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New Releases - 2023年11月 発売タイトル

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    メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」、第5番「宗教改革」(スコットランド室内管/エメリャニチェフ)

    【スコットランド室内管創立50周年、エメリャニチェフとの「スコットランド」「宗教改革」】スコットランド室内管弦楽団と首席指揮者マキシム・エメリャニチェフにより、その就任前に録音されたシューベルト「グレート」(NYCX-10112/CKD619)は、「同曲の最もスリリングな演奏」(BBCマガジン)など各所で絶賛されました。2024年1月に迎える楽団創立50周年を記念すべく今回録音されたのは、メンデルスゾーンがスコットランドを旅行中その自然に触発されて構想してから10年以上、彼の一生の半分近い歳月をかけて手を加えられ、生涯最後に完成させた交響曲となった第3番「スコットランド」。そして、若きメンデルスゾーンが試作的な第1番に続いて2つ目の交響曲として完成させた、ルター派のコラール「神はわがやぐら」を引用する第5番「宗教改革」を併せて収録しています。どちらの作品でもヴィブラートを抑えた少人数の弦の透明感が印象的。「スコットランド」は各パートをよく鳴らし、メロディの歌謡的な美しさのみならず、オーケストレーションの面白さも前面に出す快演となっています。「宗教改革」も力強くオーケストラを歌わせ、エコーのような効果も心地よく生かしつつメロディを伸びやかに表現し、この作品の素晴らしさを十二分に発揮。なお古楽鍵盤奏者としてピリオド奏法に造詣の深いエメリャニチェフらしく、第4楽章では本来の指定通りにセルパンを使用しています。(2023/11/10 発売)

    レーベル名:Linn Records
    カタログ番号:CKD667

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    君に歌って聴かせたい~リュート独奏、重奏のための編曲による作品集(デンマー/マスカルディ/ジガンテ)

    【声楽の大家ラッススの絶大な人気をしのぶ、名手マスカルディらの入念な選曲と妙演】16世紀の多声音楽の大家オルランドゥス・ラッスス(オルランド・ディ・ラッソ)の曲を、リュート独奏や二重奏、三重奏などによる編曲で縦横無尽に味わうアルバム。ラッススはネーデルラント出身ながらミュンヘンのバイエルン選帝侯家に仕え、イタリアへも度々訪れて活躍、さまざまな教会音楽およびフランス語やイタリア語の世俗声楽曲を数多く残しました。ローマのパレストリーナと並ぶルネサンス最大の作曲家の一人で、その名声は生前からきわめて高く、楽譜はオリジナルのほか様々な編曲の形でヨーロッパ中に残っています。16世紀当時、知識人たちが好んで独奏あるいはアンサンブル演奏した楽器リュートのための楽譜も少なくありません。ここでは独奏からアンサンブルまで多様なスタイルで活躍を続けるイタリアの名手エヴァンジェリーナ・マスカルディが、16~17世紀当時に作られた編曲版を中心に、曲によっては当時の出版譜・筆写譜などをもとに自分自身も編曲を手掛け、声楽向けの多声音楽を歌い手ぬきに独奏や重奏で味わった昔日の音楽愛好家たちの喜びの粋を現代に蘇らせてゆきます。テルツィやノイジードラー、アドリアーンセンらリュート音楽の文脈でも有名な作曲家たちの作品に加え、遠く英国で活躍したダウランドの作品にまでラッススの影響を見出しているのは驚くべき発見。刺激に満ちたプログラムの深さを裏切らない、欧州最前線の古楽シーンのクオリティを十全に感じさせる名演をお楽しみください。(2023/11/10 発売)

    レーベル名:Musique en Wallonie
    カタログ番号:MEW2305

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    ジョスカン・デ・プレ:モテットとシャンソン集(カット・サークル/ローディン)

    【時代の最前線をゆくカット・サークルが示す、ジョスカン芸術の精髄】2003年にアメリカで結成され、北米はもちろん大西洋をまたにかけヨーロッパでも演奏活動を展開、着実に成果を挙げてきたカット・サークル。創設20周年となる2023年、ついに満を持してフランドル楽派の最重要作曲家と言っても過言ではないジョスカン・デ・プレの作品集をリリースします。ジョスカン作品だけのアルバムは、この時代の音楽に高い適性を示してきた彼らにとっては意外にもこれが初。教会音楽ばかりに光が当たりやすいジョスカンですが、その驚くべき多声書法は俗世向けの歌、なかんずくフランス語の詩句による短い重唱歌曲(シャンソン)でも発揮されており、ここではその双方での実績を探求すべく、恋愛をテーマにした曲が多い分野であるシャンソンと教会向けのモテットを初期から晩期まで幅広く選曲。最古の楽譜史料があるジョスカン最初期の作「アヴェ・マリア」(アルバム冒頭曲)からおそらく最後の作と言われる1520年の「天にまします我らが父よ」まで、幅広い作品を通じてCD1枚でジョスカン芸術の粋を解き明かしてゆきます。各パート1人ずつの編成ならではの見通しの利いたポリフォニー体験をさらに盛り上げるのがライナーノート。音楽学者でもある指揮者ジェシー・ローディンの音楽愛に満ちた明快な解説(英・仏・独・蘭語)に加え、多くのカラー図版で写本の実例や同時代の装飾画なども味わえ、時代の空気と共にジョスカン随一の精妙な音作りをじっくり味わえるアルバムに仕上がっています。(2023/11/10 発売)

