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【ネーデルラント楽派初期の知られざるモテットをたっぷりと】1380年頃リンブルフ公国(現オランダ&ベルギー東部)に生まれ、現在のフランス語圏ベルギーの中心地でもあるリエージュで長く活躍し、その後はヴィチェンツァ、パドヴァ、ヴェネツィアなど北イタリア世界との関わりが作品から窺えるヨハンネス・デ・リンブルジア(リンブルフのヤン)。ネーデルラント楽派のなかではデュファイよりもさらに年上で、かなり初期世代に属する、知られざる注目すべき作曲家のひとりです。当時の大きな写本3冊に45以上残されているその作品は、のちのネーデルラント楽派にも通じるスタイルに加え、北イタリアの影響を受けた彼自身の独創的な和声と旋律を併せ持っています。ソプラノ、メゾ、テナー、バリトンの4人の声楽陣にロマンとエリザベス・ラムゼーの中世フィドル、さらに2人のメンバーによるリュートやギターン、ハープあるいはオルガネットが絡み、ロマン自身も2人目のバリトンとして歌もサポートして、厚いハーモニーを作っています。(2019/07/26 発売)
レーベル名 | :Ricercar |
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カタログ番号 | :RIC402 |
【フランスのヴァイオリン芸術の源流へ!カフェ・ツィマーマンの名手が聴かせる充実録音】フランス18世紀前半を代表するヴァイオリン音楽の大家ルクレールの作品に、フランス語圏の古楽器奏者がじっくりと取り組んでその魅力に迫ったアルバム。コレッリやヴィヴァルディに連なるイタリアのヴァイオリン音楽が全欧州で大人気だった18世紀初頭、ルクレールはかの南国の流儀を吸収した後、フランス特有の様々なスタイルを掛け合わせ、この国ならではの弦楽作法の確立に大きく寄与しました。ここで素晴らしい演奏を聴かせるプランティエは、当初アンサンブル415、のちにカフェ・ツィマーマンで数々の名録音のソリストもつとめ、自らもレ・プレジール・デュ・パルナスやデュオ・タルティーニといったアンサンブルの主宰者として存在感を高めつつあります。彼は、初期から後期までルクレール芸術の発展史を端的に示す5曲を厳選。コレッリ流儀の面影が残る「第2巻」からロココ期の香気漂う「第4巻」まで、この作曲家に特有な装飾音や重音を鮮やかに弾きこなし、イタリア的語法がどのようにフランス的な機知や筋の通った堅固さと融合してゆくか、聴くほどに味わい深い解釈で伝えてくれます。解説もプランティエ自らが多角的な洞察とともに詳述。ArcanaのガッティやChannel Classicsのポッジャー、Audaxのプラムゾーラーにも通じる、本格派バロック・ヴァイオリニスト会心の一作です。(2021/11/12 発売)
レーベル名 | :Ricercar |
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カタログ番号 | :RIC431 |
【限られた知識人たちだけが味わった、精密な声楽芸術の粋】ヨーロッパ最前線で活躍する気鋭の女性歌手3人が、巨匠ルッツァスキの作品を中心に、女声トリオというユニークな編成で歌われていた作品を集めたアルバム。物語の始まりは、教皇領として接収される17世紀初頭までに、名門エステ家の本拠として欧州屈指の高度な宮廷文化が花開いた古都フェラーラ。美術史でも重要な画家たちの活躍地として知られるその宮廷では、ルネサンス期からすぐれた多声音楽の担い手たちの至芸が聴かれました。ジョスカン・デプレやオブレヒト、ヴィラールト、チプリアーノ・デ・ローレといった往年のネーデルラント楽派の巨匠たちとの縁を経て、この宮廷で16世紀末に高い名声を誇ったのが「コンチェルト・デッレ・ドンネ」と呼ばれる女性音楽家の集い。その技量の高さは他のイタリア諸都市の音楽家たちを嫉妬させたほどで、ローマでは「麗しのアマリッリ」の作曲家ジュリオ・カッチーニが自身の娘たちとともに同様のアンサンブルを組織したほど。ここではフェラーラ宮廷のために数多くの名品を提供したルッツァスキの曲集からの音楽を軸に、カッチーニの娘フランチェスカの傑作オペラに含まれる女声三重唱や同時代の重要マドリガーレ作曲家マレンツィオとモンテヴェルディの曲も収録。同じ音域で重なり合うメロディが織りなす和声変化の妙を存分に楽しませつつ、この編成をよく生かしたルネサンス末期~バロック初期のユニークな音世界を探ります。通奏低音にはRICERCARにソロ録音も多いヨアン・ムーランら実力派が集い、弦をはじく音と弓奏する音の交錯が歌の機微を的確にサポートしてゆくところも魅力的です。(2023/09/08 発売)
レーベル名 | :Ricercar |
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カタログ番号 | :RIC455 |
