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カリツケ, ヨハネス(1959-)

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    コフレル:音楽/ソナチネ/40のポーランド民謡/シェルホーン:シュプール(ハイト/ゼブラ・トリオ/オーストリア現代音楽アンサンブル/カリツケ)

    ポーランドで初めて十二音技法を取り入れた”とされる作曲家ユゼフ・コフレルのピアノ作品集。彼は当時オーストリア=ハンガリー二重帝国領で現在はウクライナ領であるストルィーに生まれ、1918年から1924年にウィーンで音楽を学びました。その後はまたウクライナのリヴォフに戻り音楽教師として活躍しましたが、ドイツ軍が侵攻した際、家族とともに囚われの身となり、恐らくホロコーストによって命を落としたと推測されています。そのため彼の作品も散逸してしまい、現在は戦前に出版された僅かな作品のみで、彼の業績を確認する以外ありません。十二音の技法を自由に用い、また独自に発展させた挑発的な作品です。アルバムの最後に収録されているシェルホルンの「Spur」(奨励という意味を持つ)はコフレルの作品の独創性にインスパイアされた作品で、そのままコフレルに捧げられています。(2017/01/25 発売)

    レーベル名:CPO
    カタログ番号:777979-2

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    ジョルジェヴィッチ:眩しく照らされ、あまりの美しさに怯える小さな蛍/クイックシルバー/Čvor/Mit o ptici (バイエルン放送合唱団&管弦楽団/カリツケ/ルンデル/ウォード)

    ベオグラード生まれの作曲家ミリツァ・ジョルジェヴィッチの作品集。地元で作曲を学んでいた当時から電子音楽にも興味を抱き、ストラスブール、パリのIRCAMを経て、2011年から2013年にかけてベルリンのハンス・アイスラー音楽大学でハンスペーター・キブルツに師事。作曲家として活動を始めました。これまでに管弦楽曲、室内楽曲、声楽曲など多岐にわたる作品を書き上げ、これらは、ベルモント賞(2015年)、エルンスト・フォン・ジーメンス音楽財団の若手作曲家奨励賞(2016年)、クラウディオ・アバド作曲賞(2020年)など、数々の権威ある賞を受賞しています。1はベルリン・フィル、2と4はバイエルン放送のムジカ・ヴィーヴァ、3はドナウエッシンゲン音楽祭の委嘱作品です。(2024/07/26 発売)

    レーベル名:BR-Klassik
    カタログ番号:900644

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    ツァオ・ミン:歌劇「Mirandas Atemwende」/シュトックハウゼン:プラス-マイナス(アンサンブル・アスコルタ/カンマーアンサンブル・ノイエ・ムジーク・ベルリン/カリツケ/シュライバー)

    KAIROSレーベルではおなじみの中国系アメリカ人作曲家、ミン・ツァオの作品集。現在、スウェーデンのイェーテボリ大学で作曲を教えるツァオの作品は世界中で広く演奏されています。この「プラス・マイナス」はシュトックハウゼンの作品と同じ名前を持ち、作風を継承した上で、独自の味付けが施されています。(2017/04/21 発売)

    レーベル名:Kairos
    カタログ番号:0015014KAI

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    ブラッハー:舞踏組曲/交響詩「ハムレット」/詩曲/協奏的音楽(ベルリン放送響/カリツケ)

    ケーゲル、アイネム、ライマン、イサン、アホなど多くの作曲家・音楽家を世に送り出し、その息子はヴァイオリニストのコリア・ブラッハーという、現在までの音楽に大きな影響を与えたボリス・ブラッハー。彼は実際に数曲のバレエ作品を残していますが、ここでは作曲家でもあるカリツケが、独自の視点でブラッハー作品から舞踏的な作品を集めています。(2018/08/24 発売)

    レーベル名:Capriccio
    カタログ番号:C5349

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    モソロフ:交響的エピソード「鉄工場」/ピアノ協奏曲第1番/伝説/ピアノ・ソナタ第1番(シュライエルマッハー/リームケ/プシェニチュニコヴァ/ベルリン放送響/カリツケ)

    クラシックを愛好する人ならば、一度は聴いておきたいといわれる名作「鉄工場」。3分程度の短い曲ですが、その歌劇な内容が当時のソ連当局の目に留まり、演奏されなくなるなどいくつものエピソードを持ち、それ故一層興味が高まったという逸品です。全曲を通じて力強い音の応酬に終始し、いかにも「社会主義リアリズム」を具現化したような力強い音楽です。作曲家のアレクサンドル・モソロフ(1900-1973)は現代音楽協会の室内楽部長を経て、放送局の音楽編成を務めた人ですが、様々な理由をつけてロシア音楽界から追放され、最終的には「反ソビエトのプロバガンダ」を理由に逮捕され、強制労働に送り込まれてしまい、生還後も厳しい生活を強いられました。彼の名誉が復権するのは、死後まもなくでした。また彼の作品の一部は破棄を強いられたとも言われ、現存する作品はあまり多くありません。そんなモソロフの作品を演奏するのは、奇才ピアニスト、シュライエルマッハー。また当時の新聞記事をそのまま歌にしたという「4つの新聞記事」も含め、実に興味深いアルバムとなっています。(2015/08/26 発売)

    レーベル名:Capriccio
    カタログ番号:C5241

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    ライエンデッカー:ヴァイオリン協奏曲/交響曲第3番(グロイター/北ドイツ放送響/カリツケ)

    戦後生まれのライエンデッカーの音楽には、かつての前衛音楽が持っていたカドや理屈っぽさはなく、自然体の聴きやすい作風といってよいでしょう。といっても、聴衆に媚を売るような甘ったるいものではなく、独特の重厚、かつ繊細さと透明感あふれるサウンドで、真摯に訴えかけてくるといった趣きです。オーケストレーションの技術は卓抜で、特に至難で複雑なパッセージを奏し続けるソロと、負けず細かく書き込まれたオーケストラが絶妙に絡み合うヴァイオリン協奏曲は、その冴えを存分に味わうことができます。交響曲もそうですが、非常に動的な場面でも、むしろ密やかといってよいような緊張感があり、そこが彼ならではの魅力と申せましょう。(2005/06/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.557427

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    ワーグナー=レーゲニ:オラトリオ「創世記」/ピアノを伴う管弦楽音楽(ゼリンガー/シュライエルマッハー/ベルリン放送交響/カリツケ)

    旧東ドイツの作曲家ルドルフ・ワーグナー=レーゲニ。現在のルーマニア北部に生まれ、ベルリンでジークフリート・オックスとフランツ・シュレーカーから作曲を学び、1930年代から作曲家として活動を始め、主としてオペラやバレエの分野で知名度を得て「東ドイツで最も著名な芸術家の一人」と見なされました。伝統と革新、2つの要素を融合した彼の作風は、決して当時の潮流における最先端ではなかったものの、極めて個性的であり、ベームやカラヤンを始めとした多くの演奏家たちが挙って彼の作品を演奏するなど高い人気を誇っていました。このアルバムには4作品を収録。アルバムの中心を成す1955年に作曲されたオラトリオ『創世記』は、ドイツ社会主義統一党の第一書記ヴァルター・ウルブリヒトと、旧東ドイツの教会に対する批判的精神が込められた壮大な作品です。「ピアノを伴う管弦楽音楽」は、彼が十二音音楽を採用する以前の調性的な音楽。「神話の人物」と「5つのフランス風ピアノ小品」は音による見事な描写です。(2020/11/13 発売)

    レーベル名:Capriccio
    カタログ番号:C5413