ブース, クレア
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シェーンベルクやベルクと並ぶ新ウィーン楽派(主に1900年代初頭にかけてウィーンで活躍した作曲家の集団)の中核メンバーであったウェーベルン(1883-1945)。当時最も先鋭的な作風で知られるも、出版された作品はたった31曲と少なく、番号なしの作品を含む全集を作ったとしてもCD6枚に収まってしまうというというから驚きです。その分、各曲の凝縮度は半端なく、どれもが熟考の上に生み出されたものであり、後世の作曲家たちに与えた影響力は本当に強く、現在でも彼の作品は孤高の芸術として高く評価されています。もちろん、当時の最先端を行く音楽ですから、最初はとっつきにくいかもしれません。しかし、例えば優れた数学者が美しい数式を愛するが如く、彼の複雑な音楽も、深く知れば知るほどにその魅力から離れられなくなるものです。時代によって作風を変化させて行った人でもあり、ここに収録されている1910年代の曲と、1930年代の曲を聞き比べてみると、その変容が理解できるかと思います。また、シェーンベルクの「室内交響曲」の編曲版も興味深いものです。この時代の作品の良き理解者ロバート・クラフトの説得力ある演奏で。(2015/05/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557516 |
ストラヴィンスキーやシェーンベルクにおける明晰な解釈が知られる指揮者ロバート・クラフト。そんな彼がヴェーベルンに魅了されるのも当然のことでしょう。作品数こそ少ないですが、そのどれもが捉え難いほど魅力と感性に溢れたヴェーベルンの作品は、演奏家にとっても聴き手にとってもまるで宝の山と言えるのですから。このアルバムには、歌声すらも一つの音を構築する響きとして使われている声楽曲と、いくつもの音の層から出来た精緻な織物である「バッハのリチェルカーレ」が収録されています。彼の歌曲は編成が特殊なため演奏が困難とされていますので、これはとても貴重な1枚になることでしょう。(2009/09/16 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557531 |
NAXOSの好評シリーズ、イギリスの歌曲集第23集は、ジョナサン・ダヴ(1959-)の歌曲です。彼は現代の英国において、最も機知に富む多彩な音楽を創り出す作曲家の一人として評価されており、中でも歌曲、合唱曲については最高の賛辞が贈られています。このアルバムには4つの歌曲集が収録されていて、最初の「冬から」はロバート・ティアの詩によるもので、曲の雰囲気はどこかブリテンの一連の歌曲を思わせる、繊細な静けさを湛えています。「わが影を棄てて」はガルシア・ロルカの英語訳のテキストが用いられており、乾いたリアリズムが横溢する音楽です。「アリエル」はすばらしく神秘的な歌曲で、伴奏なしのソプラノのみで歌われます。歌手は黄砂を運ぶ風の音までをも歌わなくてはなりません。エキゾチックなヴォカリーズである第3曲目は、この世のものとは思えないほどの不思議な印象を残すでしょう。5つのセクションからなる「今宵眠る全ての人へ」はロマンティックな感情と、宗教性、心、場所、四行詩がモティーフ。歌曲はプーランクを思わせる聖と俗が入り混じった物語が描かれ、聴き疲れた人は深い眠りに誘われるのです。(2014/09/24 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573080 |
「十二音技法」の創始者であり、優れた画家でもあったシェーンベルク。 このアルバムでは、表現者としてのシェーンベルクに焦点を当て、彼が書いた様々な歌曲の中から、“期待”“肉体”“涙”など彼の絵画に関連する8つのテーマに沿った曲を選び、曲に内在する多彩な感情をソプラノのクレア・ブースとピアニストのクリストファー・グリンが描き出していきます。 クレア・ブースは英国出身。バロック・オペラから現代の歌曲まで幅広いレパートリーを持ち、舞台からコンサートまで活発な活動をしています。クリストファー・グリンとは長年にわたり共演を行い息のあった演奏を披露しています。 (2024/05/24 発売)
レーベル名 | :Orchid Classics |
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カタログ番号 | :ORC100306 |
1978年、イギリス生まれの作曲家ベッドフォードは、王立音楽大学で作曲を学び、2008年にイギリスの作曲家賞を受賞、2010年にはハレ管が彼の作品を世界初演し注目を浴びました。2009年から2012年にはウィグモア・ホールのコンポーザー・イン・レジデンスを務めるなど、イギリス現代音楽の牽引者として活躍しています。「集中と拡大」、これはベッドフォードの音楽に浸透している基本理念です。伝統からの脱却を図りながらも、伝統に固執するという正反対の作風を採り、その音楽は複雑でありながらも決して難解ではありません。このアルバムにはユニークなタイトルを持つ5曲を収録。ドラマティックな歌曲集「OrvoitToutenAventure」が聴きものです。(2019/05/24 発売)
レーベル名 | :col legno |
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カタログ番号 | :WWE1CD40404 |
ウェールズにおいて、最初に国際的な知名度を得たクラシック音楽作曲家が、このアラン・ホディノット(1929-2008)だとされています。彼はウェールズのバーゴッドで生まれ、カーディフ大学で学び、アーサー・ベンジャミンに個人的に支持しました。1954年にチェルトナム音楽祭で初演された「クラリネット協奏曲」(ジェルヴァース・ドゥ・ペイエの独奏、ジョン・バルビローリ指揮ハレ管)が大好評で迎えられ、彼の名が知られるようになり、様々な音楽家や団体から作品委嘱を受けるようになり、この栄誉は彼が亡くなるまで続いたのです。彼はオペラから管弦楽作品、室内楽曲、歌曲などさまざまな作品を書き、どれもが高く評価されましたが、ここで聞ける「ウェールズ民謡」をもとにした作品群は、彼の円熟期から晩年に書かれたもので、一層の深みを有しています。中でも「トウィの風景」は彼の最後の作品で、彼の生涯を締めくくるエピローグのようなもの。男女の声が絶え間なく語りかけてくる神秘的で幻想的な音楽です。(2015/01/28 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.571360 |