シュルホフ, エルウィン(1894-1942)
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プラハ生まれの天才、エルヴィン・シュルホフ(1894-1942)。第二次世界大戦時は「退廃音楽」の作曲家として排斥されながらも、戦後はその作品が再評価され、ここ数十年でますます人気を獲得しています。彼はその生涯において様々な作風を取り入れた作品を多数残し、その中には実験的な作品や、ジャズ風味の作品まで多種多様なものが含まれています。このアルバムには、彼がベルリンで華やかに活躍していた1924年から1927年までの作品を収録。アルバン・ベルクに宛てて書いた手紙の中で「リズミカルな中毒性を持つ作品」と語った「5つのジャズ・エチュード」や、バルトーク、コダーイ、そしてドビュッシーの作品にも似た「ヴァイオリン・ソナタ」と「二重奏」、暴力的な音が昨裂するキュビスムの影響を受けた「六重奏」の4作を、近現代作品を得意とするスペクトラム・コンサーツ・ベルリンが見事に演奏しています。(2016/10/28 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573525 |
エルヴィン・シュルホフ(1894-1942)はプラハの裕福な商人の息子として1894年に誕生。音楽の大切さを良く知っていた彼の母は、幼い彼のためにヨーロッパ中から有名な教師を呼び寄せ、また、たくさんの演奏会に出かけ、その音楽的素養を育んだのでした。やがて、家族はライプツィヒに移り、14歳の彼はライプツィヒ音楽院に入学、レーガーに師事したことで彼は作曲にも興味を持つようになります。若きピアニスト、作曲家として活躍を始めた彼ですが、第1次世界大戦で従軍し、戦争への嫌悪感を募らせることになります。この頃からダダイズムに傾倒し、自身の音楽にも無力感や虚無感を漂わせることや、当時流行のジャズの形式を取り入れることで、その時代に対しての反感を示したのでした。ここで聞ける音楽も、その傾向は顕著であり、たとえばピアノ協奏曲は、印象派と後期ロマン派、そしてジャズ風のサウンドと激しいリズムが絶妙なバランスで同居している不思議な音楽として仕上がっています。(2014/06/25 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C5197 |
チェコ生まれの作曲家、ピアニスト、指揮者、エルヴィン・シュルホフ。ナチス・ドイツによって「頽廃音楽」のレッテルを付され、演奏活動と作品の出版を禁止されたため、一時期は忘れ去られてしまいましたが、最近、復興の兆しが見え始め、その真価が見直されつつある人です。
48年という、決して長くはない生涯でしたが、第一次世界対戦の後に沸き起こった「ダダイズム運動=既成の秩序や常識に対する、否定、攻撃、破壊といった思想を大きな特徴とする」の先鋒的人物として活動、その音楽も極めて型破りであったことには改めて驚くばかりです。彼は若い頃、ドビュッシーの教えも受けてはいるのですが(1913年に作曲された「変奏曲とフーガ」は、揺らぎのある和声など、ドビュッシーの影響が強く見てとれます)、方向性の違いに失望したというエピソードもあり、やはり規制の枠に捉われないというのが、彼の身上であったに違いありません。そして、少しずつ規制が強くなる社会に反抗してなのか、彼の作品はどんどん前衛的な要素を強め、後には「ソナタ・エロティカ」や「In Futurum」など、およそ公開の場で演奏するのは不可能に近い曲も生み出されるのですが、それはまた。このアルバムには、ジャズやラグと言った「脱クラシック」的要素が強い作品が収録されていて、発表当時、大人気を博したという聴衆受けする曲たちを楽しむことができます。
ダダイズム=既成の秩序や常識に対する、否定、攻撃、破壊といった思想を大きな特徴(2012/04/18 発売)
レーベル名 | :Grand Piano |
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カタログ番号 | :GP604 |
幼い頃から素晴らしい音楽的才能を示したシュルホフ(1894-1942)。彼の母ルイーズは幼いエルヴィンに対して最高の教育を施すため、ヨーロッパ中の有名な教師に指導をしてもらえるよう依頼、一度はドヴォルザークに白羽の矢が立ったのですが、結局それはかなわず、他の教師からピアノを学びプラハ音楽院に進学しました。やがて、彼はライプツィヒでマックス・レーガーから作曲を学び、そこでブラームスやバッハ、ベートーヴェンなどの音楽を研究したことでも知られています。彼のピアノ曲は、そんな堅固な下地の上に積み重ねられた数多の技法から成り立っており、当時流行の音楽(ジャズやラグなど)と、やはり流行の「ダダイズム」が絶妙に組み合わせられた独自のものばかりです。一番のオススメはトラック3の「イン・フォトゥルム」でしょう。方法論は違うといえ、結果的にはジョン・ケージの名曲「4分33秒」を完全に先取りしたものなのですから。(2013/07/19 発売)
レーベル名 | :Grand Piano |
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カタログ番号 | :GP631 |
チェコの作曲家、ピアニスト、指揮者エルヴィン・シュルホフ(1894-1942)のピアノ作品集もこのアルバムで第3集となります。ダダイズムの先鋒として活躍し、また自作にジャズや実験音楽の要素も取り入れるなど、様々な作風を見せたシュルホフの作品がナチス・ドイツによって「退廃音楽」のカテゴリーに入れられてしまったのはなんとも残念なことでした。この第3集に収録されているのは1910年代から1930年代までの、およそ20年間にわたる時代の作品で、ほとんど耳にする機会のないOp.13の「小さな輪舞」をはじめ、ジャズや軽音楽にも通じる楽しい雰囲気を持ったものばかりです。興味深いのはアメリカのジャズ・ピアニスト、ゼズ・コンフリーの「鍵盤上の子猫」にインスパイアされたトッカータで、こちらは原曲も収録されていて、聴き比べ(シュルホフがどのように変貌させたか)も楽しい趣向になっています。(2016/05/25 発売)
レーベル名 | :Grand Piano |
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カタログ番号 | :GP723 |