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New Releases - 2014年11月 発売タイトル

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    ショスタコーヴィチ:交響曲集 11 - 交響曲第13番「バビ・ヤール」(ヴィノグラードフ/ロイヤル・リパプール・フィル/V. ペトレンコ)

    ヴァシリー・ペトレンコによるショスタコーヴィチ(1906-1975)の交響曲ツィクルスも、ついにこの第13番で完結となります。第8番以降、自身の交響曲に様々なメッセージを忍ばせていったショスタコーヴィチですが、この第13番にはあからさまな政府批判があり、リハーサルの時から様々な問題が勃発、あまりにも直截的だった歌詞は、初演後に一時変更を余儀なくされるなど、多いなる物議を醸し出した作品としても知られています。この曲を作曲する動機となったのは、1961年の9月に新聞に発表された詩人エフゲニー・エフトゥシェンコの詩「バビ・ヤール」で、これはダヤ人迫害に対するソ連の無関心を告発したものであり、これを読んだショスタコーヴィチの親友、イサーク・グリークマンがいたく感動し、ショスタコーヴィチに紹介したというものです。当時のソビエト連邦の公式見解では「ソ連には人種問題などない」ということになっていたあたりへの、明らかな皮肉でもありました。第1楽章がそのバビ・ヤールで、これはキエフにある峡谷の名前で、1941年にこの地に連行された3万7771人のユダヤ人が虐殺された場所であり、確かにそのような歴史はソ連としても闇に葬りたいことであったのは想像に難くありません。最初は1楽章の交響詩として構想されていたこの曲、結局はエフトゥシェンコの詩集「手の一握り」から3編とと書き下ろしどの詩「恐怖」を用い、5楽章の交響曲として完成を見たのでした。無論完成してからの騒動や、曲の受容など、まだまだ色々な出来事がついて回るこの作品ですが、とりあえずは、全てのしがらみを振り切ったようなペトレンコの演奏で先入観を全てすててお楽しみください。(2014/11/26 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573218

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    D. スカルラッティ:ソナタ全集 15 (ワイス)

    イタリアのナポリで生まれ、スペインのマドリードで亡くなった作曲家ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)。彼の555曲ある「ソナタ」は、実際には彼が使えたスペインの王女マリア・マグダレーナ・バルバラのための練習曲で、ほとんどの曲は1楽章のみの短いものですが、その独創性と、当時としては極めて斬新な技巧を用いていたことなどもあって、ソナタと呼ばれています。もちろん当時はまだ現在のようなグランド・ピアノは存在していなかったので、これらの曲をピアノで演奏するには、また違ったアプローチも必要になってきます。NAXOSでは、これらのソナタの録音にあたり、アルバム毎にピアニストを変えるという趣向を取っていて、ここではアメリカの名ピアニスト、オリオン・ウェイスを起用し、これらのソナタに新鮮な風を送り込むことに成功しました。時には軽快に、時にはロマンティックに・・・18世紀の端正な音楽が、21世紀の今に生き生きと動き始めます。(2014/11/26 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573222

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    ピーニョ・バルガス:レクイエム/ユダ(グルベンキアン合唱団&管弦楽団/カルネイロ/エルドーロ)

    このレクイエムの作曲家である、アントニオ・ピーニョ・バルガス(1951-)は実はポルトガルでも有数のジャズ・ピアニストとして知られている人です。彼のジャズ・アルバムは世界中で高い人気を得ていて、その音楽もアルデッティ四重奏団をはじめとした、様々な演奏家によって演奏されています。しかし、この「レクイエム」は極めてシリアスな音楽であり、これまでのキリスト教に基づいた過去の作品だけでなく、もっと人間の根源にあるもの…これは先史時代の恐怖と畏れなども含めた「死」というものへの畏敬の念が込められた作品と言ってもよいのかも知れません。曲は捉えようによっては、素晴らしくドラマティックであり、まるで映画音楽のような迫力をも有していますが、これも受け入れるべきものなのでしょうか。悲しみの中を漂うかのような「涙の日」、語りかけてくるかのような「サンクトゥス」などに独自の美を見出すことも可能です。「ユダ」はもっと現代的な響きを持った音楽で、テキストは4つの福音書から取られています。普遍的な言葉を音楽に載せながらも、幾多の理由から、ソリストを使わずに合唱のやりとりで物語を進めていく様子は確かに見事としかいいようがありません。(2014/11/26 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573277

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    ソレール:ソナタ第42番 - 第56番(ボロヴィアク)

