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【過渡期ならではの新旧様式の交錯……だけではない充実のオラトリオ!】バロック後期の巨匠A.スカルラッティとほぼ同じ時期を生き、ローマとヴェネツィアで充実した活躍をみせた作曲家ガスパリーニ。その再評価はこの数十年で静々と、しかし着実に進んでおり、ヴェネツィア歌劇界を盛り上げる前、ローマ時代に作曲した数々の宗教音楽劇(オラトリオ)の魅力にも光が当たる機会が増えてきました。ヴェルサイユに集うフランスの若き才人たちによって録音されたこの『アタリア』全曲録音もまさに近年の研究成果が詰まった充実名演です。欧州西部で覇権を確立したフランスの太陽王ルイ14世のもと、大家ラシーヌが1691年に発表した戯曲『アタリ』を元に、親仏姿勢を強めつつあった教皇庁の本拠ローマで翌1692年に上演された本作は、当時のオラトリオにはまだ珍しかったダ・カーポ・アリア形式を積極的に導入、少し前にストラデッラが試み始めた合奏協奏曲風の書法を取り入れるなど新技法が目立つ内容。野蛮な暴君アタリアに殲滅された王族に仕えてきた大祭司と乳母が、将軍オルマーノと共に復讐を果たす起伏に富んだ物語です。これを時にソロを挟んでコントラスト豊かな響きを聴かせる弦楽(編成は4/4/2/4/2)に支えられ、バロックから現代まで幅広いレパートリーで躍進中のカミーユ・プルを始めとした5人の歌手が合唱も兼ね、充実の歌唱で伝えています。同時期のコレッリ作品にも通じる音使いの妙、ヴィヴァルディ前夜の刺激的なイタリア・バロック世界をじっくりお楽しみください。(2025/03/28 発売)
レーベル名 | :Château de Versailles Spectacles |
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カタログ番号 | :CVS147 |
【音量と音質の対比が浮き彫りにする、フランス・バロック器楽芸術の粋】バッハやヘンデルと同世代のフランス人作曲家、ギランとモレル。前者はオルガン、後者はヴィオールの作品集がある以外は生涯を辿れる史料もほとんどありませんが、残された曲集には質の高い作品が多く含まれ、現代最前線をゆく古楽器奏者たちも様々なテーマのプログラムにそれらの曲を盛り込み、録音が存在する曲も少なくありません。ここでは両者とも当時のフランスを代表する鍵盤音楽家の一人ルイ・マルシャンに曲集の献辞で言及しているという僅かな共通点に基づき、ギランのオルガン組曲4編の間にモレルのヴィオール曲を挿入。闊達な動きをみせるヴィオールの弦音をもう1つのヴィオール、クラヴサン、小オルガンからなる通奏低音陣が色彩感豊かに支え、親密かつ繊細な室内楽世界が織り上げられるモレル作品に対し、ギランの曲では礼拝堂空間全体に広がる堂々たる響きが聴かれ、大オルガンの存在感もひときわ強く感じられるのはまさにプログラム構成の妙。来日公演の好評も相次ぐトマ・オスピタルはパリ聖ウスターシュ教会の専属オルガニストで、ルイ14世治世末期の設置当初の姿に修復されたヴェルサイユの楽器をよく鳴らし、300年前の音響空間を脈々と現代に伝えてくれます。(2025/05/09 発売)
レーベル名 | :Château de Versailles Spectacles |
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カタログ番号 | :CVS148 |
【リュリ最盛期の傑作に、本場ヴェルサイユ発の新名盤が登場!】マルゴワール(1994)とルセ(2017)の新旧名盤が録音史上に燦然と輝く、17世紀フランス・オペラ屈指の傑作《アルセスト》ですが、このたび本場ヴェルサイユ宮殿で収録された驚異の新名演が登場します。太陽王ルイ14世の王室音楽総監督リュリが1674年に披露したこの抒情悲劇は、希代の台本作家キノーの協力を得、反リュリの気配も立ち込める中でも王室からの熱烈な歓迎を受け、新たな定番演目となりました。戦いで落命したアドメート王を救うため、託宣に従い死を選んだ妃アルセストを、王の友人たる英雄アルシード(ヘラクレス)が冥府に降って救い出す全5幕の物語を、フランスのシーン最前線で絶大な信望を受け活躍するステファーヌ・フュジェが、名演奏家たちと共にきわめて繊細にして闊達な解釈に昇華。ジャンスとオヴィティという希代の名歌手2人が王妃と王を、幅広い活躍が続くネイサン・バーグがアルシードを表現力豊かな歌唱で演じ、他の歌手陣もそれぞれ深い役作りを鮮やかに声に息づかせています。鍵盤奏者マリー・ヴァン・レインを筆頭に通奏低音陣は詩句と歌をよく引き立て、無孔ナチュラル・トランペットを吹きこなすジャン=フランソワ・マドゥーフ、オーボエとミュゼット(鞴式バグパイプ)の持ち替えで活躍するヴァンサン・ロバンら実力派が揃うオーケストラはリュリの楽団とほぼ同規模の員数。合唱との連携も巧みで、リュリの音楽性を改めて強く印象づけられる名演に仕上がっています。(2025/03/14 発売)
