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シルマー, ウルフ

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    ブラウンフェルス:歌劇「受胎告知」(ホル/シュワルツ/バンゼ/バイエルン放送合唱団/ミュンヘン放送管/シルマー)

    1990年代の後半、当時の退廃音楽復興のブームにのって、ようやく歌劇「鳥たち」のCDが発売になり、その存在を知ることができたという作曲家ブラウンフェルス(1882-1954)。最近は歌劇だけではなく、いくつかの作品を耳にできる機会も増え、少しずつ認知度が上がってきたとは言え、このような珍しい作品が上演されるのは本当に嬉しいことといえるでしょう。このブラウンフェルス、父は文学者、翻訳者であり、母の祖父(もしくは大おじ)は、かのルイ・シュポーアであったという由緒ある家系に生まれた人。純粋なユダヤ人ではなく、その家系にユダヤ人がいるというだけでナチスから迫害されましたが、終戦後にはまた音楽界に戻り、戦後の音楽復興に貢献しました。熱烈なカトリック信者であった彼の作品には、宗教的なものも多く、この「受胎告知」も中世時代の不安な空気を、後期ロマン派の響きで描き出した稀有な作品となっています。演奏にあたっては、ユリアーネ・バンゼやハンナ・シュヴァルツをはじめとしたドイツを代表する名歌手たちを揃え、ウルフ・シルマーが渾身の指揮でこの壮大な世界を構築しています。(2014/11/26 発売)

    レーベル名:BR-Klassik
    カタログ番号:900311

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    ブラウンフェルス:弦楽五重奏曲 Op. 63 (H. フリッチョフによる弦楽オーケストラ編)/協奏交響曲 Op. 68 (ミュンヘン放送管/シルマー)

    ヨーロッパを中心に、作品の復興が盛んに行われているブラウンフェルス。ユダヤの血をひいていたため、大戦中はナチス・ドイツに翻弄されながらも、戦後公職に復帰、荒廃したドイツ音楽界の立て直しを図った功績が高く評価されています。歌劇や宗教作品が知られていますが、室内楽作品も何曲か作曲しており、cpoレーベルからは「弦楽四重奏曲 第1番・第2番(999406)」がリリースされ、すでに高い評価を受けています。このアルバムに収録されているのは、ブラウンフェルスの弟子の作曲家フリスホス・ハースが「弦楽合奏版」に拡大した弦楽四重奏曲と、比較的楽器編成の大きい「協奏交響曲」の2曲。後期ロマン派の流れを汲む濃厚な響きが魅力的です。(2018/08/24 発売)

    レーベル名:CPO
    カタログ番号:777579-2

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    フロトウ:ピアノ協奏曲第1番、第2番/序曲集(キルシュネライト/ミュンヘン放送管/シルマー)

    美しいアリア「夢のように」などを含む歌劇《マルタ》が知られるドイツの作曲家フリードリヒ・フォン・フロトウのピアノ協奏曲の録音が登場。彼はパリでアントニーン・レイヒャから指導を受けるとともに、当時活躍していたオーベール、マイアベーア、アレヴィと親交を深め、やがてグノー、オッフェンバックからも影響を受けました。1830年に勃発した七月革命を避け、一時的にドイツに戻った彼は、フランスのオペラ・コミックのスタイルとドイツ伝統のジングシュピールを融合させた独自の作品を書き上げましたが、多くの批評家たちからは折衷的なスタイルは歓迎されませんでした。しかし《アレッサンドロ・ストラデッラ》や《マルタ》が成功を収め、評価はうなぎ登りとなり、彼の作品はサンクトペテルブルクやトリノでも上演されるなど人気を博しました。このアルバムには《アレッサンドロ・ストラデッラ》をはじめとした序曲の他に、フロトウが18歳から19歳にかけて作曲した珍しい2曲のピアノ協奏曲を収録。当時の流行を反映した超絶技巧を用いた魅力的な作品です。(2023/12/22 発売)

    レーベル名:CPO
    カタログ番号:555372-2

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    フンパーディンク:歌劇「眠り姫」(ファスベンダー/ランツハーマー/カイザー/ハークス/バイエルン放送合唱団/ミュンヘン放送管/シルマー)

    ワーグナーの毒気(?)に当てられ、オペラ作曲家を志したフンパーディンクですが、彼の作品で知られているのは、「ヘンゼルとグレーテル」ただ一曲のみ(ポップス歌手に同姓同名の人がいて、混同されることすらあります)。しかし、彼は「白雪姫と7人のこびと」や、この「いばら姫」のような童話を題材にした作品をいくつか作曲しています。この「いばら姫」は有名なペローの童話を元に、エーベリングとフィレが台本を書いたものです。“おとぎ歌劇”と銘打たれており、曲間をナレーションで繋ぐ形式を取っているところが特徴的です。ジンクシュピールとは違い、この会話の部分でかなりのお話が進行してしまうので、言葉がわからないと若干の不自由も感じられますが、筋立て自体は良く知られたものなので、見事なオーケストラに支えられた歌部分を聴くだけでも存分に楽しめます。朗読を担当しているのは、往年の名歌手ブリギッテ・ファスベンダー。圧倒的な存在感を示しています。(2011/01/26 発売)