    カタルーニャのウロトに生まれたアントニオ・ソレール(1729-1783)は、6歳でオルガンと作曲の勉強をはじめ、モンセラート修道院の聖歌隊員に加わります。わずか15歳でセオ・デ・ウルゲル大聖堂のオルガニストと副助祭に任命されるほどの才能を持ち、その後は23歳で叙階を受け聖職者となり、亡くなるまでの31年間はずっと禁欲的な生活を送った人です。彼の生活は確かに常人から見ると単調なものだったかも知れませんが、彼の書いたソナタを聴くと、本当はものすごく実り豊かな暮らしをしていたのではないかと思わせるだけの強い魅力があるものです。彼はドメニコ・スカルラッティに師事したと言われていて、これらのソナタからも、その影響は感じられますが、曲自体はもっと自由であり、1曲の長さも拡大されています。とにかく明るく力強い、まさしく「健康的な」音楽です。ここでピアノを演奏しているのは2011年にバルセロナで開催された第57回マリア・カナルス国際音楽コンクールで1位を獲得したマテウス・ボロヴィアク。2013年のエリザベート王妃国際コンクールでも3位を獲得するなど、数々のコンクール入賞暦を持つ最注目のポーランド=イギリスのピアニストです。(2014/11/26 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573281

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    マリピエロ:毎日の幻想曲/パッサカリア/協奏曲(ローマ響/ラ・ヴェッキア)

    最近、その復興が著しいイタリアの近代作曲家たちですが、その中の筆頭とも言えるマリピエロ(1882-1973)の珍しい作品の登場です。もともとモンテヴェルディとヴィヴァルディの校訂者としてその名を挙げたマリピエロですが、自作はかなり前衛的であり、フランスの印象派の影響を存分に受けていました。もちろん半音階、12音も積極的に用い、難解な作品も生み出していますが、ろでも仄かな叙情性も湛えた不思議な味わいを持っています。このアルバムには3つの作品が収録されていて、そのうち2曲は世界初録音というもの。「毎日の幻想曲」は彼が持っていた、走り書きのようなアイデアから生まれたものですが、これがまた見事な構造を持った音楽です。「パッサカリア」は、厳格な形式を嫌っていたマリピエロにしては珍しいもので、主題の反転、逆転などの手法を繰り返しながらも、少しずつ「ずれ」が生じていくのを見るのが怖いような楽しいような音楽です。協奏曲集はこのアルバムの白眉であり、小さな「前置き」と「結び」を持つ7つの部分からできています。各々の協奏曲で使われる楽器は複数で、いわばバロック期の「合奏協奏曲」のような構造を持った小さな協奏曲の集まりです。優雅なフルート、激しいドラム。そしてねっとりとしたコントラバスなど、楽器の特性も存分に生かされた見事な曲たち、これは本当に素晴らしいものです。(2014/11/26 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573291

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    カステルヌオーヴォ=テデスコ:エヴァンゲリオン(マランゴーニ)

    日本ではどちらかというと「ギターの作曲家」として知られているカステルヌオーヴォ=テデスコ(1854-1893)ですが、元々彼はピアニストとして活躍し、多くのピアノ曲をはじめ、歌劇や管弦楽曲の作曲家としても素晴らしい作品を残しています。もともとイタリア系のユダヤ人であった彼は、ファシスト政権が台頭した頃から社会的地位を危うくされ、最終的にはイタリアを脱出することとなります。そして1939年に渡米し、ハリウッドで数多くの映画音楽を作曲したことでも知られています。この作品は1949年に作曲された特異な曲集で、この2年前の父親の死と、その年に訪れたメキシコの修道院の印象がこの曲を書くきっかけになったようです。テデスコは聖書やシェークスピアを自らのテーマにすることを好んだのですが、この曲集もキリストの一生を歌を使わずに、ピアノの小品のみで描くという離れ業をやってのけます。言葉を伴わないおかげで、必要以上に感傷的になることなく、適切に情景が描かれていますが、逆に宗教的な雰囲気はあまり感じられないので、もしお子さんに聞かせてあげるのであれば、聖書のお話を一緒に読んであげることは必要かもしれません。(2014/11/26 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573316

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    プロコフィエフ:交響曲第1番、第2番/交響的絵画「夢」(サンパウロ響/オルソップ)

