シューマン, ロベルト(1810-1856)
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マリス・ヤンソンスによるロマン派の2つの交響曲が登場。1815年、18歳のシューベルトがわずか9日間で書き上げた交響曲第3番は、彼の全交響曲中、最も短いながら引き締まった書法を持つ明るい作品です。古典的な様式の中にも様々な試みが見られ、シューベルトが独自の作風を獲得した交響曲としても知られています。1841年に書かれたシューマンの交響曲第1番も短期間に仕上げられた作品。こちらもスケッチに要した期間は4日間と伝えられています。当時のシューマンは、クララと結婚したばかりであり、溢れる楽想をそのまま総譜に書きつけたのでしょう。若々しい情熱と美しい旋律は、まさに標題の「春」そのものです。ヤンソンスは、若き作曲家の想いを存分に汲み取り、豊かな響きと細やかな表現で全曲をまとめています。シューマンの交響曲では、第1楽章の第1主題と、流麗な第2主題のコントラストを見事に描き分けます。ゆったりと美しい第2楽章はオーケストラをたっぷり歌わせ、第3楽章では決然とした表情を重視、特徴的なリズムを持つ終楽章の生き生きとした表現は力強い終結部まで途切れることがありません。またシューベルトの交響曲ではリピートを省略することなく、全曲が快活、かつ丁寧に演奏されています。全編に渡ってヤンソンスの統率力とバイエルン放送交響楽団の優れたアンサンブルが際立つ素晴らしい演奏です。*シューマン:交響曲第1番は既発リリース「ロベルト・シューマン:内なる声」(9009164枚組)に収録された音源と同一です。(2019/06/14 発売)
レーベル名 | :BR-Klassik |
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カタログ番号 | :900176 |
【ヘレヴェッヘ2度目のシューマン交響曲全集完結】ヘレヴェッヘが、1996年と2006年に古楽器オーケストラのシャンゼリゼ管弦楽団と録音し、高い評価を得たシューマンの交響曲。その経験を経た今回の全集再録音では、機能性の高いモダン楽器のオーケストラによってさらに深化した解釈と幅の広い表現を聴くことが出来ます。引き締まったアクセントと各楽器の伸びやかな歌、そしてダイナミックなオーケストラの鳴りが素晴らしく、なかでも「春」のスケルツォや「ライン」冒頭などは格別の響き。2010年に自主レーベルPhiを立ち上げて以降、「本当に取り組みたい曲だけ指揮する」と標榜するヘレヴェッヘが敢えて臨んだ再録音だけに、大きな意味のある全集になったといえるでしょう。(2023/11/24 発売)
レーベル名 | :PHI |
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カタログ番号 | :LPH040 |
第1交響曲は春を謳った詩に感動して作られたと言われる作品で、各楽章に元は「春の初め」「たそがれ」「楽しい遊び」「春たけなわ」というタイトルが付いていました。内容もタイトル通りの明るく輝かしい作品です。第3交響曲はドレスデンで行き詰まっていたシューマンが明るいライン地方へ引っ越した時に作った作品で、新天地への期待感にあふれています。特に、第4楽章はケルン大寺院の雰囲気を音楽化した荘厳な音楽として有名です。しかし結果的にこの地でもシューマンの心の病は癒えず、3年半後にはライン川に投身自殺を試みてしまうのです(1987/10/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.553082 |
【ヘレヴェッヘ、モダン・オケとシューマンを再録音!】古楽と合唱指揮の世界から徐々にレパートリーを広げ、シンフォニックなレパートリーでも注目されるようになって久しいヘレヴェッヘ。彼がドイツ・ロマン派の作品に相対するときには、圧倒的な古楽研究の経験値が大きな意味を持つことが少なくありませんが、さらに言うなら、彼が何よりもまず合唱指揮で頭角をあらわし、ロマン派作品でも「ことば」のある合唱作品で名演を刻んだのが先だったことも忘れてはならないポイントです。そうした音楽との向きあい方がとくに意味をもつのがシューマンの演奏解釈。長くピアノ曲しか書かなかったシューマンが交響曲を書くまでの間、徹底的に歌曲ばかり書いていた時期を挟んでいることを考えれば、ヘレヴェッヘのアプローチは最適な経験の重ね方と言ってよいかもしれません。ヘレヴェッヘはすでにharmonia mundi franceでシューマン交響曲を全曲録音していますが、そのときには自らのピリオド楽器楽団であるシャンゼリゼ管弦楽団との共演だったのに対し、今回はピリオド奏法の発想を取り入れた現代楽器の楽団であるアントワープ交響楽団(旧称ロイヤル・フランダース・フィルハーモニー管弦楽団)を指揮しての録音。長年の共演歴がもたらした信頼関係のもと「残された時間は自分にとって意味ある作品の解釈に使いたい」と語るヘレヴェッヘが新たに問うシューマン像に期待が募ります。同様にピリオド楽器での全曲録音のあと、改めてロンドン交響楽団とシューマン・ツィクルスを録音したガーディーナーの解釈と聴き比べながら、ピリオド解釈ありきの21世紀のシューマン像に思いを馳せるのもよいのではないでしょうか。(2019/11/22 発売)
レーベル名 | :PHI |
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カタログ番号 | :LPH032 |
各方面で豪放、かつ独自の解釈を聴かせ、通の間で話題の指揮者ヴェンツァーゴ。ここでは彼が最も得意とするシューマンの「ライン」のライヴ録音です。う~ん。この演奏もひたすら濃いです。第1楽章の冒頭から「流麗さ」がありません。滔々と流れるはずのライン川は、色々なところで停滞します。しかし、これが面白いんです。これを歌謡性というのかわかりませんが、とにかく聞いてて「おっ!」と叫びたくなることばかり。至るところ意味ありげで、常に「私を見よ」とばかりの強い自己主張がたまりません。1楽章を聴いただけでお腹一杯になる事必至。2楽章も冒頭から快感の波に揉まれます。そのまま最後までぜひどうぞ。満場の拍手で我に帰るのもいいものです。(2011/09/14 発売)
レーベル名 | :Orchid Classics |
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カタログ番号 | :ORC100011 |
シューマンの交響曲第4番は1841年の初稿と1851年の改訂版、2つのヴァージョンの存在が知られています。クララと結婚した1841年に書かれたニ短調交響曲(初稿)は、シューマン自身は作品に自信を持っていたものの、初演時に成功を収めることがなく、出版は見送られてしまいました。10年後の1851年、シューマンはオーケストレーションなどの変更を行い、また楽章も切れ目なく続けて演奏されるように改訂。1853年にシューマン自身の指揮で初演され、翌年出版。一方初稿は、シューマンの死後ブラームスが編集を行い、クララの反対意見を受けながらも楽譜を1891年に出版しました。現在ではもっぱら1851年の改訂版が演奏されますが、このアルバムでは2つのヴァージョンを演奏。シューマン自身の言葉によると「野生的なフロレスタン(初稿)と穏やかなオイゼビウス(改訂版)」ほどに違うという各々の作品を、2022年からブカレスト交響楽団の首席指揮者を務めるジョン・アクセルロッドが掘り下げます。(2023/09/22 発売)
レーベル名 | :Orchid Classics |
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カタログ番号 | :ORC100257 |