不詳
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作曲家アグリコラ(1720-1774)の名前は、現在ほとんど忘れられてしまっていますが、フリードリヒ・グラウンと同世代の作曲家であり、当時はとても人気のある人でした。史実に残っていることとしては、1763年2月にプロイセン王国とオーストリアの間で結ばれた「七年戦争」の講和条約…フベロトゥスブルク条約のあとに、それまでオペラ上演が禁じられていたベルリン国立歌劇場の再開公演で、グラウンの「メーロベ」を指揮したことでしょうか。グラウンから大きな影響を受けていたアグリコラの心の中は察する他ありませんが、結局、音楽界の中心は彼に移ることはなくそのまま埋もれてしまいました。このクリスマスのための音楽は、静かで敬虔な雰囲気を有した荘厳なもの。バッハのクリスマス・オラトリオに先立つ祝典的な雰囲気を持った隠れた名作です。(2014/11/26 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :777921-2 |
名前だけは音楽史の書物で目にするものの、その作品を実際に耳にできない作曲家は大勢います。ルネサンスの音楽がその頂点にあった頃のアグリコラもその一人で、フランドル出身の世俗歌曲作家としてジョスカンの同時代の重要人物なのに、まとまった録音に恵まれませんでした。15世紀の典型的な3声のシャンソンの技法に熟達した対位法の名手に、遂に実際の音で近づけるのです。その感触は硬派的、耳に媚びる物ではありませんが、音楽史探求派には必聴物と言えるでしょう。いつもは派手なアンサンブル・ユニコーンも今回はしっとりと演ってくれました。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.553840 |
イタリアとスウェーデンのバロック音楽を集めた【CD1】と、アイスランドの新進作曲家たちの最新作で構成された【CD2】。そんな対照的なディスクをまとめたユニークな2枚組アルバムです。【CD1】に登場するヨハン・ヨアヒム・アグレルはスウェーデンで生まれ、ヴァイオリニストとしてカッセル宮廷楽団に加わり、その後ニュルンベルクの宮廷楽長に就任した作曲家。世界初録音となるヴァイオリン協奏曲はギャラント様式で書かれた美しい作品。ヴァイオリンの見せ場も多く聞きごたえがあります。また【CD2】に収録された作品は全てブラーク・バロックバンドの委嘱作で、バロック時代の楽器を想定して書かれたため、新作ながらも【CD1】と通じ合うものが感じられる不思議なアルバムとなっています。 (2022/12/16 発売)
レーベル名 | :Sono Luminus |
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カタログ番号 | :SLE-70026 |
ユダヤ系ポーランド人のヴァイオリニスト、作曲家ジョゼフ・アクロン(1886-1943)。もともとはヴァイオリニストとして活躍し、高い名声も得ていたのですが、本人は作曲家としての成功を夢見ていました。作曲はリャードフに学び、自身は「ユダヤ民俗音楽協会」に所属し、ユダヤの音楽を広めるために活動を続け、1925年にはアメリカに移住し、そこでもユダヤ音楽を広めるために尽力しました。しかし、彼の作品はなかなか理解されることがなく、当時、唯一人気を得たのは、ハイフェッツが愛奏した「ヘブライの旋律 Op.33」だけだったのです。最近では彼の作品も復興の兆しが感じられ、NAXOSでもヴァイオリン協奏曲を中心としたアルバム(8.559408)がリリースされています。このアルバムには、その「ヘブライの旋律」を始めとした興味深い作品が並びます。例えば「レ・シルフィード」はグラズノフの同名作品を思い起こさせますが、実は密接に関係があるもので、これは初演前にバレエの一部を見たアクロンが、独自の「レ・シルフィード」を作曲した可能性があるとされます。他にも「古風な様式による組曲」をはじめとした多彩な作品を聴くと、どれも興味深く、この作曲家の音楽をもっと知りたいという好奇心にかられます。(2014/08/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573240 |
生地オデッサを出て1908年にロンドンに居を定め、デビューを果たした後の若きモイセイヴィッチに、HMVよりアコースティックによる録音のオファーがかかり、巨人の初期の演奏という貴重な財産が残されることとなりました。小品を気負わず、しかし入念に弾きこむ繊細さ、ウェーバーの「無窮動」にみられる苦労の見えない卓越した技巧とグランド・スタイルが、すでにこの頃には完成していたことがわかります。一方で印象派の曲を、アコースティックな録音でありながらはっきりと聞き取れる、幽玄な表現を披露しており、彼がいかに表現力の幅の広い演奏家であったか、再認識させられることでしょう。(2007/01/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.111116 |
1997年の発売時より、演奏と録音の素晴らしさで絶大なる人気を誇ってきた御喜美江の「アコーディオン・バッハ」。楽器の限界に挑戦しながら、偉大なるバッハの世界を模索、アコーディオンの音色と表現力に細心の注意を払いつつ、生き生きとしたバッハが生み出されています。精緻な音が交錯するフランス組曲、荘厳かつ深遠なフランス風序曲、そしてバッハの作品ではないものの、当時バッハも愛奏したであろう、優しさあふれる「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」からの6曲。これらが、アコーディオンという小さな楽器から自由に飛翔していくのです。こんな名盤がずっと廃盤となっていたのはなんと残念なことでしょう。今回は、もともと優秀録音として知られていたこの音に、更に入念なリマスタリングを施し、新鮮な響きを甦らせることに成功しました。時代を超えて愛されるべき素晴らしい名盤です。(2016/03/23 発売)
レーベル名 | :Naxos Japan |
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カタログ番号 | :NYCC-27301 |
このアルバムには、ユダヤの血をひくため、世界大戦時にナチス政権から迫害を受けた4人の作曲家、ベン=ハイム、デッサウ、ヴァイル、ヴォルペと、トランシルヴァニア出身で、やはりユダヤ系の作曲家ボスコヴィチの歌曲を収録しています。これらの作品のほとんどは作曲家が亡命中に書いた曲であり、そのテキストの大部分はヘブライの詩人の詩(ここではD.ニックによるドイツ語訳による)から採られています。その内容は紀元前7世紀から20世紀に及び、預言者イザヤからアルバート・アインシュタインの核への警告の言葉までが含まれるという示唆に富んだものです。ヘブライ語をドイツ語に訳したダグマール・ニックは1926年生まれの女性詩人。数多くのラジオドラマや短編小説、旅行ガイドの執筆に加え、1947年以来13冊の詩集を出版、ヘブライ語の通訳として知られています。バイエルン出身のコンスタンツェ・ヘラーは、力強い声と表現力を持つワーグナー歌手としての名声を博すメゾ・ソプラノ。ゲロルト・フーバーとはハンス・ゾマーなどの珍しい歌曲を中心にレコーディングを行っています。(2021/09/17 発売)
レーベル名 | :Solo Musica |
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カタログ番号 | :SM356 |