ドヴォルザーク, アントニン(1841-1904)
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テツラフ兄妹とピアニスト、ラルス・フォークト。これまでにも数々の共演があり、ONDINEレーベルからはブラームスのピアノ三重奏曲と、ベートーヴェンの三重協奏曲がリリースされて、どちらもその親密な演奏が評判を呼んでいます。
今回彼らが取り組んだのはドヴォルザークの2曲のピアノ三重奏曲。1883年に作曲された第3番は、前年に大切な母を失ったドヴォルザークの悲しみが反映された激しく暗い雰囲気を持つ曲ですが、敬愛するブラームスの影響も感じられる重厚さも見られます。とりわけ第3楽章の美しいチェロの旋律は聴きどころ。第4楽章はチェコの民族舞曲のリズムが用いられれています。第4番は「ドゥムキー(ウクライナを起源とする叙事詩ドゥムカの複数形)」を副題に持ち、ドヴォルザークがニューヨークに出発する直前に書かれた曲。6楽章からなる自由な形式で書かれており、様々な民族音楽の要素が用いられた魅力的な作品です。
憂愁に満ちた旋律を滔々と歌い上げる兄テツラフのヴァイオリン、深い音色で全体を支える妹ターニャのチェロ、そして全体を流麗かつ丁寧にまとめ上げるフォークトのピアノは、ドヴォルザーク作品の持つ味わいを極限まで引き出しています。
(2018/10/24 発売)
レーベル名 | :Ondine |
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カタログ番号 | :ODE1316-2 |
ドヴォルザーク(1841-1904)の4つのピアノ三重奏曲は、どれも完成度が高く充実した書法を持っています。第3番は1883年の2月から3月にかけて作曲されたもので、彼の母の死後、悲しみに捉われたまま、その行き場のない感情が迸るかのような激しさを持ち、第1楽章での迸るようなエネルギーはそのまま第2楽章へ引き継がれ、心休まる時がありません。しかし第3楽章のアダージョでは一転、こらえきれなかった涙が溢れてくるような美しく落ち着いた世界へと変わります。この対比の鮮やかさはドヴォルザークならではのものでしょう。終楽章はどことなく民謡風の忙しない音楽に戻りますが、第4番は「ドゥムキ」という副題をもつもので、この言葉の語源はウクライナの民謡形式の名前、もしくはチェコ語の「回想」であるとの説があり、これは定かではありません。作曲されたのは1890年から1891年、彼がアメリカへと旅立つ時期の作品です。各楽章は統一された動機はなく、気まぐれな雰囲気を持ちますが、これがまた聴いていて楽しく、次から次へと現れる元気のよい音楽は、聞き手を力付けるかのようです。(2014/05/28 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573279 |
ドヴォルザークの数多くの室内楽曲の内でも、当盤収録曲はトップクラスの成果といってよいでしょう。あらゆるピアノ三重奏曲の中でも最も有名な作品の一つ「ドゥムキー」(スラヴ民謡の哀歌ドゥムカの複数型)には、その名が示す通り民族色豊かで格別な親しみやすさが溢れています。そして知名度では一歩譲るものの、それに勝るとも劣らないほど充実しているのが、大作の第3番ヘ短調三重奏曲です。作曲者の母の死の直後に書かれたこの曲は、3つの楽器だけとは思えないほどのシンフォニックな厚い響きを誇り、どの瞬間からも緊張感と哀愁とがヒシヒシと伝わってくる感動の名作です。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.550444 |
ドヴォルザークの2曲のピアノ三重奏曲を収録した1枚。1883年に作曲された第3番は敬愛するブラームスの影響も感じられる古典的な4楽章形式で書かれた曲。第3楽章の美しいチェロの旋律が心に残ります。第4番は「ドゥムキー」(ウクライナ起源の叙事的なバラッド、ドゥムカの複数形)と題された6楽章からなる曲。チェコをはじめ、スラヴのさまざまな民族音楽の要素を備えた作品です。演奏するトリオ・デ・アルプスは前作「20世紀の女性作曲家たち」(CDS-7717)で高く評価されたアンサンブル。(2021/02/26 発売)
レーベル名 | :Dynamic |
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カタログ番号 | :CDS7851 |
