ブラームス, ヨハネス(1833-1897)
Search results:607 件 見つかりました。
20世紀初頭、いまだロマンティシズムの嵐吹き荒れるピアノ界において、轟然たる大音響や超絶技巧ではなく、繊細さと優美な音楽性をもって光星を放ったピアニストがモイセイヴィッチです。子供の情景における率直なアプローチ、古典的な面影を漂わせつつ、細部まで磨き揚げられたはったりのないヘンデル変奏曲。華々しい火花こそ見られなくとも、彼の演奏におけるアプローチは巨匠ラフマニノフをも魅了したのでした。展覧会の絵では、思わぬアクシデントを「キエフの大門」でおかしたりもしていますが、この組曲を壮大に俯瞰するという一面も見せています。(2001/09/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
---|---|
カタログ番号 | :8.110668 |
「Dimensions」とは、通常、長さや幅などの「寸法」の意味で使われますが、数学などの世界では「次元」の意味でも使われます。このアルバムでは「Dimensions」の言葉の中に私たちを取り巻く全てが内包されており、この第1部「世界」では自然や人間の営み、感情の起伏などがロマン派の歌曲を使って描かれています。大地への愛おしさ、自然への憧れ、大切なものを失う痛み、希望など様々な要素が散りばめられたこのアルバム、歌っているのは実力派ソプラノ、マーリス・ペーターゼン。ベルクの《ルル》での個性的な歌唱で知られる彼女ですが、「リート」にも高い関心を持っており、ここでも極めて抒情的な歌唱による確かな内面描写と表現力を伺わせます。(2018/01/26 発売)
レーベル名 | :Solo Musica |
---|---|
カタログ番号 | :SM274 |
1992年ロンドン生まれの新世代ピアニスト、モメンのSOMM RESORDINGSへのソロ・デビュー・アルバム。モメンはロンドンのギルドホール音楽院の卒業生で、リチャード・グードやアンドラーシュ・シフに師事。アルバム・タイトル「VARIATIONS」は“変わるもの、変わらないものへの問いかけである”と考えるモメンが選んだ曲は、シューマン夫妻の作品を中心に、二人を巡るメンデルスゾーン、ブラームスなどロマン派の作品から、モメン自身が2人の現代作曲家に委嘱し、2019年に完成した作品までと多彩なもの。その中の1曲を書いたニコ・ミューリーは2018年にメトロポリタン歌劇場でオペラ「マーニー」が初演され、日本でもライブ・ビューイングで話題になった作曲家。もう一人の作曲家アイヤーは、ニューヨークで活躍するジャズ・ピアニスト。現代作品とロマン派作品の融合が興味深い1枚です。 (2019/12/13 発売)
レーベル名 | :SOMM Recordings |
---|---|
カタログ番号 | :SOMMCD0603 |
【名手ズイル・ベイリーによる名作協奏曲】1972年生まれのアメリカのチェリスト、ズイル・ベイリー。2016年にナクソス・レーベルからリリースされたドアティの作品集(8.559798)にソリストとして参加し、第59回グラミー賞にて見事Best Classical Instrumental Soloを受賞したことも記憶に新しいところ。今回のアルバムでは、2009年から開催されているウィンブルドン音楽祭の第10回を記念して演奏されたシューマンのチェロ協奏曲を、ブロッホとブルッフの2曲と共にヘンリー・ウッド・ホールにて改めてセッション録音して収録しています。さらに、2016年にヴァイオリニスト フィリップ・クイントとの共演で行われたブラームスの二重協奏曲の熱いライヴも追加し、たいへん聴き応えのあるアルバムとなりました。(2019/10/25 発売)
レーベル名 | :Steinway and Sons |
---|---|
カタログ番号 | :Steinway30123 |
英国出身のピアニストの中で、シューベルトのD.960ソナタの伝説的な録音によって出色の名を残したカーゾン。彼の持ち味は、作品の持つ古典派的なバランス感覚を堅実に保ちつつ、ロマン派的な旋律線の歌わせ方に秀でたところにあります。その二つの要素の絶妙なバランスが反映された演奏は、中庸を逸脱せず、しかしながら凡庸にならないという稀有のものでした。このCDの二つの作品も、同様に古典派的な要素とロマン派的な側面の融合が求められますが、カーゾンは彼の持つ音楽性を発揮。ブダペスト弦楽四重奏団をリードしつつ調和も失わない、気品溢れる演奏をしています。(2005/03/01 発売)
レーベル名 | :Naxos Historical |
---|---|
カタログ番号 | :8.110306 |
ロシアの名ピアニスト、エミール・ギレリス(1916-1985)はオデッサに生まれ6歳からピアノを始めました。両親とも音楽家であったギレリスの才能は目覚ましく、13歳でデビューを飾り、その翌年にオデッサ音楽院に入学し研鑚を重ねます。17歳で全ソ連ピアノコンクールに優勝し、オデッサ音楽院卒業後はモスクワに移り、名ピアニスト、ゲンリヒ・ネイガウスに師事し、さらに音楽的成長を遂げるのです。1938年には22歳でイザイ国際コンクール優勝するなど国際的名声も高めました。第二次世界大戦後は、ソ連政府の許可を受け西側で自由に活動を行い、日本にも何度も来日しています。彼のアメリカデビューは1955年、フィラデルフィアでのチャイコフスキー、ピアノ協奏曲第1番でのソロでした。1959年にはイギリスにデビューし、1969年にはザルツブルク音楽祭にもデビュー、当時のソ連のアーティストとしては破格の扱いを受けていた人でもありました。この記録は1979年の録音で、晩年が近づくにつれ虚飾を排した表現を好んだギレリスらしい音楽であり、シューマンの曲に漲る深い寂しさや、水墨画のようなブラームス、骨太のショパンのピアノ・ソナタなど、悲しくなるほどの表情を湛えた演奏が並びます。アンコールに弾かれたモーツァルトの美しさは、まさに枯淡の境地と言えるでしょう。(2013/09/25 発売)
レーベル名 | :ICA Classics |
---|---|
カタログ番号 | :ICAC5108 |