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New Releases - 2019年12月 発売タイトル
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Gramophone Magazine誌 2019年11月 Editor's Choice!ドイツの文筆家バルトルト・ハインリヒ・ブロッケス(1680-1747)。彼が書いたイエスの受難のテキストは18世紀に高い人気を誇り、ヘンデルをはじめ、ラインハルト・カイザーやヨハン・マッテゾン、ゲオルク・フィリップ・テレマンらの作曲家が彼の詩を用いて受難曲を作曲、1719年にはこの4作品が相次いで演奏された記録が残っています。またJ.S.バッハも「ヨハネ受難曲」のいくつかの楽章でブロッケスの詩を用いています。前述のとおり、ヘンデルも1716年頃にこのブロッケスの詩による受難曲を作曲しており、これは彼の生涯唯一の受難曲であるとともに、イギリス時代のヘンデルとしては珍しくドイツ語で書かれた声楽作品であることでも知られています。ただし、残念なことにドイツとロンドン間での楽譜送付のトラブルのため自筆原稿が失われてしまったこともあり、作曲された経緯などはあまりわかっていません。2017年から2019年にかけてエンシェント室内管弦楽団(AAM=アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック)はこの作品に取り組み、その集大成となったのが、2019年の聖金曜日にロンドン、バービカン・ホールで開催された“「ブロッケス受難曲」初演300周年記念”の演奏会でした。エリザベス・ワッツ、ロバート・マレー、ティム・ミードを始めとしたバロック作品に定評のある歌手を起用し、リチャード・エガーの指揮による素晴らしい演奏がこのアルバムに収録されています。演奏の素晴らしさもさることながら、とりわけ話題となったのがこの演奏に使用された、2年間の学術研究による「15の手稿」を取り込んだ新校訂版でした。この手稿は5か国、8つの都市の図書館のコレクションに所蔵されていたものを集め、ヘンデルの研究者であるルース・スミスをはじめ、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学、キングスカレッジロンドンの研究者、音楽学者たちの協力を得て、ようやく演奏可能になったものです。これまで「ブロッケス受難曲」の演奏では1965年に出版された版が用いられてきましたが、この50年の間にヘンデルに関する研究が飛躍的に進歩し、ブロッケス受難曲についても次々に新しい原稿の存在が明らかになり、今回の新校訂版を作成するというアイデアが生まれました。もちろん発見された譜面をそのまま演奏するのではなく、既存のものと比較し、どれを採択するのが一番ふさわしいのかを議論しなくてはいけませんでした。優れたオーボエ奏者でもあるレオ・デュアルテは、エンシェント室内管弦楽団の音楽監督リチャード・エガーとともに、数多くの協力者の力を得て、この新校訂版を創り上げました。アルバムには220ページのブックレット(英語)が付属。全ての曲の歌詞はもちろん、新校訂版が出来上がるまでの過程や、追加曲目の研究結果、ブロッケス受難曲が辿った経緯なと興味深い記事を始め、作品からインスパイアされた現代絵画が掲載されており、現在の「ブロッケス受難曲」における決定的なガイドとなっています。(2019/12/27 発売)
レーベル名 | :Academy of Ancient Music |
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カタログ番号 | :AAM007 |
【数々の賞に輝いたカナダのカルテット、チャイコフスキー・プログラムでデビュー!】2013年にカナダのバンフで結成されたロルストン弦楽四重奏団。バンフ・センターの創立者でヴァイオリニスト、トーマス・ロルストンの名前を冠しています。2016年に第12回バンフ国際弦楽四重奏コンクールと第31回イエロー・スプリング室内楽コンクールいずれも優勝を飾って以来、数々の賞を受賞しています。今回のデビュー・アルバムにあたり、彼らが抗いがたい魅力を感じているというチャイコフスキーをプログラムに選びました。若々しい感性でチャイコフスキーの起伏に富んだ曲想を前のめりに歌い込んでいます。元々ピアノ曲である『子供のアルバム』は、ボロディン弦楽四重奏団のファースト・ヴァイオリンを務めたロスティスラフ・ドゥビンスキーによる愛らしい編曲です。(2019/12/27 発売)
