シャイト, ザムエル(1587-1654)
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【戦争多き時代に綴られた妙なる歌を、当時の屋外吹奏楽に使われた楽器を交えた編成で】古楽器演奏研鑽の一大拠点バーゼルで結成された精鋭集団コンチェルト・シロッコによる、声楽曲を原曲とする17世紀の器楽作品を集めたアルバム。器楽曲はルネサンス期以来、声楽レパートリーを楽器だけで演奏し、そこに巧みな即興変奏を交えてゆく名手たちの妙技によって発展してきました。そうした曲が楽譜に書き留められ、合奏向けに出版譜として出回ることが増えた17世紀はまさに躍進期で、イタリアやドイツで数々の作曲家が充実した曲集を残していますが、その中には古くから歌い継がれてきた有名なメロディをもとに書かれた曲が多く含まれており、本盤にもそうした作品ばかりが集められています。ライナーノート冒頭で「ドイツ三十年戦争はじめ戦争の惨禍にたびたび見舞われた時代に、精緻な芸術も育まれていた」というパラドックスが掲げられているのは、木管コルネットやサックバット、ドゥルツィアン(ルネサンスファゴット)など、当時屋外の祝典などで吹奏楽(軍楽隊)に用いられた楽器を多く使った編成になっているため。恋の細やかな情感を歌った原曲が管楽器の響きで再現される中、バーゼルの名手たちが繰り広げる精緻なアンサンブルが各作品の魅力を十全に引き出してやみません。リコーダーなどの管楽器やヴァイオリン、テオルボ、ハープ、鍵盤楽器など種々の古楽器が比類ない妙音を奏で、スリリングな超絶技巧から歌心に富んだメロディアスな調べまで変幻自在。ARCANAならではのエンジニアリングが各楽器の味わいを克明に伝えてくれます。昔日の響きの洗練をじっくりお楽しみください。(2024/08/23 発売)
レーベル名 | :Arcana |
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カタログ番号 | :A565 |
【ドイツ新時代の名歌手、懐かしき故郷レーゲンスブルクの名門合唱団とのクリスマス】古楽器オーケストラとの共演から近現代まで幅広いレパートリーで活躍、オペラと歌曲の双方で高い評価を博している新時代ドイツの名歌手ベンヤミン・アップルが歌うクリスマス名曲集。共演は彼の故郷レーゲンスブルクで中世に遡る歴史を持つ名門聖歌隊で、彼が少年時代に初めて本格的な歌唱経験を積んだのもこの団体でのことでした。ミュンヘン放送管弦楽団も加わっての古典的名曲をはじめとするアップルの歌唱はどのトラックでも豊かな温もりにあふれ、清廉な荘厳さをもって曲ごとの特質に合った精緻な解釈をみせるレーゲンスブルク少年合唱団との相性も抜群。ツィターやシュタイアー式アコーディオンが加わるナンバーでのトラッド的躍動感もたまりません。ドイツ各地の古都のクリスマスマーケットのような賑わいと伝統の確かさに貫かれた、馥郁と本場の魅力を感じられる1枚です。(2024/11/01 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA1079 |
ドイツの厳格な神学者エルンスト・ペツォルトの息子として生まれたマルティンは、幼い頃から聖トーマス少年合唱団で活躍しました。高校卒業後、一度は神学校に入学したものの、やはり歌手になる夢を捨てることはできず、1979年から1985年までライプツィヒ大学でエヴァ・シューベルトに学び、1985年にはハレの国立劇場のメンバーとなります。1988年にはライプツィヒ歌劇場のメンバーとなり、数々のオペラを歌う傍ら、バッハ歌手としても高く評価され、古楽から現代作品まで幅広いレパートリーを有しています。このアルバムではギターの素朴な伴奏のもと、ドイツのクリスマスソングを歌っています。(2014/06/25 発売)
レーベル名 | :Rondeau Production |
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カタログ番号 | :ROP6084 |
