フィビフ, ズデニェク(1850-1900)
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冒頭に収録の第139番、この懐かしいような甘いメロディーはどこかで耳にされることがあるかもしれません。「詩曲」と名付けられたクーベリックによるヴァイオリン編曲が名高い同曲をはじめとする376曲からなる連作「気分、印象と思い出」は、フィビヒの心の日記帳ともいうべきものです。ピアノ技巧の上ではショパンやリストのような壮麗さは避けられており、単純なものが中心となっていますが、楽想の多彩さには目を見張るものがあります。そしてその全てには、切ないようなロマンティックな情感が溢れていて、聞くものの心の琴線にそっと触れてくるかのようなデリケートな味わいを持っています。まさに「和み」の1枚と申せましょう。(2007/07/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.555269 |
チェコの作曲家、ズデニェク・フィビヒ(1850-1900)は、同胞であるスメタナやドヴォルザークと共に、チェコ国民楽派の創世期を築いた人として知られています。確かに、自作にチェコ民謡や民族舞曲のリズムを取り入れたり、チェコの伝説に基いたオペラ「シャールカ」を作曲するなど、その作風は極めてチェコ風味が漂うものですが、実際に彼が生きた時代のボヘミアはオーストリア帝国の支配下にあったことや、母親がドイツ人で、ライプツィヒ音楽院で学んだことなども重ね合わせると、彼の音楽からはどうしてもドイツ・ロマン派、それもシューマンの強い影響が感じられても仕方ありません。そんな彼が1877年から取り組んだ交響曲第1番は、まさにシューマンらしい重厚さを有した名作です。組曲「故郷の印象」は1897年から98年にかけて書かれた曲で、各々にタイトルが付された描写的な側面も持っていますが、交響曲としても成り立つ力作で、これは次代のチェコの作曲家たちに大きな影響を与えたことでも知られています。(2013/05/22 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572985 |
19世紀後半のチェコで活躍した作曲家のなかでも、とりわけ重要な役割を担ったのがこのフィビヒ(1850-1900)です。ドヴォルザーク、スメタナと共に、チェコ国民楽派の草創期を築き、自作にチェコ民謡や舞踊のリズムを取り入れ、また民話に基づいたオペラを作曲、この精神はヤナーチェクへとしっかり引き継がれていくことになるのです。彼の第2番交響曲は1892年から93年にかけて作曲されたもので、フィビヒの音楽的思考と表現が決定付けられた作品とも言えるでしょう。もちろん当時のチェコ周辺作曲家たちと同じく、シューマンやブラームスの影響は否めませんし、冒頭の伸びやかなテーマや活発な終楽章からはドヴォルザークの存在の大きさも感じられます。しかし美しい第2楽章は、洗練された響きを持ち、第3楽章のスケルツォは確かな独自性を有しています。1893年の「夕暮れに」からは明らかにワーグナーの香りが感じられることでしょう。また、協奏曲を書かなかったフィビヒですが、変ロ長調の牧歌は実質的な協奏曲です。優しく波打つ弦の調べ、抒情的なクラリネットのメロディ。静かな美しさに満ちた佳品です。(2014/02/19 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573157 |
ナクソスはロシアのカリンニコフ、ノルウェーのスヴェンセン、それぞれの交響曲第1、2番を一枚にしたアルバムを提供しました。それらはこれまで知名度は低くても、人なつっこいほどに解り易く、民謡的親しみもあって、聴き手は頬を緩めるしかないスグレモノ。そしてまたここに、今度はドヴォルザークやスメタナの影に隠れていた、チェコのフィビヒの愉快な「1・2番」コンビを贈ります。第1番のフィナーレなど、快速が一転、突然演歌してしまったり、とにかく次から次へ耳をくすぐる楽想の出血大サービス。リスナー・フレンドリーな音楽なら歓迎という貴方にイチオシです。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.553699 |
1850年にチェコで生まれたズデニェク・フィビヒ(1850-1900 フィビフとも)。林業関係者であった父の仕事の関係もあり、幼い頃から様々な樹木に囲まれて育った彼の心の中には、いつも深く美しい森があったことは間違いありません。この管弦楽作品集の第3集は5つの交響詩が収録されています。数多くの作品を書いたフィビヒでしたが、交響詩は彼の活動のほぼ全ての時期に渡って作曲されていて、フィビヒがこの分野の作品をどれほど愛していたかがわかるというものです。「オテロ」は言うまでもなくシェークスピアの戯曲に触発された作品で、オテロ、デスデモナとイアーゴの絡み合った運命を強調した迫力ある作品です。トランペットによる鋭いファンファーレは登場人物の悲劇を象徴し、フルートとハープは甘美な表情を映し出します。「ザーボイ、スラヴォイとルジェク」の豊かな物語は後にスメタナに影響を与え、このメロディは「わが祖国」の第1曲目にも引用されたほどです。ロマンティックで、超自然的な憧れの物語を描いた「トマンと森の精」はドヴォルザークを思わせます。見事な音による絵画である「嵐」と「春」も素晴らしく、これらがチェコの国民楽派の作曲家たちに大きな影響を与えたことは疑う余地もありません。(2014/08/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573197 |
20世紀チェコを代表するバリトン歌手ズデニェク・オタヴァ。1925年にスロヴァキア国立歌劇場のソリストとなり、以降50年に渡るキャリアの中でおよそ160もの役を演じ、3000回以上のステージに立ったというオタヴァ。1941年から1953年まではプラハ音楽院で教師として歌唱指導にあたるなど、後進の指導にも積極的でした。この2枚組のアルバムはオタヴァの録音における集大成であり、彼の多彩な歌唱を楽しむことができます。テレビ放送から採られた映像を収録したDVDが付属しています。(2019/09/20 発売)
レーベル名 | :ArcoDiva |
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カタログ番号 | :UP0158-2 |
この盤は、チェンバロ入りも含めれば5曲も収録されている、弦楽合奏入門盤といってよいかもしれません。管楽器抜きのオーケストラともいうべき弦楽合奏は、作品の数の上ではそれほど恵まれた分野ではないとはいえ、ほどよい明るさと渋みを兼ね備え、全音域で均質性を持った響きは音楽の素材として大変魅力的で、実は名曲・秘曲率はかなり高いといえるでしょう。弦楽合奏曲として分類できることはあまり意識されていませんが、実は上記特徴を生かし切っているバッハの超名曲2曲や、ロマン派の鑑ともいえるチャイコフスキーとグリーグの類い稀な甘くやるせない世界、どうぞお楽しみ下さい。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.556612 |
1926年にベルリンで上演されたレハールの喜歌劇《パガニーニ》のタイトル・ロールで大成功を収め、スター歌手という枠を超え、映画や放送でも活躍した男。それが、リヒャルト・タウバーだ。しかし、父親がユダヤ系だったタウバーは、ヒトラー政権の誕生後、いち早くイギリスに亡命。その時期以降のロンドンでの録音を集めたのが当アルバムである。甘さと勢いを兼ね備えた独特の歌いまわしは、もちろん健在で、ハーバート、ポーター、ノヴェロ、ロジャースなどの米英系のナンバーをはじめ、本来はドイツ語で歌われる喜歌劇の英語による歌唱も、実にすばらしい。後にムード・ミュージック界の大御所となるメラクリーノとの共演を収録しているのも朗報だ!(2004/08/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Nostalgia |
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カタログ番号 | :8.120752 |