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Musique en Wallonie: アルバム一覧

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    15世紀イタリア 作者不詳の重要な多声ミサ曲2編(カット・サークル/ローディン)

    【多様な技法が満載!丹念な楽譜校訂を経て名手たちが蘇らせる、正体不明の驚くべきポリフォニー名作】ルネサンス多声音楽の研究家たちには昔から存在が知られていながら、楽譜校訂の困難さと、何より作曲者が全く特定できないという問題ゆえに長く日の目を見ることがなかった15世紀のミサ曲が2編、古楽歌唱の世界での注目すべき活躍で知名度を上げつつある気鋭団体、カット・サークルによって待望のCDとなりました。どちらのミサ曲も残された手稿譜は1セットのみ、美しい筆致で記されていながら、そのまま読むと辻褄の合わない明らかな誤記も散見される状態だったものを、丹念な検証の末演奏可能な状態にまで校訂しました。その結果浮かび上がった作品はどちらも、曲中で絡み合う声部の組み合わせやテンポ、リズム、展開の細部に至るまで作曲技法の粋が尽くされた、驚くべき意欲作だったのです。しかも各作品はかなりの技量がなくては歌いこなせない困難な局面もそこかしこにあり(ミサ・グロス・セネンでは驚くほど長く息継ぎなしに歌わなくてはならない箇所も)、誰であれ作曲者が想定していたのが相当な技量の歌い手だったことも察せられます。今後の研究しだいでは驚くべき大作曲家の作品と判明するか、まだ知られていない天才がデュファイやオケゲムの時代に隠れていた!と話題になるか、いずれにせよルネサンス・ポリフォニーに注目している方々にとっては見逃せない画期的録音と言えるでしょう。ソリストとしての活躍も目立つソニア・デュトワ・テングブラッドをはじめ、4人の歌手は精緻な和声感覚のもと作品の美質を最大限に引き出しています。(2021/10/22 発売)

    レーベル名:Musique en Wallonie
    カタログ番号:MEW2097

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    アマル:モテ集(スケルツィ・ムジカーリ/アクテン)

    【前古典派のベルギーを代表する隠れた名作曲家アマル、その充実作4編を気鋭演奏陣とともに】ラテン語で「ベルギカ」と呼ばれたネーデルラント地方の南部は、長くスペインないしオーストリアのハプスブルク家の支配のもと、フランス語話者の為政者たちが独自の文化を発展させてきた場所。音楽においては17世紀の末に当時最先端のイタリア音楽が流入、以後リュリ流儀のフランス音楽との間で注目に値する音楽が発展しました。そうした中、古典派前夜のロココ時代に注目すべき活躍をみせた作曲家の一人が、現在のベルギー東部にあたる古都リエージュの作曲家アマル。グルックより少し上の世代で、フランスやイタリアにも旅して見識を養い、イタリア・オペラの語法を柔軟に取り入れた旋律美あざやかな声楽作品を多数残しています。現代楽器での録音が僅かにある程度だったこの作曲家の音楽世界を、フランス語圏ベルギーを代表する気鋭団体スケルツィ・ムジカーリが紹介。独唱者に活躍の場が与えながらも全体に管弦楽の響きもよく生かした音作りで、同時代のヨンメッリやガルッピ、ハッセなどイタリア語オペラの旗手たちにも通じるスタイリッシュなナンバーが続きます。スケルツィ・ムジカーリは基本的に室内編成での緊密なアンサンブルで注目されてきた団体ですが、ここでは15人規模の弦楽編成(大野しほ・近藤倫代ら日本人プレイヤーの参加も注目されるところ)にオーボエとホルンが一対づつ加わり、オルガンとチェンバロが折々に興を添える充実したサウンドを聴かせてくれます。(2021/11/12 発売)

    レーベル名:Musique en Wallonie
    カタログ番号:MEW2098

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    オケゲム:シャンソン集(カット・サークル/ローディン)

    ジェシー・ローディン率いるアメリカのルネサンス音楽のスペシャリストによる歌で、フランドル楽派初期の最重要作曲家オケゲムが残した21曲のシャンソンと、その門下のジョスカン・デ・プレ、同時代のヨハネス・コルナゴ、ヨハネス・ベディンクハムの作品を収めたアルバム。オケゲムの世俗シャンソン(多声によるフランス語歌曲)だけを集めたアルバムはきわめて貴重で、充実した解説書とともに見過ごせないリリースです。すでにジョスカンのミサ曲集をはじめ、フランドル楽派の故郷ともいえるフランス語圏ベルギーが誇るMusique en Wallonieレーベルから数多くの名盤を出している彼らがこのような企画に抜擢されたことは、古楽ファンにとっても待望の采配と言えるでしょう。6人編成と少人数ながら変幻自在の歌声で、多彩な音楽を創り上げています。(2020/09/25 発売)

