ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
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音楽のメトロノミカルな進行を嫌い、旋律(メロス)の微妙な息づかいに集中したフルトヴェングラーは、ワーグナーの流れを継ぐ最後の巨匠でありました。凡庸な音楽家の場合、旋律線に注意を傾けるあまり全体のまとまりがばらけてしまうケースが見られますが、フルトヴェングラーを偉大たらしめたのは、楽曲を包括的に組み立てる能力に秀でた点でしょう。彼が意図せずして使っていた、クライマックスに向けてほんのわずかにアップされるテンポの揺らぎ、第1主題と第2主題の強弱のコントラストなどの技法が、モーツァルトの作品に於いて明瞭に発見することが出来ます。(2006/03/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110994 |
サカリ・オラモとウィーン・フィルハーモニーによるデンマーク作曲家の作品集第2弾が登場。前作は現代作曲家のノアゴーの交響曲第1番&第8番で神秘的な音楽を聴かせたオラモ、今回は後期ロマン派に属する作曲家ランゴーの作品で、新な境地をみせています。デンマークに生まれたランゴーは、当時としてはあまりにも前衛的な作品を書いたため生前に認められることがなく、亡くなってからようやく評価が高まった作曲家です。この2曲の交響曲は、第2番はリヒャルト・シュトラウス風の重厚な和声を用いたロマン派風の味わいを持っていますが、第6番は宗教的な意味合いも備えた神秘的な曲調です(タイトルの「Det Himmelrivende」は聖書のイザヤ書のことばであり、「天を切り裂き」神が降りてくる情景を描いた箇所です)。このアルバムには第2楽章のみ収録された「交響曲第14番」も楽章ごとのタイトルを含め、感覚的な曲調に終始する作品として知られています。この作品をウィーン・フィルハーモニー管弦楽団が演奏するのも珍しいことです。同時収録の「タンゴ・ジェラシー」は、誰もが知っている名旋律。オラモ自身がヴァイオリンを奏で華麗に演奏するという、聴きどころ満載の1枚です。(2018/09/28 発売)
レーベル名 | :Dacapo |
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カタログ番号 | :6.220653 |
ふと口ずさむことのできる美しいメロディーに乗せられた、心踊る楽しいストーリー展開・・・。従来のオペレッタはこの枠組みで作られ、聴衆を笑い和ませ、もっぱら楽しませる作品でした。その定義に対し、レハールは一石を投じました。オペレッタでは初めてハッピーエンドに終わらず、しかも重要な役柄であるミーは、「わたしの愛、あなたの愛」を涙を流しながら歌うという前代未聞の設定がなされています。オペレッタの軽快さの中に、人生のペーソスと哀愁を盛り込むことに最も成功した作品とも言えるでしょう。キャストを務めるのは、ウィーン訛りも粋なクンツを筆頭に、美貌の歌姫シュヴァルツコップフらと豪華絢爛で、音質も申し分ありません。(2005/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.111016-17 |
オペレッタの代表作に必ず挙げられる、フランツ・レハールの「メリー・ウィドウ」。彼はヨハン・シュトラウスIIからの流れを汲む、ノスタルジックで、甘美な大人の物語を題材にしたオペレッタを多く書きました。音楽的には、ウィンナ・ワルツやポルカを始めとしたウィーン華やかりし頃の舞踏曲に加え、レハールの時代にはやった舞曲をも積極的に盛り込みました。彼はそういった舞曲を扱うにおいて、和声的処理、対位法的技法に卓越していましたが、その手腕がひときわ発揮されているのが、このCDに収録された管弦楽曲の数々です。(2002/11/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110857 |
第2次世界大戦後おそらくは48年から61年にかけ、クナッパーツブッシュはおもにミュンへンを中心に、精力的に「マイスタージンガー」を取り上げました。即興的とも言われる自在なゆらぎと、旋律線や楽器ごとの声部の色分けに心を砕く彼の音楽は、その指揮法ゆえ必然的にテンポが遅くなると言われ、それが彼のトレードマークともなっています。しかしこのウィーン盤は代表的な録音であるバイロイト盤と異り、ミュンヘン盤に次ぐ快速のテンポで振られています。(52年バイロイト盤の前奏曲は9分38秒、55年ミュンヘン盤は約8分33秒)闊達で洒脱な指揮ぶりも可能であったクナのもう一つの面を聴くことが出来ます。(2006/06/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.111128-31 |
数多い録音が残されながらも、フルトヴェングラーは録音に重きを置く指揮者ではありませんでした。しかし1952年に収録した「トリスタンとイゾルデ」を聴き、ようやくスタジオ録音の価値を認識し、やがてHMVプロデュースの元、ウィーン・フィルと共に「ニーベルングの指環」の全曲録音に着手します。しかしこのワルキューレを録音した後、病に倒れ、その夢は叶わぬものとなりました。死の直前のものとはいえ、彼のトレードマークである緩急をつけた脈動感あふれる演奏は健在で、うなりをあげんばかりの「騎行」のスリリングさは、ワルキューレの録音史において、永遠に名を残すものでしょう。(2006/11/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.111056-58 |
指揮にブルーノ・ワルター(1876-1962)、ジークリンデ役にロッテ・レーマン(1888-1976)、ジークムント役にラウリッツ・メルヒオール(1890-1973)、そしてオーケストラはウィーン・フィルと、豪華なメンバーを集めて録音された《ワルキューレ》第1幕は、SP時代の代表的名盤のひとつといわれます。第1幕だけでなく全曲の録音も計画されていたのですが、第2幕の一部だけで中断してしまいました。それから3年後、未録音の第2幕第1、2、4場がベルリンで別の演奏者たちにより完成されました。このCDはこの2種の録音を合成したものです。(山崎浩太郎)(2003/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110250-51 |
指揮者としても有能であったワーグナーは、おそらくリストから影響を受けた「指揮の自在度」という要素を極めて重要視していました。その点において、フルトヴェングラーはワーグナー流派の継承者であるといえます。重厚でありながら、自在な指揮により、ワーグナーの音楽の特徴であるライト・モチーフは千変万化し、うねり、圧倒的なクライマックスが築かれています。さらに華を添えるのが、録音史上、ワーグナー・ソプラノとして不世出の存在であるフラグスタートです。戦後、活動復帰して間もなかった未だ彼女の声に衰えの兆しはない頃の録音で、伝説的録音とも評されている劇的な歌唱です。(2006/11/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.110997 |
フルトヴェングラーの圧倒的名演と言われるワーグナー管弦楽集です。なかでも最後の年の録音である、「ローエングリン」と「指環」からの2曲の求心力の凄まじさは、聴く人全てを圧倒します。また1952年録音のフラグスタートとの「ブリュンヒルデの自己犠牲」も名演として知られているものです。フルトヴェングラーとフラグスタートは1950年にも同じ曲を録音したものが残っていますが、練られた表現を望むのなら、やはりこちらの演奏がベターです。由緒正しきワーグナーがここにあります。(2010/05/19 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
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カタログ番号 | :8.111348 |