シェルバコフ, コンスタンティン(1963-)
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シェルバコフによる「ゴドフスキー:ピアノ作品集」のシリーズが始まったのが1996年。ファンの間でいつリリースされるのかと話題になっていた「ショパンのエチュードによる53の練習曲」が遂に完結しました。1894年、23歳のゴドフスキーが構想し、そのおよそ20年後にようやく完成。音楽評論家のハロルド・ショーンバーグが「ピアノのために書かれた作品でこれ以上ありえないほど難しい」と評したこの曲集は、もともと演奏困難なショパンの「練習曲=エチュード」にゴドフスキーが独自の編曲を加え、更に難しく仕立てたもの。主として左手の鍛錬を目的として書かれており、いくつかの作品は左手のみで奏されますが、どれも複雑な声部を持ち、幾多の旋律が絡み合い、曲によっては原曲の姿をとどめないほどに手が加えられるなど、演奏家だけでなく聴き手にとっても興味深い編曲がなされています。この第2集には、複数の練習曲を同時に演奏するという試みがなされたトラック28、29などのまさに技巧の限りを尽くした作品が並びます。またゴドフスキーは「黒鍵のエチュード」として知られるOp.10-5を偏愛し、この曲だけで7つのヴァージョンを展開しています。これまでに全曲録音をリリースしているのは、この曲集の知名度を高めたマルカンドレ・アムランなどの数人だけ。NAXOSレーベルきってのヴィルトゥオーゾ、シェルバコフはこの曲集に果敢に挑み、鮮やかな技巧を駆使して全ての曲を完璧に制覇しています。(2023/10/27 発売)
レーベル名 | :Marco Polo |
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カタログ番号 | :8.225385 |
第1回ショパンコンクール第2位受賞という、華麗かつ意外な?タイトルホルダーであったショスタコーヴィチですが、彼は決してピアノ作品をメインフィールドとはしませんでした。また、数少ないピアノ作品も禁欲的というか、ともかくお堅い作風ですが、それだけにあふれる誠実さが絶大な説得力を持っています。いうまでもなく大バッハの平均律曲集を念頭において書かれたこの24の前奏曲とフーガは、そんな彼のピアノ作品の中でも最も重要な位置を占める渾身の作で、生真面目な中にもユーモラスな雰囲気がうかがえたり、あるいは厳粛なムードに包まれたりといったように多彩な楽想と、様々な対位法的な試みに満ち満ちています。(2001/02/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.554745-46 |
ショスタコーヴィチは、その根暗なイメージにもかかわらず?第1回ショパン・コンクール入賞という華々しい経歴を持ちますが、有名なショパンの同名作と調性の配列まで同じくする彼の24の前奏曲は、やっぱりショスタコ流、豊穣なピアニズムよりも、むしろ音数をできる限り節約したかのような印象すらあります。しかしながらその曲想の多彩さと対比の見事さは、ショパンのそれに決して引けを取らぬ完成度と面白さといってよいでしょう。また若きショスタコーヴィチの野心が横溢するハイテンションなピアノ・ソナタ第1番や、小粒でもピリリと魅力的な「格言集」も大変に興味深い作品です。(2003/11/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.555781 |
ショパンコンクールでファイナル進出を果たす腕前ながら、必ずしも多くのピアノ曲を遺さなかったショスタコーヴィチですが、それでも実に多彩な楽曲があるということが感得できる一枚です。古典的な形式感と感情表現のバランスが絶妙なソナタ第2番や、少ない音に豊かな内容を盛り込んだ「子供のノート」は、いかにも大家の作品といった風情です。また前奏曲や3つの小品集には、若者らしい才気の爆発がありますし、バレエ音楽「明るい川」のピアノ編曲では、エンタテインメント性が大いに発揮されてます。硬質で輝きのあるタッチの持ち主であるシチェルバコフは、ショスタコーヴィチ作品との相性は抜群。様々な曲想を見事に表現しています。(2006/11/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.570092 |
ご好評のうちに進行中のスカルラッティ・ピアノソナタ全集、今度はゴドフスキー全集やベートーヴェン/リストの交響曲全集など、「超・超絶技巧」のシリーズで知られるシチェルバコフの登場です。それらの録音を通じて既に明らかなように、彼はヴィルトゥオーゾであっても轟音・爆裂系のピアニストではなく、むしろテクスチュアの透明性が際立った、実に繊細な感覚の持ち主ですが、そんな美質はスカルラッティにおいても遺憾なく発揮されています。特に中弱音におけるタッチのコントロールは卓越しており、いまだかつてない「まろやか」なスカルラッティと申せましょう。ため息の出るような美しさを、どうぞお楽しみください。(2005/02/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.554842 |
