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ハイドン, フランツ・ヨーゼフ(1732-1809)

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    ハイドン:交響曲集 16 - 第74番、第75番、第76番(ケルン室内管/ミュラー=ブリュール)

    ハイドンの交響曲第75番は、当時大変な人気作品でした。ただ、その美しすぎる第2楽章に関して不気味な話が伝えられています。イギリスでの演奏の際に、このアンダンテ楽章は死の予告であるという夢を見た某牧師が、実際に演奏を耳にしてからしばらくして本当に死んでしまったのです。ハイドンの音楽がいかにインパクトのある存在だったかを示す好例とされていますが、不思議な話しです。第76番は、幻に終わった1782年のハイドン・ロンドン招聘計画用に作られ、ハイドン自身が「美しく、優雅」と自賛した作品です。(1987/10/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.554109

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    ハイドン:交響曲集 17 - 第54番、第56番、第57番(ケルン室内管/ミュラー=ブリュール)

    交響曲第54番の注目点は、ハイドンのそれまでの交響曲の中でも最長の緩徐楽章です。ただ長いというのではなく、美しさと深さも合わせ持った「成熟した聴衆のための」音楽なのです。また、第57番の終楽章は弦楽パートの難曲として知られています。一連の交響曲は、ハイドンがエステルハージ家に仕えていた1774年に書かれており、この時期のハイドンの楽団と聴衆のレベルの高さを物語るものとなっています。また、第56番も傑作として名高く、ティンパニ連打の空前の使用法など内容的にも斬新な作品です。(1987/10/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.554108

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    ハイドン:交響曲集 18 - 第80番、第81番、第99番(ケルン室内管/ミュラー=ブリュール)

    結構ずっしりとした第1主題で始まるニ短調の第80番は、お気楽な第2主題との冗談のような対比を見せながら進んで行きます。さらに、CDの編集ミスと間違えそうな急な終止と新展開を繰り返し、聴く者の意表を見事に突いて来ます。それからすれば第81番はおとなしいもので、出だしに多少驚く程度の優雅な佳品です。第99番はハイドン最後の交響曲群の中では知名度は低いものの、内容的な高さは屈指の存在と言われています。特に第2楽章の美しさは、ハイドンの全緩徐楽章の中でもトップクラスと評されています。(1987/10/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.554110

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    ハイドン:交響曲集 19 - 第32番、第33番、第34番(ケルン室内管/ミュラー=ブリュール)

    全曲シリーズ、ここではハイドンがエステルハージ家に仕え出す前後の作品をお届けします。第32、33番は管楽器とティンパニを豊かに用いた、華やかな響きが特徴的です。特に第32番の第1楽章などは祝祭的なムードに溢れた楽しいものです。一方、第33番の第2楽章のように弦を中心とした、憂愁の漂う音楽も聴くこともできます。バロック色を感じさせる第34番は、最も最初期に書かれたハイドンの短調交響曲です。短調交響曲というとロマンティックな表出性が期待されがちですが、むしろサッパリとした味わいが新鮮さを感じさせてくれます。(1987/10/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.554154

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    ハイドン:交響曲集 20 - 第77番、第78番、第79番(ノーザン室内管/ウォード)

    当盤収録の交響曲77~79番は、ハイドンの名声がヨーロッパ中に広まりつつあった頃の作品だけあって、堂々たる力強さが漲った仕上がりとなっています。お楽しみのニックネーム付きの曲が含まれていないので地味な印象もありますが、なかなかどうしてどこを聴いても気合十分の展開には大満足です。長調の曲は華麗壮麗に、短調の曲はちょっと情熱的にと、お約束通りだなとは思いつつも、何度でも聴きたくなってしまう中毒性すら持っているといえましょう(本当に!)。実に爽快な佳作3曲、「ハイドンの名無し交響曲なんて」という方にも、自信を持ってお薦めできる一枚です。(1987/10/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.553363

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    ハイドン:交響曲集 21 - 第66番、第67番、第68番(ニコラウス・エステルハージ・シンフォニア/ドラホシュ)

