Home > CD & DVD > Labels > Château de Versailles Spectacles

 CD & DVD/BD

レーベル別検索

Search results:102 件 見つかりました。

Château de Versailles Spectacles: アルバム一覧

  • ジャケ・ド・ラ・ゲル: 《セファルとプロクリス》

    【クープランと同世代の異才女性作曲家、唯一のオペラの真価に迫る全曲録音ついに登場!】大クープランと同世代で、早くからフランス王室に愛された女性作曲家ジャケ・ド・ラ・ゲルが1695年、満を持してパリのオペラ座で披露した本格歌劇《セファルとプロクリス》。これまで部分的にしか録音が出ていなかった幻の名作ですが、ついに待望の全曲録音が登場します。自身もバロックオペラ復興に大きく寄与する歌手として活躍するレイナウト・ファン・メヘレンが主役セファルを演じながら、自ら主宰するア・ノクテ・テンポリスを指揮。不幸な思い違いから二人とも命を落としてしまう若き男女の悲恋は『ロミオとジュリエット』にも通じる筋書きで、神話の登場人物たちによる序幕まで含め物語は詩的かつスリリングな展開の連続。前評判が大きすぎたためか初演は成功せず数日で舞台から下げられてしまったそうですが、満を持して行われたこの録音はその不運が信じられなくなるほど、起伏豊かな作品本来の面白さを十全に引き出してやみません。カシェ、ビノン、ブロンデールら頼もしい女声陣にモイヨン、アバディら男声も実力派揃い。台本への精緻な読み込みを感じさせる歌唱を支えるオーケストラにもトラヴェルソのアンナ・ベッソン、オーボエのブノワ・ローラン、トランペットのジャン=フランソワ・マドゥーフらソリストが続々名を連ねているだけあり、歌の流れを盛り上げる味わい深い演奏を随所で楽しませてくれます。(2024/02/09 発売)

    レーベル名:Château de Versailles Spectacles
    カタログ番号:CVS119

  • フォルクレ父子: ヴィオール作品全集

    【「悪魔のように弾く」ヴィオールの大家、手稿譜作品と一族全員の作品を網羅!】クープランやアルビノーニと同世代で、フランス人が愛した弦楽器ヴィオールの希代の名手として幼少期から王室で活躍、13歳年上の「天使のように弾く」と讃えられたマレと並び称され「悪魔のように弾く」と讃えられたアントワーヌ・フォルクレ。その作品は当人の歿後、生前彼から酷い暴力を受けていた息子ジャン=バティスト・フォルクレにより整理・出版されました。作者の技量が反映された難曲揃いで現代のヴィオール奏者たちも頻繁に演奏しますが、近年はその全てが父の作ではなく、同様に凄腕ヴィオール奏者だった息子の創出した部分が大部分に渡ると考えられています。現代フランス随一のヴィオール奏者ミリアム・リニョルは今回、信頼できる演奏仲間たちと共に「フォルクレ」の名で残る作品を全て、手稿譜のみ現存する曲や別作曲家名義で知られてきた曲まで含め網羅し全曲録音。「悪魔的なイメージを含む先入観を全て斥け、白紙の状態から新たに解釈を進めたことの意義は極めて大きかった」とリニョルは語っています。通奏低音にはクラヴサンや撥弦楽器に加え8弦のヴィオールも用い、曲によっては高音部向けヴィオールも演奏、出版譜だけでは見えてこないフォルクレ一族の全貌に迫りました。特に「甥のフォルクレ」として知られたジャン=バティストの弟ニコラ=ジル(アントワーヌの弟ミシェルと共にオルガニストとして活躍したところからの綽名)の曲に出会えるのは貴重。ALPHAでも活躍の多い技師アリーヌ・ブロンディオの克明かつ自然なエンジニアリングが奏者たちの阿吽の呼吸を見事に捉え、意外に古風なヴィオール三重奏から出版譜作品の縦横無尽のヴィルトゥジティまで、一族の音世界を鮮やかな演奏で堪能できる画期的な2枚組です。(2024/06/21 発売)

