マルメ交響楽団
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独立して演奏される「サムソンとデリラ」のバッカナールのように、サン=サーンスの歌劇作品には、数多くの魅力的なバレエ音楽が含まれています。1890年に作曲された《アスカニオ》もそんな作品。もともとラモー作品を意識して書かれた歌劇であり、全体がバロック調に統一されており、今では全編が演奏されることはほとんどありませんが、このアルバムに収録されている魅力的なバレエ音楽(古代の神と女神を主人公にした序曲と12のダンス)は、いくつかの曲が単独で演奏されたり、フルート版が作られたりと、しばしば聴き手の耳を楽しませています。他には野外劇場での上演が目論まれた《蛮族たち》のプロローグや日本を舞台にした《黄色の女王》の序曲など、普段はあまり聴く機会のないサン=サーンスの管弦楽作品を準・メルクルが指揮しています。(2019/11/29 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.574033 |
「NAXOSのカタログにはどんな曲でもあるんでしょう?」と尋ねられることもしばしばですが、実はそうでもありません。サン=サーンスの交響曲も全集がありそうで、本当はありませんでした。そこでこの第1集を皮切りに、全集を録音してしまおうという企画が始動しました(とは言え、サン=サーンスは番号のついた交響曲は3曲しか書いておらず、あとは番号なしの1曲と、交響曲「ローマ」、未完の2曲があるだけです)。交響曲第1番は18歳の作品ですが、モーツァルト、メンデルスゾーンを凌ぐ神童であった彼だけあって、この完成度の高さには驚くばかりです。第2番はその6年後の作品ですが、作曲技法も格段の進歩が感じられる意欲作となっています。シューマン風の重厚さも感じられる興味深い音楽です。交響詩「ファエトン」はギリシャ神話を題材とする作品ですが、当時のフランスの困難な状況・・・普仏戦争でのナポレオン3世敗北による第三共和制の混乱・・・を反映した、悲しさと重厚さを併せ持つ重厚な音楽です。(2015/03/25 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573138 |
サン=サーンス(1835-1921)が「この曲には私が注ぎ込める全てを注ぎ込んだ」と語ったほどに気合の入った交響曲第3番。随所で活躍するオルガンばかりが目立ちますが、実に精緻な管弦楽法と、これまた活躍するピアノの使い方も見事なものです。4楽章形式に見えますが、実は2部に分かれた2つの楽章から出来ています。あの華麗なオルガンの導入で有名な箇所は第4楽章ではなく、第2部の後半なのです。この曲は、彼の友人であったフランツ・リストの影響も垣間見られ、また曲自体も初演直後に亡くなったリストに捧げられてもいます。人気曲たる貫禄に満ちた作品です。それに比べ、「イ長調交響曲」はサン=サーーンス15歳頃の作品で、早熟の天才だった彼とはいえ、まだ独自の個性は開ききっておらず、モーツァルトやシューベルトの香りが漂う、初々しさ満開のチャーミングな曲です。「オンファールの糸車」も前述の通り、フランツ・リストとの交流から生まれた曲で、女王オンファールの下で奴隷として働くヘラクレスの目を通して、美しい女王の姿を音で描いた作品です。スーストロとマルメ交響楽団は見通しの良い響きと壮麗な音色を持ち味とした颯爽たるサン=サーンスを表出しています。(2015/05/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573139 |
1856年、21歳のサン=サーンス(1835-1921)はへ長調の交響曲を書き上げました。これはボルドー・ソシエテ・サン・セシルが主催したコンクールのための作品です。なぜ「首都ローマ」というタイトルを彼が選択したのかは不明ですが、コンクールのルールが「匿名で応募すること」であり彼はそれを遵守、見事に賞を勝ち得たのです。コンクールを意識して書かれたせいか、かなり堅固な形式を取っていて、最終楽章はまるでブラームスの交響曲第4番を先取りするかのようなパッサカリア風の変奏曲となっていたりと、実験的な要素も垣間見えます。しかしこの作品は彼の生きている間は出版されることなく、またサン=サーンス自身も、次の作品である第2番の方を重要視したせいか、こちらの作品はすっかり影が薄くなってしまったのです。そんな隠れた名作をこの機会に。他には彼の最も有名な作品「死の舞踏」と劇的な内容を持つ「ヘラクレスの青年時代」を収録。(2015/10/28 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573140 |
86年という長い生涯の間に、初期ロマン派から印象主義への変遷を目の当たりにし、晩年には映画音楽の作曲にも手を染めたというサン=サーンス。数多くの作品を残しながらも、現在演奏されるのは、その中の僅かな曲に過ぎません。その理由の一つに「作風が保守的であった」ということがあり、確かに亡くなる年に相次いで作曲されたクラリネット、オーボエ、ファゴットの一連の独奏管楽器のためのソナタにも、極めてロマンティックな感情があふれています。このアルバムに収録されたチェロ曲は、サン=サーンスの趣味の良さを端的に表すような情緒豊かな作品ばかりであり、チェロの技巧もくまなく活かされています。そして忘れてはいけないのが「白鳥」。揶揄や皮肉たっぷりの組曲「動物の謝肉祭」の中で、これだけが異彩を放つ名曲中の名曲。チェロの優雅なメロディは人々を強く引き付ける魅力を放っています。注目のチェリスト、シュヴァーベの演奏で。(2017/10/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573737 |
