クリストヤニス, タシス
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【サン=サーンス初めての歌劇、ロトのタクトと豪華メンバーで世界初録音!】サン=サーンスが1865年に初めて書いた歌劇《銀の鈴》は、紆余曲折を経て1877年2月23日にパリのオペラ・コミック座で初演されました。台本はオッフェンバックの《ホフマン物語》も手掛けた2人です。美しい魔女の愛を得るための金貨、それを手に入れるためには銀の鈴を鳴らさなけらばなりません。しかしその鈴を鳴らすたびに、周りの誰かが犠牲になっていきます。最初はコンラッドの義理の父、次は彼の親友の一人…そんな悪夢が描かれています。ここで使用されているのは1914年の最終版で、作曲から50年の間、10回もの改訂が行われたと言います。目を引くのは豪華な歌手陣で、フランス・オペラと歌曲いずれも高い評価を得ているエレーヌ・ギュメット、バロックから19世紀まで幅広いレパートリーで近年急速に人気を高めているジョディ・デヴォス、現代オペラでも活躍するエドガラス・モントヴィダス、19世紀フランスの作品を特に得意としているタシス・クリストヤニスといった面々を、ロトが手堅くまとめています。管弦楽はもちろん、19世紀以降の作品に古楽器を使ったピリオド奏法で申し分ない実績をあげてきた手兵レ・シエクル、そして合唱には少数精鋭でピリオド解釈への対応も高く評価される声楽アンサンブル、アクサンチェスを起用。サン=サーンスのキャリア初期の知られざる大作に光を当て、その魅力を鮮烈に表現しています。フランス語のリブレットと英訳、ふんだんな資料画像を掲載した165ページにも及ぶカラーブックレット付き。(2020/08/28 発売)
レーベル名 | :Bru Zane |
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カタログ番号 | :BZ1041 |
【スポンティーニの出世作、ルセによる充実古楽器演奏で登場!】フランスの古楽復興を牽引し、18世紀に人気を誇りながら歴史に埋もれていたイタリアやフランスの傑作を数多く発掘・紹介して話題を呼んできたクリストフ・ルセ率いるレ・タラン・リリク。近年ではサリエリがパリで発表した三つのフランス語オペラの録音で毎回話題を呼んだほか、グノー生誕200周年の2018年には《ファウスト》初演時の版を古楽器初録音(BZ1037)、ロマン派時代の音楽にも高い適性のあることを印象づけました。その彼らが今回、西洋歌劇史を辿れば避けては通れない19世紀初頭の重要作と正面から向き合います。作曲家はベートーヴェンと同世代のイタリア人作曲家ガスパレ・スポンティーニ。かの楽聖がウィーンで《フィデリオ》の原型となる《レオノーレ》の作曲と改作に腐心していた頃、フランス皇帝ナポレオンの妃ジョゼフィーヌの後押しを受けパリで世界初演された《ヴェスタの巫女》は大いなる熱狂をもって迎えられ、後にフランスとプロイセンをまたにかけ圧倒的名声を誇ることになるスポンティーニの出世作となった作品。古代ローマを舞台に、絶やしてはならないとされてきた神殿の炎の鎮火をめぐる大事件を、革命期ならではのスリリングな音楽展開で描いた傑作ですが、この演奏はそのダイナミックな音作りもさることながら、独唱の細やかな節回しに適切に寄り添う古楽器オーケストラの音色も実に美しく、作品本来の魅力の諸相に迫った名演に仕上がっています。バルベラック、クリストヤニス、ヴィチャクらフランス歌劇界の錚々たる男声歌手たちと共に、ラトヴィア出身の注目歌手マリナ・レベカが鮮やかな歌唱を聴かせ、ナチュラル・トランペットのマドゥーフやトロンボーンのクレア・マッキンタイアら大物ソリストから、クラリネット磯部礼奈のような新世代の俊才まで幅広い層が加わるレ・タラン・リリクの濃淡豊かな演奏の頼もしさも格別。革命期のオペラの魅力を十全に堪能できる演奏内容に加え、Bru Zaneレーベルならではの150ページに及ぶ仏英語による充実解説も嬉しいところです。(2023/05/12 発売)
