ポプルッツ, ゲオルク
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J.S.バッハのクリスマス・オラトリオは、1734年のクリスマス・シーズンのために書かれたカンタータ集。全6部からなる長大な作品で、一部の楽章は、それまでのカンタータの楽章から転用されていますが、もともとバッハは原曲を作る際に「後に転用する」ことを前提に構想を練っていたとされるほどに、ごく自然な流れで全曲がまとめられています。冒頭の「歓呼の声を放て、喜び踊れ」の輝かしい管弦楽と合唱の旋律は、まさにキリストの誕生を祝うにふさわしい壮麗さを持ち、ここを耳にするだけでも心が躍ることでしょう。このアルバムで指揮をしているのはラルフ・オットー。1991年にコンチェルト・ケルンを振った名演も存在しますが、こちらは最新の録音。手兵マインツ・バッハ管弦楽団と合唱団を意のままにあやつり、極上の名演を聴かせています。
(2018/10/31 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.574001-02 |
ドイツ、カッセル出身の指揮者ラルフ・オットーが振るバッハの「マタイ受難曲」。あらゆる宗教作品の中で最高傑作とされるこの作品は、オーケストラと四声部の合唱を各々2組必要とし、演奏には2時間以上を要するだけでなく、曲の構造もすみずみまで練られています。バロック期から現代作品まで、幅広いレパートリーを持つオットー、ここでは荘厳な作品に真摯に向き合い、速すぎず、遅すぎることもない適度なテンポを用いて納得の行く音楽を生み出しました。ポプルッツとヴィンクラーは、現代ドイツで高く評価されている宗教作品の歌手。他の歌手たちもドイツ語の響きを生かした個性豊かな歌唱を聴かせます。合唱団の柔らかい音色も聴きどころです。(2019/03/29 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.574036-38 |
ドイツ・バロック期の作曲家ゴットフリート・ホミリウス。J.S.バッハに師事し、1742年よりドレスデン聖母教会オルガニストに就任。1755年から没年までドレスデン十字架教会のカントルをはじめ、ライプツィヒの3つの教会で音楽監督を務め、数多くの教会音楽を作曲、広く尊敬を集めた人物です。このアルバムは彼による4曲の「クリスマスと待降節」のためのカンタータの世界初演を収録した1枚。既に初期の古典派のギャラント様式が見られ、歌の扱いにもポリフォニック(対位法的)ではなく、旋律と伴奏が分かれるホモフォニックな形式が多く用いられています。表現の自然さや迫力も満点。独唱者たちの熱唱に加え、ヴィレンズが振るケルン・アカデミーの渋い響きも聴きどころです。(2019/11/22 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555278-2 |
毎年リリースされる、ヴィレンズとケルン・アカデミーによる厳選されたクリスマスのため作品集。2016年のアルバムに収録された5つのクリスマス・カンタータはいずれも初録音の作品で、どれもJ.S.バッハの同世代から少し後の世代に属する作曲家たちによって書かれています。どの作品も、ルター派の伝統を汲むプロテスタント教会の礼拝用のカンタータで、これらは華麗なオーケストラの伴奏と、美しいコラール、アリアが持ち味で、演奏される時期も厳密に定められています。コーラスは聖書からの短い引用に基づき、トランペットとティンパニが彩りを添えるという定型に沿って書かれていますが、各々の作曲家の持ち味も生かされており、どれもが実に味わい深く、またキリストの誕生を喜ぶ祝祭的な気分に満たされています。(2016/12/16 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555052-2 |
【レーヴェの知られざるライフワーク、オラトリオの録音第2弾!】ドイツ歌曲において「バラード」という新しいスタイルを確立したカール・レーヴェ。実は本職は宗教音楽家で、1820年から66年までシュテティン(現ポーランドのシュチェチン)の教会でカントルを務めました。任期中に書かれたオラトリオは17作以上に上ると見られますが、「バラード」の成功の影に隠れてしまい、研究・演奏は遅れをとっています。その復興に情熱を傾けているのが当アルバムの指揮者トーマス・グロッパー。2018年録音の受難オラトリオ『新約のいけにえ』(OC1706)に続く第2作は、宗教改革の先駆的存在でボヘミア民族の精神的支柱とされてきたフスの後半生をドラマティックに描いています。この作品は1841年12月にベルリンで初演されましたが、その後は埋もれてしまい、2013年になってようやくピアノ伴奏版で蘇演され、これがオーケストラ版の初録音となります。オーケストラの楽器と規模は当時のものを想定し、歌手陣にはモニカ・マウフやドミニク・ヴェルナーら古楽演奏の第一級歌手を揃えグロッパー自身もバス歌手として参加、5日間をかけてセッション録音した力作です。ブックレットではグロッパーが9ページにわたり充実した解説を執筆しています(英語・ドイツ語)。ドヴォルザークの「フス教徒」やスメタナの「わが祖国」第5曲「ターボル」など、チェコからはヤン・フスの生きざまに影響された作品も生まれています。このオラトリオをそれらのドイツにおける先駆的な存在として聞いてみるのも興味深いでしょう。(2023/07/28 発売)
レーベル名 | :Oehms Classics |
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カタログ番号 | :OC1720 |
歌曲やバラードの作曲家として知られるレーヴェ。2019年の没後150年を記念し、知られざる作品の演奏、録音がドイツを中心に盛んに行われています。このアルバムに収録された受難オラトリオ「新約のいけにえ」もそんな作品の一つ。レーヴェは15作のオラトリオを残しており、いずれも1820年台、彼が最も活躍していたシュテッティーン時代に作曲されたもので、当時復興が進んでいたバッハ作品の影響を強く受けています。この演奏でソリストを務める4人の歌手と指揮者グロッパーは、いずれも宗教音楽を得意としており、美しい響きで知られるラルパ・フェスタンテとともに“知られざる作品”の真価を問うべく素晴らしい演奏を披露しています。(2019/04/19 発売)
レーベル名 | :Oehms Classics |
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カタログ番号 | :OC1706 |
ドイツでは良く知られているバロック時代の作曲家J.H.ローレ(1716-1785)。彼はマグデブルクのアルトシュタット・ギウナジウムで30年以上カントール職にあり、当時多大なる名声を得ていました。このアルバムは彼の生誕300年を記念して、「マタイ受難曲」の世界初演を記録したものです。この作品は「マタイの福音書」をルターが翻訳したテキストをエヴァンゲリストたちが歌い、その間にソリストが新たに作られた歌詞によるアリアを歌うという、バッハの作品とは基本的に同じ構成をとっています。しかしバッハとは聖書からの引用部分が違い、ローレは「ペテロの否認」から物語を始めているのが面白いところです。演奏はケルン・アカデミーとヴィレンズによる手馴れたもの。この時代の作品を生き生きと描きだしています。(2016/04/27 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555046-2 |
アントニオ・ロゼッティの『死にゆくイエス』は聖句を用いない受難オラトリオです。バロック期の作品とは異なり、一般的な文学や美的傾向に合わせたこの台本は18世紀後半にハンブルクを中心に活躍する作曲家たちが多く手がけ、まるで歌劇を思わせる演劇的なプロットを持ち、登場人物たちのエピソードや心情に光をあて、聴き手の心を捉えました。ゲッセマネでのイエスの最期の場面を劇的に描いた作品を、バロック音楽の演奏で知られるラルパ・フェスタンテとポプルッツ、オチョアらの独唱陣、若き歌手たちのアンサンブル「ベッカープサルター」をヨハネス・メーズスが見事にまとめています。(2024/04/12 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555567-2 |