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Search results:18 件 見つかりました。
【昔日のフランス民衆が暮らした世界の光と闇。バロックの名手たちが陰翳鮮やかに】フランス西部、ポワトゥー地方ヴァンデ県の民衆伝統音楽を集め、バロック期の作法に基づくアレンジによって古楽器で演奏したアルバム。ヴァンデ県はブルターニュ半島のすぐ南に位置し、民衆舞踏の豊かな伝統があるポワトゥー地方の中でも特にユニークな11拍子、13拍子などの不規則なリズムも聴かれる、独特な民衆音楽が発達しました。RICERCARレーベルでマレのヴィオール作品全曲録音にも加わっている古楽撥弦奏者ミゲル・アンリは、旧友でもある民俗音楽歌手ローラン・ティクシエと協力し、このヴァンデ県のさまざまな音楽を収集。素材感豊かでニュアンスに富んだ古楽器の味わいがよく生きるアレンジで、時にいかにも民衆音楽風、時にいかにも宮廷楽団然とした響きで、さながら民衆文化を好んで宮廷でも楽しんだ昔日の貴族たちの楽しみを彷彿とさせる音楽世界を紡ぎ出しました。いずれもピグマリオンの一員として活躍をみせるヴァイオリンのジェローム・ヴァン・ワールベーケやクラヴサンのアルノー・ド・パスクアルをはじめ、演奏に加わる古楽器奏者たちは皆ミゲル・アンリ同様の経験豊かな才人揃い。民衆音楽ならではの躍動感を洗練された宮廷音楽流儀に読み替えるか、それとも土気の匂いたつ民俗情緒の側面を際立たせるか、曲ごとに絶妙の匙加減で両世界を行き来してゆくセンスは圧巻です。各作品の出典も解説(仏、英語)に明記。聴き深めるほどに旅情を誘われる21世紀ならではの越境型古楽アルバムです。(2023/11/24 発売)
レーベル名 | :En Phases |
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カタログ番号 | :ENP015 |
【レパートリーの空白を埋める重要作の数々を、美しい歌声で】フランス・バロックの魅力の粋は、なんといっても美しい独唱にあるのではないでしょうか。それは太陽王ルイ14世のもとリュリが創始した「叙情悲劇」がこの国のバロック音楽の基本にあり、フランス語の抑揚が生きる節回しがそのまま楽器のための音楽にも応用されているからかもしれません。Alphaレーベルでもソリストとして録音を残してきた一方、数々のバロック・オペラ復興の舞台に立ち、際立った個性をみせてきたノヴェリを独唱者に、17世紀のさまざまな時代に書かれた極小編成の宗教曲を通じて、内省的でありながら官能的な魅惑にみちた音楽の数々を妙なる男声一筋で聴ける1枚。ヴィオラ・ダ・ガンバを弾く齋藤由香はフランスでの活躍が長い古楽シーンの俊才。(2019/04/26 発売)
レーベル名 | :En Phases |
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カタログ番号 | :ENP001 |
【手紙にみる400年の愛の形】モンテヴェルディの有名な「愛の手紙」を軸に、主に男女の間でやり取りされる手紙にまつわる作品を集めたアルバム。歌(ソプラノ域)と、中世から親しまれていたトリプルハープ、そしてテオルボとバロックギターという撥弦楽器のみの伴奏での組み合わせで、初期バロックから現代の委嘱作品までを集めています。歌の切々とした、また情熱的な味わいが生きているのは小編成ならでは。息の合ったアンサンブルで、幅広い年代の作品を緩やかに繋いでいきます。フレスコバルディやストラデッラに続いて、現代的な「ツイッター」(トラック6-12)が違和感なく収まっているのも面白いところ。これは、2016年に亡くなった詩人ミシェル・ビュトールが、ツイッターと同じ140文字(当時)という制限で作ったソネットに、ヴァンサン・ブショが曲を付けたものです。ラストには近代の女流作家シャミナードによる悲しくも親しみやすい作品が収められた、美しい余韻を引くアルバム。(2019/04/26 発売)
レーベル名 | :En Phases |
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カタログ番号 | :ENP006 |
