ショスタコーヴィチ, ドミートリー(1906-1975)
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ヴァシリー・ペトレンコによるショスタコーヴィチ(1906-1975)の交響曲ツィクルスも、ついにこの第13番で完結となります。第8番以降、自身の交響曲に様々なメッセージを忍ばせていったショスタコーヴィチですが、この第13番にはあからさまな政府批判があり、リハーサルの時から様々な問題が勃発、あまりにも直截的だった歌詞は、初演後に一時変更を余儀なくされるなど、多いなる物議を醸し出した作品としても知られています。この曲を作曲する動機となったのは、1961年の9月に新聞に発表された詩人エフゲニー・エフトゥシェンコの詩「バビ・ヤール」で、これはダヤ人迫害に対するソ連の無関心を告発したものであり、これを読んだショスタコーヴィチの親友、イサーク・グリークマンがいたく感動し、ショスタコーヴィチに紹介したというものです。当時のソビエト連邦の公式見解では「ソ連には人種問題などない」ということになっていたあたりへの、明らかな皮肉でもありました。第1楽章がそのバビ・ヤールで、これはキエフにある峡谷の名前で、1941年にこの地に連行された3万7771人のユダヤ人が虐殺された場所であり、確かにそのような歴史はソ連としても闇に葬りたいことであったのは想像に難くありません。最初は1楽章の交響詩として構想されていたこの曲、結局はエフトゥシェンコの詩集「手の一握り」から3編とと書き下ろしどの詩「恐怖」を用い、5楽章の交響曲として完成を見たのでした。無論完成してからの騒動や、曲の受容など、まだまだ色々な出来事がついて回るこの作品ですが、とりあえずは、全てのしがらみを振り切ったようなペトレンコの演奏で先入観を全てすててお楽しみください。(2014/11/26 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573218 |
キタエンコとギュルツェニヒ管の交響曲全集がショスタコーヴィチ没後50年を記念して復活。1940年にレニングラードで生まれたキタエンコは、同地とモスクワの音楽院で学び、さらにウィーン音楽アカデミーでハンス・スワロフスキーに師事しました。1969年、カラヤン・コンクールで第2位を受賞して注目され、1976年から90年までキリル・コンドラシンの後を継いでモスクワ・フィルハーモニー管弦楽団の芸術監督・首席指揮者を務め、その後はエリアフ・インバルの後任として1990年から97年までフランクフルト放送交響楽団の首席指揮者を務めるなど、西欧で活躍しています。ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団には1987年に初登場。30年以上も共演を続け、2009年には名誉指揮者の称号を贈られました(ギュンター・ヴァントに次いで同楽団史上2人目)。このショスタコーヴィチの交響曲全集はECHO KLASSIK(2005年)、MIDEM Classical Award(2006年)など国際的に高い評価を得たもの。この成功により、同コンビはプロコフィエフ、ラフマニノフ、チャイコフスキーの交響曲全集を次々と録音してゆきました。キタエンコの解釈は情緒的要素を前面に押し出して煽ったりするのではなく、適切なテンポ設定によって複雑なテクスチュアを丹念に音にしてゆく純音楽的なアプローチを楽しめるもの。とりわけ「ウルトラ対位法」とも呼ばれる無調の27声部のフガートが作品に組み込まれた第2番などの、重厚かつシンフォニックな音の扱いはキタエンコならではです。(2025/01/10 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C7435 |
ロシアの指揮者、アンドレイ・ボレイコのショスタコーヴィチ:交響曲シリーズ、第5弾。/ボレイコは1998年から2003年、イェーナ・フィルハーモニーの音楽監督を務め、ドイツ音楽批評家が選ぶ「最も革新的なコンサート・プログラム賞」を3年連続受賞。2004年から2010年まではベルン交響楽団を振り、一時期はデュッセルドルフ交響楽団の首席を務めるなど広く活躍しています。幅広いレパートリーを有していますが、何よりロシア音楽は得意中の得意。シュトゥットガルト放送交響楽団との一連のショスタコーヴィチは、メリハリの利いた表現と痺れるほどの緊張感の持続が持ち味。この第8番では、作品の持つ悲惨な面を掘り下げ、じっくりと聴かせます。(2017/05/19 発売)
レーベル名 | :SWR Classic |
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カタログ番号 | :SWR19037CD |
日本でも人気の高い指揮者ルドルフ・バルシャイ(1924-2010)は、もともと優れたヴィオラ奏者として活動を開始、その後1955年に指揮者としてデビューし、同時代のソ連の作曲家たちの数多くの作品を初演した功績で知られています。また、編曲家としても知られるバルシャイは、モスクワ音楽院での恩師であったショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲のうち5曲を「室内交響曲」へと改編し、原曲の厳しい響きを色彩豊かな響きへと変貌させ、全く新しい作品として聴き手に提示しました。この一連の編曲は室内オーケストラのレパートリーの拡大を図るとともに、ショスタコーヴィチ作品の新しい楽しみ方を示唆しています。キエフ・ヴィルトゥオージとドミトリ・ヤブロンスキーの緊張感に満ちた演奏です。8.573466・・・ショスタコーヴィチ:室内交響曲集 Opp. 49a, 110a, 83a ヤブロンスキーキエフ・ソロイスツ(2017/04/21 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573601 |