    レーベル名:Château de Versailles Spectacles
    カタログ番号:CVS120

  • デュヴァル嬢: 《精霊たち、または恋の諸相》

    【《優雅なインドの国々》と同年の作。謎多き女性作曲家による東洋への憧憬が滲む秘曲】《イポリートとアリシ》(1733)と《優雅なインドの国々》(1735/36)でラモーが新たな時代の寵児となりつつあったパリのオペラ座で、1736年に初演された女性作曲家デュヴァル嬢の《精霊たち、または恋の諸相》全曲録音。才能豊かな女性が多かった17~18世紀のフランスにあってもオペラの作曲は圧倒的に男性優位で、パリの王立音楽アカデミー歌劇場(オペラ座)で女性作曲家の作品が扱われたのは1694年のジャケ・ド・ラ・ゲル《セファルとプロクリス》(本盤と同じレーベルからの世界初全曲録音〔CVS119〕参照)が初、それ以降デュヴァル嬢の作品まで40年以上も全く例がなく、1784年にボーメニル嬢の新作がこれに続いたきりフランス革命までは女性作曲家のオペラは一切披露されませんでした。作曲者デュヴァル嬢は高位聖職者とオペラ座の舞踏家の間に生まれた婚外子で、1730年にオペラ座の合唱団員になったものの翌年とある不祥事に巻き込まれ離職。数年パリから離れた後、実父の後援で《精霊たち》の初演が実現、当人も鍵盤奏者として参画しました。やや保守的ながらイタリア流の歌謡性にも事欠かない作風は当時こそ人気につながらなかったものの、21世紀フランスのすぐれた古楽演奏家たちによるみずみずしい解釈は、様々な精霊が多様な恋物語を繰り広げる作品の味わいを十全に引き出し魅力が尽きません。ペルボスト、ヴァリケット、レノルドら上り調子の歌手たちが聴かせる歌唱が紡ぎ出すバロック音楽劇を、古楽器それぞれの音色美とスリリングなアンサンブルが魅力的なアンサンブル・イル・カラヴァッジョの充実オーケストラが支え、多数の舞曲トラックも起伏豊かに楽しませてくれます。(2024/02/09 発売)

    レーベル名:Château de Versailles Spectacles
    カタログ番号:CVS121

  • モンドンヴィル: 《パルナス山の謝肉祭》

    【ラモーに追い迫り新時代を築いたフランス18世紀の名匠、象徴的傑作待望の全曲録音!】既に数多くのグラン・モテ(管弦楽付き教会声楽曲)や舞台音楽が録音されてきたモンドンヴィルは、巨匠ラモーと共にフランス王ルイ15世の公妾ポンパドゥール夫人の愛顧を受けた18世紀中盤の人気作曲家。《パルナス山の謝肉祭》はラモーと共に彼の名声も絶頂に達しつつあった1749年に初演されて大成功を収め、その後も1759年と1767年、そして作曲家歿後の1774年にもリヴァイヴァルされた金字塔的傑作。ニケやヴァシュヘーギら古楽シーンの俊才たちも折に触れ名場面をとりあげ録音もしていますが、全曲通しての録音はこれが初となります。26人の弦楽器奏者に対しフルート、オーボエ、バスーンをそれぞれ4人ずつ起用、一対のホルンとティンパニ、パイプ&テイバーが加わる充実編成。これを率いメロディアスで精彩に富んだ作品美を十全に引き出すのは、近年バロックから初期ロマン派まで広範なレパートリーの古楽器演奏で話題を呼んでいる指揮者アレクシス・コセンコ!ブロンデール、ギユメット、ヴィダルら今を時めく欧州歌劇界の名歌手たちと共に、羊飼いたちが暮らす理想郷で少女リコリスへ思いを寄せる太陽神アポロンを巡る物語を起伏豊かに現代に蘇らせます。「英雄舞踏劇」と銘打たれている通り、躍動感に富んだ舞曲ナンバーが多い点も魅力の一つ。モンドンヴィル随一の自然でメロディアスな音運びを通じ、古典派前夜の流麗な音楽を抜群の古楽器オーケストラと名歌唱で堪能できる録音です。(2024/04/12 発売)

