Home > CD & DVD > New Releases
New Releases - 2025年06月 発売タイトル
Search results:19 件 見つかりました。
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの末子として生まれ、兄弟の中で唯一音楽家の道を歩んだフランツ・クサヴァー。生涯「偉大な父」の影を背負いながら、得意としたピアノを中心とした作品や声楽曲を残しました。。ピアノ四重奏曲ト短調 作品1は、13歳の1804年に作曲されたとされ、翌年ウィーンで出版されました。父の影響を感じさせる調性ながら、旋律・和声・形式のいずれにも独自の完成度が見られます。ピアノと弦楽器が対等に活躍する構成で、第1楽章は力強く始まり、協奏的な展開を示します。第2楽章では弦楽器が歌い、第3楽章では歌曲風の主題による9つの変奏が展開され、舞曲風のコーダで締めくくられます。続く2曲のヴァイオリン・ソナタも彼の才能を示す重要な作品です。1806年作の変ロ長調ソナタは、父モーツァルトや師サリエリの影響を感じさせる典雅な作品で、ピアノとヴァイオリンが対等に対話します。1811年のヘ長調ソナタは4楽章構成で、彼が好んだポロネーズやロンドといった民族的要素を取り入れながら、両楽器の魅力を生き生きと引き出しています。ピアノを担当するハンスヤコブ・シュテムラーは、フランクフルト・アム・マイン音楽・舞台芸術大学の教授で、ソロ、室内楽、現代音楽の分野で幅広く活動しています。ヴァイオリンのミュリエル・カントレッギは、1995年から2008年までミュンヘン室内管弦楽団のコンサートマスターを務め、現代音楽にも精力的に取り組む実力派です。(2025/06/27 発売)
レーベル名 | :CPO |
---|---|
カタログ番号 | :555248-2 |
スカルラッティからケクラン、ドビュッシー、カバレフスキーまで幅広いレパートリーを持つドイツのピアニスト、ミヒャエル・コルスティック。とりわけベートーヴェン作品の演奏では「ドクター・ベートーヴェン」の異名をとるほどで、1997年から2008年にかけて録音された「32のソナタ」をはじめ「ディアベリ変奏曲」や2014年のイルンベルガーとの「ヴァイオリン・ソナタ全集」、2020年から2021年にかけて録音された「ピアノ協奏曲全集」はどれも高く評価されています。このアルバムはピアノ協奏曲全集の録音に前後して収録されたもの。ベートーヴェンに集中的に取り組むことで一層深められた理解と愛情のこもった1枚です。(2025/06/27 発売)
レーベル名 | :CPO |
---|---|
カタログ番号 | :555564-2 |
ユリウス・オットー・グリムは、ペルナウ(現エストニア、当時はドイツ領)に生まれ、ライプツィヒ音楽院で本格的に音楽を学びました。ブラームスと深い友情を築いた彼は、特に合唱や管弦楽の指揮で名を馳せ、音楽協会の理事に就任したミュンスターでは著名な音楽家たちを迎えてコンサートを開催するなどこの街の音楽界に多大な貢献を果たしました。作曲家としての活動期間は比較的短かったものの、ピアノ曲や室内楽、合唱作品、交響曲などを書き上げています。交響曲は音楽院在学中の作品で、ブラームスの影響を感じさせます。グリム自身が指揮して演奏した際は第2楽章の葬送行進曲と第3楽章スケルツォが好評を得ました。演奏時間42分ほどの大作です。「カノンの形式による第2組曲」はブラームスに献呈された作品。4楽章からなり、バロック風のパッセージやJ.S.バッハ作品を想起させる旋律が用いられた古風な佇まいが特徴です。グリム所縁の地のオーケストラによる共感溢れる演奏です。(2025/06/27 発売)
レーベル名 | :CPO |
---|---|
カタログ番号 | :555612-2 |