レーベル名 | :Château de Versailles Spectacles |
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カタログ番号 | :CVS149 |
【フランスの実力派たちが伝える「偉大なる世紀」の宗教音楽の集大成】ルイ14世の王室音楽総監督リュリがその台頭を恐れて活動を妨害、フランス王室直属のポストを得られずパリ市内を中心に活躍を続けた天才作曲家シャルパンティエ。イタリア仕込みのみずみずしい感性で多様なジャンルの音楽を追究したこの作曲家が晩年に織り上げた一大ミサ曲を中心に、聴かれる機会の少ない器楽曲や同時代のオルガン曲なども収録した充実アルバムが、ヴェルサイユ宮殿の王室礼拝堂で収録されました。フランスの古楽シーンで確かな信頼を集めるダヴィド・トリクーやロマン・シャンピオンといった歌手たちと共に、驚くべき玄妙な響きを聴かせる児童合唱を伴う合唱団と繊細な古楽器演奏でそれらの演目を形にしてゆくのは、近年フランス・バロック音楽劇シーンで豊かな実績を築いてきたガエタン・ジャリ率いるアンサンブル、マルグリット・ルイーズ。トラヴェルソのセバスティアン・マルクやテオルボのマルク・ヴォルフ、低音管楽器セルパンの名手パトリック・ヴィバールら実力派続々の器楽陣の頼もしさもさることながら、フランス流のラテン語の響きを魅力的に聴かせる独唱者勢と合唱も見事なもの。同レーベルの常通り解説(仏語、英語、独語)も充実、『真夜中のミサ曲』や『テ・デウム』といった有名曲のさらに先をゆくシャルパンティエ晩年の新境地をじっくり聴き確かめられる1枚に仕上がっています。(2025/02/28 発売)
レーベル名 | :Château de Versailles Spectacles |
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カタログ番号 | :CVS150 |
【フランス新世代の星トゥルネが名歌手陣と意欲充分に聴かせる、ラモー屈指の人気作】フランス古楽シーンの最前線で名演を重ねている1996年生まれの若き古楽指揮者ヴァランタン・トゥルネが、同国の歌劇界を沸かせ続けるヴィダル、リス、ワイルダーらの名歌手たちと聴かせるラモー屈指の人気作《プラテー》全曲録音。浮気の噂をはぐらかして妻ジュノンの嫉妬を宥めるべく、カエルたちを従えた醜悪な沼の精プラテーと偽りの恋愛を見せつけ、冗談だと笑い合うことにした大神ジュピテールの悪ふざけを描いたこのオペラは、1745年にフランス王太子ルイとスペイン王女マリー=テレーズの婚礼祝での初演時から大成功で、ラモー歿後まで頻繁に再演されました。日本でも21世紀になって複数の異なる古楽器楽団が実演を披露している有名作で名盤も少なくありませんが、本場フランスの2020年代を担う新世代トゥルネは作品の起伏をよく捉え、ラモーのダイナミックなオーケストレーションから躍動感と繊細な心情描写を引き出し、フランス語に通じた歌手勢の巧みな表現が際立つ名演にまとめあげています。器楽勢にはカフェ・ツィマーマンの主宰者パブロ・バレッティ、ソロ・アルバム多数のオーボエ奏者クリストファー・パラメタら名手の名も。ヴェルサイユの歴史的空間に広がる古楽器演奏を通じてフランスの「いま」を脈々と感じられる新録音と言えるでしょう。(2025/05/09 発売)
レーベル名 | :Château de Versailles Spectacles |
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カタログ番号 | :CVS153 |
