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New Releases - 2023年09月 発売タイトル
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【シモーネ・メネセスが深い共感を持って描き上げる、ヴィラ=ロボス最後の大作「アマゾンの森」】ブラジル出身でパーヴォ・ヤルヴィの助手を務め、現在はフランスを拠点に活躍するシモーネ・メネセス。2019年には初来日を成功させ、2022年にリリースされたドキュメント映像『メタノイア』(Accentus Music)は世界各地でたいへん高い評価を得ています。近現代とブラジルの作品を得意とする彼女が深い愛情を寄せているのが、晩年のヴィラ=ロボスが映画『緑の館』のために書いた曲を演奏会用に再構成した「アマゾンの森」。今回はAcademia Brasileira de Musicaの新校訂版から、メネセスが管弦楽とソプラノ独唱のための11曲(約45分)を抜粋、組曲版として収録しています。全曲版に聴かれる合唱の参加こそないものの、熱帯雨林の厳しい自然と熱量を大オーケストラで表現する音楽を雄大に歌い上げています。ソプラノ独唱にはメネセスと同じイタリア系ブラジル人のカミラ・プロヴェンツァーレ(プロヴェンサリ)が参加、深みのある歌声を聴かせます。併せて収録されたのは、フィリップ・グラスがブラジルの創作パーカッション・グループ、ウアクチのために書き下ろし、後に管弦楽版も作成した「アマゾンの流れ」から終曲「メタモルフォシス I」。ループするように繰り返されるリズムが心地よい作品です。またこのプロジェクトは報道やドキュメント写真で名高いセバスチャン・サルガドとのコラボレーションとなっており、「アマゾンの森」の各曲に対応する美しい写真をサルガドが提供、メネセスのコンサート会場で展示されるほか、このアルバムのブックレットにも掲載されています。(2023/09/22 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA990 |
【モーツァルト時代の多芸な名歌手に寄せられた傑作群、ファン・メヘレンの美声で!】17~18世紀のフランス音楽史を彩り、数々の重要作品の名舞台を華やがせた名歌手たちの活躍に光を当てたアルバムが、近年ALPHAから続々登場しています。その中でも特に当時のフランスならではのオートコントルと呼ばれる高音域男声歌手たちを紹介してきたのが、この困難な声域で鮮やかな美声を自在に操り、欧州古楽シーンを賑わせてきたベルギーの名歌手レイナウト・ファン・メヘレンと、彼を中心に名手が集まるア・ノクテ・テンポリス。17世紀にリュリの傑作を続々初演したデュメニ、18世紀半ばにラモーと仕事を重ねたジェリオットに続いて彼らが今回紹介するのは、モーツァルトのパリ訪問時の手紙にもたびたび登場する歌手=興行主ジョゼフ・ルグロ(1739~1793)です。ルイ15世の治世後半、ドイツ語圏の交響曲や協奏曲がパリで注目されつつあった1760年代に頭角を現し、広い音域にわたって演技力の高い柔軟な歌唱を聴かせたその技量は多くの人々に注目され、マリー=アントワネット妃の実家ウィーンから招かれパリを沸かせた名匠グルックも数々のフランス語オペラでルグロを起用、とりわけ『オルフェオとエウリディーチェ』パリ版の表題役は歴史に残る配役となりました。作曲家の知名度にかかわらず1760~70年代のさまざまな名品からルグロのための歌を厳選。ロマン派前夜のドラマティックな表現からロココ絶頂期の艶やかな旋律美まで、充実した古楽器オーケストラと共に古典派時代のフランス音楽特有の味わいをファン・メヘレンの美声で堪能できる興奮と発見に満ちたプログラムは見逃せません。ヴェルサイユ・バロック音楽センターの二コラ・ソーによる監修を経た珍しい18世紀フランス型のクラリネットの導入など、管弦楽パートの演奏解釈にも趣向が凝らされています。(2023/09/22 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA992 |
