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マックスウェル・デイヴィス, ピーター(1934-2016)

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    マックスウェル・デイヴィス:ナクソス四重奏曲第7番、第8番(マッジーニ四重奏団)

    ナクソスが10曲連作となる弦楽四重奏曲を委嘱した一大プロジェクトの第4弾になります。17世紀の奇才建築家ボッロミーニに寄せるメタフォーレ(隠喩)として作曲された「第7番」は、全7楽章・約55分間を、全てアダージョかレントというゆっくりテンポで統一した問題作。神秘的かつ強烈な集中力をもって、他に類例の無い個性的室内楽に仕上がっています。一方、女王エリザベス2世の80歳の誕生日のために作曲された「第8番」は、ダウランドの「エリザベス女王のためのガイヤルド」をモティーフとした単一楽章制の作品で、より明るい性格を帯びていますが、全編を支配するのは静けさ。躍動しない先鋭、これこそ作曲者の奇才たる所以かもしれません。(2007/07/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.557399

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    マックスウェル・デイヴィス:バレエ音楽「キャロライン・マティルダ」組曲/チャット・モス/オーハイ・フェスティバル序曲(BBCフィル/マックスウェル・デイヴィス)

    このバレエ音楽「キャロライン・マティルダ」は1991年に初演され、高く評価された作品です。物語はイギリスで生まれ、デンマーク王クリスチャン7世に嫁いだ王妃マティルダ(デンマークではカロリーネ・マティルデ)の悲劇的な逸話をもとにしたものです(このお話は映画化されたり、オペラ化されたりと、比較的良く知られています)。夫に愛されることのなかったマティルダと、王の侍医であったストルーエンセの関係が描かれており、精神的に綻びのあったクリスチャン7世に取り入ることで、権力を握ったストルーエンセと彼に惹かれたマティルダという2人の関係は半ば公のものでしたが、このようなスキャンダルが反感を買わないわけもなく、結局ストルーエンセは逮捕され、マティルダはハノーファーに亡命、ここで病を得て生涯を閉じます。実に23歳という若さでした。さて、こんな物語にデイヴィスがつけた音楽は皮肉たっぷりであからさまなものでした。まるでバロック時代と間違うほどの曲から、孤独に震える終曲まで、音だけ聞いていてもお腹一杯になるはずです。(2015/02/25 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572358

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    マックスウェル・デイヴィス:ピアノ協奏曲/ワールデス・ブリス(ストット/ロイヤル・フィル/マックスウェル・デイヴィス)

    キャサリン・ストットは現在イギリスで最も尊敬されているピアニストの一人であり、ソロだけでなく、室内楽奏者としても活躍、また音楽大学で教鞭を執るなど活発な活動をしています。このマックスウェル・デイヴィス(1934-)のピアノ協奏曲は1997年に彼女のために書かれたものです。多くの作曲家と違い、なかなかピアノとヴァイオリンのための協奏曲を書かなかったデイヴィスですが、それはどうも納得できるソリストに出会わなかったためのようで、1985年にはアイザック・スターンのためにヴァイオリン協奏曲を、そして1997年には前述のキャサリン・ストットのためにピアノ協奏曲を作曲したのでした。デイヴィスらしい変幻自在な楽想を持った作品であり、もちろん初演時のソリストはストットが務め、聴衆と批評家からは大きな賛辞を得たのです。一方「世俗的な至福」は中世、ルネサンス音楽の雰囲気を感じさせる静かなレントで始まる音楽。交響曲作家として名を挙げる前に書かれた、宗教的な感覚を現代的センスで包み込んだ神秘的な作品です。どちらも作曲家自身の指揮による納得の演奏です。(2013/02/20 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572357

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    マックスウェル・デイヴィス:ベルテーン・ファイヤー/ターン・オブ・ザ・タイド/サー・チャールズ・ヒズ・パヴァーヌ(BBCフィル/マックスウェル・デイヴィス)

    このアルバムはマクスウェル・デイヴィス(1934-)の1990年代の様々な作品を収録したものです。「ベルテンの炎」は1995年の作品で、当初は「振付詩」と銘打たれたBBCフィルと作曲家のコラボ作品ですが、この初演は失敗に終わってしまいました。様々なアイデアが盛り込まれた意欲的な作品でしたが、どうもたくさんのことを盛り込みすぎて難解になってしまったようで、それが失敗に終わった原因の一つなのではないかと推測したくなる作品です。このベルテンというのは、ヨーロッパに古くからある「火祭り」のことで、ストラヴィンスキーの「春の祭典」のように、春の女神を讃え、多産と土地の豊饒を祝うものです。曲は穏やかさと暴力的な面をかわるがわる示しながら、素晴らしい盛り上がりを見せてくれます。うって変わって「潮の変わり目」は環境汚染の脅威を訴えるものであり、少年少女たちの無垢な声を用いて、静かな警鐘を鳴らすというものです。他、いつものようなマクスウェル・デイヴィスの軽めの作品もお楽しみに。(2015/01/28 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572362

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    マックスウェル・デイヴィス:リングァ・イグニス/ヴェサリー・イコネス/グラウンドによるファンタジアと2つのパヴァーヌ(V. チェカンティ/コンテンポアルトアンサンブル/N. チェカンティ)

    イギリスの作曲家、ピーター・マックスウェル=デイヴィス(1934-)は、NAXOSから依嘱された「弦楽四重奏曲」全10曲で知られています。彼は現在だけでなく、過去、未来を見通し、その作品に投影します。そこには中世の神秘主義も盛り込まれ、時とともに姿を変えながら、聴き手の感性に強く訴えかけるのです。このアルバムで聴くことのできる3つの作品は、それぞれ、全く違う方向性を抱いています。独奏チェロが奏でる挽歌を彩るピアノや打楽器が印象的な「リングァ・イグニス」、中世ベルギーの医師の論文の写しが創作の原動力となった「ヴァサリー・イコネス」は、人体の解剖図と、中世のメロディの不思議な融合、そしてヘンリー・パーセルの音楽が現代的に変容している「ファンタジア」(これが一番聴きやすいかも)と、どれも聴き終えた後には、不思議な余韻を残します。(2011/10/19 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572712

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    メンデルスゾーン:交響曲第3番「イタリア」/グライム:エレジアック・インフレクションズ/マックスウェル・デイヴィス:ストラスクライド協奏曲第10番(スコットランドにちなんだ音楽)(クロフォード=フィリップス)

    (2023/09/22 発売)

    レーベル名:dB Productions
    カタログ番号:dBCD210

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    モダン・トランペットの芸術 1 - エネスク/ヒンデミット/オネゲル/リゲティ/マルティヌー(モーガン)

    NAXOSの新しいシリーズ「モダン・トランペットの芸術」。20世紀から21世紀にかけてトランペットとピアノのために書かれた様々な作品を集めるという趣旨のもと、第1集では1906年に作曲されたエネスコの「伝説」をはじめ、ヒンデミット、マルティヌーら近代の作品から、マクスウェル・デイヴィス、リゲティといった現代作品を収録しています。なかでもエネスコの「伝説」は、楽器特性の進歩により半音階奏法が完全に可能となった証と言える作品で、近代トランペット作品の中でも重用視される曲。他のレパートリーでも数々の特殊奏法を用い、万華鏡のような音色を駆使しており、トランペットの可能性を極限まで追求した聴きごたえのあるものばかりです。アンサンブル「セプトゥーラ」のメンバーであり、バーゼル交響楽団の奏者、ヒュー・モーガンの超絶技巧でお楽しみください。使用楽器:YAMAHA(2019/07/26 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573995