プロコフィエフ, セルゲイ(1891-1953)
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ヴァイオリンのデュオというのは、特別な響きを醸し出します。時には対照的に、時には完璧に同調し、豊かな音色が紡ぎ出されるのです。このアルバムには3つの「ヴァイオリン・デュオ」の作品が収録されています。まるで協奏曲のように壮大なイザイの作品は、あまりの演奏の困難さを鑑みた出版社が、最初はヴィオラ・パートを付け加えたというエピソードを持つもの。プロコフィエフのソナタは、彼が亡命生活に見切りをつけ、故国に帰る途中に作曲された作品で、どことなく郷愁を感じさせる名作です。世界初演作であるマンツォーリの「組曲」は古典的な様式に則った「刺激的」な音楽。2台のヴァイオリンが競い合うように不可思議な音を紡いでいきます。(2015/12/23 発売)
レーベル名 | :Dynamic |
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カタログ番号 | :CDS7738 |
20世紀前半から半ばに欠けてはピアノの演奏スタイルが変動した時期でした。リストなどの流れを直接くむロマンティックな派(フリードマンやレヴィーンなど)やその衣鉢を継ぐ者(ホロヴィッツ)に加え、新思考(プロコフィエフ)や原典主義(シュナーベル)も台頭し、やがては現代につながるスタイルが現れてきました。スタイルは様々あれど、いずれも個性的かつ巨匠の風格をもった演奏家達でありました。このCDに収められているのは、そうした各様式・時代の象徴ともいうべき名ピアニスト達の演奏の数々です。(2003/11/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110783-84 |
ヴァイオリンほど華やかではなく、チェロのような存在感はなく、コントラバスのようにジャズなどでも活躍することはなく、とにかく「地味な弦楽器」として扱われてしまうヴィオラ。しかし豊かな表現力と、味わい深い音色を持ち、オーケストラの中でも「中音域を支える立役者」として大切な役割を担っています。古典派以前の時代には、ヴァイオリンやチェロのようには独奏楽器として扱われることはあまりありませんでしたが、20世紀になると自らが優れたヴィオラ奏者だったヒンデミットを筆頭に、「ヴィオラのための作品」は数多く書かれており、現代ではコンサートホールでも中心的役割を果たすことができるようになりました。このアルバムではテレマンからウォルトンまで、多彩な作曲家によるヴィオラ作品を聴くことができます。(2019/08/30 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.578186 |
2018年にアイヴズのピアノ・ソナタ第2番(コンコード・ソナタ)を中心に収録した『20世紀前半のピアノ音楽 第1集』(STNS-30100)をリリースし、好評を博したアンドルー・ランジェル。この第2集で彼は、ウェーベルン、ベルクといった新ウィーン楽派の作品をはじめ、スクリャービン、プロコフィエフの近代ロシア作品、他、シベリウス、モンポウ、ラヴェルまで多彩な作品を選び演奏。それぞれの曲が持つ特徴を際立たせるとともに、抒情的な側面も強調したメリハリのある音楽を聴かせます。アルバムの締めくくりとして最後に置かれたビル・エヴァンスの「Turn Out the stars」は、ラヴェルの影響が感じられる洒落た小品です。(2021/12/17 発売)
レーベル名 | :Steinway and Sons |
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カタログ番号 | :Steinway30195 |
【香港が生んだ若き俊英、エリム・チャン初のフル・アルバム】香港に生まれアメリカで指揮を学んだエリム・チャン(陳以琳)。2014年ドナテッラ・フリック指揮者コンクールで女性として初めて優勝、2019年からアントワープ交響楽団の首席指揮者を務めています。これまで協奏曲の伴奏やコンクールのライヴはあったものの、初めてのフル・アルバムのテーマとして今回彼女が選んだのは舞曲。プロコフィエフ『ロメオとジュリエット』の組曲から独自に選曲した8曲とラヴェル『ダフニスとクロエ』第2組曲では、大仰な表現は控えながら細部まで歌い込み、さらに引き締まったリズムとしなやかさを兼ね備えた深い音楽を聴かせます。そしてアメリカの作曲家オゴネクによる「管弦楽のための3つの舞曲」のサブタイトルの付いた『ALL THESE LIGHTED THINGS』では、曲の特性の深い理解に基づき、多彩なパーカッションと弦や管によるリズムの交感を巧妙に描き、たいへん魅力的に仕上げています。巨匠然とした重さとも鋭角的な表現とも違う、創造性と柔軟性の高い音楽を作り上げる新しい才能を感じさせるアルバムです。(2024/04/26 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA1038 |
