マーラー, グスタフ(1860-1911)
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マーラー(1860-1911)自身に「私の作品の中で最大のもの」と言わしめた交響曲第8番。最近は「千人の交響曲」という名称は使われなくなったものの、大掛かりな編成と、愛と歓喜に満ちた曲調は、まさに全ての人々への贈り物です。今回のシュテンツの演奏はケルン・フィルハーモニー創立25周年記念の演奏会であり、シュテンツの考え抜かれた解釈と、各々の独唱者、そして全く隙のないオーケストラによるこの演奏は、全ての聴衆に感銘を与えました。なお、歌詞として用いられている第1部のラテン語の賛歌「来たれ、創造主なる聖霊よ」と第2部のゲーテの「ファウスト 第2部」からの最後の場については、ブックレットで各々の原型が掲載されており、マーラーが削除したり付け加えた部分がわかるようになっているのも興味深いところです。(2012/12/19 発売)
レーベル名 | :Oehms Classics |
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カタログ番号 | :OC653 |
1975年、チェコに生まれ、ストックホルム王立音楽院でヨルマ・パヌラに指揮法を学んだトマーシュ・ネトピル。“チェコの次代を担う若手”として聴衆の期待を一身に集めている注目の指揮者です。2002年、フランクフルトで開催された“第1回ゲオルク・ショルティ指揮者コンクール”で優勝、プラハ国立劇場の音楽監督を経て2013/2014年からはエッセン・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めています。ヤナーチェクやドヴォルザークなどのチェコ作品を得意とするだけでなく、ドイツ、オーストリア作品などの基本的なレパートリーも手中に収めているネトピル、2018/2019のシーズンも歌劇をはじめとした数多くの作品の演奏が予定されています。ネトピルは、チェコと深い関係にあるマーラーの音楽に強く共感しているといい、この第9番の演奏では、晩年のマーラーが至った境地を鮮やかに描き出すことに成功、濃密な感情表現を伴った美しい音楽が生まれています。(2018/10/31 発売)
レーベル名 | :Oehms Classics |
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カタログ番号 | :OC1890 |
シュテンツとケルン・ギュルツェニヒ管によるマーラー(1860-1911)・ツィクルスもこの1枚で完了となります。最後に登場するのは感動的な第9番と、第10番のアダージョ。第9番で素晴らしいドラマの構築を堪能したあと、1枚のディスクに収録されたアダージョ楽章を聴くときには、大いなる満足感とともに一抹の寂しさを覚えずにはいられません。「大地の歌」と「第10番全曲」(補筆は誰でもよい)もこの組み合わせで聞きたかった…と。すでにこのオーケストラの音楽監督の地位を離れたシュテンツ。次回は私たちの前に、どのような音楽を披露してくれるのでしょう?その期待も込めて、何回も繰り返して聞きたくなるアルバムです。(2014/07/23 発売)
レーベル名 | :Oehms Classics |
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カタログ番号 | :OC654 |
ハイティンクによるマーラー演奏の素晴らしさについては、今更何もいうことはないでしょう。70 年代に完成させたコンセルトへボウ管とのマーラー全集は、1972 年のフランス・ディスク大賞とオランダ・エジソン賞を受賞しており、ヨーロッパでは高い評価を受けていました。しかし、当時の日本では、どうしてもマーラーの巨大さや壮麗さに目を奪われる傾向があり、バーンスタインやショルティの激しい演奏に比べると、クーベリックやハイティンクの演奏は、控えめに映ってしまったのか、どうしても目立たない印象となっていたことは否めません。しかし80 年代以降、ハイティンクの滋味溢れる演奏が評価され始めたことは言うまでもありません。彼の音楽は常に滑らかであり、充実した響きをもち、何よりも深い音楽的共感に溢れています。その評価はじわじわと高まり、21 世紀に入ってからのハイティンクは「何を聴いても外れなし」とまで言われるほど。まさに円熟を極めたといっても過言ではないかもしれません。この12 月の演奏は、本来ヤンソンスが指揮することになっていたのですが、体調不良で急遽ハイティンクが指揮台に立ったものです。悠然と始まる第1 楽章から、何の衒いもなくまっすぐな音楽が溢れています。小手先の解釈ではなく、唯々必然性のある音だけが並ぶもの。必要以上にテンポを揺らすこともなく極めて正統派のマーラーと言えるでしょう。この曲に過度な説明も解釈も必要ありません。素晴らしい指揮者とオーケストラ、そしてそれを受け止める心があれば、それで充分です。(2012/05/30 発売)
レーベル名 | :BR-Klassik |
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カタログ番号 | :900113 |
ヤンソンスとバイエルン放送交響楽団による“2016年の来日公演のメイン・プログラム”として選ばれたのは、既にリリースされたリヒャルト・シュトラウスの「アルプス交響曲」と、マーラー畢生の名作「交響曲第9番」でした。演奏の素晴らしさは日本の聴衆からも大絶賛されましたが、この録音は来日に先立ってミュンヘンで行われた演奏会のライブを収録したものです。誰もが共感するテンポ設定の元に、マーラーの求める音を徹底的に追求したヤンソンスの演奏、終楽章の最後は永遠の光の中に解けていき、最後の音が消えた時、全てが厳粛な沈黙に包まれます。(2017/02/17 発売)
