ベートーヴェン、シューベルトから連なる伝統に則った堅固な作風を有しています。(2011/11/09 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :777253-2 |