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New Releases - 2025年04月 発売タイトル

Search results:35 件 見つかりました。

  • アーン:バレエ音楽「青い神」(フリヴォリテ・パリジェンヌ/コーレイ)

    【コクトー&アーンによる幻のバレエ「青い神」】レイナルド・アーンがディアギレフ率いるバレエ・リュスのために作曲した『青い神』は、初演当時22歳のジャン・コクトーの手によるヒンドゥー教の伝説に基づいた物語。若い娘が、愛する青年が寺院の僧侶になるための儀式を妨害したため、魔物に捕らえられ処刑されようとするところ、青い神と女神が蓮の花から現れて笛を奏でて魔物を鎮め、彼女を助けるというもの。音楽はエキゾチックな主題を持ちつつも紋切り型の異国情緒に陥らぬため、フランス近代ならではの半音階的な動きや旋法的な技法に実験的なポリフォニーも取り入れるという、ディアギレフの要望に応じた画期的なものでしたが、当時は観衆の理解を得ることが出来ず、バレエ・リュスの他のレパートリーとは趣が大きく異なったこともあり、初演は大きな失敗に終わってしまいました。これはニジンスキーが大きく注目された『牧神の午後』初演のわずか2週間前、フォーキンの『ダフニスとクロエ』の3週間前のこと。翌年には『春の祭典』が大きなスキャンダルとなり、『青い神』はレパートリーから外され、その後陽の目を見ることはありませんでした(コクトーは初演失敗後ディアギレフに「僕を驚かせてごらん」と挑発され一念発起、5年後にはサティ作曲の『パラード』で大スキャンダルを呼び起こすことになります)。アーンの手による音楽は70人以上のオーケストラを要する大規模なものでしたがバレエと共に封印され、バレエ・リュスの他のレパートリーが音楽だけでも現在世界中で演奏されるにもかかわらず、フランス国内ですらこれまで演奏されてきませんでした。今回発売となるライヴ録音で、その音楽が実験的要素と音楽的魅力を両立させた、たいへん聴き応えのあるものであることが証明されることでしょう。ディラン・コーレイ率いるフリヴォリテ・パリジェンヌの好演も相まって、不当に忘れられた作品の魅力が最大限引き出された注目の一枚です。(2025/04/11 発売)

    レーベル名:B Records
    カタログ番号:LBM074

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    ラヴェル:ピアノ作品全集(バヴゼ)

    2025年に生誕150年を迎えるラヴェルのピアノ独奏曲全集。ラヴェルは自己批判的で慎重な作曲家でしたが、発表された作品の完成度は非常に高く、その多くが現在も演奏・録音され続けています。彼自身はヴィルトゥオーゾ・ピアニストではなかったものの、高度な技術を要すると共にピアノの演奏効果や表現力を見事に活かした作品を作曲。演奏者のバヴゼはこれを奇跡に例えています。また自身のピアノ作品を管弦楽化することも多く、演奏家やにとって多様な作品解釈の可能性を開いています。ラヴェルのピアノ曲には、生涯を通じて彼を魅了したテーマが反映されているところにも注目。鐘の響き(「鐘の谷」、「絞首台」)、水の流れ(「水の戯れ」、「海原の小舟」)、スペインの影響(「グロテスクなセレナード」、「道化師の朝の歌」)、そして彼が特に好んだ、舞踏としてのメヌエット(5曲作曲)が挙げられます。バヴゼは、ラヴェルにスパイス感、シューベルトに通じる寂寥感、オーケストラのような色彩感を読み取ると語っています。ジャン=エフラム・バヴゼは、1962年フランス生まれ。パリ音楽院でピエール・サンカンに師事、パウル・バドゥラ=スコダや二キタ・マガロフからも学びました。1986年国際ベートーヴェン・ピアノ・コンクール優勝。古典から前衛まで幅広いレパートリーを持ち、ジャズにも関心を抱く他、ビュッシーの《遊戯》の2台ピアノ編曲も手掛けるなど幅広い活躍をしています。(2025/04/11 発売)

    レーベル名:Chandos
    カタログ番号:CHAN20287

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    ギップス:管弦楽作品集 4 - 交響曲第5番/ヴァイオリン協奏曲/リヴァイアサン(ラヴェル=ジョーンズ/アンダーソン/BBCフィル/ガンバ)

