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Arcana: アルバム一覧

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    ヘンデル:組曲と序曲集(コルティ)

    【静かに躍進する新時代の名手コルティならでは! ヘンデル「8つの組曲」全曲録音、併録曲も充実】来日公演の成功を経て、日本でも注目を集める新時代の実力派チェンバロ奏者フランチェスコ・コルティ。ミンコフスキやサヴァールの楽団での頼れる通奏低音奏者としての活動を経て、近年はゼフィーロやイル・ポモ・ドーロなど最前線の古楽器楽団との共演による協奏曲でも実績を上げ、着実に存在感を増しつつあります。ソロ録音でも17世紀のルイ・クープランから、ハイドンのソナタなどチェンバロ芸術爛熟期の音楽まで、広範なレパートリーをその様式感に合わせ精巧に解釈する才人ですが、その充実した経験と冴えわたる音楽性でヘンデルの鍵盤音楽世界と正面から向き合ったアルバムがARCANAから登場。555曲の鍵盤ソナタで知られる同い年のD.スカルラッティと同等の技量を誇ったと伝わり、後年はオラトリオ上演の幕間で自らオルガン協奏曲の独奏も務めた「名演奏家としてのヘンデル」が、いかにチェンバロを使いこなし時流に乗った音楽を書いていたか、自然体でありながら隅々まで神経の行き届いた演奏でじっくり味わえます。「調子の良い鍛冶屋」の綽名で知られる変奏曲など、単独でも愛奏されてきた楽章を含む1720年の有名な『8つの組曲』の新たな画期的全曲録音であるだけでなく、ヘンデル自筆の鍵盤楽譜が残るオペラ序曲と、同時代ベイブルの編曲作品も演奏、他分野の音楽との連続性を示す構成も絶妙です。ALPHAでも活躍するエンジニア吉田研が、18世紀ドイツ・モデルの楽器から引き出される美音の佇まいをごく自然に捉えているのも見事です。演奏者自身およびヘンデル研究家デイヴィッド・ヴィッカーズによる最新研究を踏まえたライナー解説(国内仕様は翻訳付)も充実しています。(2022/03/11 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A499

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    マーロック/リンデ/フォンティン/リオンティリス/ティエンスー:アフェクト・イズ・ノー・クライム - 古楽器によるニュー・ミュージック(ヨーロッパ・リトロヴァータ)

    【古楽器の響きを生かす現代音楽を集めた、聴き応えあるアルバム】古楽器ならではの音色にイマジネーションを掻き立てられる作曲家は多く、クラシカルな作品に囚われない演奏も近年は増えています。エウローパ・リトロヴァータはそういった、同時代の作曲家たちとのコラボレートで古楽器を演奏するブリュッセルのグループ。彼らの活動の先駆けともいえるフィンランドのハープシコード奏者ティエンスーの作品をはじめ、フルートとリコーダーの巨匠リンデの作品、カナダのモーロック、ベルギーのフォンテインといった女流作曲家、ギリシャの若手リオンティリスなどによる多彩な作品を収録しています。トラヴェルソ(バロック・フルート)の重音やフラッタータンギング、ハープシコードの内部奏法や肘弾き、ガンバのフラジオレットやボディパーカッション、コル・レーニョなど特殊奏法のほか、効果的な反響音なども駆使したサウンドはたいへん面白く、いずれも前衛作品ながら非常に興味深く聴くことが出来ます。(2019/12/13 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A116

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    マシッティ:ヴァイオリン・ソナタ集 Op. 8, No. 1-11 (アッカルド/ブロヴェッリ/グエッラ/ヴァンヴィテッリ四重奏団)