レーベル名 | :Bru Zane |
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カタログ番号 | :BZ1051 |
【生誕200周年にふさわしい充実解釈の歌曲全集、クリストヤニス&コーエンの快挙!】1822年12月10日、当時オランダ領だったフランス語圏ベルギーの大都市リエージュで生まれ、後年フランスに渡り1890年に亡くなるまで、同国の近代音楽の躍進に大きく貢献したセザール・フランク。天才児としてデビューし音楽家としての活動歴も長く作品も多岐にわたりながら、作曲家としての業績はごく限られた後期の管弦楽曲や合唱曲の他、彼自身が得意としたオルガン音楽の数々とヴァイオリン・ソナタ以外はなかなか顧みられる機会に恵まれません。生誕200周年となる2022年はその再評価の絶好の機会と言えるでしょう。生涯にわたり作曲し続けた歌曲の全てを、磨き抜かれた演奏解釈で味わえるBru Zaneレーベルの新録音は、まさに時宜を得た待望のリリースと言ってよい内容。演奏は近現代音楽と歌曲伴奏で敏腕を発揮してきたピアニストのジェフ・コーエンと共に、有名・無名にかかわらず19世紀フランスの重要な作曲家たちの歌曲やオペラを録音しているギリシャ出身の俊才バリトン歌手タシス・クリストヤニス。さらに、7曲ある二重唱曲ではフランス語圏の歌劇界と古楽シーンで圧倒的な存在感を放ち続けるヴェロニク・ジャンスが加わる豪華布陣。原典が消失した「犠牲者たちに」や唯一の手稿譜でのみ伝わる「この地では、人は~」など珍しい作品も漏らさず収録している点も見逃せません。このレーベルの常通り充実の極みにあるブックレット解説の読み応えもさることながら、複数異稿も参照しつつ隅々まで丁寧な解釈を聴かせるクリストヤニス&コーエンは近年の録音歴からの期待値を満たして余りある頼もしさ。普仏戦争を経てフランスという国が成立してゆく中、ドイツ音楽にも親しんできたフランクがフランス語歌曲という分野に果たした貢献をじっくり聴き確かめられるアルバムです。(2022/03/25 発売)
レーベル名 | :Bru Zane |
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カタログ番号 | :BZ2003 |
【奥深い人間味が滲むバリトン版ウェルテル。仏歌劇界の名歌手たちと才人指揮者の名演!】1892年2月にウィーンでドイツ語台本によって初演され、同年末にジュネーヴで仏語版初演を迎え、フランス近代歌劇史に不滅の地位を築いたマスネの傑作《ウェルテル》。評判はすぐ欧米諸国へ及び、ドビュッシーの歌劇《ペレアスとメリザンド》が初演を迎えた1902年には、作曲家の拠点パリから遠く離れたサンクトペテルブルクでも上演されています。この時主役を歌ったのは「イタリアの栄光」の綽名で知られた名歌手マッティア・バッティスティーニ。しかし彼の声域はバリトンで、マスネはこの時バッティスティーニに合わせ、本来テノール向けのタイトルロールをバリトンに移し替えた特別版を作成しました。その後ウェルテルを当たり役に持つテノールの名歌手たちが続々登場したためバリトン版は歴史に埋もれてゆきましたが、20世紀末にトーマス・ハンプソンなど何人かがこの稀少なヴァージョンを取り上げ、恋に悩む若者の思いを細やかに綴った19世紀音楽ならではのドラマが際立つその魅力に光を当てています。知られざる19世紀音楽の発掘紹介に熱心なロマン派フランス音楽センター(Palazetto Bru Zane)は今回この稀少版の主役に現代屈指の19世紀音楽解釈者タシス・クリストヤニス、ウェルテルが想いを寄せるシャルロット役に今を時めくヴェロニク・ジャンスを迎え、ラモー以前の古いフランス音楽の蘇演で高い評価を博してきたハンガリーの指揮者ジェルジ・ヴァシュヘージと共に新録音を制作。時にピリオド奏法も意識しながらのオーケストラが繰り出す緩急自在の高雅な響きと共に、ドラマティックかつ深々とした味わいに満ちた「バリトンのウェルテル」ならではの魅力を最大限に味わわせてくれます。Bru Zaneレーベルの常で図像史料満載のブックレット(仏・英語)も充実。傑作の魅力の秘訣を思わぬ角度から深く知ることのできる、歓迎すべきリリースと言ってよいでしょう。(2024/05/24 発売)