    1917年にプロコフィエフ(1891-1953)が完成させた「交響曲第1番」は、彼が学生時代にニコライ・チェレプニンの教室で研究したハイドンの技法をもとにして書かれたもの。ピアノ協奏曲第2番などの、それまでの革新的な作品に比べ、古典的で整然とした佇まいを持つ音楽であったため、周囲はとても驚いたと言います。確かにハイドンやモーツァルトを思わせる親しみやすい表情を持っていますが、様々なところに仕掛けたっぷりの「新古典派」そのもののいたずらっぽい顔がたまりません。それに引き換え、第2番のまあ難しいこと。これは作曲当時パリに住んでいたプロコフィエフが「6人組」の作品よりももっと前衛的な作品を書こうと試みた結果出来上がったもので、当然ながら初演を聴いたパリの聴衆は冷淡な反応をしたと言われています。しかし、大編成のオーケストラにピアノ、様々な打楽器を加えたカラフルな音楽、これこそがプロコフィエフの本領発揮と言えるのではないでしょうか。交響的絵画「夢」はスクリャービンからの影響が感じられる小さな作品。大きな起伏を伴う若干陰鬱な雰囲気を持った音楽です。(2014/11/26 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573353

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    ヴィヴァルディ:2つのチェロのための協奏曲集(編曲:J. ロイド・ウェバー)(ジュリアン&ジアシン・ロイド・ウェバー/ヨーロッパ連合室内管/ホフマン)

    ヴィヴァルディ(1678-1741)の作品を最初にアレンジした人は、紛れもなくヴィヴァルディ自身でした。彼は一つの作品を書くと、色々な楽器に合わせて曲を書き換え、スコアには代替の楽器名を書き付けました。その後、ヴィヴァルディの作品はJ.S.バッハも編曲していますが、このアルバムは現代の名チェリスト&アレンジャー、ジュリアン・ロイド=ウェバーが、ヴィヴァルディの様々な楽器のための協奏曲を2台チェロ版に編曲、実験的でもあり実践的な"新しい協奏曲"が生み出されました。ト短調の協奏曲だけはヴィヴァルディのオリジナルを使用。聴き比べてみることで多くの発見があることでしょう。RV409の独奏チェロのための協奏曲などは、ソロ・パートの増強で一層華やかさが増し、流麗で美しい作品になっていることにもお気づきになることと思います。ホルンのための協奏曲も、チェロの深みのある音色で奏されると、ここまで表情が変わるのかと驚くばかりです。最後にそっと置かれたピアソラの曲は、聴き手の心を、バロックの時代から瞬時に現代へと引き寄せるもの。魅力的で明確な印象を与える素晴らしい演奏にも拍手です。(2014/11/26 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573374

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    エテュ:弦楽のための室内楽作品全集(ニュー・オーフォード弦楽四重奏団/ダン/カー/ハッチンソン)

    カナダのケベックで生まれた作曲家ジャック・エテュ(1938-2010)はモントリオールの音楽院で学び、オタワ大学でジュール・マーテルから専門的な知識を習得します。その後も様々な音楽家から指導を受け、1959年の夏にはルーカス・フォスとともにタングルウッド音楽センターで学んだ経歴も持っています。1961年から63年まではエコール・ノルマルでアンリ・デュティユー、1962年から63年にはパリのコンセルヴァトワールでオリヴィエ・メシアンの指導も受けています。もちろん数多くの受賞歴があり、今でも彼は、カナダにおける最も先進的な現代音楽作曲家とみなされています。彼の作品は確かに難解ですが、その根底には伝統的な音楽フォームがあり、特に初期の作品にはバルトークやヒンデミット、フランスの印象派主義の音楽や、メシアンなどの影響が見受けられます(例えば弦楽四重奏曲第1番の2楽章の終結部の美しい響きは、メシアンの天上の世界を示す音と似ています)。彼の音楽は無調ではなく、多調であり、ネオ・ロマンティックな情景は後年になるほど深まり、1991年の弦楽四重奏曲第2番は更に美しい音に満ちています。(2014/11/26 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573395

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    ヨーゼフ・シュトラウス・ミーツ・オッフェンバック

    ヨハン・シュトラウス1世の次男であり、ヨハン・シュトラウス2世の弟であるヨーゼフ・シュトラウス。彼はもともと音楽家になるつもりはなく、工業技術者を志していましたが、兄の代役として作曲した作品が話題となり、結局は音楽家の道を歩んだという人です。シュトラウス・ファミリーの中では目立たない存在ですが、それでも43年という生涯に220曲以上もの作品を残しました。彼が夢中になったのは、同年代のフランスで活躍したオッフェンバックの音楽で、当時盛んに上演されていた彼の作品の美しいメロディを転用したいくつものカドリーユは、ヨーゼフの作品の中でも異彩を放つものとして評価されています。もちろん、これらは踊るためという用途もあり、原曲の持つ複雑さは排除され、美しい部分だけが繋ぎ合わされた、ある意味「実用的」な音楽ですが、聴き手としては、美味しいどころ取りともいえるこれらの舞曲は大変歓迎されるものであったことでしょう。(2014/11/26 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.578288