【異才集団ファエンツァ、コレッリ登場前夜のローマで出版された注目曲集に迫る】17世紀前半にはフレスコバルディやベネヴォリ、世紀後半にはコレッリやA.スカルラッティが活躍したことで知られる「永遠の都」ローマ。その両時代の間にこの芸術都市で活躍したベルナベイは、ルネサンス末期に一世を風靡したマドリガーレという曲種を17世紀半ばになお探求した注目すべき作曲家の一人。パスクィーニやストラデッラなど多くの重要な音楽家たちを擁護した貴族フラヴィオ・オルシーニのもとで活躍を続けた末、1669年に発表された曲集には、多声音楽全盛の時代に流行ったこの曲種を用いながら、独唱芸術に重きを置く17世紀ならではのコンチェルト様式が存分に生かされた興味深い音作りが見られます。少し上の世代のマッツォッキやM.ロッシらのマドリガーレより後期バロックのカンタータに近く、官能的な詩句に品のある艶やかさをまとわせる旋律美は何とも魅力的。演奏は異才歌手=撥弦奏者マルコ・オルヴァを中心に結成されたファエンツァ。初期のALPHAレーベルにも録音がある才人集団で、Hortusからほぼ同時に発売される彼らのフランス・バロック曲集とともに注目したいリリースと言えるでしょう。(2023/03/24 発売)
レーベル名 | :En Phases |
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カタログ番号 | :ENP010 |
【フランス六人組を思わせる21世紀音楽。ピアフに捧げられたコクトー劇の初音楽化】詩人、小説家、舞台人、イラストレーター、批評家……と多方面に才能を開花させたジャン・コクトーが1940年、エディット・ピアフ主演で書き下ろした一幕物の戯曲『冷淡な美男子』は、コクトー晩年の1957年にジャック・ドゥミ(『シュプールの雨傘』などを監督)の出世作として銀幕を飾りましたが、音楽劇としての作曲許可が遺族主宰のコクトー協会から下りたのは、このアルバムに録音されたモロッコ出身の作曲家ジャン=マリー・マチャドによる作品が初めて。テクストは冒頭の電話のシーンを始め朗読される部分もありますが、マチャドが歌にした部分はコクトーと世代も近いフランス六人組やその前後の作風を思わせる親しみやすさの中、室内楽編成の楽音が映画音楽のように絡み、極上の舞台音楽としての説得力が耳を捉えてやみません。ヴィブラフォン他の打楽器にクラリネット、チェロとアコーディオンという四重奏編成が、演奏全体をまとめながらテクストを歌い語るオロール・ビュシェの指揮で織り上げてゆく音楽は、コクトーにも通じるモノクロ描線が美しいロール・スタビアクのイラストレーションに彩られた、アコーディオン同様に蛇腹状に伸びる絵本風ブックレット(仏語のみ)と共に味わえるようにできています。(2023/09/22 発売)
レーベル名 | :En Phases |
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カタログ番号 | :ENP013 |
【もしもモーツァルトが日本を訪れていたら?? 創作物語とモーツァルトのピアノ四重奏曲、藤倉大と望月京の新曲】文学のほかに絵画や音楽に深い愛情を注いだ作家、ジョルジュ・サンドの名を冠したピアノ三重奏団。文学と絵画、歴史などを絡めたプログラムを得意とする彼女たちが、ヴィオラを加えてモーツァルトのピアノ四重奏曲2曲を収録したアルバム。さらに、フランスを拠点にボーダーレスな活動を行うみやざきみえこの箏を加え歌劇からの編曲を収録、積極的な表現と推進力のある演奏で楽しませます。併せて収録された藤倉大と望月京の委嘱作品は2023年10月に武蔵野市民文化会館で世界初演されたもので、いずれも日本の伝統文化に対するオマージュが込められており、ここで彼女たちは音に描かれた世界への深い共感を持った美しい演奏を聴かせています。なおピアノにはフランスのピアノ製作者ステファン・ポレロによる102鍵ピアノOpus 102を使用しています。このアルバムをさらに特別なものにしているのは130ページにも及ぶオール・カラー・ブックレットで、演奏者や作曲者、編曲者による楽曲や企画の解説のほか、日本文化をこよなく愛する作家であり、1995年から2018年までの長きに渡ってシャネル日本法人のCEOも務めたリシャール・コラスが創作した、モーツァルトの手紙を掲載しています。これは江戸時代も後期に差し掛かる1788年3月から6月までモーツァルトが日本を訪れていたという設定で、コンスタンツェ、ナンネル、ハイドンらに宛て、天明の日本文化の観察とモーツァルトらしい考察が繰り広げられる非常に読み応えのあるもの。さらには画家バルテュスによるモーツァルトの歌劇のための衣装や舞台のデザイン・スケッチ、その夫人、節子・クロソフスカ・ド・ローラによる衣装デザインなど美しい挿絵も豊富。テキストは全て日本語訳付で、読み物としてずっしりとした内容であるばかりでなく、資料としてもたいへん貴重です。(2024/10/18 発売)
レーベル名 | :En Phases |
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カタログ番号 | :ENP019 |