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アーリー・ミュージック・コレクション

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    ミサ・コンチェプティオ・トゥーア - 待降節のための中世とルネッサンスの音楽(シカゴ・スコラ・アンテクァ/アンダーソン)

    「クリスマス=キリストの降誕を記念する日」だったはずが、いつの間にかケーキを食べて、プレゼントを交換して盛り上がる日になってしまいました。そろそろ本来の意味合いに戻して…(あっ、やっぱりケーキは必要デス)。そんな、静かな日を過ごしたい方にぴったりのアルバムは、ルネサンス時代の美しい「クリスマスの音楽」を集めたものです。ここに収録されているのは、12月25日のためだけではなく、その前にある4週間の期待溢れる時期である「アドベント」のための音楽です。1200年以上前に歌われたであろう、単旋律のアンティフォナ(2つの合唱隊が交互に歌う形式)で始まり、次はルネサンス期の作曲家ピエール・ド・ラ=リューの5声部のモテットが歌われます。そして様々な写本から取られた聖母を賛美する歌で締めくくられるという1枚。綿密な研究に支えられた確固たる歌は、時代を超えて聴き手の胸にしみいることでしょう。(2014/11/26 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573260

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    グエッラの写本第3集(フェルナンデス/アルス・アトランティカ)

    最近発見された17世紀の後半にマドリッドで編纂されたグエッラの写本からの音楽、第3集の登場です。スペインの世俗歌曲のアンソロジーであるこの歌集は、17世紀にスペイン王宮の礼拝堂の書記を務めていたミゲル・デ・グエッラ(1646-1722)によって編纂されたもので、2人の音楽学者トレントとアルバレスによって発見され1998年に公表され、実際の演奏が次々となされています。このアルバムには多くの作者不詳の歌曲に混じって、イダルゴ、マリンなど当時から高名な作曲家の作品も混在しています。各々の歌曲はとても「自由度」が高いため(とてもシンプルな楽譜が残っているのみ)、演奏家たちは、想像力を駆使して適切なテンポを設定し、装飾を加え、更に即興性を与えなくてはいけないのです。今回のアルバムでは、表情豊かなソプラノと、ヴィオールとテオルボ、スペイン固有のハープとヴィオールのアンサンブルが伴奏を担うことで、また新しい世界を構築しています。(2014/08/27 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573312

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    リチャードソン:チェンバロ作品全集(G. ウィルソン)

    フェルディナンド・リチャードソン(1558-1618)は、イギリスの音楽の歴史の中で、とりわけ注目すべき人物の一人でした。1575年に「これまでイギリスで出版された宗教曲」の最初の重要なコレクションが登場し、これは大きなセールスを誇りました。"Cantiones Sacrae "と題されたこの曲集は、トーマス・タリスやウィリアム・バードの作品が含まれており、美しい装丁も相俟って多大な人気を呼んだと言われています。この曲集の編纂に関わったのが若き貴族リチャードソンでした。彼はタリスの弟子であり、卓越した演奏家、作曲家でもありました。またエリザベス1世の宮廷でかなりの影響力を有しており、彼によって数多くの作曲家の作品が存続することになったのです。もちろんここで聴くことのできる自作もなかなか素晴らしいもので、自身の作品は、あの有名な「フィツウィリアム・ヴァージナル・ブック」にも収録されているほどでした。ここでは彼が編曲した同時代の作品も楽しむことができます。(2014/05/28 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572997

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    ロック:トリプラ・コンコルディア - 組曲 ト長調, ホ短調/ブロークン・コンソート第1部(ウェイワード・シスターズ)

    あのヘンリー・パーセルに強い影響を与えたと言われるイギリスの作曲家ロック(1621頃-1677)の作品集です。彼はイギリスで初めてオペラを作曲し、また劇音楽の分野でも素晴らしい作品を残しています。ここで聴ける室内楽作品は、リネサンス時代の作風を基調にしながらも、新しいものを取り入れた当時としては斬新な音楽。「ブロークン・コンソート」とは様々な楽器を含むグループで演奏する音楽の意であり、各々の楽器が野心的に活躍する表情豊かな組曲です。こんな優雅な作品を書き、イギリス王室からも重用されたロックですが、性格はかなり攻撃的で嫉妬深かったとか。時としてぐいぐい攻め込んでくるメロディはそんなところにも起因しているのでしょうか。演奏はNAXOSが主宰した、2011年アメリカ・古楽レコーディング・コンクールの優勝団体ウェイワード・シスターズによるものです。(2014/04/23 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.573020

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    アントニオ&エルナンド・デ・カベソン:グロサ集(ウィルソン)