    イタリアで全盛を極めた器楽音楽の流れがフランスにまで到達し、花開いた18世紀初頭、その中心的な役を担ったのが、ナポリからパリへ移り住んだ若きヴァイオリニスト、ミケーレ・マシッティでした。彼はここに長く住み、1704年から1738年までの間に9巻もの器楽曲集を出版し、この成功によりパリの音楽界で称賛を浴びてきました。フランスでは17世紀末まで、ルイ14世の国策もあってイタリア音楽には風当たりが強かったところ、マシッティはその後フランス人がイタリア音楽のとりこになってゆくうえで大きな貢献を果たした一人でもあり、とくにイタリア音楽を推奨したオルレアン公(ルイ14世歿後しばらく摂政をつとめた要人)に愛顧されたことからも、彼の実力と人気のほどが伺えます。その音楽は現在でも、当時のパリの煌びやかなファッションや、美しい絵の描かれたサロンの様子を私達に思い起こさせるものです。今回初めて録音される作品8のヴァイオリン・ソナタは、ナポリ伝統の情熱的な表現と、ロココ期のフランスならではの優雅さを併せ持つ、新たな味わいを私達に提供してくれます。(2018/09/28 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A111

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    マシッティ:ヴァイオリン・ソナタ集 Op. 9, No. 1, 2, 3, 5, 6, 7, 9, 12 (ヴァンヴィテッリ四重奏団)

    【イタリア器楽音楽の波をフランスで牽引したマシッティの流麗なソナタ集】18世紀初頭ナポリからパリへと移り住み、イタリアで全盛を迎えていた器楽音楽をフランスで広めることに貢献したヴァイオリンの名手、マシッティによる作品9のソナタ。2018年にリリースした作品8のソナタ(A111)が好評を博したヴァンヴィテッリ四重奏団が、今回も細かなフレーズまで丹念かつ軽やかに歌い、素晴らしい演奏を聴かせてくれます。(2020/04/10 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A473

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    マレンツィオ:声楽アンサンブル作品集(ロッソ・ポルポラ・アンサンブル/テストリン)

    イタリア後期ルネサンス時代に活躍したルカ・マレンツィオ。当時、最も人気の高いマドリガーレ作曲家として知られ、作品は多くの人に支持されました。初期作品のスタイルは軽く流動的でしたが、歌われる詩の文言を忠実に追っていく彼の創作方針もあって、作品は少しずつ複雑さと深刻さを増していきます。成熟期から晩年の作品には、時に不協和音や半音階技法も用いながら、極めて厳粛で大胆な書法が見られるのもマレンツィオの特徴です。このアルバムで素晴らしい演奏を披露している"ロッソポルポーラ"は2010年に結成された若手奏者たちによるアンサンブル。イタリア・ルネサンスから初期バロック音楽を中心に、テキストを深く読み込み、独自の解釈を施し演奏することで高い評価を受けています。(2018/07/27 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A449

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    ムルシア:バロック・ギター作品集(2つの魂の間に)(マイオラーナ)

    【サンスやヴィゼーと並んで重要な18世紀のギター芸術家に、古楽器界が正面から!】1700年前後のスペイン王室に仕え、1718年から1731年までメキシコでも活躍したスペインのギター音楽家サンティアゴ・デ・ムルシア。バロック後期のギター独奏曲を書いた作曲家としては、年長のガスパル・サンスや同時代のフランス人ロベール・ド・ヴィゼーらとともに高名なひとりで、その作品は“ギターの神様”アンドレス・セゴビアが熱心に取り上げたことをはじめ、現代のギター奏者たちにとっても決して縁遠いものではありません。しかし300年前の時代を生きた彼はあくまで、5コースからなるバロックギターが標準的な存在だった時代の人。このアルバムは古楽器の世界からサンティアゴ・デ・ムルシアの音楽を検証、スペイン語圏の音楽ということで連想されるような野趣や民俗情緒だけでは説明のつかない、イタリア音楽がスペインを含む欧州各地に大きな影響を及ぼしつつあった時代ならではの音世界に迫ってみせています。スペインとイタリア、このあたりが「2つの魂」のアルバム・タイトルの由来でしょう。コレッリのヴァイオリン・ソナタ集による編曲2作も興味深く、その一方でハカラやフォリア、ファンダンゴなどといったスペイン語圏特有の音楽も満載。17世紀モデルの楽器を用いたイタリアの名手ステファノ・マイオラーナ(バロックギター世界の開拓に大きく寄与したアンドレア・ダミアーニやポール・オデットの門下に学んだ古楽撥弦奏者)による演奏も素晴しく、充実した参考文献表も掲載されている原盤解説(英仏伊西)も一読の価値があります。(2021/02/26 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A484