【俊英ジュスタン・テイラーが紐解くイタリア音楽のバッハへの影響、スコット・ロスゆかりの名器を使用!】コロナ禍に二度も来日し、私たちに素晴らしい音楽を停滞なしに届けてくれたチェンバロの若き俊才、ジュスタン・テイラーが大バッハとイタリアの関係を紐解く一枚。バッハは故郷のザクセン地方を離れることは滅多にありませんでしたが、ヨーロッパ中の最新の音楽情報を常に収集していました。なかでもコンチェルタンテ様式の発祥の地であるイタリアの革新的な音楽に細心の注意を払い、ヴィヴァルディやマルチェッロ兄弟の作品を研究し、自身の鍵盤作品に、アルプスの向こうの煌びやかな輝きを巧みに盛り込んでいました。このアルバムには、バッハが研究のために鍵盤独奏用に編曲したイタリアの作品や、その集大成である半音階的幻想曲やイタリア協奏曲を収録。イタリアのオリジナル作品などの小品で収録曲を繋いでゆく構成も興味深いものです。スコット・ロスが愛奏したことで知られるアサス城の名器を自在に操るテイラーの生き生きとした表現がたいへん魅力的で、チェンバロにもここまで振幅のある表現が出来るのかと感心させられる一枚です。(2023/09/22 発売)
レーベル名 | :Alpha |
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カタログ番号 | :ALPHA998 |
ルオーン・マガンが脚本・監督、キリアン・マーフィーがナレーションを担当したRTE(アイルランド放送協会)制作のテレビドキュメンタリー『The Irish Revolution』のサウンドトラック。かつてエンヤが在籍したことでも知られるアイルランドのバンド、Clannad(クラナド)のポール・ブレナンが音楽を担当。ポールはエンヤの兄にあたります。スティーブ・ターナー(キーボード)、エイデン・オドネル(ヴァイオリン、ヴィオラ)、ニック・ベイリー(パーカッション)に加え、同じくクラナドのメンバーで姉のモイヤ・ブレナン(ハープ)も参加。1847年の大飢餓からアイルランド内戦に至るまで、歴史的な出来事によって引き起こされるありのままの感情をとらえ、独立を求めるアイルランドの人々の犠牲を描きながら、当時の重大な出来事に寄り添った、広がりのある色彩豊かな楽曲を作り上げています。(2023/09/22 発売)
レーベル名 | :ARC |
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カタログ番号 | :EUCD2876 |
【ウィーン音楽史上の大御所フックス、最晩期の至芸を充実演奏陣で!】ウィーン古典派の三大作曲家が対位法を学んだ理論書『パルナスス山への階梯』の著者で、三代にわたる神聖ローマ皇帝に楽長として仕えた大作曲家フックス。その晩年の知られざる傑作音楽劇が、欧州古楽シーン最前線をゆく演奏陣によって全曲録音されました。バッハやヘンデルより四半世紀早く、A.スカルラッティやパーセルなどと同じ頃に生まれたフックスは1690~1710年代が活動全盛期でしたが、1723年プラハでの主君の戴冠式を祝う《権勢と貞節》を書きながら脚を悪くして随行できず半ば引退状態に。その中で1726年の皇妃誕生日を祝うべく書かれた《アリアンナの冠》は、数々の木管・金管と打楽器が加わる充実編成の楽団と合唱を従え、5人のソリストが旋律美豊かな歌を交わしてゆく一種のセレナータ。多声処理のたくみさや種々の楽器を活かして効果的な書法を繰り出す引き出しの多さはさすが巨匠の至芸というほかなく、ヴィヴァルディやヘンデルら当時の現役世代にも比肩しうる緩急自在の音楽内容は、フックスが理論好みの書斎派などではなく常に最前線の現役気質を失わなかったことを強く印象づけてくれます。物語は怪物ミノタウロスを退治した英雄テーセウスがナクソス島に置き去りにしたアリアンナ(アリアドネ)を酒神バッコ(バッコス)が慰め、傍らで王子ペレオと海の精テーティが結ばれるというもの(北半球の星座「かんむり座」はこの作品の表題に示された冠に由来)。キーラントやピッチニーニらシーン最前線の名歌手たち、頼もしくも切れ味抜群なゼフィーロの古楽器演奏に加え、アーノンクールとの共演歴でも名高いシェーンベルク合唱団の参加も頼もしいところ。充実した作品解説(英・独・伊語)と併せ、ウィーン音楽史を再訪したくなる刺激豊かな新録音と言ってよいでしょう。(2023/09/22 発売)
レーベル名 | :Arcana |
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カタログ番号 | :A548 |