アメリカ、ニューヨーク出身の実力派ソプラノ、アマンダ・フォーサイスと、イタリアの気鋭のヴィオラ・ダ・ガンバ奏者クリスティアーノ・コンタディン率いるオペラ・プリマによる、ヘンデルの若き日のイタリア語カンタータ2編を中心とするアルバムです。1707年に作曲された「捨てられたアルミーダ」は、トルクァート・タッソの「解放されたエルサレム」に題を取ったソプラノ独唱カンタータ。1708年に作曲された「死に瀕するアグリッピーナ」は、暴君ネロの母アグリッピーナを題材とするソプラノ独唱カンタータ。両作品とも、悲劇に見舞われる女性の激情を苛烈なまでに描き出した若きヘンデルの傑作です。恋人に去られたアルミーダ、息子に命を狙われるアグリッピーナという登場人物の揺れる心情を、さまざまな技法を用いて表現する圧倒的な才能を聴くことができます。この2編の間に、長調によるシンフォニアとトリオ・ソナタが挟み込まれ、アルバムとしてのバランスが取られています。アルバムの最後には、カンタータと同時期に作曲された、ヘンデル最初のオラトリオ「時と悟りの勝利」(1707年)から抜粋されたレチタティーヴォとアリアも収録されています。長年、バロック・オペラを中心に活躍し続けるフォーサイスの美声と表現力は、これらの作品に最適。才気煥発な若きヘンデルの意欲溢れる音楽を、見事な歌唱で描き出しています。バロック・ヴァイオリン界きってのヴィルトゥオーゾ、フェデリコ・グリエルモや、名通奏低音奏者ロベルト・ロレッジャンら、百戦錬磨のイタリアの名手が集うオペラ・プリマも、フォーサイスの歌をしっかりと支え、劇的な音楽をさらに盛り上げています。CDジャケット絵画:グエルチーノ:矢で自らを傷つけようとするアルミーダを制止するリナルド(1660年頃)(2025/06/27 発売)
レーベル名 | :CPO |
---|---|
カタログ番号 | :555616-2 |
ハイドンやモーツァルトと同時代を生きた作曲家、鍵盤奏者で、司祭でもあったヨハン・フランツ・クサヴァー・シュテルケルは、1750年にヴュルツブルクで生まれ、マインツ大司教の下で宮廷鍵盤奏者として活躍し、ナポリの宮廷でも寵愛を受けました。様々なジャンルに多くの作品を残したシュテルケルについては当時の記録が多数あり、1777年から1790年のパリの公開演奏会「コンセール・スピリチュエル」での記録では、交響曲の演奏回数において、当時絶大な人気を誇ったハイドンを上回るほどでありながら、つい最近まで忘れられた存在でした。21世紀に入って徐々に楽譜も整備されると共に作品の再評価が進み、演奏・録音の数も増えてきています。この録音は、室内楽作品集に続くcpoレーベルでの2つ目のシュテルケル作品集です。作品11は1774年に作曲され、1782年に出版された4曲から成る交響曲集。ここでは、「マンハイム・ロケット」(マンハイムの花火)と呼ばれるクレッシェンドしながら上昇する音型が特徴的な激しい冒頭主題で始まるハ長調の第2番と、シンコペーションや音の跳躍が印象的な変ホ長調の第3番の2曲が収録されています。作品26は、1786年に出版された3曲のピアノ協奏曲から成る曲集。ここに収録されたハ長調の協奏曲は、非常に美しく叙情的な第2楽章が印象深い名作。この録音では、演奏者のヴェリコヴィチが3つの楽章にそれぞれの主題を用いた技巧的なカデンツァを作曲し、演奏に臨んでいます。cpoレーベルに18世紀から19世紀のピアノ音楽を録音しているヴェリコヴィチは、パウル・バドゥラ=スコダやルドルフ・フィルクシュニー、ニキータ・マガロフといった名ピアニストの薫陶を受けたセルビア出身のベテラン・ピアニスト。古典派から19世紀までの独墺圏の作曲家の作品を得意とし、cpoにも数多くの録音を残しています。ヨハネス・メーズスは、歴史に埋もれた作曲家たちの名作を次々と蘇らせてきた名匠。cpoレーベルにも数多くの貴重な作品を録音しています。二人は気心知れた盟友で、この録音でも、4-4-3-2-1という弦楽器群、オーボエ2、ホルン2という編成の名室内楽団とともに、息の合った演奏ぶりで、シュテルケルの魅力を存分に伝えてくれています。ジャケット絵画: フェルディナント・コベル(1740-1799)&ヴィルヘルム・コベル(1766-1853)「シェーンブッシュ宮殿と運河を望む、シェーンブッシュ湖の南の眺望」※フェルディナント・コベルと息子のヴィルヘルム・コベルはマンハイムで活躍した風景画を得意とする画家。(2025/06/27 発売)
