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グレート・オペラ・レコーディング

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    ヴェルディ:歌劇「仮面舞踏会」全曲(ジーリ/カニーリア)(1943)

    ムッソリーニ時代のイタリアでは、ミラノのスカラ座よりローマのオペラ座の方が重用される傾向がありました。この録音はその終盤、連合軍のイタリア上陸直前におこなわれたものです。そのような緊迫した情勢下にもかかわらず、配役は当時のイタリア・オペラ界のスターたちが集められています。中心となるのは、20世紀最高のリッカルド歌いといっても過言ではないベニアミーノ・ジーリ(1890-1957)。付録ではジーリ以前の人気テノール、アレッサンドロ・ボンチ(1870-1940)や名バリトンのリッカルド・ストラッチャーリ(1875-1955)の歌が聴けます。(山崎浩太郎)(2002/03/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110178-79

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    ヴェルディ:歌劇「トロヴァトーレ」(ミラノ・スカラ座管/モラヨーリ)(1930)

    1930年前後の数年間に、スカラ座のオーケストラと合唱を起用したオペラ全曲盤が多数制作されました。といっても初期のものは歌手の方は若手ばかり、スカラ座の舞台経験のない人が主役をつとめていましたが、30年ごろからの録音では本当のスカラ座のスター歌手たちが多く参加するようになります。この《トロヴァトーレ》はその代表例で、レオノーラ役のスカッチャーティ(1894-1948)、アズチェーナ役のジネッティ(1889-1973)、ルーナ役のモリナーリ(1882-1956)などが花と競います。なかでもメルリ(1887-1976)は輝く高音で知られた人気ロブスト・テノールでした。(山崎浩太郎)(2002/02/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110162-63

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    ドニゼッティ:歌劇「ランメルモールのルチア」(パリウーギ/マリピエロ)(1939)

    ヒロインのルチア役を歌うリーナ・パリューギ(1908~80)は、30年代から40年代にかけてのイタリアを代表するコロラトゥーラ・ソプラノです。先輩のトーティ・ダル・モンテの流れを継ぐ彼女は、マルゲリータ・カロージオとともに、マリア・カラス出現以前の典型的なルチア歌いでした。歌手としての衰えは早く、40年代後半の全曲録音などでは冴えませんが、この39年録音は全盛期の状態をつたえる貴重なものです。相手役のジョヴァンニ・マリピエロ(1906~70)はパドヴァ出身の歌手で、大戦中にはイタリア各地で活躍したテノールです。(山崎浩太郎)(2001/11/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110150-51

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    スメタナ:歌劇「売られた花嫁」(プラハ国立オペラ)(1933)

    イギリスのレコード会社HMVは、30年代にはオーストリアのウィーンに出張して多くのオーケストラ作品やオペラ抜粋を録音していますが、かれらが33年にウィーンを訪れたプラハ国民劇場のアンサンブルを起用して録音したのが、この《売られた花嫁》全曲です。指揮のオタカル・オストルチル(1879~1935)は、1920年から死去の35年にターリヒに交代するまで、この歌劇場の音楽監督をつとめたチェコの名匠です。ステレオ初期の時代まではドイツ語訳で外国には親しまれていただけに、この時代のオリジナル歌詞による録音は貴重です。(山崎浩太郎)(2001/11/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110098-99

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    ワーグナー:歌劇「タンホイザー」(1861年パリ版、準全曲)(バイロイト祝祭管/エルメンドルフ)(1930)

    イギリスのレコード会社コロンビアは、1927年にバイロイト音楽祭の歌手たちを使って、《パルジファル》の抜粋を録音しました。すでに本ヒストリカル・シリーズでCD化されているものですが、その成功によって翌年に《トリスタン》、そして1930年にこの《タンホイザー》を録音しました。収録時間の短いSPにこの大作を収めるため、全体の5分の4ほどに短縮されていますが、それでも18枚組という大部なものでした。この年のバイロイト音楽祭での《タンホイザー》公演はトスカニーニの指揮によるものでしたが、この録音では契約の関係でかれは指揮しませんでした。(山崎浩太郎)(2001/11/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110094-95

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    レオンカヴァルロ:歌劇「道化師」(ジーリ/スカラ)

    カルーソー以後の世代のテノール歌手として圧倒的な人気を誇ったベニアミーノ・ジーリ(1890~1957)は多数のオペラ全曲盤を録音しましたが、その最初の一組となったのが、この1934年録音の《道化師》です。それまで、より軽いリリコのパートに専念していたジーリは、まだこのカニオ役を歌ったことがありませんでしたが、この録音の五年後から実際の舞台でも歌いはじめ、後半生の当り役とすることになります。ネッダを歌うイーヴァ・パチェッティ(1886~1964)は、スカラ座で活躍したドラマティコです。ただしこの役は、この録音でしか歌っていません。(山崎浩太郎)(2001/10/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110155

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    ヴェルディ:歌劇「アイーダ」全曲(カリーニア/ジーリ)(1946)

    1930年代から40年代のイタリア・オペラ界の、オールスターによる《アイーダ》です。ローマ歌劇場はスカラ座の対抗馬として、ファシスト時代に著しく陣容を強化されましたが、第2次世界大戦終了1年後のこの録音の時期にも、その余韻は充分なまでに残っていました。指揮は34年以来この歌劇場の指揮者をつとめるトゥリオ・セラフィン(1878~1968)、ラダメスにはベニアミーノ・ジーリ(1890~1957)。このテノールは10年程前からこの役を歌いはじめ、この時期には十八番のひとつとしていました。他の配役にもベテラン歌手たちが勢ぞろいしています。(山崎浩太郎)(2001/10/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110156-57

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    マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」(ミラノ・スカラ座管/マスカーニ)(1940)

    《カヴァレリア・ルスティカーナ》はいうまでもなく、イタリアの作曲家ピエトロ・マスカーニ(1863~1945)の代表作です。ヴェリズモ・オペラのさきがけとなったこの作品がローマで初演されたのは、1890年のことでした。この録音はその初演50周年を記念して、自作の指揮者としても活躍したマスカーニがミラノ・スカラ座で録音したものです。当時最高の人気テノール、ベニアミーノ・ジーリ(1890~1957)と、マスカーニがその歌唱を高く評価したソプラノ歌手リーナ・ブルーナ=ラーザ(1907~84)が、主役の二人を歌っています。(山崎浩太郎)(2001/09/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110714-15

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    モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」 K.527 (グラインドボーン音楽祭合唱団&管弦楽団)(1936)

    史上初の《ドン・ジョヴァンニ》の商業用全曲録音です。1936年、イギリスのグラインドボーン音楽祭での上演にもとづいてスタジオ録音されたものです。指揮のフリッツ・ブッシュ(1890~1951)は、ワイマール共和国時代のドレスデン国立歌劇場の監督として活躍しましたが、ナチス時代になって亡命、34年に創設されたこのグラインドボーン音楽祭でモーツァルトのオペラを次々と上演して、イギリスでも名声を得ました。名ヴァイオリニストのアドルフ・ブッシュの兄でもあります。なおこの録音では、セッコの伴奏にチェンバロではなくピアノが用いられています。(山崎浩太郎)(2001/07/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110135-37

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    ヴェルディ:歌劇「リゴレット」(ウォーレン/ベルガー/ピアース/RCAビクター管/チェリーニ)(1950)

    (2001/07/01 発売)

    レーベル名:Naxos Historical
    カタログ番号:8.110148-49