    幼児期に失明するも、オルガニストとして大成し、カルロス1世、フェリペ2世の主任オルガニストとして仕え、2度に渡ってヨーロッパを旅行するなど、スペインの鍵盤音楽の発展に多大なる貢献を果たしたアントニオ・デ・カベソンの音楽は、豊かなポリフォニーと即興的なフレーズに満ちた創造的なものです。彼の主要な作品は「ティエントと変奏曲全集」(8.572475-76)で聴くことができますが、このアルバムでは彼の息子エルナンドとその弟ホアンの作品を配することで、16世紀のスペイン鍵盤音楽への理解が一層深まるのではないでしょうか?この「グロサ」は当時流行していたシャンソンやマドリガルなどの世俗歌曲からの転用、また宗教的なものが極めて整理された状態で含まれているものです。当時の音楽を研究する上でも貴重な資料であると言えるでしょう。もちろん何も考えずにこのゆったりとした音楽に身を任せるのも一興です。(2013/07/19 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572477

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    ムッファト:チェンバロのための組曲集(芥川直子)

    ゴットリープはザルツブルク大司教の宮廷オルガニストを務めたゲオルク・ムッファトの息子で、父と同じく音楽の道を歩み、ウィーンの宮廷聖歌隊で歌います。その後マリア・テレジアの宮廷で首席オルガン奏者として活躍。伝統を受け継いだ鍵盤作品を何曲も残しています。同時代のバッハやヘンデルとも交流があり、お互いに影響しあっていたことでも知られています。彼の作品の中ではトラック8の「音楽作品集 第7番」がシャコンヌとして比較的知られていますが、ここで聴くゴットリープの作品は堂々とした見事なものであり、重心の低いハープシコードの迫力ある音色と相まって、素晴らしい名曲として立ち現れています。(2013/04/24 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572610

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    グローガウの歌の本

    このほとんど知られることのないこの歌曲集は、シレジア地方の西に位置するポーランドの町グウォグフ(ドイツ名がグローガウ)の小さな修道院で1480年頃に編纂された292曲からなる写本です。この都市は当時、様々な国の文化が入り乱れており、中央ヨーロッパの縮図とも言える重要な都市として機能していました。精緻な装飾を施された美しいこの楽譜には、祈りの歌や、恋の歌、そして器楽曲、舞曲など様々な種類の小曲が含まれていて、当時の流行や文化を知るための貴重な手がかりとなるものです。これらはプロの音楽家たちが演奏するためではなく、ちょっとした教育を受けた愛好家や学生によって演奏されたと推測され、研究家の間でも資料の宝庫として大切にされています。(2012/12/19 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572576

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    パーシヴァルの哀歌 - 中世の音楽と聖杯(カペラ・アンティクァ・デ・チンチラ/フェッレーロ)

    ワーグナーの楽劇を愛する人ならおなじみの聖杯物語。ここに登場するパルジファルのモデルは、アーサー王伝説に登場する円卓の騎士「パーシヴァル」で、聖杯探索関連の物語における最も重要な人物です。このアルバムはその元ネタの一連の物語の音楽です。最後の晩餐にキリストによって使用され、また十字架上のイエスの血を受けたと信じられる「聖杯」は、西洋の生活をする上で重要な位置を占めるアイテムであり、その神秘的な力は多くの歌や楽器で讃えられています。その歌詞を書いたのは、例えばビンゲンのヒルデガルトであり、また、こちらもワーグナーでおなじみのヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハであったりと、何かと馴染み深い人たちであります。この聖杯伝説は現代にも色濃く残っているのですが、まずは中世の素朴な歌と演奏で心を鎮めてみませんか。(2012/12/19 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572800

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    イートン・クワイア・ブックからの音楽(トーヌス・ペレグリヌス/ピッツ)

    イートン・クワイアブックは15世紀末頃に編纂された、英語による神聖な音楽を集めた豪華な彩色写本コレクションの一つです。24人の異なる作曲家による音楽が含まれていますが、完全な形で残っているのはごく僅かですが、イギリスの初期ルネッサンス・ポリフォニーの発展の段階を示す重要な作品が含まれています。単声聖歌などの小さい編成で歌われる初期の作品から、J.ブラウンやR.デイヴィ、W.ラムの定旋律技法に基づいた曲への発展などが見てとれます。ルネサンス期の音楽の完璧なる解釈で知られる、トーヌス・ペレグリヌスの愉悦感あふれる演奏で。録音 2011年7月11-14日 UK ロンドン,ホルボーン セント・アルバン・マルトリー(2012/09/19 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572840

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    グエッラの写本第2集(サンチョ/アルス・アトランティカ)

    スペイン王宮の礼拝堂の書記を務めたミゲル・デ・グエッラ(1646-1722)が編纂した「グエッラの写本」の第2集です。第1集(8.570135)で、驚くばかりの多彩な世界をみせてくれたこの曲集は、17世紀後半のスペインで流行した世俗曲を集めたもので、これらの曲は、詩的であり、溢れる情緒に満ちています。甘く切ないメロディとノリの良いリズムは、このまま現代の歌手がカバーしてもよいのではないか?と思わせるほどです。いとしい人を想う心はいつの時代も同じなのですね。録音 2009年6月30日,7月1.2日 スペイン サンティアゴ・ディ・コンポステラ,サロン・テアトロ(2012/09/19 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.572876