レーベル名 | :BR-Klassik |
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カタログ番号 | :900151 |
【ラトル3度目のマーラー第9番。バイエルン放送響とのハイティンク追悼コンサート、その圧倒的なライヴ録音】2021年11月、バイエルン放送交響楽団は、次期首席指揮者サー・サイモン・ラトルの指揮でマーラーの交響曲第9番を演奏し、大きな反響を呼んだ。これはその演奏会のライヴ録音だ。ラトルはこの曲について、「演奏者の性格を可視化して、深い絶望のようにも愛や憧れのようにも響きうる、他に類のない作品」と語る。だが、一切のデフォルメを排し、細部まで透徹した響きに貫かれたこの演奏は、むしろ、聴く人に応じて、絶望にも愛にも憧れにも感じられるのではないだろうか。いわば、多義性が多義性のままに提示された名演奏だ。――増田良介2021年11月26日、バイエルン放送交響楽団は、61年にも及ぶ共演歴を持ち、そのひと月あまり前に逝去したベルナルト・ハイティンク追悼の特別コンサートを行いました(翌日にも公演)。曲目はハイティンクの指揮で演奏したことのあるマーラー交響曲第9番。指揮は2023/24シーズンから首席指揮者に就任するサイモン・ラトル。クーベリック、マゼール、ヤンソンスといった歴代首席指揮者が培ってきたマーラー演奏の伝統と、世界最高峰と評価される演奏能力を持つオーケストラが、現代屈指のマーラー指揮者の下で繰り広げた演奏は圧倒的な出来栄えとなりました。ウィーン・フィル及びベルリン・フィルと同曲のCDを出しているラトルも、このコンサートの出来に感激してCD化を強く要望。ここにCDリリースとなりました。演奏時間バイエルン放送響(2021年)27:13+15:26+12:17+23:59/total 79:58ベルリン・フィル(2007年)28:44+15:51+12:32+25:51/total 82:58(2022/09/30 発売)
レーベル名 | :BR-Klassik |
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カタログ番号 | :900205 |
【作品の印象を覆す澄んだ美しさ!作曲当時の楽器と演奏習慣による、マーラー交響曲第9番】第一次大戦終結までオーストリア領だったイタリアの南チロル州で、クラウディオ・アバドによって創設された「マーラー・アカデミー・ボルツァーノ=ボ―ゼン」の活動の一環として、世界各国から集まった若い音楽家たちとヨーロッパの有名オーケストラの団員が共に演奏する機会を作るマーラー・アカデミー管弦楽団。そのOriginalklang(ドイツ語で「本来の響き」)プロジェクトとして、マーラーの交響曲第9番が初演された1912年にウィーンで使われていた楽器を世界中から集め(後世の再現楽器含む)、その演奏習慣を研究・習得して行われた録音が登場します。この作品が生まれた地であるトーブラッハで行われた今回の録音は、ピリオド楽器によるおそらく初めてのもの。管楽器はヴィブラートをほぼかけず、ガット弦を張った弦楽器のヴィブラートも控えめながらポルタメントを多くかけ、テンポは比較的速めという方向で作られる音楽は、この作品に付きまとう死や情念といったイメージからはほど遠い、清涼感に溢れたものとなっています。特に第4楽章の澄み渡るような美しさは特筆もの。マーラー録音史に残る一枚と言えそうです。指揮者のフィリップ・フォン・シュタイネッカーは、マーラー室内管やオーケストラ・レヴォリューショネル・エ・ロマンティークの首席チェロ奏者を務めた後、モダン楽器とピリオド楽器のオーケストラ双方で活躍する指揮者。当CDの巻末には後援者として内田光子氏の名前もクレジットされています。(2024/06/21 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA1057 |
1911年にマーラー(1860-1911)がこの世を去った時、遺された「第10交響曲」のスコアは断片的なもので、ほぼ完成していた第1楽章を除くと、他はどれも大まかなスケッチの状態でした。未亡人となったアルマは、この曲を完成させるべく何人かの作曲家たちに作品の補筆を依頼し、様々な版が成立します。その中でもとりわけ広く知られているのが、イギリスの音楽学者デリック・クック(1919-1976)による補筆版であり、1960年に初演された"第1稿"(マーラーの生誕100年を祝してBBCのラジオで放送された)は完全な形でなかったことと、事前にアルマの承諾を得ていなかったこともあり、一旦はアルマによって出版、上演が禁止されてしまいます。しかし、その3年後に、亡くなる前のアルマが態度を軟化させたため、1964年に第2稿の上演が可能となりました。そして1972年にその改定稿である「第3稿」が初演され、1976年にはスコアも出版、ウィン・モリスが指揮したレコードの評判も伴って、この「クック版」の存在が多くの人に知れ渡ることになるのです。このクック版第3稿を用いたシアトル響の首席客演指揮者ダウスゴーによる演奏は、スタイリッシュで洗練されたものであり、ダウスゴー自身が執筆したブックレット(英語)に、マーラーの自筆譜に添えられたアルマへの言葉についての考察も詳細に記された通り、「マーラーのアルマへの思い」を汲みあげた愛情豊かな演奏としても評価されるでしょう。(2016/09/28 発売)
レーベル名 | :Seattle Symphony Media |
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カタログ番号 | :SSM1011 |