クープラン, ルイ(1626-1661)
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【自在にして周到。300年前のフランス王室のオルガンで、コープマンが聴かせる新境地】ヴェルサイユ宮殿という歴史的建造物にある芸術的遺産は数知れず存在しますが、なかでも注目に値するのが旧体制時代にフランス王室が宗教儀式に使っていた礼拝堂のオルガン。ロベール・クリコとその一族によって調えられてきたこの楽器は19世紀以降、カヴァイエ=コルやゴンザレーといった近代の名建造家たちによってロマン派型に改築されてきましたが、1994~95年に設置時のフランス古典型に復元されています。ロマン派型のオルガンにも確かな歴史的存在意義があり、その状態で残されている楽器も多いフランスにあって、クリコが王室のために手がけた楽器の響きを味わえるのはきわめて貴重なことです。そんな近年の修復をへて、300年前の人々が聴いた音響を取り戻したヴェルサイユ王室礼拝堂の楽器を用いて、すでに巨匠の風格さえ漂う名手トン・コープマンが、まさにバロック期当時のフランス音楽を厳選して演奏したアルバムが登場します。調律はパリ・ノートルダム大聖堂が火災に見舞われる少し前、その歴史的オルガンも調整した関口格氏。1710年にこの楽器の落成記念演奏を手がけたフランソワ・クープランの作品をはじめ、クレランボーの二つの組曲やルイ・クープランの稀少な小品など、豊かな経験を経た「今のコープマン」がみせる闊達にして精妙な解釈で、みずみずしく甦るフランス音楽をお楽しみください。(2019/11/15 発売)
レーベル名 | :Château de Versailles Spectacles |
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カタログ番号 | :CVS016 |
「IMAGO」とは画像や肖像画を意味するラテン語です。その言葉をタイトルにしたアルバム「IMAGO」では、イタリアのピアニスト、作曲家モイラ・ロー・ビアンコの創造的な世界が表現されています。冒頭のクープランから、まるで現代音楽のような雰囲気をかもし出し、サティのオリジナルの作品には自由な即興を付け加えつつ、オリジナル作品やアレンジものを並べるという手法は、確かに彼女の個性を際立たせるものでしょう。即興を得意とするピアニストは数多く存在しますが、彼女が創り出す音楽には、時代と地域を越えた不思議な魅力が漂っています。(2016/05/25 発売)
レーベル名 | :Steinway and Sons |
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カタログ番号 | :Steinway30060 |
【ルイ・クープランと「その兄弟」?フランスの俊英が謎多きクラヴサン芸術の真相に迫る】フランスのクラヴサン(チェンバロ)音楽といえば、1668年生まれのフランソワ・クープランが「大クープラン」として有名ですが、ルイ・クープランはその伯父であり、鍵盤奏者の家系として知られたクープラン一族でも、最も早くからクラヴサンのための独奏曲を書き残した一人。しかし生前に曲集を出版することはなく、手稿譜を通じて後世に伝わった作品には謎も多くありました。特に重要な史料のひとつボーアン写本に収録されている曲は、多くの場合「クープラン氏」とだけ記され、ルイの作品と特定できない場合もあります。彼には二人の弟がおり、大クープランの父シャルルやその兄フランソワ(1世)も鍵盤奏者だったため、彼らの作品がそこに交じっていても不思議はありません。Ricercarレーベルに声楽・室内楽を交えた大クープラン作品集(RIC387)も録音しているフランスの俊英ブリス・サイーは、そうした前提のもと3人のクープラン兄弟全員に意識を向けつつ、ボーアン写本に含まれる「クープラン」名義の作品をいくつかの組曲にまとめるかたちで新たな録音を世に送り出しました。巨匠レオンハルトからも信頼を受けていた現代の名工エミール・ジョバンが再現した、17世紀フランス南部製のクラヴサンをモデルとする銘器を用い、一音ごと味わい深い音運びでじっくり読み解かれるその音楽は、果たして三兄弟の誰のものか……サイー自身の書き下ろしによる解説も充実しており、古楽愛好家にファンの多いルイ・クープランの録音史に新たな一歩を刻んだと言ってよいアルバムに仕上がっています。(2021/02/12 発売)
レーベル名 | :Ricercar |
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カタログ番号 | :RIC427 |
ドイツにバッハ一族あれば、フランスにクープラン一族あり! ルイ・クープランは甥にあたる大フランソワ・クープランと同様に、ハープシコード(クラヴサン)・オルガン奏者として活躍し、その分野で優れた作品を残しました。そんな彼の優れた鍵盤奏者ぶりを反映しているのが、例えば13のパッサカリア。主音から属音までド・シ・ラ・ソと1音づつ下るだけのたったの4音、という単純極まりない低音主題上で豊かな楽想と鍵盤技法を駆使し、きっちり起承転結を展開する手さばきには感嘆してしまいます。舞曲系の楽曲から、典雅さと趣味のよさが自然に漂ってくるあたりも、さすが名門!といった感があります。(2003/05/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.555936 |
17世紀から18世紀にかけて書かれたバロック音楽は、様々な対比と色彩を放っています。ある時は荘厳で装飾たっぷり、ある時はシンプルで清々しく。聴き手の感情を引き込み、魅了する試みに満ちたこれらの作品は21世紀になっても新鮮に響きます。このアルバムには、ヤナーチェク音楽・舞台芸術アカデミーで学んだチェンバロ奏者フロッホが演奏するフランス、イタリア、チェコのバロック作品を収録。それぞれの国で育まれた独自の文化が反映された特色ある作品を華麗に演奏しています。(2019/04/26 発売)
レーベル名 | :ArcoDiva |
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カタログ番号 | :UP0207 |
【バッハ録音で名高いアラールの「お国もの」、かくも濃やかで繊細!】フランスの名手バンジャマン・アラールが、若き古楽器演奏家たちの登竜門ブリュッヘ(ブルージュ)国際古楽コンクールを制したのが2004年。翌年パリのサン=ルイ=アン=リル教会に新設されたオーベルタン・オルガンの専属奏者となり、この足鍵盤の音栓まで充実した楽器をはじめ各地のオルガンで堂々たるバッハ演奏を聴かせる一方、録音でもチェンバロとオルガンの双方を等しく弾きこなし、ALPHAやHarmonia Mundi Franceでバッハの鍵盤作品を続々と録音してきました。逆にバッハ以外を演奏するアラールの様子に触れる機会は滅多にありませんでしたが、2022年5月の来日公演アンコールではスカルラッティのソナタの驚くべき解釈を披露、バッハ作品へのこだわりが彼の適性や嗜好の限界を示すものではなかったことを明らかにしました。そのことをさらに裏付ける驚くべき録音が意外にもスペインのレーベルMarch Vivoから登場。2020年2月1日にマドリードで行われた演奏会の記録で、フランス音楽史に名高いクープラン一族の最も重要な3人の作品を厳選したプログラム。3人それぞれの作風は大きく違いますが、そのいずれにおいてもごく自然な佇まいで様式感を捉え、曲ごとの個性を描き分けてゆく解釈の妙は圧巻の一言。彼のバッハ演奏を特徴づける寛いだ安定感はここでも健在で、ライヴの臨場感に貫かれていながら危うさとは全く無縁、各作曲家の音楽世界にじっくり浸らせてくれます。イタリア屈指の古楽器奏者たちの名録音を数多く手掛けてきたロベルト・キネッラートのマスタリングで、現代最高峰の域にあるクラヴサン音楽の比類ない境地をじっくりお楽しみ頂けます。(2023/01/13 発売)
レーベル名 | :MarchVivo |
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カタログ番号 | :MV007 |