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    メールロ:トッカータ、リチェルカレ、カンツォン集(ボニッツォーニ)

    【イタリア最初期の鍵盤芸術の粋を、チェンバロとオルガンを使い分けて示した名録音】教会音楽のかたわら、トッカータやリチェルカーレといった曲種でバロックの先駆ともいうべき作品を書いたのが、ラッススと1歳違いの才人メールロ。ヴェネツィアのサン・マルコ教会でツァルリーノに師事し、新時代へと向かう独奏曲を数多く作曲しました。イタリアの名手ボニッツォーニは、当地では現存最古の部類に属する1519年建造のオルガンと、1600年前後製のこちらも貴重なチェンバロを使い分け、金字塔的と言えるメールロ作品集を残しました。長くプレスが切れていた、この機にぜひ広く聴かれてほしい1枚です。(2021/01/15 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A904

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    メディタシオン(観想) - リュートによるフランス・バロック音楽で描く四季(ヴァッレロトンダ)

    【規格外の古楽撥弦奏者ヴァッレロトンダが周到な選曲で臨む、17世紀フランスの音世界】徹底した古楽研究のもと、存在感ある快演を繰り広げリュート界に新風を呼び込んできたイタリアのシモーネ・ヴァッレロトンダ。ジャンルの枠を感じさせないアルバムをArcanaレーベルに刻んできた古楽撥弦ユニット「イ・バッシフォンディ」(NHKで2021年秋より放送の17世紀日本を舞台としたBS時代劇『剣樹抄~光圀公と俺』に彼らの音が使われています)の中心メンバーでもあります。これまで母国イタリアの17世紀に花開いたテオルボやバロックギターの音楽を追求してきましたが、今回のアルバムでは一転してフランス音楽を扱い、きわめて正統派な音作りでその真相を辿ってゆきます。プログラムのテーマは、近代科学・医学が発達する前、古代から信じられてきた四気質論(四つの体液のバランスが人間の体調や心情を左右するとする説)や四元素(世界は火・水・土・大気の四元素で出来ているとする説)と、四つの季節の関わり。ルイ14世時代を代表するガロとムートンの作品を中心とした選曲で、音楽を通じて形而上的思考をめぐらせた昔日の宮廷人たちの感覚に迫ります。プログラムは17世紀フランスのリュート音楽家たちに倣い、調を揃え自由な構成で組み上げられた四つの組曲からなる構成。当時の舞踏のステップをふまえ、思わせぶりなタイトルの向こうにある世界を意識しながらの深い解釈を通じ、それぞれの作品の魅力を鮮やかに浮き彫りにしてゆくヴァッレロトンダの鮮烈な音楽性に惹き込まれずにおれません。「リュート編曲は世界初」というラモーの名曲も折々に挟まれ、最後はクープランの「神秘の障壁」で締めくくる演出も絶妙。これら有名作に新たな光を当てるヴァッレロトンダの音作りに脱帽です。(2022/01/14 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A496

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    モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第25番、第34番、第40番(庄司紗矢香/カシオーリ)