    晩年の偉大な交響曲群へと向かう、作風の転換期にあった時期の3曲の交響曲をお届けします。オーボエ、ファゴット、ホルン各2本と弦楽という楽器編成。驚かされるのは、それまでのハイドン作品と比較しても際立つ、第1楽章の充実ぶり、同時代の凡百の作曲家とはモノが違います。特に第67番は聴きものです。ハイドンならではの急速なフィナーレは、この3曲でも快調。第68番では、通常の4楽章形式と異なり、第2・3楽章の順序を珍しく入れ替えています。絶賛を浴び続けるドラホシュ率いるハンガリーの室内管弦楽団の新鮮サウンドをお楽しみください。(2000/05/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.554406

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    ハイドン:交響曲集 22 - 第13番、第36番/協奏交響曲(ケルン室内管/ミュラー=ブリュール)

    緩徐楽章でのチェロ独奏(第13番)、同じくヴァイオリンとチェロ独奏(第36番)という(二重)協奏曲的要素をも盛り込んだ当盤収録の2曲の交響曲は、ニックネームなし、初期作品というハンデのためなかなか演奏の機会に恵まれませんが、なかなかに特徴的なユニークな作品といえましょう。第13番のフィナーレではモーツァルトの交響曲第41番「ジュピター」と同じ主題を用い、かつ同じように対位法的展開を見せている点などは大変に注目されます。そしてこちらも多重協奏曲、ヴァイオリン、チェロ、オーボエ、ファゴットを調和よく、また縦横無尽に活躍させた協奏交響曲も、名職人ハイドンの面目躍如たる嬉遊感に溢れた傑作です。(2000/09/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.554762

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    ハイドン:交響曲集 23 - 第27番、第28番、第31番(ニコラウス・エステルハージ・シンフォニア/ドラホシュ)

    第27番は急速楽章が快適で、当盤の素敵なアペリティフ。第28番はちょっと変わり種。第2楽章以外は3拍子系で踊りましょう感覚なので、もともとは劇付随音楽だった可能性もあります。何と言っても聴き物は「ホルン信号」として親しまれている第31番。4本のホルンを必要とし、第一楽章の冒頭から目立った活躍をするのでその名がありますが、それだけでは終わりません。この交響曲で真に素敵なのはホルンが目立たない終楽章の変奏曲。一見平凡な感じですが、巧みな楽器選択による音色変化の妙と香り立つ気品に聴き手はウットリするのみ。そして終結のひとヒネリがお楽しみです。(2001/03/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.554405

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    ハイドン:交響曲集 24 - 第43番、第46番、第47番(ケルン室内管/ミュラー=ブリュール)

    残念ながら「マーキュリー」のニックネームは、音楽の内容とは聴いてそれとわかるような関連性がないので、当盤は実質上ニックネームなしの曲ばかりという、レコード会社泣かせの構成となっていますが、さりげなく内容の充実した一枚です。中でも注目すべきは第46番ロ長調、ハイドンが管弦楽向きとはいい難い面もある、この調性で作曲した唯一の交響曲ですが、全曲を通じて随所に出現するロ短調の部分との交錯が、緊張感の高い響きを生み出しています(特に第1楽章の展開部や、第3楽章のトリオ等)。あるいは活気に溢れて疾走する第47番ト長調の終楽章(ちょっとモーツァルト風?)のなかなかカッコいい展開などにも、唸らされるものがあります。(2001/08/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.554767

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    ハイドン:交響曲集 25 - 第70番、第71番、第73番(ニコラウス・エステルハージ・シンフォニア/ドラホシュ)

    収録曲のうち、最も有名なのは第73番の「狩」でしょうか。お約束のパストラールのリズムと狩猟ホルンのモチーフが、鄙びた雰囲気を醸し出す終楽章が、このニックネームの由来となっています。一方の第70、71番の2曲はニックネーム無しの悲しい宿命によって、知名度はいまひとつですが、それぞれに楽しい趣向は凝らされており、実は侮れない存在です。第70番では充実した対位法の使用(特に終楽章は、モーツァルトの「ジュピター」交響曲のそれを思い起こさせます)が光りますし、第71番では謎めいた第1楽章の開始部や、ギターを思わせるようなピチカートの伴奏にのって、2本のヴァイオリンが楽しげな独奏を繰り広げるメヌエットのトリオ部などから、ハイドンの尽きることのない機知を、聴き取ることができるのではないでしょうか。(2002/04/01 発売)

    レーベル名:Naxos
    カタログ番号:8.555708