マニア人気の高い、スクリャービンのピアノ+オーケストラの大曲2曲をお届けします。後期ロマン派お家芸の「ハズカしいくらいにセンチメンタル」な初期の代表作・ピアノ協奏曲、おどろおどろしい神秘和音を駆使して「あちらの世界に行ってしまった」後期の代表作「プロメテウス」と、それぞれの路線での傑作の名に恥じませんが、その余りに鮮やかな対照ぶりは、神秘思想に憑かれてしまった男の業の深さを物語るかのようです。なおオマケで収録されている、珍しいレヴィツキーによるピアノ→オーケストラ編曲も大変興味深く、葬送行進曲でのコテコテのお約束ぶりなどは、よい意味でB級テイストに溢れています。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.550818 |
チャイコフスキーのピアノ協奏曲といえば普通は第1番、超名曲であることは衆目の一致するところですが、やや耳タコであることもまた事実。たまには第3番でもいかがでしょうか? 未完成に終わった交響曲の素材によるリサイクル品であり、チャイコフスキーによる完成は第1楽章のみ、といった事情などから、いつのまにか「創作力の枯渇した駄作」という評価のみが一人歩きしてしまった、可哀相な作品です。特にタネーエフ完成の第2、3楽章相当(といわれる)部分「アンダンテと終曲」は、演奏・録音の機会は極めて少なくなります。しかし実は全楽章を通じて、華やかで美しい名曲だと信じて疑わないのは私だけ!?(2004/06/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557257 |
有名すぎる第1番の影に隠れた存在になっている、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第2番ですが、近年は再評価が進んでいます。確かに楽曲冒頭のインパクトや結尾の周到さという点では、兄貴分に分があるかもしれません。しかしその他の部分に関しては、第2番の方が優れた部分も多いのではないでしょうか。大胆な技巧が炸裂する第1楽章の重量級のカデンツァ、ヴァイオリン、チェロも参加して三重協奏曲となる第2楽章(美しい!)など、素晴らしい聴かせどころが次から次へと続きます。シチェルバコフの超絶技巧は快調そのもので、とりわけ終楽章は、既存のいかなる録音も霞ませるような爽快さとなっています。(2007/06/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557824 |
NAXOSレーベルのベートーヴェン(1770-1827)=リスト:交響曲全集(8.505219)の名演で知られるピアニスト、コンスタンティン・シチェルバコフ。彼は超絶技巧派ピアニストとして知られていますが、何よりベートーヴェン作品の良き理解者であり、40年以上に渡ってベートーヴェンを大切にしてきたのです。今回のアルバムでは、「エロイカ変奏曲」と2つの名ピアノ・ソナタを1枚に収録。いかにもベートーヴェンらしい情熱とパワーに溢れた作品を聴くことができます。まずは「エロイカ変奏曲」で、交響曲第3番の終楽章でも使われたおなじみの主題が、様々な形に変容されながら、最後のフーガで巨大な建造物となる姿に圧倒されてみてください。こちらの録音はモスクワ放送のアーカイブにあったもので、若きシチェルバコフの素晴らしいテクニックを再確認することができるでしょう。そして2014年に録音された2つのソナタは、まさに「現在のシチェルバコフ」の姿をみるものであり、30年を経て深化した彼の音楽は、また違った意味で聴き手を圧倒するものです。(2015/07/29 発売)
レーベル名 | :TwoPianists |
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カタログ番号 | :TP1039190 |
ピアノ音楽の新約聖書とまでいわれる、全32曲のソナタを書き終えた最晩年のベートーヴェンが、それでも前進を止めず取り組んだ金字塔が、畢竟の大作「ディアベッリ変奏曲」です。フーガを含み全部で33にも及ぶ変奏と終曲は、内容の多彩さと深みにおいて比類がなく、まさにベートーヴェンの全てが凝縮された小宇宙といった様相を呈しています。演奏時間は1時間弱という長大なものながら、退屈とは無縁の充実した音楽となっています。一方他の2曲は、誰しも耳にしたことのあるポピュラーなメロディーをもとにした、ベートーヴェン23才時の親しみやすい作品で、肩の力を抜いて楽しめます。(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.554372 |