レーベル名 | :CPO |
---|---|
カタログ番号 | :555639-2 |
リュリとシャルパンティエというフランス・バロック音楽を代表するライバル作曲家が、それぞれ「レーゲンスブルクの和約」を契機として作曲した音楽劇を組み合わせた好企画盤。2022年にボストン音楽祭で上演された演目が2024年ブレーメンでも上演され、録音に至りました。リュリの「平和の牧歌」は、フランスとスペインの間で行われた再統合戦争が1685年8月15日に結ばれたレーゲンスブルク和約によって終結したことを祝って、セニュレー侯爵が行った祝典で上演されたディヴェルティスマン。ジャン・ラシーヌ書き下ろしの台本により、戦争を勝利で終結させて平和をもたらした王を称賛する内容の音楽劇です。莫大な経費がかけられたこの祝典は盛大なものとなり、ルイ14世も称賛したと伝えられます。シャルパンティエの「リュエイユの祭典」は、上記のセニュレーの祝典に対抗するために、ライバルだったリシュリュー侯爵(ルイ13世の宰相を務めた有名なリシュリューの曾甥)が計画した祝典用に依頼された音楽劇。リシュリューは音楽劇とともに王の騎馬像の除幕式の祭典の開催を企画しました。その綿密な計画が記録にも残っており、セニュレーの祝典をもしのぐ規模になるはずだった祝典は、様々な理由から頓挫し、実現には至りませんでした。ボストン古楽音楽祭声楽&室内アンサンブル(管弦楽団)は、1980年にアメリカ、ボストンで始まった音楽祭、ボストン古楽音楽祭の楽団として、長年アメリカとヨーロッパを中心に活動しています。ポール・オデットとスティーヴン・スタッブスという撥弦楽器の大御所二人が音楽監督を、ターフェルムジークなどで活躍したアメリカのバロック・ヴァイオリン奏者ロバート・ミーリーがコンサートマスターを務めています。フランス・バロックの劇音楽の上演でも高い評価を得ており、これまでにもcpoレーベルからリュリやシャルパンティエの劇音楽録音を数多くリリースしています。ここでも、オデットとスタッブスは自らテオルボやバロックギターで参加し、芸達者な歌手たちの歌唱を通奏低音から盛り上げています。卓越した演奏で340年ぶりに現代によみがえったリュリとシャルパンティエという17世紀フランスを代表する作曲家の幻の競演をお聴き逃しなく!ジャケット絵画:ピエール・ミニャール:名声から戴冠を受けるルイ14世(1676年頃)(2025/06/27 発売)
レーベル名 | :CPO |
---|---|
カタログ番号 | :555678-2 |
エルサ・バルレーヌは20世紀フランスの女性作曲家。音楽一家に生まれ、9歳でパリ音楽院に入学し、和声・対位法・ピアノ伴奏で一等賞を獲得。1927年にポール・デュカスに師事し、1929年、ジャンヌ・ダルクを題材にしたカンタータ《La Vierge guerriere》でローマ賞を受賞しました。1930年代以降は文学・政治・精神性を作風に反映し、交響曲第2番「Voina 戦争」などを発表。演奏活動の傍ら、フランス国立管弦楽団やラジオ・フランスで要職を務めました。ユダヤ系であった彼女は第二次世界大戦中、命の危険にさらされながらレジスタンス運動に参加。戦後はパリ音楽院で教鞭をとり、映画音楽にも携わりました。アルバムに収録された交響曲第1番は、彼女がローマ留学中にパリのアカデミーに提出した作品で、随所にデュカスやドビュッシーの影響が見られる新古典派様式で書かれており、調性は拡張され、不協和音の使用が特徴的です。交響曲第2番は、戦争の脅威に対する不安を反映した3楽章構成で、木管楽器が重要な役割を果たします。第2楽章の葬送行進曲は、弦楽の弱音や軍用タンバリンなどにより、恐怖と悲哀を描いています。