ブロー, エドゥアール(1836-1906)
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オーストラリア生まれのネリー・メルバ(1861-1931)は1880年代から1920年代まで、ロンドンを中心に活躍した大プリマ・ドンナです。当時の英米仏のオペラ界では、イタリア・オペラとともにフランス・オペラの人気が隆盛を極めていました。メルバの本領もフランス・オペラにあります。このCDではメルバがレコード録音を開始した直後、フランス・オペラやポピュラーな歌曲、《ボエーム》のミミ役のアリアなどが収められています。メルバのCDは断片的なアンソロジーが多いので、このマーストン覆刻によるグラモフォン完全録音集の意義は大きいものです。(山崎浩太郎)(2003/01/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110738 |
オーストラリア出身で、19世紀後半から20世紀前半の約40年間、ロンドン、ニューヨーク、パリで名声をほしいままにしたソプラノ、ネリー・メルバ(1861‐1931)。グラモフォン・レーベルの全録音をマーストンによる復刻で聴くシリーズの第3集は、1910年前後のパリとロンドン録音をあつめています。メルバはプッチーニの《ラ・ボエーム》を英米にひろめた功労者ですが、ここでは珍しくフランス語版が聴けます。また《トスカ》や《ローエングリン》のような作品、そして名ヴァイオリニストのヤン・クーベリックとの共演もあるのがこの盤の魅力です。(山崎浩太郎)(2003/04/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110743 |
【古楽大国ベルギー発、ピリオド指揮者ニケが正面から向き合ったフランクの秘曲】ドイツ語圏にほど近いベルギー東部で生まれ育ったフランクの音楽は、若き日の作品群よりもむしろ、後年フランスに帰化し、パリでフランス国民音楽協会の一員として活躍するようになってからの大作群が有名です。交響曲やイ長調のヴァイオリン・ソナタがその代表ですが、しかし生前のフランクはむしろ、国民音楽協会発足の前から稀代のオルガン奏者として知られていました。リストやブラームスのように、19世紀の芸術家の目線でキリスト教と新たに向き合った中後期の重要作品もありながら、意外なほど録音はなされていません。この『贖罪』もまさにそうした作品のひとつで、たびたび演奏される間奏曲(“交響詩「贖罪」”という呼称でも知られる楽章)のほかは20世紀のプラッソン録音以降、ほとんど新録音が現れませんでした。フランクの『贖罪』は、メゾソプラノ独唱と合唱を中心に展開してゆく物語とともに、管弦楽が壮麗な音楽絵巻を織り上げてゆく内容。オラトリオと呼ばれることもありますが、フランク自身がこれを「詩曲=交響曲Poeme-Symphonie」と題しているところからも、管弦楽の扱いに主眼が置かれていることは明らかです。今回の指揮者は、NAXOSやALPHAでシャルパンティエやリュリなどバロック作品を手がけ、Glossaでもヘンデル『水上の音楽』を手がけたフランスの古楽器系指揮者エルヴェ・ニケ。近年サン=サーンスやデュカスなど、急速にフランス近代作品の録音で実績をあげるようになってきた名匠と、作曲家の故郷ベルギー随一の名団体王立リエージュ・フィルの演奏でこの知られざる傑作を聴けるのは貴重。図版多数の充実解説はMusique en Wallonieレーベルならでは。この秋とくに見逃せないリリースです。(2019/11/15 発売)
レーベル名 | :Musique en Wallonie |
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カタログ番号 | :MEW1994 |