    レーベル名:Château de Versailles Spectacles
    カタログ番号:CVS122

  • ヘンデル: 歌劇《インドの王ポーロ》

    【待望の新たな全曲録音! 名歌手陣に加え、指揮者自ら重要役を歌うヘンデル「ポーロ」】1731年2月、数々の商売敵たちと共にロンドン歌劇界を賑わせていたヘンデルの《ポーロ》は王立歌劇場で初演されて成功を収め、その後も再演の機会がロンドン内外でたびたびありました。台本は当時の歌劇台本詩人の最高峰メタスタージオが、ナポリの名匠レオナルド・ヴィンチのため2年前に用意した《インドのアレッサンドロ》を転用して作られたもの。インドを征服したアレッサンドロ(アレクサンドロス大王)に結婚を迫られる王妃クレオフィーデが、平服の戦士に扮し処刑を免れた夫王ポーロと共に生きる術を探り、万策尽きたところでアレッサンドロの寛大さに救われる……という全3幕を、名歌手マルコ・アンジョローニが自らアレッサンドロを演じつつ指揮。伝統あるゲッティンゲン・ヘンデル音楽祭でも活躍が目立つクリストファー・ローリー、躍進めざましいスペイン出身のルシア・マルティン=カルトンやジュゼッピーナ・ブリデッリらの女声勢など頼もしい歌手陣と共に、自ら2018年に結成したイル・グロヴィリオの俊才勢と作品美をよく捉えた解釈で楽しませてくれます。《ポーロ》全曲録音はビオンディ指揮による2000年の録音と、2006年のゲッティンゲン・ヘンデル音楽祭でのコンラート・ユングヘーネル指揮による録音以来。2020年代にふさわしい充実の新録音を、ヴェルサイユ宮殿の「十字軍の間」という歴史的空間の響きで味わえる待望のリリースです。(2024/03/22 発売)

    レーベル名:Château de Versailles Spectacles
    カタログ番号:CVS123

  • リュリ: アルミード

    【躍進続くル・ポエム・アルモニークが世に問う、リュリ晩年の傑作の新たな金字塔的録音】画期的な古楽先進国となりつつあった20世紀末のフランスで、当時ほとんど知られていなかった17世紀初頭のフランスやイタリアの作曲家たちの音楽を続々と録音、創設間もないALPHAレーベルで通念を覆す大ヒットを送り出し続けたフランスの古楽アンサンブル、ル・ポエム・アルモニーク。四半世紀の歴史を重ねるうち本格的なバロック・オペラも上演できる充実編成でも活躍するようになり、今や欧州歌劇界に確たる立ち位置を占めるに至ったこのグループがついに、フランス音楽史上の節目を飾った重要作の全曲録音に臨みました。フランス宮廷文化を諸外国にまで轟かせた太陽王ルイ14世の愛顧のもと同国特有のオペラ様式を完成へと導いた大家リュリが、晩年の不祥事による失寵の中で発表した音楽悲劇《アルミード》は、その後数多く書かれた同題材の名作を横目に再演され続け、グルックの名品が1777年に発表された後も改稿を経て上演されたほどの重要作。イスラム勢力側の魔女アルミード(アルミーダ)と十字軍の英雄ルノー(リナルド)の宿命の恋をめぐる起伏に富んだ一大悲劇が、躍進めざましい多芸なステファニー・ドゥストラックの表題役、圧巻の表現力を誇る大御所シリル・オヴィティ演じるルノーはじめ、名歌手たちの驚くべき歌唱力・声楽的演技力によって瑞々しく響き、過去の全曲盤と比べても目を見開く瞬間の連続。マリー・ペルボスト、エヴァ・ザイシク、この録音の後2023年11月に惜しくも早世したヴィルジル・アンスリら周囲の歌手陣も注目株続々で、27人からなる弦楽合奏やテオルボ奏者3人を起用した通奏低音に加え管楽も充実しています(バスーンのパパセルジオーやヴァイオリンの川久保洋子、レザール・フロリサン2023年来日公演でも注目されたクラヴサンのマリー・ヴァン・レインなど器楽陣にも名手多数)。フランス古楽界の深まりを実感せずにおれない注目のリリース。指揮者デュメストルへのインタビューほか解説(仏・英・独語)も充実しています。(2024/05/24 発売)

