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ブルックナー, アントン(1824-1896)

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    ブルックナー:交響曲第2番(ノーザン・シンフォニア/ヴェンツァーゴ)

    ヴェンツァーゴの魅力あふれる「ブルックナー交響曲ツィクルス」の第3弾です。今作はあまり演奏機会の多くない第2番で、「曲のスケールに合わせてオーケストラを選択する」というコンセプトを踏襲するヴェンツァーゴは、比較的規模の小さいノーザン・シンフォニアを選びました。ノーザン・シンフォニアは1958年に創立されたイギリス・イングランド北部のニューカッスル・アポン・タイン近郊のゲイツゲッド市にある室内オーケストラで、I.フィッシャー、R.ヒコックス、H.シフらが歴代の指揮を務め、現在はヴァイオリニストのトーマス・ツェトマイアーが音楽監督を務めてます。このエキサイティングかつ革新的なオーケストラからヴェンツァーゴは極めて精緻な響きを引き出すことに成功しました。(2012/06/13 発売)

    レーベル名:CPO
    カタログ番号:777735-2

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    ブルックナー:交響曲第2番 WAB 102 (1872年版/キャラガン校訂版)(アイルランド国立響/ティントナー)

    ティントナーの自然で飾り気のない指揮が人気のブルックナーの交響曲、アイルランドのオーケストラを指揮した「第2番」です。敬虔な導入主題が印象的な第1楽章。一途な押しの強さが癖になる魅力を持つスケルツォの第2楽章。荘厳な美を誇る第3楽章。一度聴いたら忘れられない、ブルックナーの中でも特に激しくドラマチックな主題と静の部分の対照、かっこよくきまる終結が最高の第4楽章。ブルックナー大好きという方は、版の選択にもご注目下さい。録音が多くないキャラガン校訂によるオリジナル版を使用しています(1987/10/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.554006

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    ブルックナー:交響曲第2番(1877年稿・ホークショー版)(リンツ・ブルックナー管/ポシュナー)

    CAPRICCIOレーベルと国際ブルックナー協会の主導で、ブルックナーの生誕200年にあたる2024年までにブルックナーの全交響曲のすべての稿(バージョン)を録音しようという企画、 「#bruckner2024」の第9弾。問題の多い第2番の第2稿に新たな光を投げかけるホークショー版による録音が登場。#bruckner2024の監修者で当CDに使われた楽譜(NBG III/1: 2/2 出版準備中)の校訂者ポール・ホークショーは、当CDに寄せた原盤解説の中で第2番の歴史をこのように整理しています。1871年作曲着手、翌72年9月完成。同年中の演奏を目指してオットー・デッソフ指揮ウィーン・フィルがリハーサルに取り組むも、演奏は却下。1873年10月26日、ブルックナー自身の指揮するウィーン・フィルにより初演。1876年2月20日、同じ顔触れで再演。1877年、大幅に改訂(=第2稿)。以後1877年の第2稿と称する楽譜は、1892年ウィーンのAlbert J. Gutmann社よりブルックナーの弟子シリル・ヒュナイス(ツィリル・ヒューナイス)校訂により刊行されたのを初めに、1934年ハース版、1965年ノーヴァク版、2007年キャラガン版と刊行されてきました。この中でハース版とノーヴァク版は第2稿(1877年稿)をうたいながらも第1稿(1872年稿)が混在していることが指摘されており、キャラガン版は1872年稿の要素を除いたものとされています。バレンボイム&ベルリン・シュターツカペレ、ティーレマン&ウィーン・フィルが採用しており、国際的に認知されているといえるでしょう。そのキャラガン版は1892年に出版された稿の一部を注釈付きで取り入れているため、それを除いて1877年稿の姿に最も迫ったのが今回のホークショー版ということです。1892年稿については、校訂者ヒュナイスの作業がブルックナー自身の承認を得たものか否かという、ブルックナーにありがちな「作曲家本人の意思を踏まえた改訂か、弟子たちが勝手に行った改竄か」問題をはらんでおり、キャラガンはブルックナーの意思が(ある程度以上)反映されたものと考え、ホークショーは否定的なようです。ホークショーの作業の具体像については『NBG III/1: 2/2』の刊行が待たれますが、一足先に録音が聴けることに興味を惹かれるファンは少なくないことでしょう。ポシュナーの演奏は引き締まったテンポとメリハリの利いた造形でベートーヴェン的といいたくなるようなアプローチですが、第2楽章の穏やかな表情を湛えたサウンドと広々としたテンポは、ブルックナーの緩徐楽章を聴く楽しみに浸らせてくれます。(参考データ)演奏時間比較 ポシュナー/ホークショー版(16:15/13:57/6:18/15:12=51:47)               バレンボイム/キャラガン版(17:23/13:03/7:51/16:02=54:19)(2023/09/08 発売)