    【庄司紗矢香&ジャンルカ・カシオーリによるモーツァルトがARCANAから登場!】ドイツ・グラモフォンからのリリースに続き、話題のシリーズがARCANAから発売となります。ケルン大学在学中にピリオド楽器とその奏法に触れる機会があったものの、当時はその研究に十分な時間が充てられず、いつかじっくり挑みたいと考えていたと語る庄司紗矢香。2020-21年に訪れた新型コロナ・ウイルスによる世界的パンデミックで思いがけずその「いつか」が到来し、18世紀の音楽を中心に研究書を読みふけったということです。その成果とも言えるのが、ガット弦とクラシック弓を用いた今回のシリーズ。カシオーリの奏でるフォルテピアノと共に、伸びやかな音色としなやかな表現を駆使し、活き活きとした美しい演奏を聴かせています。《演奏者より》2009年にカシオーリと初共演した際、直感的にいつかこの人とモーツァルトを弾きたいと思ったのを思いだします。以来、私達はまずベートーヴェンを中心に演奏してきましたが、これは実にエキサイティングな経験でした。なぜならルバートや楽章内のテンポの変化、音の不平等さなど、私が幼い頃からやりたくても禁止されてきたこと、でも18世紀当時の研究書には推奨されているようなことを、実際に積極的に取り入れるパートナーが見つかったからです。私が大学時代から読み始めパンデミック中に読み終えることのできた歴史書の数々、そこから得た知識からは実際いくつかの答えが得られます。私は自分にとっての今日の真実が一番大切だと思っています。今日の真実は来年には変わるかもしれません。しかし大きな柱は変わっていません。正しい演奏と間違った演奏があるとは思っていません。ただ聞き慣れた演奏やどこかで耳にした演奏を自動的に模倣することだけは成長した演奏家としては避けたいものです。演奏とは常に新たな創造であり、一つ一つの解釈のチョイスと自分に対して誠実であり、その責任を取ること。その上でその瞬間に空気中から生まれたものを尊重する姿勢が大切です。つまり、私はピリオド楽器で演奏することが最も重要とは思っていません。よく顎当てや肩当てなどの質問をいただきますが、私はバロックヴァイオリン専門家には及びません。クラシック弓はアーティキュレーションや音のヒエラルキーにより容易に表情づけてくれますし、生のガット弦の使用はその響きの美しさが故にパンデミック中に夢中になって練習したのが主な理由です。ですから使用する楽器によって正当性を挙示するつもりは全くありません。モーツァルトのドラマ、繊細な感情とユーモア、血の通った音楽を伝えたい一心で、モーツァルト全集録音に取り組んでいます。繰り返しでのヴァリエーションやフェルマータのカデンツなど、私たちのワクワクを皆さまにお届けできれば何より嬉しいです。    ―――― 庄司紗矢香(2025/02/14 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A575

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    モーツァルト:弦楽四重奏曲第1番 - 第7番(ヴェネトス・アンサンブル)

    【モーツァルト、イタリア渡航中の秘作が同国の古楽器奏者たちの手で甦る】モーツァルトの弦楽四重奏曲といえば、ウィーンで成功を収めつつあった時期に作曲されハイドンに捧げられた第14-19番の6曲(通称「ハイドン・セット」)が有名ですが、その前の作品群に潜む知る人ぞ知るかけがえない魅力はあまり知られていません。録音も多くはないこれら初期作品の多くは、かの天才作曲家がオペラ作曲家としての名声を確たるものにすべくイタリアに渡っていた少年時代に書かれました。第2-7番は6曲セットの「ミラノ四重奏曲集」、第1番は《ポントの王ミトリダーテ》初演でトリノの宮廷劇場に赴いた旅の帰路、ローディの旅籠に書き始められため、この古都の名が綽名になっています。イタリア様式の習得という、モーツァルトにとっても重要な研鑽期のみずみずしい創意に溢れたこれら一連の四重奏曲に、ほかでもないイタリアから世界に羽ばたく新世代の古楽器奏者たちによる新録音が登場! 古楽器演奏の才人ジュリアーノ・カルミニョーラらイタリアの世界的古楽器奏者たちの薫陶を受ける4人の名手は作品成立の過程をよく検証し、通奏低音時代から新たな展開をみせた当時の流行の中、少年モーツァルトが書いたばかりの音を鮮やかに甦らせるような、瑞々しい解釈を聴かせてくれます。ほどよい残響の中、ガット弦の素材感に満ちた味わいをよく伝える敏腕技師フェデリーコ・フルラネットのエンジニアリングも絶妙です。(2022/01/28 発売)

    レーベル名:Arcana
    カタログ番号:A497