クシェネク, エルンスト(1900-1991)
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今世紀初めにウィーンに生まれたクルシェネクの交響曲集です。彼が20歳そこそこで書いた「第1番」はシェルヘンの指揮の下で初演され、好評を博したようです。注目すべきことは、この若造の作品が極めて熟達した作曲技法・管弦楽法により作られた大曲・難曲であること!9つの部分からなり、切れ目なく演奏されますが、無調ではあるものの後期ロマン派的クロマティシズムの中でいかにも「これが絶対音楽だ」的な楽想が展開されます。「第5番」は彼の最後の交響曲ですが「作品がより演奏されることを選ぶか、それとも己の信ずる道をひたすら歩むか」の葛藤の中で作曲され、一時傾斜したセリー技法をほぼ捨てています。この過程でミトロプーロスの「聴衆が君を忘れたのは、君が聴衆のことを忘れているからだ」という忠告が効いたようです。確かに彼の抽象的楽想は当時の一般聴衆には敬遠すべきものだったかも知れません。とは言え、この曲は結構面白い。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :999359-2 |
cpoレーベルでは、およそ20年前にクルシェネク(1900-1991)の交響曲の録音を続けていました。しかし、その時点で第4番は録音されることがありませんでした。その後、今から5年前にcpoのスタッフがクルシェネク研究所から呼び出しを受け、「ぜひとも交響曲全集を完成させてほしい」と懇願されたとか。それにより実現したのがこの録音です。この交響曲第4番は、クルシェネクがアメリカに亡命していた時期の作品で、大指揮者ミトロプーロスの依頼で書かれたものです。初演の指揮を担ったのもミトロプーロス。新古典主義、無調など当時の趨勢を見極めた意欲的な作品で、強い表現力と力溢れる音楽に満ちています。1920年代に書かれた合奏協奏曲も歯切れのよい作品です。(2011/06/22 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :777210-2 |
クシェネクは、シュレーカーに作曲を学び、指揮者としてドイツ各地の歌劇場で活躍。ナチス政権が台頭するまでウィーンで活躍していた音楽家でした。しかしチェコの血をひいていたため、作品が上演禁止となるなど迫害を受け、1938年アメリカ合衆国に亡命。この国での音楽教育に力を注ぎました。このアルバムには彼のほぼ半生に渡って書かれた歌曲や室内楽などの様々な作品が収録されていますが、中でも注目したいのがJ.S.バッハのフーガを研究し、そのテクニックに倣って作曲したという2つの二重フーガです。シンプルな旋律が秩序を持って組み合わされ、巧みな建造物となっていく様子からは、彼の見事な作曲技法が伺えます。後期ロマン派風のトリオ・ファンタジー、ユーモラスなクラリネットのためのモノローグなど、興味深い作品集です。(2019/03/15 発売)
レーベル名 | :Toccata Classics |
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カタログ番号 | :TOCC0295 |
あの橋本國彦も師事していた作曲家クシェネク(1900-1991)ですが、まだまだ全容が知られているとは言えません。このアルバムにはクシェネクが1931年から1979年の間に書いた室内オーケストラのための5つの作品が収録されています。チェコ系の家庭に生まれたクシェネクは、ナチスの弾圧から逃れることができず、1938年にアメリカへ亡命。ニューヨーク、ミネソタ、カリフォルニアへと移住し、この地の風味を取り入れた音楽を数多く書きました。彼の音楽はシニカルで、不安定なユーモアを含みながらも、総じて劇的なもの。どれも面白いのですが、1931年の「ナイチンゲール」は、初期の作品だけあってまだまだ後期ロマン派の影を引きずっているのが興味深いところ。その後の彼の変遷を辿るのはまことに興味深いものです。(2012/08/15 発売)
レーベル名 | :Toccata Classics |
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カタログ番号 | :TOCC0125 |
オーストリア生まれの作曲家クシェネク。ウィーン音楽アカデミーでシュレーカーに学び、一時期はマーラーの次女アンナと結婚(1年足らずで離婚)、その間に義母アルマよりマーラー:交響曲第10番の補筆依頼を受けるなど作曲家として、将来を嘱望されていました。しかし、名前の表記からもわかる通りチェコの血を引いていたため、ナチス政権の迫害を受け第二次世界大戦中にアメリカに亡命。音楽教師として地位を築き、多くの後進を育てるとともに作品も発表し続け、91歳で天寿を全うしました。このアルバムには初期の作品で、ちょうどジャズの影響を受け始めた頃の「ポプリ」や、十二音を駆使するなど独自の作風を確立した時代の「パラス・アテネ」まで多彩な作品が収録されています。世界初録音となる「Tricks and trifles」も聴きものです。(2019/11/15 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5379 |
チェコの血をひくクジェネク(1900-1991)はシュレーカーに作曲を師事し、ウィーンで活躍した音楽家で、この当時の作曲家らしく作風を時代に合わせて変えていった人です。初期は後期ロマン派、無調、多調を経て、ジャズも採り入れ、12音から電子まで行きました。多くの作品を残したクジェネクですが、ピアノ曲はとりわけ重要な位置を占めており、生涯にわたって作品を書いていました。このアルバムでは彼の70年間に及ぶ作風の変遷が味わえます。(2008/10/22 発売)
レーベル名 | :Phoenix Edition |
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カタログ番号 | :Phoenix129 |