【男声低音域の味わい深い響き、16世紀イタリア音楽の通念を覆す受難節音楽】徹底した音楽学的検証を経た上での充実した演奏解釈で、ルネサンス期のイタリア音楽の「生まれたての姿」の味わいを現代に蘇らせ続けるパオロ・ダ・コル指揮の男声アンサンブル、オデカトン。今回はフランドル楽派の精緻な多声音楽に大きな影響を受けていた作曲家が多かった16世紀中盤、フィレンツェのメディチ家にも仕えながら故郷アレッツォを中心に活躍した知られざる名匠パオロ・アレティーノ(「アレティーノ」はアレッツォ出身者を意味する通称、本名はパオロ・デル・ビーヴィ)の受難節音楽という秘曲中の秘曲に迫ります。この時期には現代で言うコントラルトから男声の中低音域までバランスよく、各声部が独立した動きを見せるポリフォニーの魅力を追求した音楽が多かったところ、パオロ・アレティーノはここでテノール、バリトン、さらにバスの低音域まで使ってバランスを低音寄りとし、随所で多声の綾よりも歌われる詩句の味わいを優先させた朗読調とも言える音運びを使用。人肌の温もりを感じさせながらも隅々まで精緻にコントロールされたオデカトンの面々の歌唱が、その作品が持つ不思議な魅力をこの上なく明晰に伝えてやみません。色彩感より構図や描線にこだわったというフィレンツェ画派の名作群にも通じる奥深い音楽の響きが、16世紀イタリア音楽のさらなる豊饒さを改めて強く印象づけてくれる好企画です。(2023/09/22 発売)
レーベル名 | :Arcana |
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カタログ番号 | :A551 |
【フォルテピアノの大御所、原点回帰。18世紀オリジナル楽器による豊穣なクラヴサン芸術】クラヴサン〔チェンバロ〕奏者として研鑽を重ねつつ早くから18~19世紀モデルのフォルテピアノを演奏、LPレコードの時代からモーツァルトやベートーヴェンが馴染んでいた響きの真相に迫ってきたベルギーの大御所ジョス・ファン・インマゼール。その後も古楽器を使ったレパートリーは20世紀まで及び、古楽器オーケストラ指揮の傍らドビュッシーやラフマニノフの鍵盤作品も当時のピアノで録音していますが、今回は満を持して、そうした後の時代の響きまで細やかな解像度で解釈してきた彼ならではのクラヴサン独奏曲集を録音。使用楽器は現代随一の古楽鍵盤製作家3人の手で丁寧に修復された、18世紀パリ屈指の製作家たちによるオリジナル楽器3台。ルイ14世の治世末期から古典派前夜の1768年までに刊行された重要なクラヴサン曲集群から名品を厳選、さまざまな世代の巨匠7人の至芸に、18世紀パリそのままの響きを通じて迫ります。前世紀からの伝統を受け継いだマルシャンやクープラン、バロック末期に新機軸を打ち出したラモーやフォルクレ、タッチで音量に強弱がつかない特性を逆手に取りピアノとは違ったダイナミックな音楽表現を聴かせるバルバストルやデュフリ、A-L.クープランと、深い作品分析を経ての趣き豊かな演奏でそれぞれの世界の違いを味わえる喜びは格別。国内仕様盤では各楽器について詳述された原盤解説の訳に加えて各作曲家紹介も付属します。時代が進むにつれクラヴサンより人気を得ていったフォルテピアノの機微を知る奏者ならではのクラヴサン芸術後期の世界、じっくりお楽しみください。(2023/09/22 発売)
レーベル名 | :Channel Classics |
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カタログ番号 | :CCS45523 |
【リュリの真価をしみじみ実感させる精鋭陣の好企画、第3弾登場!】精鋭メンバーによる2022年来日が好評を博したレゼポペーが、本場ヴェルサイユ宮殿の礼拝堂で進めるリュリのグラン・モテ録音第3弾。18世紀以前の作品研究を反映させた古楽解釈が盛んなフランスにあって、21世紀を担う逸材として高い評価を得ているステファーヌ・フュジェは今回、ルイ14世の筆頭後継者たる男子誕生を祝う「ガリアよ、歓呼の声を上げて喜べ」でプログラムを始め、リュリの急逝2年前に書かれた「神はユダヤの地で知られ」まで、この作曲家がフランス王室で最も確たる権勢を見せていた時期の作を幅広く選んでいます。また同シリーズ初の試みとして、リュリの傍ら彼より前から王室に迎えられ、ルイ14世時代ならではの教会音楽の確立に先んじて寄与していた大家デュ・モンの充実作「マニフィカト」も収録、両者の作風の違いを軸にリュリ流儀の教会音楽の特徴が自ずと浮かび上がるようにしています。25~37名編成の合唱にはグヴェンドリーヌ・ブロンデール、クレール・ルフィリアトル、シリル・オヴィティ、マルク・モイヨンら個性派ソリストも多く、坂本久美、湯川亜也子ら日本の気鋭歌手の名も。加えてオルガンとチェンバロをそれぞれ2台、曲によっては30人を超える弦楽奏者を含む大編成の古楽器オーケストラ(オルガンにマリー・ファン・レイン、低弦にエマニュエル・ジャック、リコーダーとバスーンでメラニー・フラオー……と多面的活躍で知られる名手たちも参加)が奏でる響きは、当時これらの作品の演奏に求められていた壮麗さはもちろん、両作曲家の細部まで考え抜いた音使いの繊細さにも柔軟に対応。きわめて幅広い表現力で17世紀フランスの王室礼拝堂音楽の至芸を追求、各作品の魅力を十全に引き出してゆきます。ヴェルサイユ・バロック音楽センターの音楽学者トマ・ラコントによる解説も充実(仏・英語)。舞台音楽ばかりではないリュリ芸術の真価を実感できる1枚です。(2023/09/22 発売)