    レーベル名:Château de Versailles Spectacles
    カタログ番号:CVS124

  • リュリ: 歌劇《アティス》

    【本場ヴェルサイユに響く「王のオペラ」。最新録音はレ・タラン・リリクと精鋭歌手陣で!】イタリアからもたらされたオペラという新しい舞台芸術に触発され、フランス語の台本を朗唱しながら舞踏や独唱歌を交えつつ一大悲劇を描きあげてゆく抒情悲劇という形式を確立、フランス歌劇史の扉を開いたジャン=バティスト・リュリ。太陽王ルイ14世の王室音楽総監督として、彼はこの形式で王室のための新作を続々と披露しましたが、その中でもとくに太陽王の気に入り「王のオペラ」として後代まで再演されたのが、1676年に初演された《アティス》でした。女神シベールの恋慕を逃れ川の妖精サンガリードとの仲を深めたアティスが、女神の怒りで樹木に変えられてしまう悲恋の物語。20世紀のバロック・オペラ復権の流れの中、ウィリアム・クリスティ指揮レザ―ル・フロリサンが決定的成功を収めた演目でもありますが、それ以降の音楽学研究の進展を経た21世紀の新録音として、近年リュリ作品の演奏で絶大な成果をあげているクリストフ・ルセ&レ・タラン・リリクの解釈がヴェルサイユ宮殿のレーベルChateau de Versaillesから登場。近年ますます活躍の場を広げているレイナウト・ファン・メヘレンを表題役に、濃やかな歌唱で緻密な心情描写を聴かせる名歌手たちの至芸がルセ随一のコントロールで、一貫性と一体感に満ちた演奏へ昇華されてゆく希代の名演に仕上がりました。自身もアンサンブル指揮者であるコルネール・ブロンデットとルセが2台の鍵盤楽器に向かい、バス・ド・ヴィオロンのエマニュエル・ジャック、ヴィオールのミリアム・リニョルなど充実の通奏低音陣はじめオーケストラにも経験豊かな名手が続々。バロック・オペラ録音史に新たなページを飾るリリースと言ってよいでしょう。(2024/01/12 発売)

    レーベル名:Château de Versailles Spectacles
    カタログ番号:CVS126

  • デトゥーシュ: 《テレマークとカリプソ》

    【ルイ14世最晩期を彩った気鋭デトゥーシュの充実作】ヴィヴァルディやヘンデルが注目を集め始めた頃、1714年11月にパリの王室音楽アカデミー劇場(オペラ座)で初演された《テレマークとカリプソ》は、翌年9月に亡くなることになる老王ルイ14世が最晩期に賞賛した人気作曲家デトゥーシュの充実作。前年にオペラ座の総監査役を任された彼は、王が愛した往年の大家リュリを彷彿とさせる活躍を劇音楽の世界で見せていました。古代ギリシャの英雄叙事詩『オデュッセイアー』に取材した、オデュッセウスの息子テレマーク(テレマコス)が父を探しにゆく途中で海難の末たどりついた島での顛末を描いた序幕付き全5幕の構成も、まさしくリュリの伝統を受け継ぐ正統派。全編を通じて合唱を効果的に用いつつ、いたるところに舞曲をふんだんに盛り込みながら、フランス語の韻律をイタリア流の歌心に沿わせるデトゥーシュの確かな作曲手腕が活きています。小ぶりのアンサンブルで驚くほど雄弁な音楽を織り上げてゆくのは、フランスのバロック・オペラ界で目覚ましい活躍を続ける才人集団レゾンブル!表題役のドリュエとロンドピエールを筆頭に、さまざまな役柄をこなすハスナア・ベナニや女主人公を演じるエマニュエル・ド・ネグリら独唱者には存在感ある歌手が揃い、名手揃いの器楽合奏(弦楽合奏にはレ・タンブルの名手・川久保洋子も参加)と緊密なアンサンブルを通じて正統派のフランス・バロック劇音楽世界を描き出します。再評価目覚ましいデトゥーシュの真髄に触れられる、本場ヴェルサイユ発の頼もしい全曲録音です。(2024/04/12 発売)