レーベル名 | :Bru Zane |
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カタログ番号 | :BZ1056 |
【待望の新録音!大成期のマスネによる新機軸の名品オペラを最前線の演奏陣で】フランス革命期から第一次大戦前までの「長い19世紀」におけるフランス音楽の綿密な紹介に意欲を注ぐロマン派フランス音楽センター(Palazetto Bru Zane)が、継続的に光をあててきた巨匠マスネの歌劇世界。傘下のBru Zaneレーベルからは秘曲の全曲録音に加えて2024年には最重要作《ウェルテル》のバリトン版異稿もリリースされましたが(BZ1056)、今回はその少し後、国際的名声を盤石のものにしたマスネがさらなる新境地を探るべく世に問うた《グリゼルディス》(1901)の全曲録音です。南仏プロヴァンス地方を舞台に、起伏に富んだ中世物語に悲劇的要素と悪魔が活躍する滑稽な場面を織り交ぜてゆく実験的ともいえるドラマ作りがなされた本作は、初演時の成功にもかかわらず5年後の1906年を境に長く上演されませんでした。全曲録音はこれが初ではありませんが、21世紀最初の全曲録音がこうしてロマン派フランス音楽センターによる最新研究、フランス随一の演奏陣で行われたことは何より歓迎すべきことと言えるでしょう。サントニ、クリストヤニス、シャルヴェら気鋭歌手陣による聴き手をはっとさせる演技力豊かな歌唱を得て、カナダとフランスをまたにかけ活躍するゼトゥニが起伏に富んだドラマを精妙に解釈。同レーベルの常通り、図版満載で内容充実度抜群のブックレット(仏語、英語)も読みごたえがあります。(2025/01/24 発売)
レーベル名 | :Bru Zane |
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カタログ番号 | :BZ1058 |
【貴重な初演版、当時のオペラ座楽団の編成で!ラモーによる楽器法の粋、錚々たる名歌手たちの妙技】バッハやヘンデルとほぼ同世代で、遅咲きながらフランス王室のみならずパリ市民の音楽シーンを牽引する存在となっていった大御所ラモー。リュリの歿後、少しずつ時代遅れになりつつあった全5幕形式のフランス正統派歌劇(抒情悲劇)に新たな活況を呼び込んだのも彼で、《ダルダニュス》から10年のブランクを経て1749年に発表した《ゾロアストル》は、初演こそ意欲的・先進的な構成が無理解にさらされ失敗に終わったものの、1756年の改訂版上演以降はフランスの人々にも受け入れられ喝采を浴びました。そして今回ここに登場するのは、ヴェルサイユ・バロック音楽センターの全面協力を得て実現した幻の初演版!映像含め既存録音もいくつかある改訂版では音楽構造の分かりやすさを優先させたため失われてしまった、ラモーと台本作家カユザックによる当初の哲学的・先進的アイデアを本来の姿のままに辿れる、最新校訂の楽譜による貴重な初録音です。初演当時のオペラ座の編成に合わせ管楽器奏者を増やし、低音を左右に振り分けるなど楽器配置も当時流にこだわりながら、故マルゴワールから音楽監督の座を受け継いだ名門楽団ラ・グランド・エキュリーを加えた大編成でこの録音に臨むのは、トラヴェルソ奏者コセンコのもとALPHAやAparte、SONYなど多くのレーベルで名盤を連発しているレザンバサドゥール。頼もしい通奏低音勢に支えられながら、題名役のファン・メヘレンを筆頭に、デヴォス、ジャンスら世代を越えての注目女声歌手、そしてヴィダルにクリストヤニスと、欧州歌劇界の大御所たちが演技力たっぷり織り上げてゆく物語。序曲から絶好調のオーケストラも、随所の聴きどころでの強い求心力で存在感を発揮します。素顔のラモー芸術の真価を知らしめる新たな名演の登場と言ってよいでしょう。(2022/10/14 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA891 |
