スカルラッティ, ドメニコ(1685-1757)
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イタリア出身の若手プラティーノ(ホームページもご覧あれ!)のリサイタルは、知的なプログラミングが魅力。スカルラッティの鍵盤ソナタのギター版(これが実にロマンティック)に続いては、バイオリンのための至高のバッハ作品「シャコンヌ」を、過去の巨匠に倣って演奏者自ら編曲し、トータルの才能を見せつけます。以下、19世紀のメルツや、20世紀の名曲として有名なバリオス「大聖堂」、定番のポンセ、ロドリーゴの録音僅少作品まで。コンクールで上位入賞するなら何でもできなくちゃ、というあたりのアピールが絶妙なのです。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.554344 |
「鋼鉄のピアニズム」ロシアの名ピアニスト、ギレリス(1916-1985)は、とりわけベートーヴェンの解釈と演奏に優れ、「ミスター・ベートーヴェン」の異名をとった程でした。しかし、彼はバロックの巨匠ドメニコ・スカルラッティの作品を愛したことでも知られ、1929年の彼の最初の公開コンサートでも、これらの作品がプログラムに入っていたのです。もちろん1947年から始めたヨーロッパの演奏旅行にも、スカルラッティの作品は含まれており、イギリスで行ったコンサートでの名演を知る方も多いのではないでしょうか?完璧なテクニックに加え、決して過剰に陥ることのない感情表現は、間違うことなく、バロック作品にふさわしいものです。一転、リストやショパンでは幻想的であり、また個性的。「ラ・カンパネラ」ではオリジナリティ溢れる味付けを加えているところにも注目です。(2012/08/22 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.111386 |
【ベルギー現存の銘器で辿る、ロココに迫るバロック後期の豊穣なチェンバロ世界】「グランド・ツアー(大陸大旅行)」とは、18世紀の英国やドイツ語圏の貴族たちなど名家の出身者たちが、若い頃に一家の家庭教師の同伴のもと、イタリアやフランスをめぐって上流階級にふさわしい社会見識や歴史、芸術などを学んだ大旅行のこと。古楽大国ベルギーの俊才で指揮者としても活躍するコルネール・ベルノレットは今回、1747年に同国の古都アントウェルペンで製作されフレーハイス博物館の収蔵品となっていた1段鍵盤のチェンバロ(美しいシノワズリ模様があしらわれた白い楽器の写真がブックレットに掲載されています)を用い、この楽器が出来たのと同じ年(ないしその前後の時期)に欧州各地で作曲された鍵盤楽曲を集めて、18世紀直送の楽器の音色を通じた仮想の大陸大旅行を体験できるアルバムを作りました。1747年にフリードリヒ大王のもとを訪れたバッハの『音楽の捧げもの』や、ヘンデルの同年発表作『マカベウスのユダ』(オラトリオの楽譜をほぼそのまま用いて鍵盤で演奏できる曲を抜粋)のほか、フランスからも同年刊行されたフォルクレの曲集やラモーの「皇太子妃」、イタリアとスペインからはD.スカルラッティのソナタが選ばれており、さらにベルギーで伊仏混合様式を模索したバウトメイ(ブートミ)の組曲を2編聴けるのも貴重。チェンバロ製作の歴史が集積されつつあった時期に作られた楽器の美音が最大限に生きる録音になっているのは、チェンバロの響きに敏感な奏者が自らエンジニアとして録音と編集を手掛けているからこそと言えましょう。(2021/09/24 発売)
レーベル名 | :Ramee |
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カタログ番号 | :RAM2009 |
ひと頃、一世を風靡した感のあるジャズ・ピアニスト、ユリ・ケイン。ジャズとクラシックの融合、とりわけ彼のマーラーへの偏愛から生まれた一連の「マーラー・プロジェクト」は、現在の「ポスト・クラシカル」ともまた違う潮流の作品であったように思います。そんなユリ・ケインの最新作の登場です。Steinwayレーベルでお馴染みのピアニスト、ジェニー・リンとのコラボレーションであるこのアルバムでフィーチャーされたのは、D.スカルラッティと、これまた異色の作曲家ジェズアルド。スカルラッティの音の持つ明快さに比べ、かなりドロドロした響きを持つジェズアルドの作品が並べられ、夢幻的なアレンジが施された上に、オリジナルの小品が演奏されるという、もう夢のような1枚です。現実から少しだけ切り離されたような夢幻的な雰囲気が漲っています。(2016/02/24 発売)