17世紀、プロテスタントの教会音楽では、キリストの降誕、受難、復活の物語をルターの聖書の言葉によって語る物語(historia)が生まれ、各地で発展していきました。ドレスデンの教会音楽家ハインリッヒ・シュッツも1623年には早くもこの形式を採り入れ、さまざまな作品を書き上げています。なかでもシュッツ75歳、1660年に作曲された『クリスマス物語』は、聖書の言葉を用いてイエスの降誕を描いたもので、天使、羊飼い、東方の博士たち、祭司長、律法学者、ヘロデ王たちの歌が福音史家(エヴァンゲリスト)のレチタティーヴォによって繋がれていくという幸福感に満ちた内容です。シュッツ自身は、作品の序文に「10曲からなるこの作品(コンチェルト)は、その時に利用できる資料にあわせて誰もが新しい作品として作り替えることができる」と記しており、このアルバムではアンサンブル・ポリハルモニークのメンバーがその言葉に従い、シュッツと、彼の同時代の作曲家の作品を集めて、6部の声楽と、2つのヴァイオリン、オルガン、テオルボ、バロック・ハープなどの通奏低音による新しい『クリスマス物語』を作り上げました。この中には現在ではほぼ耳にする機会のない作曲家たちの作品も含まれていて、当時の演奏に立ち会っているかのような気分を味わえます。(2022/10/28 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555432-2 |
19世紀以降「ドイツ三大S」と呼ばれてきたのは、バッハ以前の3人の作曲家、シャイト、シャイン、そしてシュッツ。しかし同じくS(ch)で始まる綴りの名を持ちながら、シャイデマンという偉大なオルガン芸術家にいまひとつ光が当たらないのは、単なる歴史の偶然としか思えません。16世紀の英国ヴァージナル作曲家たちに連なる、ルネサンス期の鍵盤音楽の伝統をふまえながら、17世紀のドイツ北方におけるオルガン芸術の基礎を築いたこの作曲家の技芸がいかに偉大だったか、本盤はそれを端的に示しています。オルガン音楽こそがハンブルクの大家シャイデマンの真骨頂だったとすれば、17世紀当時のドイツ人作曲家たちにはオルガン曲とチェンバロ曲を厳密に区別して考える発想はあまりなく、私たちはシャイデマンの鍵盤音楽世界がどれほど精巧かつ雄弁だったかを、オルガンよりもむしろチェンバロの演奏で深く知ることになるでしょう。比較例にもなるシャイトの鍵盤曲もやはりチェンバロ演奏で、欧州古楽界の新世代を担うヤン・ムーランの奏でる17世紀初頭モデルの銘器の響きが、Ricercarの自然派録音とあいまって作品の魅力を(そして、シャイトをはじめとする同時代のドイツ三大Sにも負けぬほどの書法の確かさを)しめやかな演奏で静かに伝えてくれる逸品です。存在感が立っていながら、伝記的記述も少ない作曲家のひとりであるシャイデマンですので、解説も貴重(国内仕様盤では詳細訳付)。(2018/12/07 発売)
レーベル名 | :Ricercar |
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カタログ番号 | :RIC394 |
ハインリヒ・シュッツ、ヨハン・ヘルマン・シャインとともに「ドイツ・バロックの3大S」と呼ばれるザムエル・シャイト。3人の中では作品がまとまって録音される機会が少ないので、この 「Liebliche Krafft-Blumlein(愛らしい小さな花束の意)」 の登場は初期バロック音楽ファンにとって嬉しい企画です。聖書によるテキストを用いた通奏低音付きの12の二重唱で構成された曲集は、これまでごく一部のみが録音されたものの全曲録音はなく、とても貴重なものとなります。シュッツの歌劇《ダフネ》(555494)やアンドレア・ガブリエリのモテット(555291)を歌ったソプラノ、マリー・ルイーゼ・ヴェルネブルクと、ルドルフ・ルッツが指揮するJ.S.バッハのカンタータでおなじみのテノール、ダニエル・ヨハンセンのソロ、オルガニストとしても活躍するミヒャエル・ヴェルジンが指揮するザンクトガレン修道院コレギウム・インストゥルメンターレの演奏でお聴きください。(2023/04/07 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555513-2 |