    レーベル名:Musique en Wallonie
    カタログ番号:MEW1995

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    ザ・ピンク・レディ~第一次大戦中のベルギー都市派音楽(ティヴォリ・バンド/マトー)

    このアルバムのリリースからちょうど100年遡った1918年11月は、4年以上におよぶ膠着状態で多くの犠牲者を出してしまった第一次大戦がついに休戦協定を迎えた月。2014年から欧州各地で展開がみられた第一次大戦前後の芸術を再検討するプロジェクト「1914-1918」にとくに熱心だったのは、ドイツ対フランスの戦役のさなか国土荒廃にさらされたベルギーでした。イザイやジョンゲンをはじめ、大戦で疎開を余儀なくされたことで実績をあげた作曲家たち、あるいは戦火の犠牲となってキャリアを中断されてしまった作曲家たちの復権に力をあげてきたフランス語圏ベルギーのレーベルMusique en Wallonieはいま、企画の最終年を飾るにふさわしく「大戦期間中のベルギー」に着目、20世紀初頭までに欧州随一の文化大国となっていたはずの自国が大いに荒れてゆくのを横目に、たくましく人々の心に潤いをもたらしつづけた音楽家たちの偉業を世に問うアルバムを制作。音楽院的クラシック王道とはやや一線を画した、サティやシェーンベルクらを育てた大都市圏ならではの音楽世界を「いま」に甦らせるのは、コープマン、ヘレヴェッヘ、ドンブレヒトら古楽先進地オランダ&ベルギーを代表する指揮者たちが絶大な信頼を置いてきた古楽系コントラバス奏者エリック・マトー率いるサロン楽団。1843年製プレイエル・ピアノのまわりに集う室内楽の名手たちが、ソプラノとテノールの甘い歌を交え、ワルツやラグなど「ジャズ前夜」のヨーロピアン・サウンドを艶やかに、本場奏者ならではの共感とともに甦らせてゆきます。国内仕様盤は詳細解説・歌詞日本語訳付。ドビュッシーやラヴェル、R.シュトラウスやシェーンベルク、プロコフィエフなど同時代の周辺諸国の作曲家たちとの比較も面白そうな1枚と言えるのではないでしょうか。(2018/11/28 発売)

    レーベル名:Musique en Wallonie
    カタログ番号:MEW1889

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    サイヴ:晩課のために(アンサンブル・ポリハルモニーク/コンチェルト・インペリアーレ/ムラール/シュナイダー)

    【晩期ネーデルラント楽派の重要潮流、リエージュ楽派の栄華を味わう充実の選曲と演奏】現在のフランス語圏ベルギー最大の都市、同国東部に位置するリエージュ。後にフランクやイザイ、グレトリーといった作曲家たちを生んだこの地は、昔からリエージュ司教を君主としながら地元の聖堂参事の発言力や市民の力も強く、西のフランドル地方とはやや違った歴史を歩みました。ここではスペインのビクトリアやイタリアのG.ガブリエーリ、マレンツィオなどと同世代で、リエージュ司教領を離れ神聖ローマ皇室の人々に仕え大きな成功をおさめたランベール・ド・セーヴと、リエージュを拠点に長く活躍をみせたランベール・コーレンの作品を中心に、ネーデルラント楽派晩期から17世紀前半にかけて活躍したリエージュ育ちの作曲家たちの妙技を概観できる好企画。グレゴリオ聖歌をはさみながら晩課の音楽礼拝を再現する形で、フランス王太后マリー・ド・メディシスの葬送音楽で知られるオデモン(オドモン)、リエージュでの活躍の後ドイツのノイブルクに活路を見出したエーヌ、スペイン王室のネーデルラント楽派最後の栄光を飾ったロマラン(ロメロ)など、複合唱形式やコンチェルト様式が発展をみせてゆく末期ルネサンス~バロック初期に花開いたリエージュ楽派の古雅な魅力を堪能できます。ヘレヴェッヘやリリング、ラーデマンらとの共演でも知られるシュナイダーやルッツェら名歌手が集い、RAUMKLANGに好企画盤多数のアンサンブル・ポリアルモニークと、多忙な活躍をみせる実力派古楽器奏者たちの充実解釈に、Musique en Wallonieレーベルならではの図版満載解説(仏・英・蘭・独語)も頼もしい1枚です。(2022/10/14 発売)

