アイアランド, ジョン(1879-1962)
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19世紀末から20世紀前半のピアノ曲ということですが臆せずに聴き始めましょう。最初の2曲(作曲者10代の頃の作品)の何と清潔な抒情!アイアランドという作曲家は、先人の様々な傾向の音楽に影響されながら、穏健で耳を楽しませるピアノ曲を残してくれました。「サルニア」(1曲めの旋律は特にお薦め)のようにコンサートのレパートリーになれる本格的力作もあります。ナイジェル・ケネディやジュリアン・ロイド・ウェッバーらの伴奏者としてイギリスの音楽シーンで活躍するピアニスト、レナハンが放つクリーンヒットがアイアランドのピアノ曲全集、これが第1集になります。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.553700 |
あるときは印象派風に、あるときは民謡風にと多彩な書法を見せますが、常に洗練されたロマンティックなピアノ技法に彩られ、聴く者の耳に優しいのがアイアランドのピアノ曲です。例えば「デコレーションズ」が素晴らしい一例でしょう。第1曲のきらめく噴水を思わせるようなアルペジオの繰り返し、第2曲の点描的な書法による静謐な神秘的浮遊感、第3曲の不可思議な響きに満ちた舞曲と、いずれも「美しすぎる」といってよい、洗練され切った音楽を堪能できます。同国人レナハンの演奏も熱い共感に溢れる素晴らしいもので、派手さは抑え目でも、要求される高度な技巧にも大変よく応えています。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.553889 |
イギリスの裕福な実業家、W.コベットは「若きイギリスの作曲家の才能を発掘する」目的で室内楽コンクールを主催することを考えました。第1 回の1905 年のコンクールには67 の作品が集まり、見事第1 位を射止めたのはW.ハールストーン。第2位はアイアランド(1879-1962)と同じ年のF.ブリッジの作品が選ばれました。で、1907 年の同コンクールで第1 位の座に輝いたのが、このアイアランドの幻想的三重奏曲でした。彼はそれからも創作の翼を広げ続け、独自の作品を多く生み出すこととなったのです。1938 年に初演された第3 番の三重奏曲はウォルトンに捧げられたものですが、雄大かつ幽玄な作風がきわめて魅力的と言えるでしょう。そうそう、アイアランドと言えば、必ず付いてくる「聖なる少年」も収録されています。今回はヴァイオリンとピアノ版です。(2009/07/29 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.570507 |
大編成の交響曲や管弦楽曲などはあまり好まず、もっぱら室内楽とピアノ曲を愛し、幻想的な作品を多く残したアイルランド系イギリスの作曲家アイアランド。そんな彼が愛したもう一つの分野が合唱曲でした。なかでも「パートソング」(アマチュアでも歌えるようなシンプルな合唱曲)の形式はアイアランドを魅了したようで、数多くの珠玉の作品が書かれています。もう一人のモーランは、最近日本でも注目が高まってきた作曲家です。彼の作品も、イギリス民謡に根ざした素朴な作風で書かれていますが、アイアランドの曲よりは喜怒哀楽の感情表出が豊かであり、ここで聞ける作品も、エリザベス朝のマドリガルの様式を模した、凝った声部と旋律が特徴的です。同じ歌詞に付された曲の聞き比べ(トラック5&18)も面白いでしょう。(2016/07/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573584 |
その作風は終始ロマン派の域を出なかったと言われてしまうイギリスの作曲家アイアランド。一時期はストラヴィンスキーにも傾倒したほどの進歩的な作風を示した彼ですが、ほどなくイギリス音楽の伝統に立ちかえり、教会音楽の旋法による素朴な作風を確立したのでした。クラリネットを使った作品には彼の良い面が上手く作用しているように思えます。穏やかで懐かしく、時には洒脱なこれらの作品を聴くことははイギリス音楽の愛好家だけでなく、全ての聴き手にとって心温まるひとときとなるでしょう。おなじみ。「聖なる少年」のクラリネット版も収録。(2009/04/22 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.570550 |