    好評シリーズ、ルース・ギップスの管弦楽作品集。第4集には世界初録音となるヴァイオリン協奏曲と、リヴァイアサン、大規模な編成の交響曲第5番が収録されています。ヴァイオリン協奏曲は1943年、ギップスが21歳の時に兄ブライアンのために作曲、その翌年に初演されました。しかし広く知られることはなく未出版のまま残されました。「リヴァイアサン」はロンドン・フィルのファゴット奏者ヴァレンタイン・ケネディの依頼で作曲されたコントラファゴットをフィーチャーした作品。海の生き物、もしくは怪物などを連想させるタイトルとおり、音楽は半音階的に滑らかに動き、最後はほぼ最低音のB♭で締めくくられます。交響曲第5番はギップス最大のオーケストラ作品で、4管編成に加え、6本のホルン、2台のハープ、チェレスタと数多くの打楽器を要す大作。ウォルトンに献呈されましたが、編成が大きすぎたこともありBBCに放送を拒否されるなど、彼女の生前には広く知られることがありませんでした。荘厳な前奏曲で始まる第1楽章、コールアングレとオーボエの旋律と柔らかいホルンの和音が印象的な第2楽章、エネルギッシュな第3楽章に続き、作品の核となる「オーケストラのためのミサ・ブレヴィス」と題されたフィナーレが続きます。この楽章は声楽を持たないミサであり、詩篇127篇の「主が家を建てるのでなければ」で始まり、キリエ、グローリア、クレド、ホザンナ、ベネディクトゥス、アニュス・デイが続き、コールアングレによるドナ・ノビス・パーチェムへと導かれます。最後は速いコーダで締めくくられ、弦楽器の和音とハープのグリッサンドが静かに消えていきます。ヴァイオリン独奏はチャーリー・ラヴェル=ジョーンズ。15歳でロイヤル・フェスティバル・ホールでデビューして以来、世界各地の主要オーケストラと演奏を行い、現在はシンフォニア・オヴ・ロンドンのリーダーを務めています。ファゴットのビル・アンダーソンは12歳で楽器をはじめ、ジュリアン・ロバーツに師事。香港フィルハーモニー管弦楽団の首席コントラファゴット奏者、ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団を経て、現在はBBCフィルハーモニックのメンバーとして活躍中です。(2025/04/11 発売)

    レーベル名:Chandos
    カタログ番号:CHAN20319

  • ラモー、バイユー: ピグマリオン

    【冴えわたるラモーの独自性を浮き彫りにする新旧小品まで見事な1枚】自ら彫り出した石像ガラテイアに恋してしまった青年彫刻家ピグマリオンの一途な思いに女神アフロディテが心打たれ、その石像に命を吹き込んで生身の女性とし、両者を幸せへと導く古代ギリシャの神話。名高いオヴィディウス『転身物語』にも語られるこのストーリーは18世紀フランスでも人気を博し、少なからぬ画家や作家が作品の題材に用いています。音楽ではラモー全盛期の1幕物舞踏音楽劇が出色で、1748年の初演から歿後に至るまで、同世紀を通じて最も頻繁に上演された彼の作品の一つとなりました。バロックと古典派の間でユニークな作曲語法を使いこなしたラモーの独自性を端的に示すこの一編を中心に、彼が影響力を持った時代のカンタティユ(小カンタータ)と、当初ラモーの斬新さに辟易した保守派が神と仰いだリュリの劇付随音楽をカップリング。恋の病が全く異なる顛末を導き出す前後時代の2作品との対比によってラモーの驚くべき才能のありようを浮き彫りにし、メリハリある音楽作りで各作品の魅力をよく伝えてくれるのは、フランスのシーン最前線で18世紀以前の知られざる名品を紹介し続ける俊才集団アンサンブル・イル・カラヴァッジョと実力派歌手たち。ロマン派以降のオペラでも大活躍のマティアス・ヴィダル演じるピグマリオンは圧巻の演技力を宿した歌唱が素晴しく、ハイドン世代の作曲家バイユーの古典派風佳品を伸びやかに聴かせるカトリーヌ・トロットマン、リュリ作品の機微を精緻に伝えるアポリーヌ・ライ=ヴェストファルと共にフランス楽壇の層の厚さを実感させてくれます。(2025/04/11 発売)

    レーベル名:Château de Versailles Spectacles
    カタログ番号:CVS182

  • ラヴェル/アレンスキー/スルンカ:ピアノ三重奏曲集(トリオ・パントゥム)