    レーベル名:Musique en Wallonie
    カタログ番号:MEW2201

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    サミュエル=ホレマン:作品集(クラ/シュトゥルム・ウント・クラング/ルコント/ヘペレン)

    ベルギーのピアニスト、作曲家サミュエル=オルマン。若い頃にはヘント音楽院でピアノと音楽理論を学びながら文学と哲学にも興味を示し、モーリス・メーテルリンクと親交を結ぶなど様々な知見を広げました。音楽家としての活動はほとんどフランスにおいて行われましたが、晩年は印象派の作風よりも全音階や無調に興味を示し、独創的なハーモニーを用いたユニークな作品を残しています。ベルギーの詩人カミーユ・ルモニエの詩を用いた「窓辺の少女」は色彩的な響きを駆使した美しい作品。またピアノ曲「スケッチアルバム」はサティを思わせるシンプルさも備えています。(2019/11/22 発売)

    レーベル名:Musique en Wallonie
    カタログ番号:MEW1892

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    ジョンゲン:英雄的ソナタ/トッカータ/メヌエット=スケルツォ/5月の歌/小さな前奏曲/オルガンのための4つの小品(カスティーヨ)

    【修復後・火災前に行われた奇跡の録音! ベルギー近代の隠れた人気作曲家の素顔】ブリュッセル中央駅近く、王立音楽院にほど近いパレ・デ・ボザール(Bozar)は1928年に出来た老舗ホール。アール・ヌーヴォー装飾の大家ヴィクトール・オルタによる美しい内装に彩られ、オープン2年後の1930年には立派なオルガンも設置されました。同じフランス語圏でデュプレやヴィエルヌら、交響曲などの大規模なオルガン作品で知られる巨匠たちが活躍していた頃です。この楽器は1967年に火災に遭い半世紀の沈黙を余儀なくされた末、2017年に修復され両大戦間の佇まいと響きをみごと取り戻しました。しかし今年(2021年)1月18日に再度深刻な火災に見舞われ、消火活動の放水もあり再び使用不能な状態に。その前月に辛うじて録音された本盤は、2017年の修復の成果を示す最後の記録という意味でも重要ではありますが、そこで選ばれた演目がまさに楽器と同時代を生きた巨匠、日本でも密かなファンが少なくないジョゼフ・ジョンゲンの作品集であったのは喜ばしいことと言えるでしょう。ラフマニノフやレーガーと同い年のこの作曲家は、やはり彼らと同様に晩期ロマン派の音楽作りを軸としながらも、フランス近代様式にも大きく影響されつつ独特な作風を培いましたが、自身もピアニスト=オルガニストとして活躍していたことでも有名。LP時代からオーディオ・ファンを興奮させ、日本でも折りに触れ演奏されるオルガンと管弦楽のための協奏交響曲(1926)がよく知られますが、この1曲にとどまらないジョンゲンのオルガン芸術の多面的な魅力は、歴史的会場の響きとともに丁寧に収録された同時代の楽器による当録音でこそ、その真意に近づけるのではないでしょうか。フォーレやショーソンを思わせる若き日の小品群に聴く繊細な音色表現から、20世紀フランス流儀の響きでジョンゲン特有の堅固な曲構造が彩られる「英雄的ソナタ」「トッカータ」など後期の名品までを収録。ブリュッセルを拠点に、2008/09シーズンには札幌コンサートホール専属オルガニストを務めるなど、日本を含む世界を股にかけて活躍するシンディ・カスティーヨが歴史的楽器の美音そのままに魅力を伝えます。(2021/09/24 発売)

    レーベル名:Musique en Wallonie
    カタログ番号:MEW2001

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    ジョンゲン:声楽作品集(デフリース/ホワイト)

    ベルギーのオルガニスト、作曲家ジョゼフ・ジョンゲン。幼いころから楽才を発揮、13歳で作曲を始め、24歳の時にベルギー王室主宰の「ローマ賞」を獲得。作曲家、教師として活躍を始めました。数多くの作品を残しましたが、現在ではオルガン曲や室内楽曲が良く知られています。歌曲も数多く手掛けており、2016年にはソプラノ歌手、サラ・デフリースが、ジョンゲンの私的な資料から未公開の歌曲を20曲以上発掘し「アルマン・シルヴェストリの詩による7つの歌」などの世界初録音を含むその何曲かをこのアルバムで披露しています。サラ・デフリースとイギリスのピアニスト、グレイグ・ホワイトによる繊細で美しい歌の数々は、器楽曲とは違ったジョンゲンの世界を存分に楽しめます。(2019/12/20 発売)