    レーベル名:Château de Versailles Spectacles
    カタログ番号:CVS128

  • ヴィヴァルディ: 四季

    【フランスの古楽シーンをヴェルサイユから牽引する精鋭勢のみずみずしいヴィヴァルディ】ずば抜けたヴァイオリン演奏能力と作曲センスを誇り、聖職者でありながら礼拝よりも音楽活動で国際的に注目を集め「赤毛の司祭」の綽名とともに音楽史の1ページを飾ったヴェネツィアの作曲家ヴィヴァルディ。生前からその人気はパリにも及んでおり、20世紀に彼の名が再び有名になるきっかけとなった傑作曲集『四季』は特に大きな関心を集めたばかりか、「春」に至っては作曲者の歿後何十年も公に演奏され続けたほどでした。そうしたヴィヴァルディ受容を語る上で見過ごせないフランスの古楽シーン最前線を代表する拠点のひとつヴェルサイユ宮殿から古楽器オーケストラによる『四季』最新録音が登場。近年オペラ上演でも活況をみせている王室歌劇場を舞台に、知られざる18世紀以前のオペラの指揮でも実績をあげつつヴィヴァルディの「パリ協奏曲集」(CVS065)やハイドンの「朝・昼・晩」(CVS094)など器楽録音でも注目を集めているステファン・プレヴニャクを中心に、フランス、ポーランド、チェコなど欧州各地から俊才が集うヴェルサイユ王室歌劇場管弦楽団が、傑作の内から湧き上がる興奮を絶妙の一体感の中で鮮やかにドライヴしてゆく精緻な解釈がたまりません。劇音楽の指揮経験が如実にあらわれるプレヴニャクの芸達者ぶりと妙技にも目を見張るばかり。ヨーロッパ最前線の古楽器演奏の面白さを隅々まで堪能できる『四季』に加え、浮き立つ愉悦と躍動感に貫かれたオーボエ協奏曲ではチェコの俊才ミハエラ・フラバーンコヴァーがバロック楽器の美音とニュアンスの豊かさを存分に楽しませてくれます。(2023/11/24 発売)

    レーベル名:Château de Versailles Spectacles
    カタログ番号:CVS138

  • コラン・ド・ブラモン: 2つのディヴェルティスマン

    【ラモー前夜のフランス歌劇界を席巻した若き大家のみずみずしい2佳品】巨匠リュリ亡き後ラモー登場までの間、カンプラやデマレの活躍を受けフランス・オペラがイタリア音楽の影響のもと変化しつつあった頃の人気歌劇作曲家コラン・ド・ブラモン。再評価めざましいこの隠れた名匠のオペラでは、出世作となった祝典音楽劇《ギリシャとローマの祝祭》の全曲録音(CVS141)が出たのも記憶に新しいところ。今回は同じChateau de Versailles Spectaclesレーベルから、フランス王室で好まれた1幕物のディヴェルティスマン(音楽劇)の分野での2名品をペアにした新録音の登場です。ヴィヴァルディのフランス王室称揚セレナータ《セーヌの祝宴》(1726)と同時期、1725年と1728年に初演されたこれら2作は、それぞれルイ15世の婚礼と長男誕生を寿ぐために作曲されたもの。太陽王ルイ14世の後継者たる王を太陽神アポロンになぞらえ、婚礼や結婚生活の美徳を寓意的にあらわす神話物語を台本にして進むコンパクトな小オペラというべき内容で、コラン・ド・ブラモンの手際よい音使いは台本の詩的魅力を引き立てつつ、折々に器楽パートが映える舞踏の場面や充実した合唱を交えた抑揚豊かな展開が聴き手を飽きさせません。仏バロック歌劇界おなじみの錚々たる歌手陣を支えるのは、様々な規模の編成で活躍するヘルシンキ・バロック・オーケストラ。シャルパンティエ《花咲ける芸術》とラモー《ピグマリオン》の間を繋ぐディヴェルティスマン2作の至芸を隅々まで堪能させてくれます。(2024/09/06 発売)

    レーベル名:Château de Versailles Spectacles
    カタログ番号:CVS139