巨匠ガロワが誘う 魂宿る美しき世界丁寧に折り重ねられた何層もの立体的なピアノに心地の良いフルートの風がひゅうと吹く。それは湿り気を帯びていたり、草木がざわめく様であったり、疾風怒涛の様でもあるのだが、これらは全てを包む深い愛に満ちた音楽そのものである。本作に収められた名曲を偉大なピアニストたちと幾度となく演奏してきた巨匠ガロワが、今、改めて録音という形で世に残したいと願ったのは、他でも無い、同じスケールと価値観で音楽を共有できる愛弟子の瀬尾和紀の存在だろう。常に感度を高く持ち、知識を刷新し、変化する事を少しも恐れない彼らのこの記録は、新解釈などと言うものではなく、構築された歴史そのものなのだ。 (寺田 愛 フルーティスト)フルートのレパートリーは、とりわけソナタのジャンルにおいて豊富であり、このCDには、20世記半ばを特徴づける最も美しい緩徐楽章を持ったソナタが収められています。これらの4つの緩徐楽章は、ある種の水平性、純粋さ、率直さ、深遠さ、そして今この瞬間の探究という点で通底しています。これらの作品に取り組むにあたり、瀬尾和紀氏と私は、主にオリジナルのラインの再構築、そして作品のテクストを明確にするために、様々な音楽的なレイヤーを際立たせる事に重点を置きました。また、フレーズのみならず、フルートとピアノの2つのパート間に存在する細かいニュアンスにも注意を払いました。このCDが、何度も聴き返されるであろう事を念頭に置き、聴く度にその楽章の新たな角度や側面が浮き彫りになるようにと私たちは考察を重ねてきたのです。 パトリック・ガロワのコメントより(2023/10/20 発売)
レーベル名 | :Virtus Classics |
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カタログ番号 | :VTS-024 |
【スザート、バッハからディズニーまで、多彩なピアノ・トランスクリプションの世界】ベルギー出身で幼いころより天賦の才能を発揮してきたフロリアン・ノアック、La Dolce Voltaから4枚目のアルバム。編曲家として自身で演奏するほかベレゾフスキーやカツァリスにも作品を提供、レア・レパートリーの開拓においても熱心な活動を続ける彼の編曲作品集です。長年ロシア音楽を中心に編曲を行ってきたという彼が、師のクラウディオ・マルティネス・メーナーの影響でバロック音楽に目覚め、果敢に挑戦したというバッハの「4台のチェンバロのための協奏曲(原曲はヴィヴァルディの4つのヴァイオリンのための協奏曲)」に始まり、リムスキー=コルサコフの絢爛たる管弦楽をピアニスティックに凝縮した「シェヘラザード」、彼が大学に入った頃必修科目で歌ったというメンデルスゾーンのカンタータ、ヨハン・シュトラウスのあまり知られていないワルツを集めたパラフレーズ、プロコフィエフの「古典」、ショスタコーヴィチの有名な「ワルツ 第2番」と続きます。最後に収められた『ジャングル・ブック』の主題歌は、この歌が大好きな妹に贈るための編曲を元に、曲が持つ複雑さやポリリズムなどの独特な要素をピアニスティックに表現するために膨らませたもの。ピアノが持つ可能性を駆使しながら曲が持つ魅力を最大限引き出し、さらに愛らしさを備えているノアックの編曲を存分に楽しむことの出来るアルバムです。(2024/05/03 発売)
レーベル名 | :La Dolce Volta |
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カタログ番号 | :LDV121 |
ロシアの大ピアニスト、ギレリスの初期の録音集です。彼はロシア物の大家として知られますが、ここにはいくつかの珍しい作品が収録されています。例えば、今でこそ多くの人に愛されている作曲家メトネルの作品は、当時のロシアでは演奏が禁止されていました(スターリンの死後、ようやく演奏が許可されました)。またラフマニノフのピアノ・ソナタも1954年まで録音することができなかったのです。これらなど、多くの禁止事項をかいくぐって残された演奏の中には、彼のレパートリーとしては特異であるプロコフィエフの第2ソナタやグラズノフのピアノ・ソナタが含まれているのです。彼の意志に沿った演奏であったのかはわかりませんが、表現の自由すらをも抑制された時代を乗り越えて、真の芸術が生まれたことに深い感動を覚える人も多いことでしょう。(2010/08/18 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.112051 |