    レーベル名:CPO
    カタログ番号:777510-2

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    ベール:喜歌劇「ポーランドの婚礼」(リューピング/ベルンハルト/ゲルトナープラッツ州立歌劇場児童合唱団/ミュンヘン放送管/シルマー)

    1908年、現ウクライナ、リヴィウ州近郊の町チョドロウの裕福な銀行家に生まれたベーアは、10代から作曲を初め、音楽の道を志すのですが、父との約束を守り、リヴィウ大学では法律を専攻、最終試験に合格したとして、音楽と舞台芸術を学ぶ許可を得ます。彼には素晴らしい楽才があったため、直接ヨーゼフ・マルクスのマスター・クラスに直接入ることが出来、父も音楽の道に進むことを許し、晴れてウィーンで活動を始めます。まずは作曲家としてウィーンのバレエ団に参加、ツアーではオーストリアをはじめ、中東まで足を伸ばし見聞を広めました。この時の成果はバレエ「シラーズの王子」として高く評価されます。そんな彼の第2作に当たるのがこの《ポーランドの婚礼》です。1937年にチューリヒで初演されたこの喜歌劇は大評判を得て、瞬く間に8言語に翻訳され、ヨーロッパ中で演奏されることとなります。しかし、ユダヤの血を引いていためベーアはナチスに迫害され、その作品の上演も禁止されてしまいますが、この作品は北欧などで細々と上演され、その名声を保っていました。ジャズ、民族音楽、レハール風の美しいメロディなど様々な要素が盛り込まれた見事な作品を、ウルフ・シルマー率いるミュンヘン放送管弦楽団と選び抜かれたソリストたちによる演奏で。(2016/11/23 発売)

    レーベル名:CPO
    カタログ番号:555059-2

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    ペルト:「B-A-C-H」の主題によるコラージュ/7つのマニフィカト・アンティフォナ/チェチーリア、ローマの乙女(バイエルン放送合唱団/ヒリヤード・アンサンブル/ミュンヘン放送管)

    世界中で人気が高いエストニアの作曲家ペルトの作品集。創作の初期は「BACHの主題のコラージュ」のような新古典主義の様式に則って作品を書いていたペルトですが、「ブリテンへの追悼歌」が作曲された1970年代後半から次第に様式を変化させ、宗教的モティーフを多く用い、また使う音もシンプルになり、自身で「ティンティナブリ(鈴声)の様式」と呼ぶ独自のスタイルを創り上げました。このアルバムには、管弦楽のための作品とあまり耳にする機会のない曲も含む一連の合唱作品を収録。ダイクストラ、シルマーは、どの作品も密度の高い演奏を聴かせています。また、声楽作品を得意とするヴィオッティが慈しむかのように指揮する「リタニ」も聴きものです。/(2017/05/19 発売)

    レーベル名:BR-Klassik
    カタログ番号:900319

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    北欧の管弦楽伴奏歌曲集(ニールンド/ミュンヘン放送管/シルマー)

    (2008/06/11 発売)

    レーベル名:CPO
    カタログ番号:777262-2

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    メンデルスゾーン:2台のピアノのための協奏曲集 MWV O5 and O6 (ジェノヴァ&ディミトロフ・ピアノ・デュオ/ミュンヘン放送管/シルマー)

    (2010/08/18 発売)

    レーベル名:CPO
    カタログ番号:777463-2

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    ライヒェルト:タートオルト - ドリーム(TVムービーのためのサウンドトラック)(エイミー・パーク/ゾルタン/ミュンヘン放送管/コヴァレヴィッツ/シルマー)

    「TATORT=事件現場」とは1970年からドイツで継続的に放送されている刑事ドラマ。1年間に30ほどの長編エピソードが作られており、ドイツ最長のテレビドラマとして人気を誇っています。さまざまな都市の警察チームが犯罪を解決するというエピソードのコレクションでもあり、参加している全ての地域のテレビ局が共同で制作しているため、各都市の習慣や方言など独自性が重視された90分ドラマになっています。このサウンド・トラックはドイツ映画音楽賞を2回受賞しているダヴィッド・ライヒェルトが作曲したもの。情景にあわせた美しい音楽が楽しめます。ボーナス・トラックとして収録されているのはクラウス・ドルディンガーの作品で、こちらはウルフ・シルマーの指揮による演奏です。(2021/11/26 発売)

    レーベル名:BR-Klassik
    カタログ番号:900338

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    レーガー:ヴァイオリン協奏曲 イ長調 Op. 101 (ヴァリン/ミュンヘン放送管/シルマー)

    ウルフ・ヴァーリンによるレーガー(1873-1916)のヴァイオリン協奏曲の登場です。意外なことに、この作品の録音はカタログ上にあまりありませんでした。演奏される機会もあまりなく、日本での初演は2002年(庄司紗矢香)まで待たなくてはいけなかったほど。演奏時間が1時間弱を要する長大な作品で、キャッチーなメロディこそあまりないものの、レーガー特有の厚みのある管弦楽伴奏と、堂々としたヴァイオリンが絡み合う充実の音楽です。一度聞いただけでは、なかなか全てを味わい尽くすのが難しい作品ですが、聴けば聞くほどに胸にしみるような不思議な音楽です。「アリア」は、あのバッハの「G線上のアリア」を思わせる、静かな歩みの美しい小品です。(2012/10/24 発売)

    レーベル名:CPO
    カタログ番号:777736-2