レーベル名 | :Steinway and Sons |
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カタログ番号 | :Steinway30044 |
イタリアの代表的なバロック・アンサンブル「ラルテ・デラルコ」とフェデリコ・グリエルモによる珍しいバロック・オペラの登場です。この作品「ディリンディーナ」のお話は、もともと歌劇の間奏曲として書かれた短い作品です。新進女性オペラ歌手と、その音楽教師(彼女に片思いしている)。全く練習する気のない彼女の元にデビューの話が舞い込みますが、その話を持ち込んだ彼女の恋人(実はカストラート)に、音楽教師が激しくやきもちを焼くというわけで、これらの微妙に食い違うやりとりが楽しい作品。本編の重厚なオペラの幕間劇として、聴衆を楽しませるのにとても役立つものでした。とはいえ、ローマの検閲官はこの作品の歌詞があまりに風刺的であると考えたそうですが。(2012/10/24 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :777555-2 |
7歳でハープのレッスンを始めたクリスティーナ・ビアンキ。16歳でミラノ音楽学校を卒業、1989年から1995年まで「EUユース管弦楽団」の首席奏者を務めた後、ジェノヴァのカルロ・フェリーチェ劇場管弦楽団の首席奏者を経て、2001年から2008年にはバイエルン放送交響楽団の首席奏者を務めるなど着実にキャリアを重ね、現在では大学で教える傍らソリストとして活躍しています。ビアンキは長年に渡りドメニコ・スカルラッティの作品を研究しており、このアルバムでは彼の一連の作品をハープで演奏。本来は鍵盤のためのソナタ(ギターで演奏されることもしばしば)を違った視点で聴かせます。合間には、タイユフェール、C.P.E.バッハ、ロシアの近代作曲家バルティンの珍しい作品を挿入し、選曲にユニークなアクセントを施しています。 (2020/01/24 発売)
レーベル名 | :Oehms Classics |
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カタログ番号 | :OC1715 |
【これが「史上最初の弦楽四重奏曲」!バロックの巨匠が示した先取りの一手、充実の古楽器演奏で】イタリア後期バロック最大の作曲家の一人アレッサンドロ・スカルラッティの圧倒的な技量は、教会音楽の伝統的な多声書法を知り尽くしていたからこそ開花し得たもの。おもに声楽で知られた大家ですが、その一方で鍵盤曲や協奏曲風合奏曲など器楽にも若干の作品を残しており、ここではその白眉ともいうべき弦楽のための「4声のソナタ集」がプログラムの中軸を占めています。作曲家の歿年にあたる1725年にまとめられたこの曲集は、教会風の多声書法でソナタとしてまとめられていながら、低音部に和音を出せる楽器を添える当時の風習をあえて避け「低音部はチェンバロなしで」と明記してある点が特徴で、このことから音楽史上初の弦楽四重奏曲集ともみなされている重要な作品集。同時代のコレッリやアルビノーニにも通じる端正なバロック的美質の世界が通奏低音抜きで展開してゆく聴覚体験は一種独特で、音楽史の流れを思わず再考してしまう興趣の尽きないトラックが続きます。フランスを中心に活躍する古楽器集団レ・レクレアシオンは、弦楽四重奏編成でありながら軸足をあくまでバロックに置いているユニークな古楽器グループ。アレッサンドロの弟で英国を中心に活躍したフランチェスコ・スカルラッティの作品や、オルガン曲を弦楽合奏で弾くこともあったルネサンスの習慣をふまえて演奏されているトラバーチと息子D.スカルラッティの鍵盤曲など、A.スカルラッティの異色の曲集を考える上で好適な併禄作品を含め、素晴らしい演奏を聴かせています。バロック・ヴァイオリン奏者として活躍していた録音技師R.アルントによる、適切なエンジニアリングにも好感が持てます。(2021/04/09 発売)
レーベル名 | :Ricercar |
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カタログ番号 | :RIC422 |