毎週日曜日、スタンダード石油の提供でサンフランシスコからラジオ放送されたコンサート番組「スタンダード・アワー」。すでにナクソス・ヒストリカルでは同番組からビョルリンク夫妻、フラグスタート&スヴァンホルムの回がCD化されていますが、このCDに収められたのはイタリアの名歌手、テノールのフェルッチョ・タリアヴィーニ(1913-95)とソプラノのピーア・タッシナーリ(1903?-95)のおしどり夫婦が出演した回の放送です。ここではイタリアの作曲家オレフィーチェの珍しいオペラ《ショパン》から3曲が歌われており、資料的にも貴重な記録です。(山崎浩太郎)(2001/06/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110144 |
舞台は18世紀後半。若き詩人ウェルテルは従妹のシャルロットに激しい恋心を抱くが、許嫁のアルベールの存在を知り絶望する。結婚し幸せな二人を目の当たりにして更に苦悩するウェルテルは別れを告げるが、シャルロットも彼を忘れられない。クリスマスイブ、遂に二人は愛を確認するがウェルテルはピストルで自殺する。外には子供たちのクリスマスを喜ぶ声が・・・。欧米では人気の高いマスネのオペラの中でも、美しい間奏曲やアリアが連続する「ウェルテル」。ワーグナーの影響も見逃せないところです。フランス人指揮者と同国の管弦楽団によるライブ録音です(拍手入り)。(2003/02/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.660072-73 |
【奥深い人間味が滲むバリトン版ウェルテル。仏歌劇界の名歌手たちと才人指揮者の名演!】1892年2月にウィーンでドイツ語台本によって初演され、同年末にジュネーヴで仏語版初演を迎え、フランス近代歌劇史に不滅の地位を築いたマスネの傑作《ウェルテル》。評判はすぐ欧米諸国へ及び、ドビュッシーの歌劇《ペレアスとメリザンド》が初演を迎えた1902年には、作曲家の拠点パリから遠く離れたサンクトペテルブルクでも上演されています。この時主役を歌ったのは「イタリアの栄光」の綽名で知られた名歌手マッティア・バッティスティーニ。しかし彼の声域はバリトンで、マスネはこの時バッティスティーニに合わせ、本来テノール向けのタイトルロールをバリトンに移し替えた特別版を作成しました。その後ウェルテルを当たり役に持つテノールの名歌手たちが続々登場したためバリトン版は歴史に埋もれてゆきましたが、20世紀末にトーマス・ハンプソンなど何人かがこの稀少なヴァージョンを取り上げ、恋に悩む若者の思いを細やかに綴った19世紀音楽ならではのドラマが際立つその魅力に光を当てています。知られざる19世紀音楽の発掘紹介に熱心なロマン派フランス音楽センター(Palazetto Bru Zane)は今回この稀少版の主役に現代屈指の19世紀音楽解釈者タシス・クリストヤニス、ウェルテルが想いを寄せるシャルロット役に今を時めくヴェロニク・ジャンスを迎え、ラモー以前の古いフランス音楽の蘇演で高い評価を博してきたハンガリーの指揮者ジェルジ・ヴァシュヘージと共に新録音を制作。時にピリオド奏法も意識しながらのオーケストラが繰り出す緩急自在の高雅な響きと共に、ドラマティックかつ深々とした味わいに満ちた「バリトンのウェルテル」ならではの魅力を最大限に味わわせてくれます。Bru Zaneレーベルの常で図像史料満載のブックレット(仏・英語)も充実。傑作の魅力の秘訣を思わぬ角度から深く知ることのできる、歓迎すべきリリースと言ってよいでしょう。(2024/05/24 発売)
レーベル名 | :Bru Zane |
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カタログ番号 | :BZ1056 |
ジョルジュ・ティルは、パリ・オペラ座の戦前のトップ・スターです。《カルメン》《ルイーズ》など、SP時代にオペラの全曲や抜粋盤をいくつか残しましたが、なかでも《ウェルテル》は最高の当り役とされます。対してヒロインを歌うヴァランも、「オペラの明星」の異名で知られたプリマ・ドンナ。さきの2つの録音もヴァランをヒロインとするもので、このコンビはまさに、フランス・オペラ史上に輝く名デュオといえましょう。LP時代以後につくられたこの作品の全曲盤の多くは、フランス系以外のキャストを含んでいますが、これは貴重なフランス純血の《ウェルテル》です。(山崎浩太郎)(2001/01/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110061-62 |