    レーベル名:Capriccio
    カタログ番号:C8089

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    ブルックナー:交響曲第3番(BBCノーザン響/K. ザンデルリンク)(1978)

    (2011/01/26 発売)

    レーベル名:ICA Classics
    カタログ番号:ICAC5005

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    ブルックナー:交響曲第3番(第2稿, 1877年ノーヴァク版/第3稿, 1879年ノーヴァク版)(ヴィルトナー)

    ブルックナーが好きになってくると、どうしても「版」問題が気になってきます。同じ交響曲に複数の版があるらしい、でも違いがよくわからないという人は、相当な音楽愛好家でも結構多いのです。ナクソスは、そんな貴方の味方!当盤では、ワーグナーへの崇拝が高じて書かれ、改訂を繰り返された交響曲第3番の第2稿と第3稿を収録(各楽章の演奏時間の差にご注目ください)。さらに第2稿では、第2楽章の別稿まで網羅(CD1の5)。誠実な演奏とナチュラルなサウンドも掘り出し物で、正に聴かなきゃ損のお買い得アイテムです。なおオリジナルの第1稿はNaxos8.553454でお聴きになれます。(2004/02/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.555928-29

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    ブルックナー:交響曲第3番、第4番、第6番、第7番、第8番、第9番(バイエルン放送響/ヤンソンス)

    【ヤンソンスとバイエルン放送響のブルックナー集大成、第6番は初出!】バイエルン放送交響楽団にとってブルックナーは、初代首席指揮者のオイゲン・ヨッフム以来楽団のレパートリーの中核となっており、マリス・ヤンソンスはオーケストラの伝統を尊重するかのように、じっくりと時間をかけて取り組んできました。このBOXには彼らが録音したブルックナーの交響曲が全て収録されています。ヤンソンスはブルックナーの総譜を細部まで読み込み、書かれた音符を丹念に音にしていきます。ワーグナーへの敬意が表明された第3番、牧歌的な曲調を持つ第4番、オルガンの荘厳な音色を思わせる第8番など、ブルックナーの特徴とも言える分厚い響きを存分に表現、中でもブルックナーが「愛する神に捧ぐ」と譜面に書き入れた交響曲第9番は圧巻の演奏を誇ります。ヤンソンスのオーソドックスなアプローチから浮かび上がる作品の姿を、世界トップクラスの実力を誇るバイエルン放送交響楽団の豊穣な響きが余すことなく描き出しています。(2020/10/09 発売)

    レーベル名:BR-Klassik
    カタログ番号:900718

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    ブルックナー:交響曲第3番 WAB 103 (ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管/ティントナー)

    遅咲きのブルックナーが50歳を目前にして、遂に独自の個性を確立したのが交響曲第3番。ブルックナー演奏につきまとう使用楽譜の問題ですが、当演は、録音が非常に少ない1873年第1稿を使用している(敬愛するワーグナー作品の引用たっぷり、演奏時間も長い!)のもポイントです。指揮は、21世紀を見ることなく(ミレニアムの来日公演も果せず)、20世紀末における最も正統的なブルックナー解釈者の地位を築いた矢先に亡くなった巨匠ティントナー。版の珍しさはもちろん、特に第3、4楽章の高揚感は、ブルックナー・ファンなら必聴です。(2000/03/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.553454

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    ブルックナー:交響曲第3番(1889年稿・ノヴァーク版)(リンツ・ブルックナー管/ポシュナー)

    CAPRICCIOレーベルと国際ブルックナー協会の主導で、ブルックナーの生誕200年にあたる2024年中にブルックナーの全交響曲のすべての稿(バージョン) を録音しようという企画 「#bruckner2024」の第13弾。ブルックナーの第3番には3つの稿があり、第1稿、第2稿、第3稿と進むにつれて小節数は少なくなります。1872年に一旦の完成を見た第1稿から1889年の第3稿までの間には、オーケストラに自作の演奏を拒否されたこともありましたが、第7番ではついに大きな成功をおさめ、第8番(第1稿)の初演も成し遂げていました。そうした体験を経て改訂された第3番の第3稿は、先行の稿に比べて洗練されて無駄がなく、より効果的な音楽となっており、1890年の初演も大成功に終わりました。一方で、荒々しいファンタジーが噴出し渦巻く「ブルックナーらしさ」が減ってしまったとの指摘もあります。ブルックナー研究者のトーマス・レーダーが「何はともあれ、作曲者が他の稿の演奏を禁じてこれを『決定稿』とした事実は重んじられなければならない」と語る第3稿、練達のブルックナー解釈者となったポシュナーの指揮は、各楽想に応じたテンポと表現の描き分けが精緻で明快。この曲の古典的な造形とロマン的な雰囲気を十全に伝えてくれます。(2024/03/08 発売)