【多声の綾を独唱とリュートの美音で綴る、16世紀流儀のリュート歌曲集】16世紀には、パレストリーナやラッススらによる教会音楽はもとより、ヴェルドロやジャヌカンらの世俗音楽も、多くの場合は3~5声が別々のメロディを歌いあわせるポリフォニー楽曲として作曲されました。しかし当時のさまざまな史料から、そうした歌もリュート1挺を従えた独唱で演奏される機会が少なからずあったことも判っています。既にジョスカン・デプレの世俗歌曲群をその手法で、多くの声部をリュートで受け持って見事なアルバム(RIC403/国内仕様盤NYCX-10071)を制作している、スロヴェニア出身の新世代名手ボル・ズリヤンとフランスの古楽歌手ロマン・ボクレールのタッグは今回、たった一人で過ごす夜に去来する恋の悩みを歌ったイタリア語マドリガーレやフランス語シャンソン、およびスペイン語歌曲を集め、黄昏から夜明けまでの時の流れを追ったプログラムを二人だけでじっくり解釈。幾人もの歌手が歌うよりも現代人の感覚に近いと言ってもよい孤独感を鮮やかな演奏に結晶させました。温もりあるボクレールの美声もさることながら、ジェズアルドのマドリガーレをリュート独奏で演奏した驚くべきアルバム(RIC434/NYCX-10311『レコード芸術』誌特選)で新たに注目を浴びたズリヤンの細部まで行き届いた解釈も見事なもの。一連の切ない詩句による歌の末、不意にアンコールのように盛り込まれたビートルズの「ブラックバード」もあまりに自然な美しさではっとさせられます。(2023/01/13 発売)
レーベル名 | :Ricercar |
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カタログ番号 | :RIC446 |
ベルギーの木管コルネット&ツィンク奏者、ランベール・コルソン率いる古楽集団インアルトによる、ローマのヌオーヴァ教会に伝わる詩篇を中心としたアルバム。1600年にカヴァリエーリの「魂と肉体の劇」が初めて上演されたこの教会に保存された17世紀初頭の写本には、「告解の秘跡の詩篇」と呼ばれる作曲者不詳の詩篇7曲が含まれていました。これらは初期オペラの旋律を思わせるモノディ形式のレチタール・カンタンド(旋律と伴奏がはっきりとして歌詞が聞き取りやすい、現在では一般的な歌の形)で書かれており、これは当時、それまでの多声音楽と比較すると画期的なものでした。さらに今聴いても斬新に響く不協和音なども用いられており、それはこのアルバムのコンセプト、演奏に大きな影響を与えています。名オルガン奏者ベルナール・フォクルールの愛娘アリスをメインとする声楽陣、4本ものトロンボーン(サックバット)が響く器楽陣をコルソンがまとめ上げ、あくまでもオリジナルの譜面を尊重しながらも、当時の風習に沿ったオリジナルの解釈も加えた新鮮な演奏を聴かせてくれます。(2019/04/12 発売)
レーベル名 | :Ricercar |
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カタログ番号 | :RIC399 |
【15世紀ネーデルラント屈指の大家に迫る、中世音楽研究の最前線】パリ、バーゼル、リヨンで学び、中世音楽研究と演奏実践の双方で第一線の活躍を続けるバティスト・ロマンを中心に、中世音楽演奏の専門家が集うル・ミロワール・ド・ミュジーク。RICERCARでアルバム制作を続けてきた彼らの最新盤は、諸芸術の牙城たるブルゴーニュ公の宮廷に仕えた15世紀の大家バンショワの作品集です。同宮廷に貢献をなしたデュファイと並び称される影響力を誇ったバンショワですが、活動歴は今なお謎も多く全体像がつかみにくい作曲家。本盤では教会音楽と宮廷向け世俗作品をバランスよく選び、器楽曲として残る作品や声楽曲の器楽編曲など交えつつ、中世の宮廷恋愛歌に繋がる古風な内容が精緻なポリフォニーと相半ばするバンショワ作品の面白さを多角的に読み解いてゆきます。同一楽想に基づく複数の作例をバランスよく収め、プログラム進行に統一感を持たせている点が頼もしいところ。歌手6人によるア・カペラ重唱の他、複数のヴィエル(中世フィドル)やバグパイプ、唸り音が特徴的なゴシックハープなど様々な中世楽器が織りなす古雅な響きが味わえ、中世末期~ルネサンス初期という様式不安定な時期の音楽ならではの面白さにも事欠きません。最新研究を踏まえたライナーノート(英、仏、独語)も読みごたえ充分。主宰者ロマンがフランス語で執筆、本盤にも参加している中世弓奏楽器の名手エリザベス・ラムジーが英訳、同じく本番参加の撥弦奏者マルク・レヴォンが独訳を受け持っています。(2025/06/20 発売)
レーベル名 | :Ricercar |
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カタログ番号 | :RIC473 |