サン=サーンスのピアノ協奏曲と言えば、耳にする機会が多いのが第5番「エジプト風」と第2番でしょう。しかし、他の3曲は、演奏会でも取り上げられることは稀であり、彼の作品の中でもあまり目立つことのない存在です。しかし、ローマ賞に挑戦した直後(残念ながら獲得ならず)の29歳の時に作曲された第1番を始め、ほぼ40年間に渡って書かれた5つの協奏曲は、サン=サーンスの作風の変遷のみならず、フランスのピアノ協奏曲の進化を目の当たりにできるきわめて重要な作品です。さすがに第1番はまだ強い個性が発揮されているわけではありませんが、幼い頃からピアニストとして才能を発揮していたサン=サーンスらしく、華やかな技巧に彩られた聞き応えのある曲。その10年後の第2番は、3週間に満たない短期間で仕上げられたにもかかわらず、情熱と叙情に満ちた素晴らしい出来栄えを誇る傑作です。交響曲全集シリーズを完成させたスーストロとマルメ響をバックに、フランスの名手デシャルムが素晴らしい演奏を聴かせます。(2017/03/24 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573476 |
サン=サーンスの5曲のピアノ協奏曲は、彼自身が優れたピアニストであったため、どの曲にも難易度の高い技巧が用いられ、また実験的な工夫が凝らされた華麗な作品です。第3番は1869年、サン=サーンス34歳の作品で、美しいピアノの分散和音に乗ってホルンが伸びやかな旋律を奏でる冒頭部分、流動的な和声が特徴的な第2楽章、ユーモラスな雰囲気を持つ第3楽章(後にパリ国立高等音楽院の試験のために独奏版に編曲)と聴きどころの多い中期の名作。直木賞を受賞した恩田陸の話題の小説「蜜蜂と遠雷」に登場する「アフリカ幻想曲」も収録されています。/(2017/05/26 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573477 |
サン=サーンスが作曲した5曲のピアノ協奏曲の中で、第5番は「エジプト風」の表題のおかげで高い人気を獲得しているのに、同じくらい高い完成度を誇る第4番は、ほとんど耳にする機会がありません。しかし、1875年に作曲されたこの作品は、伝統的な三楽章形式ではなく、2楽章で構成されており、作品全体は循環形式が用いられているという画期的なもので、後の「交響曲第3番」を予見させる聴きどころの多い協奏曲です。第5番「エジプト風」は最後のピアノ協奏曲であり、サン=サーンスが愛したエジプトの雰囲気が反映されたエキゾチックな名作。カエルの鳴き声や海を渡る船のエジン音なども聞こえてくる色彩的な曲調が愛されています。(2018/04/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573478 |
サラサーテのヴァイオリン作品全集のレコーディングが高く評価されたティアンワ・ヤン。彼女の類い稀なるテクニックと「スペイン音楽に対する強い共感」は、このサン=サーンスでも遺憾なく発揮されています。「序奏とロンド・カプリチョーソ」や「アンダルーサ奇想曲」でも物憂げな気分と情熱的な気分をくっきり描き分け、極めてコントラストの強い表現を見せています。また「ロマンス」での甘い響き、即興的な「演奏会用小品」など、どの曲でも鮮烈な印象を残します。サン=サーンスの円熟期の作品「ミューズと詩人」で共演しているのは、最近人気急上昇中の若きチェリスト、シュヴァーベ。2人の対話は美しさの極みです。(2017/11/29 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573411 |
スウェーデン出身のピアニスト、作曲家ニクラス・シーヴェレフ(1968-)。6歳からオルガンを学んだシーヴェレフはすぐに才能を発揮、その名声はスカンジナビア半島全土に知れ渡ります。14歳でピアノに転向、17歳の時にストックホルム王立音楽院に入学、ピアノと作曲を学びました。1991年にバルトークのピアノ協奏曲第2番でソリストとしてデビュー、その後もシーヴェレフは研鑽を続けながら、演奏家として華々しい活動を始め、数多くの賞を獲得するとともに、バッハから現代、ジャズまでのさまざまな作品を精力的に録音しています。このアルバムは彼の3曲のピアノ協奏曲を収録した1枚。初オーケストラ作品となった、シンコペーションのリズムを生かした明るい曲調が特徴的な「古風な協奏曲」、十二音技法を用いて書かれた、バルトークやプロコフィエフを思わせる「ピアノ協奏曲第2番」、数年前に"ダンネブロ騎士勲章"を授与された記念として、2019年に書かれた「ピアノ協奏曲第5番」。どれも鋭い感覚と、高度な技巧を駆使して書かれた名ピアニストならではの作品です。(2020/08/14 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573181 |