    レーベル名:Musique en Wallonie
    カタログ番号:MEW2307

  • Falling Ladder

    シンガーソングライターのトム・ヘル、ギターのヨルン・ラクネスとエレクトロニクスのヴィーザル・イ・エルスフィヨルドによる3人組Mr. Mibbler。ノルウェーで多くのプロデューサーやミュージシャンから絶賛され「三銃士」の異名を取る彼らのアルバム。今回はドラムスを含めた4人編成で、15分半、18分半という長い作品2曲を収めています。いずれも曲想が様々に変化してゆくもので、広い風景が時間や季節の流れの中で移ろってゆく様を眺めるような、スリルと雄大さを感じさせる音楽です。(2023/11/10 発売)

    レーベル名:NXN Recordings
    カタログ番号:NXN4008

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    ムストネン:交響曲第2番「ヨハネス・アンジェロス」、第3番「天空の光」(ボストリッジ/トゥルク・フィル/ムストネン)

    【ボストリッジ参加!ムストネンが世に問う自作交響曲】ピアニスト・指揮者として目覚ましく活躍するオッリ・ムストネン。彼は作曲活動にも力を注いでいます。8歳からエイノユハニ・ラウタヴァーラの指導のもとで作曲を学び、いくつかの室内楽作品を書き上げたのち、2010年代の始めから交響曲の作曲にも取り組んでいます。このアルバムには2013年作曲の第2番と2020年作曲の第3番を収録。ビザンチウムと、古代都市コンスタンティノープル(現在のイスタンブール)からインスパイアされたという交響曲第2番は、聖母マリアと正教会の司教職の紋章にちなんで名づけられた第1楽章「ブラケルナエのバナキア」のハープと弦楽器の神秘的な響きで幕を開け、終楽章で、オスマン帝国によって都市が陥落するまでの情景が描かれています。交響曲第3番は、フィンランドの国民的叙事詩カレワラの第47章から第49章の物語に基づいており、フィンランド神話のシャーマニズム的な要素が盛り込まれています。この録音では、声楽パートを初演者イアン・ボストリッジが歌い、ムストネンとの息のあった演奏を聴かせます。(2023/11/10 発売)

    レーベル名:Ondine
    カタログ番号:ODE1422-2

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    ペンデレツキ:宗教合唱作品集(ラトヴィア放送合唱団/クラーヴァ)

    【豊かな低音が支える精緻なアンサンブル、ラトヴィア放送合唱団によるペンデレツキ】2023年に生誕90年を迎えたクシシュトフ・ペンデレツキ。作曲年代によって作風を変化させてきたペンデレツキですが、このアルバムに収録された宗教的作品でも、トラック3やトラック6のような前衛的な響きをまとったものから、トラック1や8-13の「ミサ・プレヴィス」のような親しみやすく美しいものまで様々な雰囲気を持つ曲を聴くことができます。シグヴァルズ・クラーヴァが指揮するラトヴィア放送合唱団の高度なアンサンブルは、どの作風の曲にも柔軟に対応し、曇りなき響きを紡ぎだします。とりわけ大地を揺るがすかのような、深く美しい低声は聴き手の耳をとらえることでしょう。(2023/11/10 発売)

    レーベル名:Ondine
    カタログ番号:ODE1435-2

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    ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲/パルティータ/ノヴェレッテ(C. テツラフ/フィンランド放送響/コロン)

    【ニコラス・コロンが振るルトスワフスキ、クリスティアン・テツラフ参加!】フィンランド放送交響楽団が継続して取り組むルトスワフスキのオーケストラ作品のシリーズに、2021年から首席指揮者を務めるニコラス・コロンの録音が登場。初期の傑作「管弦楽のための協奏曲」と、「短編小説」といった意味合いを持つ「ノヴェレッテ」では、コロンの的確な作品理解と明晰な指揮によりオーケストラの機能性が遺憾なく発揮されています。アンネ=ゾフィー・ムターに捧げられた「パルティータ」では名手テツラフが共演。楽器を常に豊かに鳴らす傾向のあるムターに対して、テツラフは時に聞こえなくなるぎりぎりまで音量を下げたり、ささくれ立った音で攻撃的な演奏を仕掛けたりと、表現意欲旺盛な演奏を展開。オーケストラも呼応します。ソロ・パートの名技も聴きものです。(2023/11/10 発売)

    レーベル名:Ondine
    カタログ番号:ODE1444-2

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    ゴドシャルル:ハープ四重奏曲第1番 - 第6番 Op. 4 (ソシエテ・リュネール)

    【典雅なロココの響きを、精妙な古楽器演奏で堪能】1770年にフランス王室に迎えられたマリー=アントワネットが、故郷ウィーンでも愛されていたハープを好んだことはよく知られていますが、このアルバムではそんな1770年代のパリで出版された弦楽器とのアンサンブル作品を聴くことができます。作曲者ゴドシャルルはフランス語圏の都ブリュッセルの宮廷や市内の教会で活躍したヴァイオリン奏者。1772年にブリュッセルを訪れた英国人音楽家チャールズ・バーニーは、ゴドシャルルがハープ奏者と共演した場に居合わせた証言を残しています。ハープを主役としつつ豊かなアンサンブルを味わえるこの四重奏編成は、音楽史を通じてかなり珍しいと言ってよいでしょう。モーツァルトやクルンプホルツの有名な協奏曲群と同時期のこの曲集を見出したソシエテ・リュネールはドイツ最前線の古楽器奏者たちが集うアンサンブルで、ここではエラールによるダブルアクションペダルが特許認可されるより前、マリー=アントワネット妃の生前に評判を得ていたパリの名ハープ工房ルノー&シャトランのモデルに基づく再現楽器を使用。バロック・ヴァイオリン奏者としても長く活躍してきた録音技師ライナー・アルントによる入念なエンジニアリングにより、失われたロココの響きがみずみずしく現代に蘇ります。(2023/11/10 発売)

    レーベル名:Ramee
    カタログ番号:RAM2207