ステーン, ジャック・ファン(1956-)
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本盤のタイトル「The Deeper the Blue」は、画家のカンディンスキーが1911年の論文「芸術における精神性」で書いた“青が深くなればなるほど人は無限の感覚に浸され、無垢なものを求め、超自然の世界に行き着く”という提言ですが、ここでは“色彩”がどのように音楽を形作り、機能や感情面に影響するのかを探究、同時に、登場する作曲家たちの“師匠と弟子”という関係性にも光を当てています。ヴォーン・ウィリアムズはパリで3カ月ほどラヴェルに師事していますが、二人とも同じハンガリーの情熱的なヴァイオリニスト、イェリー・ダラーニに曲を献呈しました。1968年生まれのヘスケスは、デュティユーに師事。ここに収録された「波のままに」のヘスケスによる編曲版は、師匠から受け継いだ華やかな色彩感であふれています。そしてデュティユーは若い頃にラヴェルから大きな影響を受けたと言います。また、ヘスケスの「Inscription ? Transformation」は2016年にジャネット・スンに捧げられ、今回彼女の演奏で世界初録音として収録されています。(2019/12/13 発売)
レーベル名 | :SOMM Recordings |
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カタログ番号 | :SOMMCD275 |
ブラジル出身でロンドンを拠点に活躍するピアニスト、イルズンが演奏するブラジルとフランスの19世紀後半のロマン派ピアノ協奏曲の新録音。バックを務めるのはロイヤル・フィル&ヤク・ファン・ステーンの定評あるコンビです。オスワルドはブラジルの外交官でもあり、サン=サーンスとは長い友情で結ばれ、一緒にサン=サーンスの2台ピアノ曲を公演で演奏する仲でした。サン=サーンスの「エジプト風」より10年早く作曲されたオスワルドの協奏曲は、フォーレのようなロマン派風のタッチでありながら、特徴的なブラジルのリズムに支配されています。サン=サーンス自身が「ヌビア(エジプト南部アスワンあたりからスーダンにかけての地方の名称)のラブ・ソング」と呼んだ「エジプト風」は、複雑なピアノ語法と絶妙に軽いタッチで書かれており、印象的なガムラン風の響きも登場します。ネポムセーノはヨーロッパで学んだブラジル人。グリーグの「ホルベアの時代より」をモデルにした「古風な組曲」は、バロック様式とロマン派のスタイルが融合しています。(2020/09/18 発売)
レーベル名 | :SOMM Recordings |
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カタログ番号 | :SOMMCD276 |
【ベルギー19世紀を代表する巨匠の大作群を充実の演奏陣で!】後にフランスに帰化したフランクと並び、19世紀ベルギーを代表する作曲家の一人ペーテル・ブノワの大作合唱曲を、同国放送局の企画で実現した充実演奏陣によるライヴ音源で体系的に聴ける5枚組。フランス語話者とオランダ語話者が拮抗するベルギーは、1830年に独立国家となる直前までオランダ領だった反動もあり、第二次大戦頃まで知識人社会ではフランス語が中心でしたが、国土の北半分を占めるフランダース圏では大半の住民の母語がオランダ語(現地呼称に寄せて「フラマン語」とも呼ばれますがオランダとの言語差は英米の英語程度)で、フランス語中心の文化への反発と母語文化運動が活発でした。ブラームスやサン=サーンスと同世代のブノワはその時代の寵児で、ブリュッセル音楽院でフランス語話者の大家フェティスに師事したのち諸外国で研鑽を重ね、帰国後『荘厳ミサ曲』の成功により注目を集めます。その後、市民オーケストラや市民合唱が盛んだった世情のなか、オランダ語による大作合唱曲やオラトリオを続々発表してフランダースの人々の絶大な支持を集め、20世紀以降もベルギー国民音楽の旗手として敬愛され続けてきました。オランダで学んだ川口成彦も昨今は歴史的楽器でそのピアノ曲を積極的に紹介していますが、このアルバムにはブラビンズ、デ・ワールト、デ・フリーントら新旧世代の錚々たる指揮者たちのタクトのもと、多くが初録音となる重要作群を収録しています。アントワープ交響楽団(旧称ロイヤル・フランダース・フィルハーモニー管弦楽団)やオランダ放送合唱団、ナミュール室内合唱団など頼もしい演奏団体が素晴らしい演奏で深い解釈を聴かせ、ブノワの大作の真価を強くアピール。聴くべきロマン派時代の作曲家であることを実感させてくれます。(2024/03/08 発売)
レーベル名 | :Fuga Libera |
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カタログ番号 | :FUG825 |