    レーベル名:Capriccio
    カタログ番号:C8088

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    ブルックナー:交響曲第3番(1873年初稿・ノヴァーク版)(ウィーン放送響/ポシュナー)

    CAPRICCIOレーベルと国際ブルックナー協会の主導で、ブルックナーの生誕200年にあたる2024年までにブルックナーの全交響曲のすべての稿(バージョン)を録音しようという企画、 「#bruckner2024」の第5弾。今回リリースされるのは、ブルックナーの交響曲の中で異稿が最も多い「交響曲第3番」の初稿(1873年作曲)です。楽譜はノーヴァク版を使用。第3番の各稿の中では初稿が最も長く、また「ワーグナー」のニックネームの由来であるワーグナーの楽劇から引用したモチーフが最も多く使われており、独自の魅力となっています。しかし、今では信じられない話ですが、初演のためのリハーサルに臨んだウィーン・フィルから「演奏不能」と宣告されてしまい、初演は行われませんでした。その後の改訂稿に比べると「整理が付いていない」「作曲法が練れてない」とされることもある初稿ですが、ブルックナーの革新的な着想がよりオリジナルな形に留められていることから評価する声も強く、演奏・録音の機会は着実に増えています。マルクス・ポシュナーとウィーン放送交響楽団による演奏は、特に速い楽章では速めのテンポを採り、若々しい気概を感じさせます。一方緩徐楽章ではしっかりとテンポを緩め、しっとりとした情感や先に進むのを戸惑うような風情を醸します。第3番第1稿再評価の転機をもたらしたインバル/フランクフルト盤の演奏時間(23:59/18:53/06:09/16:17)と比べると、特に前半2楽章において顕著な違いがあり、イメージがかなり異なる演奏となっていることが想像できるでしょう。(2022/09/09 発売)

    レーベル名:Capriccio
    カタログ番号:C8086

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    ブルックナー:交響曲第3番(1877年稿・ノヴァーク版)(ウィーン放送響/ポシュナー)

    CAPRICCIOレーベルと国際ブルックナー協会の主導で、ブルックナーの全交響曲のすべての稿を録音する企画 「#bruckner2024」の第16弾。ブルックナーがワーグナーに献呈したことで「ワーグナー」のニックネームを持つ第3番には3つの稿があり、改訂の度に全体は短くなって、ワーグナー作品からの引用は削られてゆきます。第3稿の完成時にはブルックナーは第5番まで書き終えており、その経験が反映されていますが、この経過を「完成度を高めた」と取るか、「オリジナリティが減じた」と取るか、研究者でも評価が分かれます。CAPRICCIOの#bruckner2024では3つの稿すべてに加え、第1稿と第2稿の間に作曲された1876年のアダージョも収録(ノーヴァクが「アダージョ2」と命名したもの)。これで第3番創作と改訂の軌跡を同一指揮者の解釈でたどれることとなりました。ポシュナーの解釈は重々しいサウンドやテンポから決別し、見通しよく、細部の指示をわかりやすく音にしてゆく姿勢で当初から一貫してきました。1876年のアダージョにはティントナーやヴァンスカの録音があり、いずれも演奏時間20分を越えますが、ポシュナーは約16分。瞑想性よりも清らかな抒情が感じられます。それでも第2稿(1877年)の第2楽章(アンダンテ…クワジ・アダージョ。演奏時間約14分)と比べると、この微妙なテンポ指定の違いをしっかりと認識して指揮していることがわかります。こうした態度は、異稿の録音が集積された今こそ意義や効用があらためて実感されることでしょう。ブルックナー研究家のウィリアム・キャラガンはブルックナーの異稿について「自分の好み、理想の姿、究極の形を探すのはやめよう。すべてのスコアには価値がある。特に第3番は傑作だ。どのような姿であろうとも」と語っており、その言葉に感じるところのあるファンには是非聞いて頂きたい1枚です。(2024/06/07 発売)

    レーベル名:Capriccio
    カタログ番号:C8095