名手イリヤ・カーラーがメンバーを務めるテンペスト三重奏団が演奏によるドヴォルザーク。このアルバムは、第1集(8.573279)の第3番と第4番“ドゥムキー”の素晴らしい演奏を凌駕するほどの熱演であり、若きドヴォルザークの溌剌とした姿を克明に伝えています。1875年に作曲された第1番は、シューベルトのように長調と短調がめまぐるしく交代する、少し憂鬱な旋律で始まります。あまり演奏される機会の多くない作品ですが、全体にみなぎるボヘミアの雰囲気はいかにもドヴォルザーク。情熱的な第2番は、考え抜かれた構成を持つ非常に完成度の高い作品。曲の最後はト長調で輝かしく終わります。/(2017/09/29 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573723 |
ピアノ三重奏曲をヴァイオリン、チェロ、ピアノの三つの楽器が、ヴィルトゥオーゾ風に三つ巴で激しく個性をぶつけあいタイプの楽曲と、親密に対話を繰り広げるタイプの楽曲の二つのタイプに分けて考えると、このドヴォルザークの第1、2番の両曲は後者の典型的タイプといってよいでしょう。伸びやかな旋律、十分多彩ながらも落ち着いた和声展開、無理のない楽器用法が、耳あたりのよく、そして自然な音楽を生み出しています。例えば第1番の第2楽章、短調の憂愁を帯びた旋律がメインを占めていますが、途中に差し挟まれる3つの楽器が絡み合いながら長調で盛り上がる部分に聴く、切ないまでの甘さなどは全曲の白眉といってよいでしょう。(2000/09/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.554309 |
ドヴォルザークの室内楽作品の中でも、これらのピアノ四重奏曲はほとんど知られていません。しかしこの2曲の完成度の高さには目を見張るものがあります。1875年、34歳の時に作曲した第1番は、同じ年に書かれたピアノ三重奏曲と合わせ、彼が音楽家として輝かしい経歴を歩み始めた頃の意欲溢れる作品です。冒頭からめまぐるしく長調と短調のメロディが入れ替わり、落ち着かない気分の中にひっそりと忍びこむ懐かしい郷愁がたまりません。第2番は1889年の作品。こちらはチャイコフスキーと親交を結んだ時期で、曲も一層の叙情性を帯びています。洗練された土臭さとも言える独特の風情がたまりません。(2010/02/17 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572159 |
2022年4月に開催されたカール・ニールセン国際音楽コンクールのヴァイオリン部門で優勝したウクライナのヴァイオリニスト、ボフダン・ルッツ。リヴィウとキーウで学び、スイスのグシュタード国際メニューイン音楽アカデミーに留学、ルノー・カピュソンからも指導を受けました。コンクール優勝時、わずか17歳ながらも高い音楽性と卓越した技巧で聴衆を魅了し、同年の8月にはドイツの文化系ラジオ局DLF(DeutschLandFunk)から奨励賞も授与されるなど、その才能に高い期待が寄せられています。このアルバムはコンクールの翌年にデンマークで録音されたもの。ルッツは哀愁に満ちたドヴォルザークの協奏曲を中心に、スコットランドの民謡を用いたブルッフと、豊かな旋律を持つニールセンの協奏的作品を情感たっぷりに歌い上げており、今後の活躍が期待されます。(2024/06/28 発売)
レーベル名 | :Orchid Classics |
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カタログ番号 | :ORC100301 |
ヴィオラとチェロのデュオ曲を集めた1枚。あまりない組み合わせですが、2台の楽器が紡ぎ出す音色が溶け合うことで生まれる深く美しい響きは、聴き手を瞬時に魅了します。ベートーヴェンでの軽妙なやりとり、ピアソラの濃厚な歌いまわしなど、曲によって変幻自在な表情を楽しめます。ヴィオラを弾くフィアロヴァーは2013年、カトヴィツェで開催された「ミヒハル・スピザク国際コンクール」で優勝、ヨーロッパ各地で多彩な活動をしている演奏家です。チェロはチェコの名手ノウゾフスキーが担当。息のあったアンサンブルを聴かせます。(2019/04/26 発売)
レーベル名 | :ArcoDiva |
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カタログ番号 | :UP0178 |