日本にも所縁の深い名指揮者ルドルフ・バルシャイ(1924-2010)は、モスクワ音楽院の学生時代にはショスタコーヴィチ(1906-1975)に師事していたことがあります。彼は優れたヴィオラ奏者であり、また作曲家としても知られ、彼が編曲したマーラーの交響曲第10番などは、その変幻自在な響きがとりわけ愛されています。そんなバルシャイ、やはり師であったショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲にも見事な編曲を施しています。前述の通り、彼はもともとヴィオラ奏者であり、1948年から1953年までボロディン弦楽四重奏団の一員として活躍、その後は1955年に設立したモスクワ室内管弦楽団の指揮者として数多くの作品の初演をしています。このショスタコーヴィチの一連の作品も、そんな中の一つであり、1960年の室内交響曲(第8番の編曲)をはじめとして、どれもが拡大されながらも緊張感を失うことのない見事な作品として生まれ変っています。今回、これらを演奏するのはキエフ・ソロイスツとヤブロンスキーの組み合わせ。色々と聴き所の多いアルバムとなっています。(2016/04/27 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.573466 |
【注目の指揮者ワイラースタインによるショスタコーヴィチ!】1987年ニューヨーク生まれのジョシュア・ワイラースタイン。ニューヨーク・フィルでアラン・ギルバートの助手を務めたのち、現在はローザンヌ室内管弦楽団の音楽監督の座にあり、NHK交響楽団にも既に登場しています(チェリストのアリサ・ワイラースタインは姉)。協奏曲や歌手との共演以外では2016年のストラヴィンスキー(MDG)以来となるアルバムは、彼が高い興味を持っている作曲家の一人ショスタコーヴィチ。バルシャイが室内交響曲として編曲した5曲の弦楽四重奏曲のうち、番号の若い2曲を収録しています。これらはワイラースタインが手兵ローザンヌ室内管と作り上げた音楽性に非常にマッチしたものとみえて、編曲の巧みさもさることながら、作品のツボを隅々まで心得た明快な表現は爽快感を覚えるほど。ボーナス・トラックとして自らの解説も収録する力の入れようで、ここは敬愛するバーンスタインに倣ったものかもしれません。幅広い表現力で評価されているワイラースタイン。今後のリリースも楽しみです。(2021/02/12 発売)
レーベル名 | :Fuga Libera |
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カタログ番号 | :FUG769 |
ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲を、彼の弟子であったルドルフ・バルシャイが弦楽合奏版に編曲した2曲の「室内交響曲」。優れたヴィオラ奏者、そして作曲家でもあったバルシャイの編曲は、原曲を拡大しながらも決して緊張感を失うことがなく、これらはショスタコーヴィチも認め作品番号を付すほど見事な仕上がりとなっています。ピアノ協奏曲は1933年の作品。正式には「ピアノとトランペット、弦楽合奏のための協奏曲」であり、トランペットにもソリストとしてのテクニックが求められます。ショスタコーヴィチ自身や他の作曲家、民謡まで様々な作品から引用された旋律が印象的な作品です。ここでピアノを演奏するのは、アナトール・ウゴルスキの弟子であるマリア・メエロヴィチ。トランペットは日本でもおなじみの名手セルゲイ・ナカリャコフが担当しています。日本フィル・ハーモニーと2017年よりドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団(ザールブリュッケン・カイザースラウテルンドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団)の首席指揮者を務めるピエタリ・インキネンは、オーケストラから力強い音楽を引き出し、作品の魅力を伝えています。(2023/01/13 発売)
レーベル名 | :SWR Classic |
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カタログ番号 | :SWR19124CD |
音楽ファンでショスタコーヴィチが好きになる人は、まずは交響曲や弦楽四重奏曲の、深刻度は史上最高のしかめ面した音楽から入ったに違いありません。当盤は作曲家像を混迷させるといってよいほど、ストレートに明るく楽しく愉快な音楽がてんこ盛りですが、これもまた、軽音楽をも愛した作曲家の一面なのです。ジャズの名曲「二人でお茶を」がショスタコ編曲で管弦楽曲化というミスマッチを、理屈抜きで楽しみましょう。ここで「ジャズ組曲第2番」としてまとめられているのは、様々なバレエ、映画、劇場音楽からの寄せ集めで、特に映画で有名になった14は必聴です。(2002/06/01 発売)
レーベル名 | :Naxos |
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カタログ番号 | :8.555949 |
ショスタコーヴィチの没後50年を記念してかねてから人気の高いアルバムを再編集しBOX化。ショスタコーヴィチは、交響曲や弦楽四重奏曲で知られる一方、「ジャズ組曲」や「タヒチ・トロット」、「バレエ組曲」などに見られる快活でユーモラスな一面も持っています。この3枚組には、これらの作品に加え、ユーモアに富んだピアノ協奏曲や、重厚なヴァイオリン協奏曲も収録されており、作曲家の多面的な魅力を伝えています。ピアノ協奏曲で活躍するトランペットを演奏するのは名手ラインホルト・フリードリヒ。ヴァイオリン協奏曲のソリストはウラディーミル・スピヴァコフと独奏者の顔ぶれにも注目です。(2025/06/06 発売)
レーベル名 | :Capriccio |
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カタログ番号 | :C7460 |