【ニケの手によって史上初めて上演された幻の1778年版、「グルック後」のリュリ改訂稿!】リュリ最晩年の傑作であり、長年タッグを組んだ詩人キノーと最後に完成させることが出来た歌劇《アルミード》。1686年の初演以降、オペラ座の上演の柱として長く君臨し続けましたが、流行の変化もあり1766年を最後に舞台に掛けられる機会はなくなりました。折しもウィーン皇室から輿入れしてきたマリー=アントワネットの招きで、パリではグルックが新しいフランス語オペラの王者として君臨しつつあった頃。1777年にはリュリ作品をさしおいてグルックが新版《アルミード》を書き成功を収めていました。しかしフランス国粋派のなかにはグルックに猛反発する勢力もあり、彼らは1770年にヴェルサイユ王室歌劇場落成記念で上演された《ペルセー》(ニケによる1770年版の録音あり/ALPHA967)のように、リュリ作品を新時代に合わせて改稿することで復権をねらいます。当時パリ・オペラ座で活躍していたルイ=ジョゼフ・フランクール(長命作曲家フランソワ・フランクールの甥)による改稿ではクラリネットやホルンなど、古典派時代のフランスならではの楽器が効果的に用いられ驚くほど新鮮な響きでありながら、リュリ作品の魂はそのまま生きた独特の仕上がりになっています。しかしこの改訂版は未完に終わり上演はされず、そのまま忘れ去られてしまいました。フランスの埋もれた名作を蘇らせることに定評あるエルヴェ・ニケが、史上初めてこの版による上演を行い、その後録音されたのが今回のアルバムです。手つかずだった第5幕第3場以降は、音楽学者ブノワ・ドラトヴィツキとジュリアン・デュブルクが周到に補筆。歌手陣もジャンス、メヘレン、クリストヤニスほかというこの上ない豪華な面々を揃え、作品の真価を問う素晴らしい演奏となりました。またオリジナル版から100年の、フランスに於ける音楽事情の変化を聴くことが出来る点でも、たいへん貴重な録音と言えるでしょう。フランス語のリブレットとその英訳、多くの資料画像を掲載した80ページ以上におよぶカラーブックレット付き。(2020/08/28 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA973 |
【グルックと同時代の知られざるオペラ、その真価を問う蘇演録音】ドルゴーニュに生まれ、地方巡業の指揮者としてデビューしたルモワーヌは、1770年にその職を捨ててドイツへ向かい、ベルリンでグラウンやキルンベルガーなどと学んだ後、オペラ作曲家として再デビューを果たしました。惚れ込んだオペラ歌手とフランスで一緒に生活を始めたのが1782年。グルックやサリエリといった外国出身の人気作曲家が全盛のパリで、ルモワーヌの作品は堅苦しいという評価でしたが、2作目の悲劇であった《フェードル》はまずまずの成功を見せたといいます。その後イタリアでさらに研鑽を重ね、帰国後にもいくつかのヒット作を飛ばしました。しかし今日その名前はすっかり忘れ去られてしまい、今回日の目を見た《フェードル》も世界初録音となります。物語はギリシャ神話に題材を得たラシーヌの悲劇を元にしたもの。舞台はテゼーの王宮で、その妻フェードルは継子であるイポリートに恋をしてしまい、そこから悲劇が起こります。古楽系やフランスのレパートリーを中心に引っ張りだこのソプラノ、ワンロイのほか、旬の歌手たちが知られざる作品の魅力を浮き彫りにしています。(2020/04/10 発売)
レーベル名 | :Bru Zane |
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カタログ番号 | :BZ1040 |