アイアランドの唯一のピアノ協奏曲は、彼の有力な後援者であったヘレン・パーキンのための書かれたものです。1930年に作曲されその年の10月2日にヘレンの手によって初演されています。その演奏会が大変成功を収めたため、以降多くのピアニストたち(クリフォード・カーゾン、モーラ・リンパニー、アイリーン・ジョイス、ジーナ・バッカウアー、そしてアルトゥール・ルービンシュタンら錚々たる顔ぶれ)がこの曲を演奏し、「イギリス人による最高のピアノ協奏曲」とまで呼ばれました。その後、アイアランドは第2番の協奏曲の作曲を計画し、それは「伝説」と言う名前を付けられた単一楽章の作品として成就しました。こちらも同じくパーキンに捧げられ、彼女は1934年にBBC交響楽団、エイドリアン・ボールト指揮でこの曲を初演しました。現在はすっかり忘れられてしまった作品ですが、この機会に再評価されるのではないでしょうか。(2011/12/14 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572598 |
各々の作品は結構知られているのだけど、まとめて聴く機会はあまりないという「イギリスの弦楽合奏」の名曲集です。中心に置かれているのはエルガーの作品であり、優れたヴァイオリニストでもあった彼の面目躍如といった流麗で美しい曲を聴くことができます。彼の最も重要な作品の一つである「弦楽のためのセレナード」と「序奏とアレグロ」での力強い響きはまさにこの時代のイギリス音楽を象徴したものと言ってもよいのではないでしょうか?また、エルガーのこれらの作品を呼び水とする後の一連の作品も、まさにイギリス音楽の伝統を形作るものです。アルバムタイトルになっているグッドールの「And the Bridge is Love」は日本では「サン・ルイス・レイ橋」として知られているソーントン・ワイルダーの小説から取られたもの。ペルーで一番美しい橋が、ある日5人の通行人を巻き込み突然崩れてしまうという理不尽な物語ですが、「5人の思い出は忘れられることもなく、彼らが亡くなった土地である橋に残っている。だから橋は愛である。」と小説の結末で語られる言葉です。グッドールはこの作品を2007年に亡くなった彼の友人の娘のチェリスト、ハンナ・リャンの思い出のために書き、2008年に初演しました。この時にチェロを担当したのがジュリアン・ロイド・ウェバーで、彼はこの作品に込められた意味に深く共感し、暖かく美しい演奏で聴き手の心を包み込むのです。(2015/04/22 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573250 |
弦楽合奏王国イギリスより、爽やかな珠玉の作品たちをお届けします。比較的ライトなものからどっしりとした本格派まで、様々なスタイルの作品が収録されていますが、どの曲もしなやかに、そして豊かに歌う弦楽器の特性を存分に活かしきり、紳士の国の品らしい上品な美しさに貫かれていて、聴くものの耳を魅了します。特に1曲紹介するならば、自由な形式の作品が多い中で異彩を放っている、クラシック色の強いウッドの「幻想協奏曲」でしょうか。相当にヴィルトゥオジックな書法も駆使した力作で、第3部での対位法的展開なども見事です。BGMとしても最高級品ばかりですが、秘曲マニアの方にも強くおすすめしたい一枚です。(2001/05/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.555068 |
室内楽ともフル・オーケストラとも違った魅力を持つ弦楽合奏ですが、クラシック音楽全体の中では、それほどメジャーなジャンルではありません。しかし、この隙間産業発揚に熱心なのがイギリスです。素朴な民謡や古典的な舞曲の形式を利用しながら、気品豊かな、しかし決して肩の凝ることのない、名品、佳品の宝庫となっています。当盤はアイアランドを除けば、どちらかといえば知名度の低い作曲家の作品が多くなってますが、ウェーベルンの弟子にして、高名なリスト学者(作品整理のためのサール番号が有名)でもある、ハンフリー・サールの編曲作品が聴けるなど、興味深い出会いがあると申せましょう。(2006/08/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557752 |