詩人アンドレ・スピールの詩に基づく「ポグロム」のための交響的イラストレーションはナチズムと反ユダヤ主義の台頭に対するバルレーヌの恐怖を表現した作品で、若者の闘志と年長者の諦念という対照的な視点が描かれています。「ティツィアーノの埋葬のための葬送音楽」は、彼女の晩年に作曲された唯一の作品で、怒りの日の旋律も想起させるピアノとオーケストラのための厳かな音楽です。数多くの国際コンクールに入賞、ロサンゼルス・フィルハーモニックの「ドゥダメル・フェロー」にも選ばれた女性指揮者エレーナ・シュヴァルツが指揮するケルンWDR交響楽団の演奏で。(2025/06/27 発売)
レーベル名 | :CPO |
---|---|
カタログ番号 | :555704-2 |
アントニオ・サリエリは当時の音楽先進国イタリアに生まれて当地で教育を受け、神聖ローマ帝国の宮廷楽長として高い評価を得ると共にウィーン音壇の隆盛に貢献しました。その没後200年に彼の鍵盤楽曲をまとめて紹介する貴重な1枚が登場。主要な業績はイタリア語によるオペラだったこともあり、現代に伝わる鍵盤楽器のための楽曲は極めて少なく、チェンバロとピアノのための作品はこのCD1枚に収まるのがすべて。2曲の協奏曲にはチッコリーニやシュタイアーなどの録音がありましたが、レーベルによれば2つの独奏曲はこれが初録音となります。協奏曲の楽譜はウィーンのオーストリア国立図書館に保存されていますが、誰のために書かれたのかなどの詳細は不明。ここで独奏はピアノで演奏されています。変ロ長調協奏曲は写本のみが現存し、2本のオーボエ、ホルン、弦楽器からなる編成で、演奏時間は約25分と当時としては比較的長めの作品です。ソナタ形式による第1楽章にはオリジナルのカデンツァも含まれています。J.C.バッハ作品を思わせる装飾的で繊細な第2楽章が続き、終楽章は変奏付きのテンポ・ディ・メヌエットで、軽快なトルコ風の最終変奏は、モーツァルトの「トルコ行進曲」K. 331を想起させます。ハ長調協奏曲は自筆譜が現存し、劇的なアレグロ・マエストーソの第1楽章、シチリア風のリズムを持つ抒情的な第2楽章、ロンド形式による優雅な第3楽章から成る、よりコンパクトな構成です。両作品は作曲時期が近いものの、形式や表現において顕著な違いがあり、サリエリの作曲家としての多様な側面を伝えています。ハ長調のソナタは組曲的性格を持ち、おそらく弟子のために書かれたものと考えられます。また「行進曲ニ長調」は非常に短い作品で、ベルリンに所蔵されていた唯一の写本で伝えられています。演奏は、ルカ・ジャルディーニとフィリッポ・パンティエーリにより設立されたアンサンブル・セツィオーネ・アウレア。17世紀から19世紀にかけてのイタリアの声楽および器楽レパートリーの復興を目的に、ヨーロッパ各地の精鋭たちが結集したアンサンブルで、歴史的背景に基づいた演奏解釈に定評があります。(2025/06/20 発売)
レーベル名 | :Dynamic |
---|---|
カタログ番号 | :CDS8060 |
アルメニア生まれのソプラノ、カリーネ・ババジャニアンが歌うイタリア語の歌曲とアリア集。アルバム・タイトルの『センティメンティ(Sentimenti)』は「感情」を意味し、歌を通じて多彩な感情の探求が表現されています。冒頭を飾るのは、イタリア古典歌曲の定番となっているバロック・オペラ草創期の作品。その旋律は、レスピーギの「古い歌に寄せて」において引用され、時代を超える音楽的な橋渡しとなっています。他に幸福と苦悩の内面の葛藤を描いたリストの「ペトラルカのソネット」、恋する気持ちを切実に訴えかけるトスティの「アマランタの4つの歌」、民謡風の旋律の中に様々な情景と感情を織り込んだレスピーギの「トスカーナのリスペット」が、ババジャニアンの繊細かつ情熱的な歌声によって鮮やかに描かれています。(2025/06/20 発売)
レーベル名 | :Oehms Classics |
---|---|
カタログ番号 | :OC1739 |