    レーベル名:Musique en Wallonie
    カタログ番号:MEW1993

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    アルフレッド・デュボワ - 歴史的録音集

    【グリュミオーを育てたフランコ=ベルギー派の知られざる至芸を一挙復刻!】美しい音色と洗練された音楽解釈で知られるヴァイオリン奏者が多いベルギーで、フランコ=ベルギー派の名手・作曲家イザイの後を受け、20世紀前半に活躍した名手アルフレッド・デュボワ(1898-1949)の稀少な録音を丁寧に復刻した2枚組アルバム。フォーレやダンディと同世代の名手でユベール・レオナールの門弟だったアレクサンドル・コルネリスに師事、イザイ門下ではなかったものの彼の作品を積極的に演奏するなど近代音楽の紹介にも積極的で、同時に古典的名曲の解釈でも高く評価されました。ブリュッセル音楽院で多くの名手を育てたことでも知られ、特にステレオ時代の名盤で有名なベルギー随一の名手アルテュール・グリュミオーが門下から出ていることは見逃せません。デュボワのレコードはBiddulphで復刻されたドビュッシーやベートーヴェンのソナタが知られていましたが、今回はColumbiaで1930年前後に収録された78回転盤向け小品録音の数々を聴けるのが貴重。Biddulph復刻音源とは違い、ピアノはマルセル・マースよりも作曲家でもあったフェルナン・フイエンスが弾いている音源が多く、さらに1930年、同国の名指揮者デジレ・デファウ(ドフォー)との共演で収録されたヴュータンの協奏曲まで復刻収録されているのも嬉しいところ。音楽性の充実と物理的技量が絶妙にバランスした時期の演奏ばかりである点が何より素晴らしく、適切な節度をもって香気豊かに織り込まれるヴィブラートやポルタメントが各作品の旋律美をこの上なく美しく引き立ててやみません。世紀初頭の気品漂うフイエンスのピアノも伴奏以上の存在感で作品解釈に寄与しており、ティボーやクライスラーと同じ時代にベルギー特有の芸術性を世界に伝えた名演の数々の味わい深さに驚かされます。(2023/09/22 発売)

    レーベル名:Musique en Wallonie
    カタログ番号:MEW2204

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    トッリ:オラトリオ「現世のむなしさ」(シュリック/シュミットヒューセン/レイギン/ショッパー/ムジカ・アンティクァ・ケルン/ゲーベル)

    アレッサンドロ・スカルラッティやカンプラなどと同じ頃、つまりヴィヴァルディやバッハよりも一世代上に属するピエートロ・トルリは、ミュンヘンとブリュッセルで覇権を誇ったバイエルン選帝侯の宮廷作曲家として大いに活躍したイタリア人作曲家。基本的に、このトルリの作品で現代蘇演されたものはことごとく名作……といってもよいくらい、1700年前後のイタリア音楽の粋をあつめた旋律美とダイナミズム豊かな音楽ばかりを綴った天才でもあります。南ネーデルラント〈のちのベルギー〉の音楽は17世紀末頃から、リュリの系譜をひくフランス音楽と、イタリアから来た音楽家たちが根づかせつつあったイタリア音楽とがせめぎあい、独特の発展をみせていました。その渦中にあって、同時代のイタリア人フィオッコとともにイタリア音楽の魅力を同地に根付かせたトルリの、1706年初演のオラトリオ『現世のむなしさ』は受難節を彩った端正な充実作。オーボエひとつと弦楽器・通奏低音だけの器楽伴奏と数少ない歌手による室内編成で奏でられるのは、フランスの「ルソン・ド・テネブル」と同じく豪奢なことが許されない時期のために書かれた音楽だから。しかし本盤は1988年の記念碑的放送録音で、全盛期のムジカ・アンティクヮ・ケルンと名古楽歌手たちが居並ぶ演奏陣の豪華さは圧巻!古楽器アンサンブルの機微を知り尽くしたうえでの「攻め」にあふれたスリリングな演奏で知られたグループが、その後それぞれのアンサンブルを結成することになる名手ぞろいの時期に刻んだ録音というのはまったく見逃せません。バルバラ・シュリックやディレク・リー・レイギンら、バロックオペラ復興の立役者となってきたレジェンド級歌手たちの絶美の演奏表現にも着目したいところ。ブリュッセル音楽界が1700年前後にどれほどエキサイティングだったかも含め、解説(国内盤には日本語訳付)の充実度もありがたいところです。(2018/12/19 発売)

    レーベル名:Musique en Wallonie
    カタログ番号:MEW1890