レーベル名 | :Fuga Libera |
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カタログ番号 | :FUG757 |
2000年代初めに相次いでリリースされ高い評価を受けた、ピリオド楽器アンサンブル“レヴォルーショナリー・ドローイング・ルーム”による一連のドニゼッティの弦楽四重奏曲は、オペラ作曲家として名高いドニゼッティの知られざる傑作の再発見は、多くの聴き手を興奮させました。しかし、そちらは第7番から第18番までのみの録音で、残念なことにこのシリーズは全集として完結しませんでした。その後、20年以上を経てようやくケルン・プレイエル四重奏団の演奏で残りの曲が録音され、前作の第1番から第3番(777909) に続き、今回のアルバムで全集が完結します。ウィーンの文化に精通していたドニゼッティは、自身の弦楽四重奏曲でイタリアとオーストリアの伝統を融合、かっちりとした形式の中に流麗な旋律が散りばめられた美しい作品に仕上げています。ケルン・プレイエル四重奏団は前作第1番から第3番と同じく、バランスの良い響きと新鮮な解釈で作品を聴かせます。(2019/12/27 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555240-2 |
様々な国と時代の「イエスの誕生(クリスマス)」を祝う合唱作品を集めたアルバム。キリスト教の信者だけでなく世界中が祝祭ムードに包まれるクリスマスのために、はるか昔から数多くの作曲家が作品を書いています。その中には直接、キリストの誕生を祝うものだけでなく、「その日を待ち焦がれる」アドヴェントの曲も含まれています。イサークやエッカールトによる素朴で敬虔な作品から、ラッターやローリゼンなどの現代的で華やかな曲まで、幅広い喜びを味わえる1枚であり、ザクセン・ヴォーカルアンサンブルの演奏は神への祈りと喜びに溢れています。(2019/12/27 発売)
レーベル名 | :CPO |
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カタログ番号 | :555318-2 |
1941年生まれの名手イディル・ビレット。2018年と2019年に録音されたばかりの彼女の最新アルバムはドビュッシーの作品集。印象派を代表する作品「映像」や「前奏曲集 第1巻」での絶妙なペダル使いによる多彩な音色、超絶技巧の持ち主であるビレットならではの巧みな演奏が光る「練習曲」、ビレットらしいユニークでゴツゴツした表現が面白い「レントより遅く」「喜びの島」など、古典から現代まで幅広い時代の作品に精通する彼女ならではのアプローチが光ります。年齢を重ねても全く技巧は衰えることなく、一層表現に深みが増したビレット、その進化から目を離せません。(2019/12/27 発売)
レーベル名 | :Idil Biret Archive |
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カタログ番号 | :8.571401-02 |
短いながらもまとまりのよい皮肉と諧謔に満ちたコメディオッフェンバックの生誕200年を記念し、フィオレンティーノ・マッジョ・ムジカーレ(フィレンツェ5月音楽祭)劇場で上演された1幕物の喜歌劇《追い出された亭主》。1859年に初演されたこの作品は、オッフェンバックが活躍した当時のフランスのブルジョワ社会の風俗を描き、風刺の効いたストーリーとともに、オッフェンバックらしい愉快なポルカ、マズルカ、ワルツなどが各場面に散りばめられています。フランスではしばしば上演され、人気を博していますが、今回の上演のために新たなオーケストレーションが施されており、一層色彩豊かな音楽が楽しめます。実力派の歌手たちによる絶妙なやりとりも聴きどころで、ヴァレリオ・ガッリの軽妙洒脱な音楽作りも魅力的です。(2019/12/27 発売)
レーベル名 | :Dynamic |
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カタログ番号 | :CDS7844 |