【北欧を舞台にした古典派フランス・オペラ、精鋭演奏陣で真価をあらわす】18世紀中~後半のフランスで絶大な人気を誇ったオペラ作曲家で、チェスの名手としても歴史に名を残したF-A.D.フィリドール(通称「大フィリドール」)が1767年に披露、その後もたびたび改作されながら人気を保った《ノルウェーの王女エルヌリンド》の全曲録音。知られざる18世紀オペラ発掘において豊かな実績を誇るフランス第一線の名歌手たちを、作品の舞台でもあるノルウェーに拠点を持つ古楽器楽団オルケステル・ヌールが支えます。既にモーツァルトやグレトリーのオペラ解釈で高い評価を博している彼らは指揮者マルティン・ヴォールベルグのもと、本盤でも抜群の和声感覚に裏打ちされた確かな結束力をみせ、ラモーとハイドンの間をゆくようなフィリドールの色彩感豊かなオーケストレーションを見事な味わいで聴かせ、これに応える独唱者たちの歌唱もメリハリ充分。父ロアルドと不仲な貴族の子サンドミールと惹かれ合うエルヌリンド、権力を振りかざし彼女に結婚を迫る暴君リシメールらが繰り広げるドラマを、幸福な幕切れまでスリリングに聴かせ続けます。北欧最前線の古楽器演奏のクオリティに驚かされると同時に、ルイ16世の時代まで人気を保った大フィリドールのスタイリッシュな音楽作りにも目を見開かされる充実録音です。(2025/04/25 発売)
レーベル名 | :Château de Versailles Spectacles |
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カタログ番号 | :CVS161 |
【ファジョーリ縦横無尽! ロッシーニの時代まで活躍した大物カストラートの至芸】日本を含め世界中に熱狂的なリスナーを持つカウンターテナー歌手フランコ・ファジョーリの新たなソロ・アルバムは、初期ロマン派時代に活躍したカストラート歌手ヴェッルーティの得意曲を集めた意欲的なプログラム。変声期前に去勢手術を受け、成人後も力強く輝かしい高音域の歌声を保ったというカストラートがオペラの舞台で最も活躍したのは18世紀で、やがて社会規範と音楽嗜好の変化により徐々に劇場で求められなくなりますが、19世紀初頭には未だその黄金期を知る人も多く、カストラート向けの役にふさわしいアリアを書いた作曲家も少なくありません。そうした最後の需要に応えた名歌手の一人が本盤の主人公、パガニーニと同世代のジャンバッティスタ・ヴェッル―ティ(1780-1861)。メルカダンテやパチーニ、マイアベーアといった後年の大家たちの作品でも活躍しましたが、絶頂期はロッシーニ全盛の1810~20年代で、本盤ではその時期のイタリアを沸かせたニコリーニやモルラッキ、ベートーヴェン世代のボンフィーキといった作曲家たちの名品も選ばれています。18世紀作品より大がかりな構成の曲が続く中、ファジョーリの歌は見事に冴えわたり、カストラートの伝統が最後に見せた熱狂をありありと彷彿させてやみません。18世紀劇音楽の解釈で確かな実績を重ねるプレヴニャク率いるヴェルサイユの楽団も意欲充分、堅固なサポートで生のままの19世紀音楽の姿を21世紀の現代に蘇らせてゆきます。(2025/02/28 発売)
レーベル名 | :Château de Versailles Spectacles |
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カタログ番号 | :CVS162 |
【フランスの巨匠クレランボーの声楽適性をいかんなく示す宗教曲解釈】フランス宮廷式の音楽作法に、イタリア様式の影響を手際よく織り交ぜたフランス・バロックの作曲家クレランボー。同世代のヴィヴァルディが協奏曲集を続々出版していた頃、1710~26年に計5集の曲集を刊行したカンタート(フランス語歌詞による小規模世俗声楽曲)のエキスパートであると同時に、パリ聖シュルピス教会の専属オルガニストも務め教会音楽でも才能を発揮しましたが、それらはカンタートに比して滅多に録音されません。その渇を潤して余りある新録音が本場ヴェルサイユから登場。祝祭的な合唱曲「テ・デウム」と、イエスの言葉「罪なき者だけが彼女に石を投げなさい」で有名な逸話を扱った珍しいラテン語小オラトリオ「姦淫の女の物語」の組み合わせです。演奏は音大時代からクレランボーに惚れ込み、ALPHAでも彼のカンタート集を録音している名歌手ファン・メヘレンの指揮に、2部のヴァイオリン各3、フルート2(アンナ・ベッソン参加)、トランペット&ティンパニ各1と通奏低音からなる器楽陣(ヴィオラ・ダ・ガンバは上村かおり)、各パート3~4人からなる精鋭ナミュール室内合唱団。両曲とも室内楽的な緊密さを活かしながら、精緻なアンサンブルが光るオラトリオもさることながら、ナチュラル・トランペットの妙音が映える「テ・デウム」でも合唱のみならず、ファン・メヘレンらソリストたちの美声がよどみない旋律美を描きます。ラモー台頭前夜のフランス音楽の粋に迫った充実の1枚です。(2025/05/09 発売)
