カメラータ・ベルン
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【プロハスカとコパチンスカヤ、挑戦を恐れない2つの個性が描く、2人のマリアの物語】2022年に発売されたイザベル・ファウストとの共演盤『カフカ断章』(HMF)が高い評価を受けたアンナ・プロハスカ。ALPHAレーベルからも個性的なアルバムをリリースしてきている彼女が、今回は長年の盟友、奇才パトリツィア・コパチンスカヤと手を組み、新約聖書に登場する聖母マリアとマグダラのマリアという2人の物語に挑みます。コパチンスカヤにとっては2019年リリースの『つかの間と、永遠と』の流れを汲む企画と言え、そこでマルタンの『キリスト受難の6つの印象(複連祭壇画)』を中心に据えたのと同様、今回も同じマルタンの『マリア三部作(三連祭壇画)』を核とした選曲により、聖なるマリア、母としてのマリア、そして卑しい身分の象徴としてのマリアとその救済という側面に切り込み、西洋世界に於ける女性のイメージの二面性を描き出すとともに、その意味を問うという内容となっています。2人が絶大な信頼を置く作曲家、ヴァイオリニストであるミチ(美智)・ウィアンコが多くの曲で編曲を務めており、カメラータ・ベルンの高いアンサンブル能力と、その音色が持つ煌びやかさを内に秘めたほの暗さを魅力的に引き出しました。さらにはプロハスカとコパチンスカヤによる、作品の振幅の激しさをものともしない表現力と強烈な個性が、時に寄り添い時に激しくぶつかり合いながら、このアルバムの得も言われぬ魅力を作り出しています。(2023/04/21 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA739 |
【頼れる俊英たちとコパチンスカヤによる次なる冒険。ソル・ガベッタ参加!】世界各地のステージに素足で現れ、他の誰にも成しえない音楽体験で客席を魅了し、アルバム発表ごとに話題騒然の企画を実現してきた21世紀的唯一無二のヴァイオリニスト、パトリツィア・コパチンスカヤ。2020年秋にはイル・ジャルディーノ・アルモニコとタッグを組み、古楽器演奏への愛着を独特の形で結晶させた『ヴィヴァルディ、その先へ』(Alpha624/国内仕様NYCX-10161)で大いに注目を集めたところ、その興奮も冷めやらぬうちに次のアルバムが発表されます。20世紀屈指の異才画家ダリの初期作品『照らし出された快楽 Plaisirs illumines』(1929/短編映画『アンダルシアの犬』にも登場)に着想を得た現代スペインの作曲家コーイの二重協奏曲(チェロに名手ガベッタが客演!)を表題に、現代ハンガリーを代表する室内楽作品にアルゼンチンのヒナステラを加えた選曲からして、コパチンスカヤの明敏な感性が窺えます。彼女のアルバム『つかの間と、永遠と』(Alpha545/国内仕様NYCX-10086)でも鮮烈な存在感を示したカメラータ・ベルンは、曲によってメンバーがソロでも抜群のパフォーマンスを披露。数十年前のバロックの名盤群からは想像もつかないほどみずみずしい音を紡ぐソリスト集団への変貌は、コパチンスカヤという希有の触媒的ソリストとの共演あればこそでしょう。そうした交感力が絶好の刺激を導き出したアルバム、彼女からますます目が離せません!(2020/12/18 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA580 |
【決定的名演から最新録音まで!先鋭的古楽演奏で楽しむバッハの名曲】ALPHA、ARCANA、PHIなどのレーベルに残された音源から、バッハの名曲を集めたCD3枚にもわたるベスト・アルバムが登場。フィリップ・ヘレヴェッヘ、エンリコ・ガッティといった巨匠から、カフェ・ツィマーマン、ジュリエット・ユレル、フランソワ・ラザレヴィチ、ブリュノ・コクセ、そしてパトリツィア・コパチンスカヤといった、新録音のたびに大きな話題を提供する名手たちの素晴らしい演奏を楽しむことが出来ます。不等分律を用いた美しい響きで世界中を驚かせたアーロン・ピルザンの「平均律」など、最新録音が惜しげもなく投入されているのも嬉しいところ。20世紀末から現在まで、世界を沸かし続ける魅力的なバッハ演奏を俯瞰できる、魅力的な企画です。※ 収録内容は次ページ(2021/09/24 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA775 |
【コパチンスカヤが深い共感を持って描く、故郷を追われた人々の音楽】パトリツィア・コパチンスカヤが、音楽監督を務めるカメラータ・ベルンとその首席チェロ奏者トーマス・カウフマンと共に、故郷を追われたあるいはやむなく去った人々をテーマに構成したアルバム。コパチンスカヤ自身、故郷モルドバは自分のなかでもはや失われており、そこに囚われていながらも既に根を下ろしておらず、自分は永遠に根無し草であると感じていることが、このプログラムの根底にあります。ウクライナとロシアに共通する民族楽器クギクリ(パンパイプ)を使用して本来演奏される伝承曲の、リズミカルながらもどこか不安を帯びた編曲版から弦楽合奏によるシュニトケのチェロ・ソナタが立ち上がり、巨大な蒸気機関を思わせる曲想へと発展していくオープニングは圧巻。コパチンスカヤが不穏な響きに乗り澄んだ声で歌うモルドバの伝承曲、故郷ポーランドで演奏を禁じられたパヌフニク、内的亡命者と呼べるシューベルト、ソヴィエトで12音と四分音による音楽に打ち込みフランスへ亡命したヴィシネグラツキーなどが続き、ラストはイザイがシンシナティ交響楽団の音楽監督を務めていた時にヴァイオリンとヴィオラの合奏のために書いた「逃亡者」を収録。鋭利な解釈と表現で作品への深い共感を刻むアルバムです。(2024/12/06 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA1110 |