レーベル名 | :Château de Versailles Spectacles |
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カタログ番号 | :CVS087 |
【フランス古楽界の中軸を担う名団体によるクープランの傑作、満を持して登場】ウィリアム・クリスティのレザ―ル・フロリサンやジェラール・レーヌのイル・セミナリオ・ムジカーレなど、フランスにおける古楽復興の躍進を担った重要団体で長くコンサートマスターを務めたパトリック・コーエン=アケニヌが、2000年に自ら結成したレ・フォリー・フランセーズ。Pierre Verany、ALPHA、Cypres、NoMadMusicなど常にシーン最前線のレーベルで名盤を刻んできたこのアンサンブルが、満を持して自国の音楽史に名高い傑作室内楽曲を録音しました。クープランの『王宮のコンセール』はルイ14世の治世末期に書かれたイタリア風の編成によるフランス様式の曲集で、かつてはイタリア風の音楽を演奏することさえ憚られたフランス王室にあって、異国の様式を適切に取り込み「趣味の融合」を図ったこの作曲家ならではの細やかな趣向が凝らされた充実曲集。ヴィヴァルディ『四季』と同時期の1724年に出版され、20世紀以降は多くの名盤にも恵まれてきましたが、18世紀当時のフランス宮廷音楽の演奏再現を徹底追及してきたコーエン=アケニヌらの様式感豊かな演奏はやはり格別。アンサンブル創設期から長く共演してきた重要メンバーに新世代の気鋭バスーン奏者ニエルス・コラン=コッパルが加わる顔ぶれが、それぞれの楽器から引き出しうる音色の多彩さを最大限に生かした精妙な解釈を織り上げてゆきます。作曲者と同じフランス語話者たちだからこそ探り当てうる機微の妙、じっくりお楽しみください。(2023/09/22 発売)
レーベル名 | :Château de Versailles Spectacles |
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カタログ番号 | :CVS099 |
【声の演技力あればこそ!18世紀フランス音楽の多様さを示すペルボストならではの1枚】フランスの音楽著作権協会ADAMIから2016年の新星オペラ歌手賞に選ばれて以来、ヨーロッパのシーンで演技力豊かな声が急速に話題となり、オペラ界に留まらずバロック・オペラ蘇演や知られざるフランス近代歌曲の発掘で早くも注目すべき実績を次々と挙げているマリー・ペルボスト。ヴェルサイユ宮殿を舞台に刻まれた新たなソロ・アルバムはルイ15世時代のフランスに光を当て、多様な劇音楽から有名・無名にかかわらず魅力的なナンバーを厳選。ルイ15世の長く比較的安定した治世の中で育まれた、多角的な様相をみせる恋物語の数々の魅力に迫ります。軸となる巨匠ラモーの3傑作(《イポリートとアリシ》〔1733〕、《カストールとポリュクス》〔1737〕、《プラテー》〔1745〕)からして音楽面でも物語面でもそれぞれに異なり、同時期の王室を魅了したルベル&フランクールのタッグや世紀半ばのパリの寵児ドゥーニなど、他の作曲家たちの作品にもバロック後期からロココの柔和さを経て古典派前夜まで、18世紀フランス音楽の多彩さと一貫性を矛盾なく実感させてくれる奥深い魅力がたっぷり。ソプラノ歌手でありながら低い音域でも豊かな情感描写を聴かせるペルボストならではの、演技性あればこそのエールが集められているのも流石です。ヴェルサイユの王室歌劇場ほか数々のステージで名演を披露してきたガエタン・ジャリの経験値が十全に活かされたオーケストラの音作りも頼もしく、どこから聴いても引き込まれずにおれないアルバムに仕上がっています。(2023/09/22 発売)
レーベル名 | :Château de Versailles Spectacles |
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カタログ番号 | :CVS111 |