ウィリアムズ, ロデリック(1965-)
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英国教会音楽史上に残る作曲家ハウエルズ。彼の音楽は教会合唱曲を愛する人たちだけでなく、広く知られるべきものです。「楽園への讃歌」は、9歳の愛息を失った作曲家の深い悲しみから発せられた心の叫びが刻まれています。この痛切極まりない合唱付き管弦楽曲が元になった無伴奏合唱曲「レクィエム」(Naxos 8.554659)も併せてお聴きください。「サー・パトリック・スペンス」は、過去の演奏記録が一度しかなく、当然これが世界初録音となる幻の作品で、曲は輝かしさにも不足せず、さすがは合唱名人ハウエルズと言える佳曲です。音楽のスケールの大きさを的確にとらえた好録音です。(2007/09/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.570352 |
NAXOSが精力的にリリースを続ける「イギリス歌曲集シリーズ」は今作で20を数えます。フィンジやブリテンなど珠玉の作品を耳にして、イギリス音楽の魅力に取りつかれた人も多いことでしょう。このバターワースの作品も聴けば聴くほどに味わい深いものです。彼は最初、弁護士になるべく勉強を始めますが、イートン・カレッジからオックスフォード大学トリニティ・カレッジに進む中で、ヴォーン・ウィリアムスと出会い音楽の道を志します。残念なことに、第1次世界大戦で若き命を散らしてしまい、また気に入らない作品は破棄してしまったため、残された作品は本当に少ないのですが、どれも清々しい青春の息吹のようなものが漂う穏健で美しいものばかり。名バリトン、ロデリック・ウィリアムズの伸びやかな声は聴き手の胸を熱い感傷で満たすことでしょう。(2010/09/15 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572426 |
合唱作品「イェルサレム」で知られる英国20世紀初頭の作曲家パリー。このアルバムは「英国抒情歌曲集」シリーズの第3集であり、12巻で構成された歌曲集の追尾を飾るものです。どの曲もパリーが大切にしている詩が用いられており、その時の気分によって明るい曲、暗い曲と書き分けられています。同時代のドイツ、フランス歌曲とはまた違う郷愁を含んだ繊細な曲調は、日本人の感性にも寄り添うことでしょう。流麗なピアノ・パートも聴きどころです。(2019/02/15 発売)
レーベル名 | :SOMM Recordings |
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カタログ番号 | :SOMMCD272 |
現代イギリスを代表する作曲家の一人、ジョン・ピッカード。強靭な作風による作品が多いためか、主として管弦楽作品が知られていますが、このアルバムに収録されているような小さな編成の作品も、独自のドラマ性を備えており、聴き応えの多いものです。テキストに選ばれているのは20世紀前半に活躍した2人の詩人、ローレンス・ビニョンと/エドワード・トーマスの詩であり、どちらも第一次世界大戦の悲痛な影と、自然への賛美が表現されています。ピッカードはこれらの詩を丁寧に音楽と融合させ、美しいピアノの伴奏を付けて絶妙な作品に仕立てています。(2018/01/26 発売)
レーベル名 | :Toccata Classics |
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カタログ番号 | :TOCC0413 |
探せば探すほど良い曲が見つかる作曲家がフィンジ。彼の声楽曲も、ちょっと侮れません。特に注目していただきたいのは「小道と踏み段を通って」。ピアノ伴奏ではなく、弦楽四重奏をバックに歌われますが、この伴奏部が、いかにもフィンジらしい美しさを誇ります。「大地と空気と雨」には、フィンジの歌曲中でも最も成功作で、うきうき気分の「ローリクム=ロールム」、さらに抒情味満点の「リズビー・ブラウンへ」を含みます。以上2曲はトマス・ハーディの詞によりますが、「ある詩人に」はそれぞれ異なる詩人をテキストに使用しています。曲・演奏・録音、いずれも質の高いアルバムです。(2007/04/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557963 |
2012年に発売された「冬の光」(8.573030)に続くヴァサーリ・シンガーズのクリスマス・アルバム。穏やかで伝統的なキャロルから熱烈な祈りの時まで、特別な音楽体験をする時期にふさわしい1枚です。フィンジの「地には平和を」やラターの「クリスマスの子守歌」など良く知られる作品をはじめ、多くの人々に歌われる「ディンドン空高く」などの伝承曲、ヴァサーリ・シンガーズ結成40周年を記念して2022年に委嘱されたヘレナ・ペイシュによる「クリスマスの朝に」など様々な作品が均整のとれた美しいハーモニーで歌われています。楽しいメロディが次々と現れる「ア・メリー・リトル・クリスマス」も聴きどころです。(2023/10/13 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.574542 |
英国近代の音楽を愛する方にとっては、フィンジの声楽曲は名作の宝庫。独唱歌曲の分野でのフィンジの大きな業績は、ハーディの詩の世界の音楽化にありと言えるでしょう。当盤収録の歌曲集のうち二つはハーディ、もう一つはシェイクスピアの詩をテキストに用いたものです。この時代の英国歌曲はわかりやすく抒情的で、とろけるようなメロディーを駆使、というイメージがあり、当盤の作品の幾つかもそれに当てはまりますが、それ一本槍にあらず。劇的な激しさに耳を奪われる「私は恋人に言った」や、驚くべき緊張感が支配するシンフォニックな「海峡砲撃」などを聴けば、改めてフィンジの作曲能力の高さに驚かされます。(2005/07/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.557644 |
ここに収録された「落ち行く男」は、フックス(1956-)における重要なテーマであり、以前リリースしたピアノ曲「落ち行くカノン」や「落ち行く三重奏曲」(8.559733に収録)と密接な関連があります。これらのテーマ、もともとは2007年に発表されたドン・デリーロの小説「Falling Man」であり、9/11の事件の際、破壊されたワールド・トレード・センターの瓦礫に躓き、恐怖と混沌の感情に襲われた男を描いたものですが、この作品に強い感銘を受けたフックスが、この物語からこの歌を創り上げ、それを様々な作品に転用。そのどれもが衝撃的な風景を思い思いに映し出すのです。この悲しみは永遠に消えることはないでしょう。「ムーヴィー・ハウス」はジョン・アップダイクの小説「金持ちになったウサギ」に触発された作品で、アメリカ人の完成と欲求を象徴的に描いたものです。「無垢と経験の歌」はボルコムの作品と同じく、ウィリアム・ブレイクの詩に基づいたもの。人間の存在の厳しさと牧歌的な無邪気さを併せ持つこの詩は、多くの芸術家に刺激を与えましたが、このフックス作品は独特の視点でこの詩を自らのものにしています。(2014/09/24 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.559753 |
ブリテンの声楽曲は、大抵生涯のパートナーであったピーター・ピアーズのために書かれていますが、この1965年の「ウィリアム・ブレイクの歌と格言」は不世出のバリトン、D.フィッシャー=ディースカウのために書かれています。1960年に作曲された「戦争レクイエム」のバリトン・パートも彼のために書かれたものであったことでもわかるように、ブリテンはディースカウを心から信頼していたのでしょう。この作品もとても練られたものであり、全てに「凝縮と謎めいた微笑」が横溢していて、生半可な歌手では歌いこなせないほどの深遠さを見せています。交互に歌われる格言と歌は全て密接な結び付きを持ち、執拗な言葉遊びと皮肉めいた味わいで満たされています。彼が終生愛した民謡編曲集と、ウォルター・デ・ラ・マーレの詩による歌曲集「売り言葉に買い言葉」も収録。(2012/06/20 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.572600 |