ブランドル, ヨハン(1835-1913)
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1925年、電気式録音によるSPレコードが発売されたとき、クライスラーはまだ活動の絶頂期にありました。この第10巻には1928年から1929年にかけての一連の録音を収録、当時最新鋭の技術で、50代前半のクライスラーの美しい音色が存分に捉えられています。1928年3月、カーネギーホールでのコンサートを行い、その後はヨーロッパ・ツアーを行い好評を博すなど、この時期のクライスラーはトップクラスの地位を保っていましたが、実は、1925年にアメリカの市民権を得たヤッシャ・ハイフェッツらの台頭や、1929年の妻ハリエットの病、兄フューゴの逝去、ウォール街大暴落などにより、彼の生活はストレスに晒されていたようです。しかし、そんな中での一連の録音は、彼ならではの絶大な求心力を持っています。未発表テイクの貴重な音源を含む魅力的な1枚です。(2021/01/29 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.111411 |
フリッツ・クライスラーの録音全集、第11集は1930年から1935年に行われた音源が収録されています。この時期はクライスラーにとってとても重要な時期でした。1920年代からベルリンに新居を構え、快適な生活を送っていたクライスラーですが、1933年のナチスが台頭に伴い、彼は安定した生活が送れなくなってしまい、結局は1938年にパリへ移住、その後1943年にはアメリカ国籍を取得し、ヨーロッパに戻ることはありませんでした。とはいえ、ここのアルバムに収録されているベルリンの録音が行われた頃にはまだ余裕があったようです。この録音が行われた1か月前にはロンドンのロイヤル・アルバート・ホールでバッハとチャイコフスキーを演奏、高く評価されました。このアルバムに収録された録音は、ニューヨークで録音できなかった演奏を1930年にベルリンのHMVで再録音したものです。またこのCDには未発表のテストプレスの音源も含まれています。1935年の録音は、彼の自作である四重奏曲をクライスラー自身が選んだメンバーたちと演奏(メンバーの中には名ヴィオラ奏者ウィリアム・プリムローズの名前も)しています。また、ボーナス・トラックとして1924年のアコースティック・レコーディングによるビゼーの「アダージェット」が収録されています。(2022/02/25 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.111412 |
1914年に第一次世界大戦が勃発、ニューヨークに住んでいたクライスラーも召集され、東部戦線に出征しますが、重傷を負い名誉の除隊となります。その後、演奏活動を再開、このアルバムで演奏が聴くことができる1916年から1919年頃は、彼のアーティストとしての絶頂期といっても過言ではないでしょう。1916年に録音された「愛の喜び」を含む一連の作品は、驚異的な技術と、彼独特の「話すように歌う」奏法が駆使されていて、グラナドスの「アンダルーサ」や、チャイコフスキーの「アンダンテ・カンタービレ」などは、その特徴をはっきり物語るものと言えます。また「美しきオハイオ」は後に州の公式ソングにもなるほどの人気を博しました。(2012/05/16 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.111384 |
クライスラー(1875-1962)によるビクター・トーキング・マシーン・カンパニーへの録音集の第6集です。これでこのシリーズは完了となります。この録音が行われていた時期のクライスラーと妻ハリエットは素晴らしく充実した生活を送っていました。結婚から22年を経て、ようやく瀟洒な自分の家をベルリンに持ったのです。しかし、迫り来る戦争はこの幸せを10年足らずで奪ってしまいました。美しい家は第二次世界大戦の終わり近くに、連合軍の爆撃に寄って破壊されることとなってしまったのですが、この頃の彼らには、そんな未来は想像もできなかったかのではないでしょうか。そして1938年には戦禍を離れパリに移住することとなるのです。この1925年のセッションでは多くの曲が録音されるも、リリースされなかったものも多かったのですが、ラロの第2楽章のテスト版が残存していました。また未発表であったチャイコフスキーの「カンツォネッタ」も美しい響きに満たされています。(2015/09/23 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.111400 |