レーベル名 | :Château de Versailles Spectacles |
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カタログ番号 | :CVS163 |
【冴えわたるラモーの独自性を浮き彫りにする新旧小品まで見事な1枚】自ら彫り出した石像ガラテイアに恋してしまった青年彫刻家ピグマリオンの一途な思いに女神アフロディテが心打たれ、その石像に命を吹き込んで生身の女性とし、両者を幸せへと導く古代ギリシャの神話。名高いオヴィディウス『転身物語』にも語られるこのストーリーは18世紀フランスでも人気を博し、少なからぬ画家や作家が作品の題材に用いています。音楽ではラモー全盛期の1幕物舞踏音楽劇が出色で、1748年の初演から歿後に至るまで、同世紀を通じて最も頻繁に上演された彼の作品の一つとなりました。バロックと古典派の間でユニークな作曲語法を使いこなしたラモーの独自性を端的に示すこの一編を中心に、彼が影響力を持った時代のカンタティユ(小カンタータ)と、当初ラモーの斬新さに辟易した保守派が神と仰いだリュリの劇付随音楽をカップリング。恋の病が全く異なる顛末を導き出す前後時代の2作品との対比によってラモーの驚くべき才能のありようを浮き彫りにし、メリハリある音楽作りで各作品の魅力をよく伝えてくれるのは、フランスのシーン最前線で18世紀以前の知られざる名品を紹介し続ける俊才集団アンサンブル・イル・カラヴァッジョと実力派歌手たち。ロマン派以降のオペラでも大活躍のマティアス・ヴィダル演じるピグマリオンは圧巻の演技力を宿した歌唱が素晴しく、ハイドン世代の作曲家バイユーの古典派風佳品を伸びやかに聴かせるカトリーヌ・トロットマン、リュリ作品の機微を精緻に伝えるアポリーヌ・ライ=ヴェストファルと共にフランス楽壇の層の厚さを実感させてくれます。(2025/04/11 発売)
レーベル名 | :Château de Versailles Spectacles |
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カタログ番号 | :CVS182 |
【自在にして周到。300年前のフランス王室のオルガンで、コープマンが聴かせる新境地】ヴェルサイユ宮殿という歴史的建造物にある芸術的遺産は数知れず存在しますが、なかでも注目に値するのが旧体制時代にフランス王室が宗教儀式に使っていた礼拝堂のオルガン。ロベール・クリコとその一族によって調えられてきたこの楽器は19世紀以降、カヴァイエ=コルやゴンザレーといった近代の名建造家たちによってロマン派型に改築されてきましたが、1994~95年に設置時のフランス古典型に復元されています。ロマン派型のオルガンにも確かな歴史的存在意義があり、その状態で残されている楽器も多いフランスにあって、クリコが王室のために手がけた楽器の響きを味わえるのはきわめて貴重なことです。そんな近年の修復をへて、300年前の人々が聴いた音響を取り戻したヴェルサイユ王室礼拝堂の楽器を用いて、すでに巨匠の風格さえ漂う名手トン・コープマンが、まさにバロック期当時のフランス音楽を厳選して演奏したアルバムが登場します。調律はパリ・ノートルダム大聖堂が火災に見舞われる少し前、その歴史的オルガンも調整した関口格氏。1710年にこの楽器の落成記念演奏を手がけたフランソワ・クープランの作品をはじめ、クレランボーの二つの組曲やルイ・クープランの稀少な小品など、豊かな経験を経た「今のコープマン」がみせる闊達にして精妙な解釈で、みずみずしく甦るフランス音楽をお楽しみください。(2019/11/15 発売)
レーベル名 | :Château de Versailles Spectacles |
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カタログ番号 | :CVS016 |