ケイヴ, フィリップ
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【ラッスス芸術の重要分野を探るシリーズ第2弾は、充実の器楽合奏と共に】盛期ルネサンス屈指の大家ラッススが、長い生涯の間100以上の作例を残した聖母の讃歌「マニフィカト」の全貌を探るシリーズ第2弾。2024年にリリースされた第1弾(CKD660)は少数精鋭ア・カペラ編成でしたが、今回はラッススの職場だったバイエルン公宮廷で多数の器楽奏者が聖歌隊と共演していたことを踏まえ、木管コルネット2とサックバット(トロンボーン)4、ドゥルツィアン(ファゴットの前身となった低音木管楽器)1からなる吹奏楽団が一基のオルガンと共に参加。総勢9名の歌手陣が織りなす多声の綾を豊かな響きで彩ります。ラッスス自身、あるいはジャケス・デ・ヴェルトやジョスカン・デプレら先人たちが手がけた多声モテットを元に、その音楽素材をさまざまな形で転用したマニフィカトが大小8作、それぞれの転用元作品と交互に続き、作曲家ごと、作品ごとの手法の違いを味わえる構成。心地よい安定感の中で緊密なアンサンブルを聴かせるフィリップ・ケイヴ指揮の演奏陣には、自身も合唱指揮者として豊かな実績を誇るエドワード・ヒギンボトムがオルガンで参加。長きにわたる聖歌隊の伝統に支えられた英国古楽シーンの充実を感じさせる、知的興奮と音楽的発見に満ちた2枚組となっています。(2025/06/06 発売)
レーベル名 | :Linn Records |
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カタログ番号 | :CKD760 |
【16世紀最大級の巨匠ラッススの多芸さがきわだつ選曲と演奏の妙】イタリアのパレストリーナと共に16世紀を代表する作曲家オルランドゥス・ラッスス。多声音楽の名匠を数多く輩出したスペイン領ネーデルラント(現在のベルギー)で生まれ、ミュンヘンのバイエルン選帝侯宮廷に長く仕えながらイタリアでも活躍、多岐にわたる作曲活動を通じて国際的な名声を誇ったこの巨匠が残した膨大な作品のうち、重要な部分を占めるのが教会音楽です。そこには救世主の懐胎を喜ぶ聖母マリアの讃歌=マニフィカトが実に100曲以上も含まれ、それらを追ってゆくだけでもラッススの作曲手法の多様さに驚かずにおれません。ルネサンス音楽に精通する英国の才人フィリップ・ケイヴ率いるマニフィカトは、団体名の由来でもあるこの讃歌形式を通じてラッススが示したルネサンス・ポリフォニーの至芸を系統的に紹介する録音シリーズを開始。多くの場合グレゴリオ聖歌の旋律を元に作られた当時の多声教会音楽の世界にあって、ここに紹介されるラッススの作品群はあえて聖歌旋律ではなく、往年の大家や同時代人たちのポリフォニー楽曲を下敷きにして書かれています。第1弾となる当盤に集められたのは、非宗教的なマドリガーレを元にしたもの。それぞれの曲でラッススが参照したヴェルドロ、デ・ローレ、モラレスら先人たちによる関連曲も突き止め、合わせて収録することで作品理解がより深まるプログラム構成になっています。女声歌手2人を含む10人からなるアンサンブルが織りなす緻密にして静謐な演奏解釈は、個々の作品に秘められていた雄弁な音楽力を十全に引き出しながら、汲めど尽きせぬラッススならではの多声技法を他の作曲家たちのそれと比べて知る面白さを堪能させてくれます。ポリフォニー歌唱の本場たる英国から届いた充実の2枚組、じっくりお楽しみください。(2024/02/23 発売)
レーベル名 | :Linn Records |
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カタログ番号 | :CKD660 |