    【若きピアノ・トリオの意欲的デビュー・アルバム】2016年、パリ国立高等音楽院の学生によって結成されたトリオ・パントゥム。初めて集まって初見で弾いた曲がラヴェルのピアノ三重奏曲第2楽章「パントゥム」だったことが名前の由来という彼らは、各地の名高い国際コンクールに積極的に参加、2023年だけでウィーン、リヨン、ミュンヘン、そして大阪など6つのコンクールに出場し、栄えある賞に輝いています。そのデビュー・アルバムの軸にラヴェルを据えるのは当然の成り行きであったといいますが、彼らは一つの美学にとらわれることなく、好奇心に導かれるままに、対照的で多彩なレパートリーを探求することを目指しました。そのためここには彼らの最も愛する作品に加え、ロシアのロマン派アレンスキーの佳作、そしてチェコ音楽界新進気鋭のスルンカによるSNSを題材とした作品を組み合わせ、それぞれの影響を明らかにしています。その演奏はリリカルで瑞々しくダイナミックですが、単に若々しいだけでなく、どの作品にも思慮深く誠実に対峙しているのがよく表れた、たいへん美しく好感の持てるものとなっています。ピアノを担当する岡田浩二朗は1999年ボルドー生まれ。ベルギーやスペインで開催されたコンクールに度々入賞するなど、ソロでも実績を重ねてきた期待の新鋭です。(2025/04/11 発売)

    レーベル名:La Dolce Volta
    カタログ番号:LDV145

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    バーバー/ショーソン/アーン/メノッティ/プレヴィン/ソンドハイム:ソプラノのための作品集(渡り鳥)(デセイ/カサール)

    【デセイのラスト・ツアーを記念したカサールとのラスト・アルバム】目も眩むような輝きを放つ夜の女王から、深い感動を呼ぶルチアやアミーナ、そしてヴィオレッタを演じてきたナタリー・デセイは、2012年以降フィリップ・カサールと共に歌曲の世界でも新しい挑戦を続けてきました。2025年カサールと行う引退ツアーのため、彼女は愛してやまないプレヴィンやソンドハイム、バーバーといったアメリカ音楽をプログラムに加え、得意としてきたフランスのレパートリーと共に今回のアルバムを作り上げています。デセイの艶のある歌声、幅広い表現力をこれまで以上に堪能することのできる、大変美しい一枚です。なお短時間収録のため特別価格となっておりますが、原盤ブックレットには日本語解説が掲載され、ナクソス・ジャパン輸入盤には山下賢司氏による歌詞対訳ブックレットが付属します。(2025/04/11 発売)

    レーベル名:La Dolce Volta
    カタログ番号:LDV150

  • コロンナ:コンチェルタート様式による5声のミサ曲/ヘンデル:ディクシット・ドミヌス(ナミュール室内合唱団/カペラ・メディテラネア/ガルシア・アラルコン)

    【ボローニャ楽派の知られざる至宝と、若きヘンデルの脈動を伝える快演!】青年期のヘンデルが、バロック声楽の本場イタリアで豊かな教会音楽の伝統と最先端技法を学ぶ中で書いた初期の名作『ディクシット・ドミヌス』と、その少し前までボローニャで教会音楽の大家として活躍していたコロンナによるミサ曲のカップリング。コロンナはブクステフーデと同じ1637年生まれで、ローマでベネヴォリに師事した後1659年にボローニャ聖ペトロニオ大聖堂のオルガニストとなり、1674年以降は同じ大聖堂の楽長として活躍、同市の音楽研究会アカデミア・フィラルモニカでも若きコレッリの入会から間もなく会長に就任、晩年はローマ教皇庁からも楽長職の打診があった大家です。同時進行する各パートが主役格の存在感を示すコンチェルタート様式を使いこなし、コレッリの合奏協奏曲の声楽版ともいうべき多声の教会用合唱曲を多く残しました。楽曲構造の精緻さを損ねることなく地中海音楽のパッションを脈々と伝えるアラルコンは、その紹介者として最適の指揮者。独唱5人、5パート各4人の合唱に弦16+金管・木管計6をオルガン、ハープ、テオルボからなる通奏低音が支える編成と共に、両作品に内在する躍動感を鮮やかに引き出していきます。知と情の両輪ありきのイタリア芸術の真髄を伝える名演です。(2025/04/11 発売)

    レーベル名:Ricercar
    カタログ番号:RIC470

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    シュナイダー:作品集(ヴェンツァーゴ)

    1950年生まれのエンヨット・シュナイダーは、オペラや交響曲をはじめとした多くの作品を世に送るとともに、なんと600本以上もの映画のための音楽も作っているドイツの作曲家。このアルバムに収録された3つの作品は、「無限」という視点を通じて解放と transcendence(超越)を表現したものです。ヴァイオリン協奏曲「鳥たち - 知識と魔術」は、鳥の象徴性を通じて、進化・神・自由とのつながりが描かれています。第3楽章の「白鳥」は、カザルスが愛奏したカタロニア民謡の「鳥の歌」の旋律に基づいた、シュナイダーによる平和へのメッセージ。ヴィオラ協奏曲はカルロ・ジェズアルドの音楽を基に、存在の矛盾と光と影の対比を主題とした作品です。「交響曲第8番」は、2015年に出版された「鐘の文化史を巡る旅」にインスパイアされたソプラノ・ソロと合唱を伴う大規模な作品で、鐘の音を通じて人々の目覚めと無限への導きが表現されています。鐘にまつわる古代中国の詩人張継やルーミーの詩が紹介され、鐘の音が持つ悪魔的な響きの描写が続き、第4楽章ではウィリアム・バードへの賛辞が描かれます。第5楽章はドイツの詩人、オットー・ユリウス・ビーアバウムの詩「憧れ」で鐘の神秘性が歌われ、最後はフリードリヒ・シラーの詩「鐘」でクライマックスを迎えます。(2025/04/11 発売)

    レーベル名:Solo Musica
    カタログ番号:SM475

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    ショイブレ:クラリネット協奏曲 Op. 46/協奏交響曲 OP. 33 (メイエ/トリンドル/リンゲンフェルダー/カーモン/シンフォニエッタ・リーガ/メルツィン)

    スイスの作曲家ハンス・ショイブレの作品集。ドイツ人の両親の下に生まれたショイブレは、幼い頃から音楽に接し作曲も行っていました。20歳を過ぎた頃からライプツィヒに留学、ピアノと作曲を学び、歌劇場ではマーラーとヒンデミットの作品に魅了されたといいます。1930年からはフリーの作曲家として活躍。生涯に50作以上を作曲、その中には26作の歌劇も含まれています。このアルバムには協奏的作品を3作収録。「クラリネット協奏曲」は1959年から62年の作品で、翌年63年に初演されました。多拍子の技法や旋法和声を駆使しながら、軽快な旋律が溢れています。単一楽章3部構成の「交響的協奏曲」は、1949年の作品。数度の改訂を経て1977年にチューリッヒ・トーンハレで初演されました。「2つのヴァイオリンと弦楽オーケストラのための音楽」は彼の初のヴァイオリン協奏曲でしたが、戦時中に自筆譜やオーケストラ・パートが失われ、1950年にショイブレ自身が草稿から再構成し、1978年までに3度改訂を加えられています。新古典的な様式の中にバロックのコンチェルト・グロッソの影響が感じられる技巧的な作品です。ポール・メイエやオリヴァー・トリンドルら名手たちが顔を揃えた見事な演奏も聴きどころ。(2025/04/11 発売)

    レーベル名:Solo Musica
    カタログ番号:SM476

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    マーラー:交響曲第5番(シュトゥットガルト放送響/ベルティーニ)

    ベルティーニ&シュトゥットガルト放送響の音源発掘シリーズに待望のマーラーが登場!ガリー・ベルティーニは首席指揮者を務めたケルン放送交響楽団のイメージが強いですが、シュトゥットガルト放送響にも1978年の初共演以来繰り返し招かれ、1996年には日本ツアーも行っています。ここにCD化されるのは1981年のマーラー5番のライヴ。現地で大きな評判となり、シュトゥットガルト放送響の特典盤として限定頒布されたことのある演奏です。ベルティーニのマーラー解釈は、徹底したリハーサルを経てマーラーの複雑なスコアを明晰に音にすることで、作品自体に語らせるようなものでした。ここに収められた演奏も指揮者の統率が細部まで行き届いている印象がありますが、それが窮屈さではなく解放感につながっています。アダージェットにおける息長く高揚を続ける音楽の明晰さと力強さ、その果てに訪れるクライマックスの輝かしい官能性はベルティーニならでは。録音は少ないマイクによるものか、各楽器の分離はいま一つですが、オーケストラ全体で作る響きはよく感じられます。ベルティーニ・ファンにとっては1990年のケルン放送響盤との比較も興味深いでしょう。演奏時間比較シュトゥットガルト放送響(1981) 12:33/14:27/16:43/11:05/13:36ケルン放送響(1990) 11:15/14:46/17:18/10:05/14:25(2025/04/11 発売)

    レーベル名:SWR Classic
    カタログ番号:SWR19164CD